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よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜
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October 25, 2022
Technology
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1.4k
よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜
GREE Tech Conference 2022で発表された資料です。
https://techcon.gree.jp/2022/session/TrackA-5
gree_tech
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October 25, 2022
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Transcript
グリー株式会社 藤田 快己 よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜 ふじた かいき
藤田 快己 / Kaiki Fujita #新卒3年目 #データアナリスト 2 入社時を思い返すと・・・
2020年4月「アナリシスグループ」に配属 3 データ分析を行う部署
不安なスタート 4 文系だしな・・・
5 多くのアナリスト業務を独力で担えるように! 約2年半が経過し・・・ ⇒ 当たり前じゃない
グリー株式会社 藤田 快己 よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜 ふじた かいき
グリー株式会社 藤田 快己 よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜 できる限り 再現性を持たせて ふじた かいき
グリー株式会社 藤田 快己 よくわかる!「データアナリスト」の作り方 〜とある新卒の成長物語〜 私の経験ベースで ふじた かいき
このセッションについて 未経験から一人前のデータアナリストに成長するための要素は? 9 問い
このセッションについて データ分析に関わる基本用語の説明は省略 10 前提
このセッションについて 質問や感想はDiscordへ (発表後に「Ask The Speaker」で回答) 11 補足
1. グリーにおける「一人前のデー タアナリスト」とは 2. データアナリストの 作り方:3要素 12 アジェンダ
1. グリーにおける「一人前のデー タアナリスト」とは 2. データアナリストの 作り方:3要素 13 アジェンダ
2020年4月「アナリシスグループ」に配属 14
そもそも「アナリシスグループ」とは 15 グリー株式会社 ┗ 開発本部 ┗ データテクノロジー部 ┗ アナリシスグループ ┣
ゲームアナリシスチーム ┣ コマースアナリシスチーム ┣ メタバースアナリシスチーム ┗ マンガアナリシスチーム グリー本体にある組織 全事業が対象
そもそも「アナリシスグループ」とは • 事業部自身で意思決定力を高められる体制作りを行う • 分析システム化の導入と展開を行う • 分析による意思決定の質を高めて事業部をリードしていく 16 ミッション
そもそも「アナリシスグループ」とは • 事業部自身で意思決定力を高められる体制作りを行う • 分析システム化の導入と展開を行う • 分析による意思決定の質を高めて事業部をリードしていく 17 ミッション 手段
目的
ミッション達成のためのタスク分類 • データ基盤系 • ログ定義書の作成 • KPI策定 • KPIダッシュボードの作成 •
など • 分析系 • 施策の効果検証分析 • 売上予測の分析 • 仮説検証分析(A/Bテストなど) • など 18 ⇒これらを独力でできれば、 グリーにおける一人前のデータアナリスト
ミッション達成に必要な主なスキル 19 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) 論理的思考力(仮説思考・目的思考)
資料作成 プレゼンテーション 数値解釈 統計学 機械学習
ミッション達成に必要な主なスキル 20 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) 論理的思考力(仮説思考・目的志向)
資料作成 プレゼンテーション 数値解釈 統計学 機械学習 入 社 時
ミッション達成に必要な主なスキル 21 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) 論理的思考力(仮説思考・目的志向)
資料作成 プレゼンテーション 数値解釈 統計学 機械学習 今 勉強中
1. グリーにおける「一人前のデー タアナリスト」とは 2. データアナリストの 作り方:3要素 22 アジェンダ
1. グリーにおける「一人前のデー タアナリスト」とは 2. データアナリストの 作り方:3要素 23 アジェンダ
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 24
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 25
① 手本の徹底活用 26 クエリ 色々ある中で・・・
① 手本の徹底活用「クエリ」 27 • 3ステップ • アクセス可能な場所に置く • 手本となるクエリを教える •
手本から書き方のレパートリーを 増やしてもらえるようにする
① 手本の徹底活用「クエリ」 なぜ重要か? 28
① 手本の徹底活用「クエリ」 29 • 躓いたときに最短で解消しやすいため • 手本となるクエリから自力で解決法を見つけ られる可能性が高いため、検索 or 社内で質
問するよりも早く済みやすい なぜ重要か? • SQL力を効率的に向上しやすいため • 他人のクエリを見て良いところは取り入 れられるため、手本がない環境よりも、 SQL力を上げやすい
① 手本の徹底活用「クエリ」 成長とのつながり 30
① 手本の徹底活用「クエリ」 31 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋 成長とのつながり
① 手本の徹底活用「クエリ」 32 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 成長とのつながり ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋 特に成長したスキル
① 手本の徹底活用「クエリ」 今からクエリを蓄積する癖をつければ、必ず役立つ 33 もし手本となるクエリがなくても・・・
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 34
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 35
② 思考回路の共有 36 Topics定例 レビュー制度 2つの話 色々ある中で・・・
② 思考回路の共有 37 Topics定例 レビュー制度 2つの話
② 思考回路の共有「Topics定例」 38 • 概要 • 週1の1時間ミーティング • アナリシスグループ全員(7名) •
全体構成 • 売上トピック • 週替わりで、各事業の月次売上サマリを報告 • 個別トピック x2 • 各自の担当タスクを代表者2名が報告 • 各トピックで、前半は発表・後半は質疑応答&議論
② 思考回路の共有「Topics定例」 39 ゴール達成上の課題 目的(事業貢献は?) ゴール(達成するべき状態は?) 課題へのアプローチ
② 思考回路の共有「Topics定例」 なぜ重要か? 40
② 思考回路の共有「Topics定例」 • 分析に必要な思考回路が癖づくため • 目的から逆算して思考 • データありきではなく、仮説ベースで思考 41 なぜ重要か?
