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地図を活用した関西シビックテック事例紹介

 地図を活用した関西シビックテック事例紹介

2024年11月16日 Code for Japan Summit 2024の発表資料

K.Sakanoshita

November 17, 2024
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Transcript

  1. 地図を活用した関西シビックテック事例紹介 坂ノ下 勝幸 諸国・浪漫 / OpenStreetMap Foundation Japan Code for

    OSAKA, Harima, Kusatsu/ 淀川アートネット Facebook: K.Sakanoshita X(Twitter): @K_Sakanoshita P.1 本資料で利用している地図: © OpenStreetMap contributors
  2. P.2 自己紹介 - 坂ノ下 勝幸 ◼ 主な所属コミュニティ・団体 ⚫ OpenStreetMap Foundation

    Japan ⚫ Wikimedians of Japan User Group ⚫ 諸国・浪漫 / 淀川アートネット ⚫ Code for OSAKAなど ◼ 主な活動内容 ⚫ マッピングパーティの開催および協力 ⚫ ウィキペディアタウンの開催および協力 ⚫ オープンソース/データの活用(アプリ開発など) ◼ 目指していること ⚫ 地元の情報は、自分たちで発信する文化を作る ⚫ 現場こそ最強のツールとデータが使えるように P.2
  3. P.4 デジタル化への対応 ◼ 地域活動のデジタル化は進んでいるが問題もある ⚫ データの保管場所に信頼性が高くない場所を使う危険性 ✓ 無料で利用できるホームページやブログを提供しているサービス ✓ 2019年に終了した「Yahoo!ジオシティーズ」は400万件のサイトを保有

    していたが、サービス終了により無くなってしまっている ⚫ 利用規約が決めず「とにかく集めただけ」の危険性 ✓ 「昔の写真を集めてアーカイブサイトを作ろう」として写真を集めるが、 利用規約が曖昧なため、第三者への提供など他の用途に利用出来ない ➢ 写真の持ち主に利用規約のことを説明すること自体が難しいなど 結果、活動成果が消える・活用出来ない可能性がある 将来まで活動成果を残しておくためには、工夫が必要 P.4
  4. P.5 オープンデータと国際プロジェクト ◼ 地域資料を将来に残すなら ⚫ オープンデータとして残す利用規約を決める ✓ 少なくとも、何も取り決めずに「単に集めただけ」での活用は厳しい ✓ オープンデータ以外の利用規約だと、長期的に残せるか不安がある

    ✓ 将来に残すことを考えると、オープンデータとしての記録が望ましい ⚫ 国際的なデータプラットフォームを活用する ✓ 補助金でサーバを持つ場合、補助金が切れるとデータが消失する恐れ ✓ 寄付やスポンサーで運営基盤が安定している国際プロジェクトを利用 することは、データを長生きさせる(将来に残せる)可能性がある ✓ 全く「想定していない活用方法」やデータ連携が出来る可能性がある P.5 Wikipedia、Wikimedia Commonや OpenStreetMapなどの国際規模の オープンデータプロジェクトが大事
  5. P.7 Wikimediaの各プロジェクト P.7 Wikimedia財団 英語版 日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 英語版

    日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 英語版 日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 英語版 日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 英語版 日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 英語版 日本語 ドイツ語 フランス語 ・・・ 言語毎に独立して運用 写真や動画は ここに集約 • 個人や団体の寄付で運営 • サーバー運用など、プロ ジェクトの下支えを担当 • プロジェクトの運営には 直接的には関わらない Commons (写真・動画) Wikipedia (百科事典) Wiktionary (辞書) Books (教科書) Source (原文) Wikiquote (引用集) News (ニュース) 今回はWikimedia Commonsを活用
  6. P.11 OpenStreetMapのロゴ画像 ※3単語をまとめて1単語(スペース無し) OpenStreetMap(OSM)とは ◼ みんなと一緒に地図を作る国際プロジェクト ⚫ 何処かの企業の製品や提供しているサービスではありません ⚫ 2004年に英国から始まり、日本では2008年頃に始まりました

