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富士登山競争を定量的に評価する
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icebee16
May 12, 2019
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富士登山競争を定量的に評価する
icebee16
May 12, 2019
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Transcript
富士登山競走を定量的 に評価する icebee(@icebee__) 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
自己紹介 icebee(@icebee__) ❏ 金融機関で研究員(修士卒二年目) ❏ 登山歴はそこそこ長い ◺ B2~M1まで富士山にて夏期の山岳ガイドを行っていたりも。 ◺ とはいえ久しく登っていないのでこの夏はさすがに上ります
・・・。
突然ですが、 皆さんご存知ですか? 山には二種類の人間がいます。
突然ですが、 皆さんご存知ですか? 山には二種類の人間がいます。 それは歩く人間と走る人間です。
富士登山競争 ✓ 日本の山岳レースの中でも歴史の長い レース ✓ 富士吉田市市役所前をスタート地点とし て五合目地点を目指す ”五合目コース”と 山頂を目指す”山頂コース”の二つの種目 が開催されている
✓ 山頂コースは制限時間 4時間30分、平面 距離21km、総高低差約2900m強 富士登山競争公式 https://fujimountainrace.city.fujiyoshida.yamanashi.jp/gallery/
当然気になる・・・・・ 凄いのは分かるがどれくらい凄いのか想像がつかない どれくらい凄いのか(過酷なレースなのか) 気になって夜しか眠れない・・・・・
発表概略 本発表の目的: 富士登山競争の過酷さを分析し、なんとなく凄いをやっぱり凄いにする ❏ 利用データ 富士登山競争の過去競争タイムデータ [https://fujimountainrace.city.fujiyoshida.yamanashi.jp/results/] 運動ごとの安静時消費カロリー比 [http://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf]
富士登山競争の過酷さ① そもそもエントリーが出来ない ✓ 富士登山競争は山岳レースの中でも随一の人気を誇るレース ✓ 毎年エントリーのためのwebページクリック競争が0次関門として行われているらし い・・・・ ✓ その過酷さから出場権利がふるさと納税の返礼品になる程
富士登山競争の過酷さ② (山頂コースの)完走率は例年50%前後 ✓ 山頂コースは完走の難しさから、一 定以上のタイムで五合目コースを完 走できた人しか参加できないが完走 率は例年50%程度 ※2016年度は悪天候打ち切り
富士登山競争の過酷さ③ ✓ 標高最大差約2900m ✓ 距離約21km ✓ 一般的には12時間ほどの行程を山頂コー ス完走者は平均4時間ほどで駆け抜ける ✓ 過酷・・・とても過酷・・・・・・
当然、コースも一般的なマラソンに比べて過酷
富士登山競争の過酷さ③ ✓ 標高最大差約2900m ✓ 距離約21km ✓ 一般的には12時間ほどの行程を山頂コー ス完走者は平均4時間ほどで駆け抜ける ✓ 過酷・・・とても過酷・・・・・・
当然、コースも一般的なマラソンに比べて過酷 ⇒ より具体的に示したい
富士登山競争の定量評価 評価対象:富士登山競争 山頂コース完走 ❏ まずは富士登山競争の過去コースタイム データから各区間の平均的な完走タイムを 算出する。 富士登山競争の過去競争タイムデータ (https://fujimountainrace.city.fujiyoshida.yamanashi.jp/results/) 注意:
本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 ❏ 各区間行程を等速等距離のランニング+登山行程と 仮定する。 馬返し 五合目 八合目 山頂 スタート 第一区間
(馬返しまで) 第二区間 (五合目まで) 第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで) 距離 12.7km 2.3km 5km 1km 高低差 1000m 460m 1220m 320m 平均タイム 60分 53分 88分 30分 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 ❏ 各区間行程を等速等距離のランニング+登山行程と仮定する。 ❏ また、各運動の消費カロリーはMETSを参考にした ランニング 第一区間 (馬返しまで) 第二区間 (五合目まで)
第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで) 時間 1[時間] 0.88[時間] 1.47[時間] 0.5[時間] 速さごと METS 11.8 2.5 3 2.5 METS*時間 11.8 2.2 4.41 1.25 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません 運動ごとの安静時消費カロリー比 (http://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf)