② 思考回路の共有 42 Topics定例 レビュー制度 2つの話
② 思考回路の共有 43 Topics定例 レビュー制度 2つの話
② 思考回路の共有「レビュー制度」 44 • すべてのタスクで、必ずアナリシス内のレビューがある • とあるタスクでの例 • アウトプットの初版作成 ↓
• マネージャーのレビューで、修正点の指摘 ↓ • 修正して、再度マネージャーのレビューで完成 ↓ • 事業部側に提案して合意
② 思考回路の共有「レビュー制度」 なぜ重要か? 45
② 思考回路の共有「レビュー制度」 46 • 論理武装しようという良いプレッシャーが働くため • (良くも悪くも)かなり理詰めされる • 学びを得る量が多いため •
1週間に複数回以上 • 毎回のタスクでフィードバックが得られる • 今後に活かせる一般性の高い学びが得られるため • 単に直すべき点を与えるだけでなく、思考プロセスから遡って レビューをもらえる なぜ重要か?
② 思考回路の共有 47 Topics定例 レビュー制度 2つの話
② 思考回路の共有 48 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 成長とのつながり ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
② 思考回路の共有 49 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 成長とのつながり ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋 特に成長したスキル
② 思考回路の共有 未経験者同士でも自分にない視点を得られて学びになる 50 もし先輩がいなくても・・・
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 51
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 52
③ 理論と実践の反復 53 輪読会
③ 理論と実践の反復「輪読会」 54 • 進め方 • 週1で開催 • メンバーは3名 •
私、マネージャー、先輩 • 事前に、各自で同じ本の1章分を読んでくる • 私は資料(要約とディスカッションテーマ)も作成 • 当日は、ディスカッションテーマに沿って議論 • 1冊終わったら、学びになった点・業務に活かす点をまとめる
③ 理論と実践の反復「輪読会」 55
③ 理論と実践の反復「輪読会」 56
③ 理論と実践の反復「輪読会」 57
③ 理論と実践の反復「輪読会」 58 • 反復サイクル
③ 理論と実践の反復「輪読会」 なぜ重要か? 59
③ 理論と実践の反復「輪読会」 60 • 業務内の成長の限界を超えられるため • 業務内だけでは成長しにくい点を補完できる なぜ重要か?
