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新聞業界を変革するクラウドサービス「GlyphFeeds」を支えるAWSサービス

原奈緒子
February 03, 2022

 新聞業界を変革するクラウドサービス「GlyphFeeds」を支えるAWSサービス

GlyphFeedsとは、Futureが独自開発したメディア業界向けのクラウドサービスです。新聞メディアCMS(基幹システム)をAWSフルクラウド&Webアーキテクチャで実現しています。

今回は、新聞メディアCMSの特性に触れながら「DynamoDB」「OpenSearch」を利用したコンテンツ管理システムと コンテンツを活用した新規サービスの中から「CloudFront」と「S3」を組み合わせた動画ストリーミング配信の実現について説明します。

原奈緒子

February 03, 2022
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Transcript

  1. Copyright © 2022 by Future Corporation 2022/1/28 フューチャー株式会社 Future Tech

    Night 新聞業界を変革するクラウドサービス 「GlyphFeeds」を支えるAWS
  2. Copyright © 2022 by Future Corporation - 3 - Glyph:テキストでもない絵でもない人類が初めて発明した情報の最小粒度

    Feeds:価値ある情報を世界にフィードする メディア業界向けクラウドサービス 当社サービス GlyphFeeds(グリフィード)のご紹介
  3. Copyright © 2022 by Future Corporation - 4 - サービスコンセプト

    新聞社は新聞紙面の販売ビジネスモデルから、デジタルビジネスへのシフトが急務。 それを支えるコンテンツ管理システムがGlyphFeeds 適切なタイミングで適切な媒体へのニュース配信
  4. Copyright © 2022 by Future Corporation - 6 - サービス概要

    GlyphFeedsは全てのコンテンツを集約して管理するデータベースと 編集業務ワークフローを搭載したクラウドサービス 既存媒体向けの掲載編集に加えて、コンテンツを活用した新規サービス創出にも寄与。 記事 写真・図 表 動画 クラウド(CMS、コンテンツデータ基盤) デスク/校閲 整理 記者 デジタル担当 ニュースサイト SNS バーティカル メディア 新聞 編集ワークフロー 掲載媒体 組版システム デジタル掲載CMS コンテンツ活用API コンテンツ活用サービス ECサイト イベント・展示会 新規サービス 雑誌・書籍 VR/AR
  5. Copyright © 2022 by Future Corporation - 8 - インフラストラクチャー

    Web開発 技術要素 ビジネスロジック開発 SQL開発 コンテンツデータストア その他系 PC版 スマホ版 Vue.js Backbone.js Marionette.js SpringBoot AmazonRDS AmazonDynamoDB ImageMagick 定期実行スクリプト 画像処理 AWS Lambda AmazonOpenSearch Copyright © 2022 by Future Corporation
  6. Copyright © 2022 by Future Corporation - 9 - コンテンツデータストア(高速レスポンス・柔軟な検索を実現)

    素材管理データベース(NoSQL) 検索エンジン 素材ID (Key) 書誌情報 タ グ タ グ タ グ タ グ タ グ リビジョン・派生素材 r e v 1 関連素材 記 事a 形態素解析 N-gram 記事本文 API 素材の管理 (リビジョン管理・派生管理・関連付け) 素材の横断検索 (全文・全件検索) API連携機能 素材管理データストア(NoSQL) 検索エンジン ・・ ・ r e v 2 オリジナ ル素材 派生素材 画 像a 画 像 b NoSQLを採用し、スキーマを柔軟に変更 様々な構造の情報を素材に紐付け可能 分散インデクシングをサポートする検索エンジンを採用 大量の検索処理も素早く処理 書誌情報 タ グ タ グ タ グ タ グ タ グ ・・ ・ 書誌情報 各素材ID間で情報を連携 紙面 記事 写真 マルチ メディア Others
  7. Copyright © 2022 by Future Corporation - 10 - データストアの構成概要

    DynamoDB と OpenSearch を同期 API側 データストア サーバ データストア クライアント OpenSearch (旧Elasticsearch) DynamoDB gRPC OpenSearch, DynamoDBとの データのやり取りを担う Java
  8. Copyright © 2022 by Future Corporation - 12 - DynamoDB採用の背景

    新聞社の持つデータの特性に適したAWSサービスを採用 型・桁が厳格に定まっている RDBが適したデータ 要件 採用した サービス データの持ち方をスキーマレスにしたい! スピーディーにデータを保存&取り出し可能なスケーラビリティのあるサービスが良い! key-valueストア形式である DynamoDB 記事の文字数上限が決められない 様々なデータ構造を持つ 新聞社のデータ データの 特徴
  9. Copyright © 2022 by Future Corporation - 13 - DynamoDBの利用方法

    業務要件に合わせて、複数種類のテーブルを用意して管理している ➢ Headテーブル ✓ 最新の状態を保持 ➢ Revisionテーブル ✓ 業務的意味のある履歴を保持 ➢ Historyテーブル ✓ 全ての編集履歴を保持
  10. Copyright © 2022 by Future Corporation - 14 - DynamoDBの利用方法

    業務要件に合わせて、複数種類のテーブルを用意して管理している リビジョン=1 リビジョン=2 リビジョン=3 ある記事素材 ➢ Headテーブル ✓ 最新の状態を保持 ➢ Revisionテーブル ✓ 業務的意味のある履歴を保持 ➢ Historyテーブル ✓ 全ての編集履歴を保持
  11. Copyright © 2022 by Future Corporation - 15 - DynamoDBの利用方法