    ⚫ 誰でも自由に地図を「描く」「使う」が出来る世界が目標です ◼ みんなとは ⚫ 個人、企業やNGO、NPOなどの組織も含みます ⚫ 誰でも自由に参加出来るオープンな活動です ◼ OpenStreetMapは誰のもの ⚫ 英国OpenStreetMap Foundation(財団)が オープンデータ(ODbL)で提供している P.11
  7. P.14 さて、どう活用していくか ◼ Wikimedia各プロジェクトやOpenStreetMapに関わる? ⚫ 残念ながら「さぁ、みんなで編集しよう」では人は動かない ⚫ 理由は様々だが、「巨大プロジェクトの一部」に埋没してしまい 活動の動機となる地域性が失われると感じる人が多いからかも? ◼

    他にも関わりにくい理由がある ⚫ Wikimedia commonsに写真を載せただけでは誰も見ない ⚫ OpenStreetMapは「単なる地図」にしか見えないので、 それをどう活用するのか、イメージが思いつかない ⚫ Wikipediaの記事は、Google検索で表示されるので 他と違って、埋没しない可能性はある 各プロジェクトに関わることと、地域活動は直結しない 地域活動とオープンデータプロジェクトを繋げる仕組みが必要 P.14
  8. P.15 アプリでオープンデータを活用する ◼ やりたいことと、必要なこと ⚫ アプリ(やりたいこと)にはデータの整備が必要 ⚫ みんながやりたいこと ✓ 例えば、地域の歴史書、子育てマップ、バリアフリーマップなど

    ⚫ 必要なこと(WikimediaやOpenStreetMap) ✓ 例えば、その地域の歴史・文化、写真、施設の位置情報など 「やりたいこと」と「必要なこと」を繋げるために アプリを開発して、各地で活用を進める方法がある P.15 階層 仕組み やりたいこと アプリやサービスが該当 必要なもの オープンデータが該当 やりたい!
  9. P.16 OSMとWikimediaを組み合わせる ◼ アプリの独自データとOSMのデータを組み合わせることで 「何処に何があるか」を写真を含めて可視化ができる P.16 Wikimedia Commons データベース OpenStreetMap

    データベース アプリの独自データ 国際的なオープンデータの プラットフォーム(保管先) 地域の方たちが必要な情報だけを 分かりやすく地図表示するアプリ
  10. P.27 地域活動とオープンデータを繋げる ◼ 地域活動でも地域資料(データ)が求められている ⚫ 各地のNPOやコミュニティは、データを自前で準備している ことが非常に多く、活動終了とともにデータが消散していく ◼ データの収集~活用のノウハウは団体によって異なる ⚫

    「残す」ことを意識しても、利用規約を決めていない場合は 新しい活用(ネット掲載など)への対応や後継団体に権利を 移譲出来ない場合も多い(権利関係が不明で出来ないなど) ◼ あなたのアプリでオープンデータを使うことで ⚫ オープンデータが地域活動に直接的に役立つ ⚫ オープンデータの活用に自然と意識が向いて、 データの充実に興味・関心を持ってもらう P.27
  11. P.28 という訳で ◼ プログラマーのみなさんへ ⚫ 国際オープンデータプロジェクトの活用を検討しませんか? ⚫ 各種APIを始め、様々なデータやソフトが用意されています ◼ デザイナーのみなさんへ

    ⚫ OpenStreetMapやWikimedia Commonsのデータを活用した デザインを作るのも販売するのも自由です。アートから実用 的な地図まで様々なことに活用してみませんか? ◼ まちづくりのみなさんへ ⚫ 自分たちの活動をオープンデータとして 残してみませんか? ⚫ きっと、将来のまちづくり活動への 贈り物になると思います P.28
  12. P.29 参考情報(アプリは全てオープンソース) ◼ コミュニティマップメーカー ⚫ 十三、新大阪・三国、東淀川などのベースアプリ ⚫ 開発サイト ✓ https://github.com/K-Sakanoshita/community_mapmaker

    ◼ まち歩きマップメーカー ⚫ 世界中の好きな場所を地図画像として書き出せるサイト ✓ https://armd-02.github.io/mapmaker/ ✓ モノクロパレットにすると「地図塗り絵」も出来ます ⚫ まち歩きマップメーカー事例集 ✓ https://k-sakanoshita.medium.com/664fc0a28855 これらのアプリを使いたいご相談も受け付けます ビジネスでは無いので、お気軽にご連絡ください P.29