富士登山競争の定量評価 登山 第一区間 (馬返しまで) 第二区間 (五合目まで) 第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで)
時間 1[時間] 0.88[時間] 1.47[時間] 0.5[時間] 登山 METS 6.3 6.3 6.3 6.3 METS*時間 6.3 5.5 9.3 3.2 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません ❏ 等速等傾斜のランニングを等距離等速のランニングを等速のランニング+登山行程 と仮定 ❏ また、各運動の消費カロリーはMETSを参考にした 運動ごとの安静時消費カロリー比 (http://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf)
富士登山競争の定量評価 METS*時間 第一区間 (馬返しまで) 第二区間 (五合目まで) 第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで)
ランニング 11.8 2.2 4.4 1.3 登山 6.3 5.5 9.3 3.2 合計 18.1 7.7 13.7 4.5 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません ❏ 等速等傾斜のランニングを等距離等速のランニングを等速のランニング+登山行程 と仮定 ❏ また、各運動の消費カロリーはMETSを参考にした 運動ごとの安静時消費カロリー比 (http://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf)
富士登山競争の定量評価 ❏ 各区間の酸素分圧を区間の平均高度に応じて計算 ❏ 消費カロリーに対して必要とする酸素が比例すると仮定し酸素分圧の変化に伴っ て必要な酸素を地上に比べ取り入れずらくなった度合いを”過酷さ”の指標とする。 つらみ 第一区間 (馬返しまで) 第二区間
(五合目まで) 第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで) METS*時間 18.1 7.7 13.7 4.5 酸素分圧 標高0[m]地点比 (PiO2) 0.85[倍] 0.75[倍] 0.68[倍] 0.61[倍] 過酷さ 21.3 10.3 20.1 7.4 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 ❏ 各区間の酸素分圧を区間の平均高度に応じて計算 ❏ 消費カロリーに対して必要とする酸素が比例すると仮定し酸素分圧の変化に伴っ て必要な酸素を地上に比べ取り入れずらくなった度合いを”過酷さ”の指標とする。 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません 合計 59.1
つらみ 第一区間 (馬返しまで) 第二区間 (五合目まで) 第三区間 (八合目まで) 第四区間 (山頂まで) METS*時間 18.1 7.7 13.7 4.5 酸素分圧 標高0[m]地点比 (PiO2) 0.85[倍] 0.75[倍] 0.68[倍] 0.61[倍] 過酷さ 21.3 10.3 20.1 7.4
富士登山競争の定量評価 今回の推定して富士登山競争の過酷さ:合計 59.1 (富士登山競争平均完走タイムの合計は3時間50分程度) 対して・・・ ❏ 同じ時間かつ標高0地点において安静でいる場合は 1[METS] * 3.8[時間]
/ 1[倍] = 3.8 59.1 ÷ 3.8 ≒ 15.55[倍] 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 今回の推定して富士登山競争の過酷さ:合計 59.1 (富士登山競争平均完走タイムの合計は3時間50分程度) 対して・・・ ❏ フルマラソンを4時間半で走破した場合は 9.8[METS] * 4.5[時間]
/ 1[倍] = 44.1 59.1 ÷ 44.1 ≒ 1.34[倍] 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 今回の推定して富士登山競争の過酷さ:合計 59.1 (富士登山競争平均完走タイムの合計は3時間50分程度) 対して・・・ ❏ 高尾山を日帰りで3時間10分のコースを歩くことを考える 6.3[METS] * 4.2[時間]
/ 0.92[倍] = 28.7 59.1 ÷ 28.7 ≒ 2.06[倍] 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
富士登山競争の定量評価 今回の推定して富士登山競争の過酷さ:合計 59.1 (富士登山競争平均完走タイムの合計は3時間50分程度) 対して・・・ ❏ 高尾山を日帰りで3時間10分のコースを歩くことを考える 6.3[METS] * 4.2[時間]
/ 0.92[倍] = 28.7 59.1 ÷ 28.7 ≒ 2.06[倍] 注意: 本発表に科学的・医学的根拠はありません
まとめ ❏ 富士登山競争という競技の過酷さについて定量的に評価する ことを試みた. ❏ 若干指標に疑問の余地は残るが?定量的な評価を行うことに 成功した. ❏ (高尾山の2.5倍なら行ける・・・・・?) 注意:
本発表に科学的・医学的根拠はありません