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第3回「東京都における都市のデジタルツイン社会実装に向けた検討会」 吉村委員提出資料

data_rikatsuyou
November 29, 2021
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 第3回「東京都における都市のデジタルツイン社会実装に向けた検討会」 吉村委員提出資料

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November 29, 2021
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  1. Nov 29, 2021
    バルセロナにおける都市のセンシングとデータ利活用
    Urban sensing and using data for impriving the quality of life in Barcelona
    吉村有司 Yuji Yoshimura
    東京大学先端科学技術研究センター特任准教授 Nov 29, 2021

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  2. Nov 29, 2021
    今日のテーマ
    1. バルセロナ情報局(デジタル庁)の体制について
    (官によるデジタルデータの運用体制モデルについて)
    2. バルセロナの産学官民連携のデータ利活用について

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  3. Nov 29, 2021
    バルセロナの状況(おさらい)

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  4. Nov 29, 2021
    26/01/2012 4
    スーパーブロック(歩行者空間化)

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  5. Nov 29, 2021
    26/01/2012 5
    スーパーブロック(歩行者空間化)

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  6. Nov 29, 2021
    多様な住民の意見を集めて政策に集約するデジタルツール
    熟議を促すデジタルプラットフォーム

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  7. Nov 29, 2021
    26/01/2012 7
    このようなデータを用いた「まちづくり」が何故可能になったのか?

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  8. Nov 29, 2021
    今日のテーマ
    1. バルセロナ情報局(デジタル庁)の体制について
    (官によるデジタルデータの運用体制モデルについて)
    2. バルセロナの産学官民連携のデータ利活用について

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  9. Nov 29, 2021
    9
    デジタルテクノロジーを活用したまちづくり:自治体のICT部門の体制
    ニューヨーク市役所
    Demography:840万人
    New York
    バルセロナ市役所
    Demography:160万人
    Barcelona
    ICT部門
    (Dept. ICT)
    DoITT
    (ニューヨーク市情報局)
    IMI
    (バルセロナ市情報局)
    創設年
    (founding year) 1994年
    1967年
    (1929年に構想始まる)
    年間予算
    (annual budget)
    約780億円
    $680 Million
    約100億円
    $83 Million
    人員
    (Num. of worker) 約1,800人 約260人
    ICT部門の予算が
    自治体総予算に占める割合
    (% total budget/ICT budget)
    0.74% 3.41%

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  10. Nov 29, 2021
    26/01/2012 10
    1. これが世界のスタンダード(海外の事例)
    2. 世界の都市はこれぐらいの予算規模でICTに希望を見出している。
    3. 東京都も是非、これくらいの予算規模でやって欲しい。

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  11. Nov 29, 2021
    今日のテーマ
    1. バルセロナ情報局(デジタル庁)の体制について
    (官によるデジタルデータの運用体制モデルについて)
    2. バルセロナの産学官民連携のデータ利活用について

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  12. Nov 29, 2021
    バルセロナは様々なデータを用いながら「市民生活の質の向上」に活かしている
    官(パブリック)がデータをオープンにして、民が利活用した事例
    官:市内全ての建築の属性情報(いつ、誰が、何の目的で立てたのか?)をオープンにしている。
    民:それらのデータを可視化して公開することによって、OPENHOUSEの取り組みに繋げている。
    ©300.000km/s ©300.000km/s ©Yuji Yoshimura

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  13. Nov 29, 2021
    オープン・アーキテクチャーのイベント:
    毎年11月の週末に普段は入れない価値ある建築に入れるイベント:
    市内全域で200以上の建物をオープンに
    ©Yuji Yoshimura ©Yuji Yoshimura ©Yuji Yoshimura
    市民が自分達の街の現状を認識できて、愛着を高める契機にしている

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  14. Nov 29, 2021
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携の最新事例
    ビッグデータを用いた歩行者空間化の経済効果の測定・検証