③ 理論と実践の反復「輪読会」 61 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 成長とのつながり ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
③ 理論と実践の反復「輪読会」 62 タスク分類 スキル データ基盤系 SQL データ構造の理解 分析系 コミュニケーション(ニーズ把握)
論理的思考力(仮説思考・目的志向) 資料作成 数値解釈 成長とのつながり ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋 特に成長したスキル
③ 理論と実践の反復「輪読会」 63
データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用 ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 64
3要素と特に成長したスキルの対応 65 タスク分類 スキル 要素 データ基盤系 SQL ① 手本の徹底活用 データ構造の理解
分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) ② 思考回路の共有 論理的思考力(仮説思考・目的思考) ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 資料作成 ③ 理論と実践の反復 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
3要素と特に成長したスキルの対応 66 タスク分類 スキル 要素 データ基盤系 SQL ① 手本の徹底活用 データ構造の理解
分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) ② 思考回路の共有 論理的思考力(仮説思考・目的思考) ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 資料作成 ③ 理論と実践の反復 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
3要素と特に成長したスキルの対応 67 タスク分類 スキル 要素 データ基盤系 SQL ① 手本の徹底活用 データ構造の理解
分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) ② 思考回路の共有 論理的思考力(仮説思考・目的思考) ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 資料作成 ③ 理論と実践の反復 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
3要素と特に成長したスキルの対応 68 タスク分類 スキル 要素 データ基盤系 SQL ① 手本の徹底活用 データ構造の理解
分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) ② 思考回路の共有 論理的思考力(仮説思考・目的思考) ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 資料作成 ③ 理論と実践の反復 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
3要素と特に成長したスキルの対応 69 タスク分類 スキル 要素 データ基盤系 SQL ① 手本の徹底活用 データ構造の理解
分析系 コミュニケーション(ニーズ把握) ② 思考回路の共有 論理的思考力(仮説思考・目的思考) ② 思考回路の共有 ③ 理論と実践の反復 資料作成 ③ 理論と実践の反復 数値解釈 ※ 入社時に比べて特に成長できたスキルを抜粋
1. グリーにおける「一人前のデー タアナリスト」とは 2. データアナリストの 作り方:3要素 70 まとめ
まとめ ▼データアナリストの作り方:3要素 ① 手本の徹底活用「クエリ」 ② 思考回路の共有「Topics定例」「レビュー制度」 ③ 理論と実践の反復「輪読会」 71
・グリー特有の環境 72 Appendix 発表内では紹介しきれな かった「グリー特有の環 境」について紹介。本編で 紹介した3要素以外で、 データアナリストを作る上 で影響があったと思われる 内容になっている。
グリー特有の環境 良かった点:3つ 73
良かった点① グリー特有の環境 • 誰が言ったかではなく、何を言ったか、が重視される文化 • 新人だからといって、意見がぞんざいに扱われるようなことはない • ただし、発言に一定のロジックは必要(逆にロジックさえあれば立場は関係ない) • 成長とのつながりとして、仮に、意見が対等に扱われなければ、アウトプットに違
和感を抱きながら進めることになり、成長する上での障壁となるが、そのようなこ とは一切ないため、成長の確度が高まりやすい • どのスキルの成長にもつながった 74
良かった点② グリー特有の環境 • 綺麗に整備されたペタバイト級データの累積 • リリース当初から、ほぼ欠損なくデータが揃っている • アプリ内のユーザーの細かな行動についてもログが落ちている • 成長とのつながりとして、他社では、分析の前処理に時間がかかりすぎるというこ
とを聞くが、そのようなことは一切ないため、本質的なデータ分析に集中して時間 を割けることで、成長の確度が高まりやすい • 主に、分析系タスクに必要なスキルの成長につながった 75
良かった点③ グリー特有の環境 • データ分析が活用される意思決定プロセス • 現場や経営層といったレイヤーを問わず、根拠となるデータに基づいて意思決定を 行うプロセスが定着している • 「感覚的には違和感ないですが、データとしてもそうなってましたっけ?」と いった発言など
• 成長とのつながりとして、他社では、分析を行っても、最終的には勘と経験で物事 が進み、やりがいがないという話を聞くが、そういうことはほぼ起こらないため、 日々の業務にモチベーションを高く保てることで、成長の確度が高まりやすい • 主に、分析系タスクに必要なスキルの成長につながった 76
グリー特有の環境 イマイチな点:3つ 77
イマイチな点① グリー特有の環境 • 統計学・機械学習に精通した人が多くない • アナリシスグループの全員が、統計学や機械学習に詳しいわけではない • また、入社後の研修で学べる環境が整っているわけでもない • 現状、アナリシスグループ内で統計学や機械学習に詳しい方は、大学時代に専
攻されていた方が多い • 成長への影響として、自分の上司や担当の先輩が誰になるかによって、その方の統 計学や機械学習の知識量に差があるため、場合によっては成長の効率を下げる • (言わずもがな)主に、 統計学・機械学習の成長の妨げになりやすかった 78
イマイチな点② グリー特有の環境 • データ基盤が事業によって統一されていない • 一部のゲーム事業ではHadoopをベースにした内製のデータ基盤を用いていたり、 メタバース事業ではBigQueryを用いていたりと、データ基盤が事業によって統一 されていない • 成長への影響として、SQL構文が微妙に異なるため、原因を特定しづらいエラーに
躓くタイミングが多く、成長の効率を下げる • 主に、SQLの成長の妨げになりやすかった 79
イマイチな点③ グリー特有の環境 • 各個人が担当する業務領域が広すぎる • 事業別に担当を持つからこそ、データ基盤系のタスクから、分析系のタスクまで、 その事業内で、各個人が担当する業務の幅が広い • 成長とのつながりとして、業務領域が広い分、何でも屋にやりやすく、アナリスト としての専門性を磨くことに集中しにくい
• どのスキルの成長にも妨げになりやすかった 80
81