    業務要件に合わせて、複数種類のテーブルを用意して管理している リビジョン=1 リビジョン=2 リビジョン=3 ある記事素材 ➢ Headテーブル ✓ 最新の状態を保持 ➢ Revisionテーブル ✓ 業務的意味のある履歴を保持 ➢ Historyテーブル ✓ 全ての編集履歴を保持
  12. Copyright © 2022 by Future Corporation - 16 - DynamoDBの利用方法

    業務要件に合わせて、複数種類のテーブルを用意して管理している リビジョン=1 リビジョン=2 リビジョン=3 ある記事素材 ➢ Headテーブル ✓ 最新の状態を保持 ➢ Revisionテーブル ✓ 業務的意味のある履歴を保持 ➢ Historyテーブル ✓ 全ての編集履歴を保持 OpenSearch と 各テーブル の データ整合性を取ること 設計時に工夫したポイント
  13. Copyright © 2022 by Future Corporation - 17 - Historyテーブルの活用例

    Historyテーブルの情報を画面に表示させることで、「いつ」「誰が」「どのような」編集をしたか簡単に知ることができる ➢ 別のユーザが同じ記事を編集することが多い新聞業界において、重要な役割を果たしている リビジョン=1 リビジョン=3 ある記事素材 Historyテーブル =編集履歴情報を 全て保持する
  14. Copyright © 2022 by Future Corporation - 18 - Historyテーブルを活用した将来の展望

    履歴データを活用した自動校正機能の向上を見込んでいる Historyテーブルで保持する修正履歴をビッグデータとして分析することで 自動校正機能の向上につながる 今まで手作業で校閲が行っていた作業が自動校正機能に置き換わると、 校閲作業の大幅な時間短縮 と 個人に依存しない校閲 が実現する!
  15. Copyright © 2022 by Future Corporation - 20 - OpenSearch採用の背景

    新聞社の持つデータの特性に適したAWSサービスを採用 検索要件 の特性 要件 採用した サービス 全文検索&柔軟で複雑な検索をしたい! OpenSearch (旧 Elasticsearch) インデックスなどで検索範囲を絞って検索する ため、必然的に検索キーが固定化される RDBが適したデータ • 検索範囲は全素材であり、検索キーも自由に選びたい • 形態素解析など、RDBでは時間のかかってしまうような 複雑な検索の要件がある 新聞社のデータ
  16. Copyright © 2022 by Future Corporation - 21 - OpenSearch(旧

    Elasticsearch) GlyphFeedsの画面からは、フリーキーワード検索や検索項目を指定して検索可能 記事本文のキーワード抽出を行う形態素解析にも活用
  17. Copyright © 2022 by Future Corporation - 22 - GlyphFeedsを支えるAWS

    ~コンテンツを活用した新規サービス~
  18. Copyright © 2022 by Future Corporation - 23 - コンテンツ活用サービス(ECサイト)

    ECサイト:GlyphFeedsに蓄積されるコンテンツを利活用した新規ビジネス 今回は、AWSを活用したECサイトでの動画ストリーミング配信の実現について紹介します。 記事 写真・図 表 動画 クラウド(CMS、コンテンツデータ基盤) デスク/校閲 整理 記者 ニュースサイト SNS バーティカル メディア 新聞 編集ワークフロー 掲載媒体 組版システム デジタル掲載CMS コンテンツ活用API コンテンツ活用サービス ECサイト イベント・展示会 新規サービス 雑誌・書籍 VR/AR デジタル担当
  19. Copyright © 2022 by Future Corporation - 24 - ECサイトで動画を再生するには?

    ECサイトで動画商品を購入すると、マイページから購入した動画を再生できる。 ECサイト動画再生までの3ステップ 動画再生 動画購入 商品検索 STEP 1 STEP 2 STEP 3
  20. Copyright © 2022 by Future Corporation - 28 - ECサイト

    GlyphFeeds PC・スマホ (ブラウザ) CloudFront 動画ストリーミング 動画再生 (ECフロント経由) ECサイト連携API群 システム構成(GlyphFeeds+ECサイト) CloudFrontを経由してECサイトのページから動画ファイルを閲覧する。 素材管理API 商品管理 購入 ECサイトフロント ショップ画面 EC運用者 Dynamo 素材管理DB データストア系 S3 素材管理バケット Dynamo 商品管理DB ECサイト系 S3 商品管理バケット 動画変換 EC利用者 商品登録 外部に公開する コンテンツストレージ 販売商品管理など
  21. Copyright © 2022 by Future Corporation - 29 - 動画ストリーミング配信構成

    CloudFrontとS3を組み合わせて動画ストリーミング配信を実現。 S3に変換前動画ファイルを配置することをトリガーにLambdaがMediaConvertを呼び 出して配信用に動画変換する。動画変換後の動画は変換後用のS3に配置される。 GlyphFeeds内の動画コンテンツをそのまま利用できる S3 変換前動画バケット Lambda 動画変換呼び出し MediaConvert 動画変換 S3 変換後動画バケット 動画商品登録 変換前バケットにコピー PC・スマホ (ブラウザ) CloudFront 動画ストリーミング ECサイトフロント ショップ画面 動画再生 購入 ・動画をHLS形式に変換 ・動画ファイルを分割
  22. Copyright © 2022 by Future Corporation - 31 - 今日のまとめ

    「GlyphFeeds」とは? ➢ 新聞社のCMS(基幹システム)をAWSフルクラウド&Webアーキテクチャで実現 ➢ メディア業界向けのクラウドサービスとして展開中 GlyphFeedsを支えるAWSサービスの紹介 ➢ DynamoDB, OpenSearchを利用したコンテンツ管理システムの実現 ✓ 新聞社のもつデータの特性に適しているAWSサービスを採用! ➢ CloudFront, S3を組み合わせた動画ストリーミング配信の実現 ✓ 新規サービスとしてGlyphFeedsに蓄積されるコンテンツを利活用!