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  15. Nov 29, 2021
    26/01/2012 15
    Yoshimura, Y., Kumakoshi,
    Y., Fan, Y., Milardo, S.,
    Koizumi, H., Santi, P.,
    Murillo, J., Zheng, S., Ratti,
    C.
    “Street pedestrianization
    in urban districts:
    Economic impacts in
    Spanish cities”, Cities
    DOI: https://doi.org/10.1
    016/j.cities.2021.103468

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  16. Nov 29, 2021
    26/01/2012 16
    - イベリア半島の小売店・飲食店の売り上げデータ
    - イベリア半島中の歩行者空間の分布データ
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携の最新事例
    検証に必要なデータ

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  17. Nov 29, 2021
    26/01/2012 17
    (官)バルセロナ市役所
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携の最新事例
    データの立て付けと各セクターの役割
    (学)東京大学+MIT
    アドバイスをもらった
    (公益性の観点から重要)
    (産)スペインの大手銀行
    - 提案
    - 分析技術の提供
    データの提供
    相談

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  18. Nov 29, 2021
    26/01/2012 18
    - イベリア半島の小売店・飲食店の売り上げデータ
    - イベリア半島中の歩行者空間の分布データ
    バルセロナの官・民・学のデータ連携の最新事例
    検証に必要なデータ

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  19. Nov 29, 2021
    26/01/2012 19
    (官)バルセロナ市役所
    (学)東京大学+MIT
    (産)スペインの大手銀行
    分析技術の提供
    データの提供
    民(市民)セクター
    オープンストリートマップ
    (OSM)
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携の最新事例
    データの立て付けと各セクターの役割

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  20. Nov 29, 2021
    26/01/2012 20
    OSMからの属性データの抽出技術とマッピング技術の開発
    属性情報:
    道路幅、道路長、いつ用途変更されたか?
    いつ歩行者空間になったか?
    学(アカデミック)の役割:
    市民が作ってくれたオープンデータから
    如何に公益性の高く有益な情報を創り出すか

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  21. Nov 29, 2021
    26/01/2012 21
    東京都全域における歩行者空間の分布と、時系列による用途変更のマッピング
    手作業でやっていては何年も掛かってしまう

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  22. Nov 29, 2021
    26/01/2012 22
    - 東京都全体を見渡した上で、歩行者にする所・しない所の「都市戦略」の必要
    - どこでもかんでもウォーカブル(歩行者空間化)すれば良いというものでもない
    - 「気持ちが良さそうだから」「雰囲気が良さそうだから」ではなく、データを用
    いたエビデンスが必要
    - データを用いた住民や関係者との合意形成
    - 公益性というものを示すこと
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携事例から見える
    日本のウォーカブル政策への「データ側からの」アドバイス

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  23. Nov 29, 2021
    26/01/2012 23
    (官)バルセロナ市役所
    (学)東京大学+MIT
    アドバイスをもらった
    (公益性の観点から重要)
    (産)スペインの大手銀行
    データの提供
    相談
    分析技術の提供
    データの提供
    民(市民)セクター
    オープンストリートマップ
    (OSM)
    政策反映
    バルセロナの産・学・官・民のデータ連携の最新事例
    データの立て付けと各セクターの役割

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  24. Nov 29, 2021
    26/01/2012 24
    - このような取り組みは、官(東京都)だけではできない
    - 民間の方々、都民の方々、アカデミック側の協力が必要
    - みんなで協力して、一緒に街を育てていくという観点

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  25. Nov 29, 2021
    26/01/2012 25
    - デジタルツインという技術は今後の社会にとって「社会的共通資本」と考えられる
    - 短期的な視点ではなく、長期的な視点で「みんなで育てる考え方」が必要
    - 公益性という視点から、それなりの予算を付ける必要性があると考える
    - 公益性という観点から「何を最初にやるべきか」という順位を考える必要性
    (e.g., 防災)
    - (繰り返すが)短期的な投資回収ではなく、10年, 20年, 50年という長期での社会
    インフラ構築という視点
    まとめ:今日主張したいこと

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  26. Nov 29, 2021
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    Thank you so much for your attention

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