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2023春講演_三井化学株式会社_遠藤_雅紀_様_三井化学の生産技術系DX人材育成とその期待効果_配布用_2023_IBM_SPSS_Modeler_春のオンラインユーザーイベント.pdf

JPSPSS
May 22, 2023
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 2023春講演_三井化学株式会社_遠藤_雅紀_様_三井化学の生産技術系DX人材育成とその期待効果_配布用_2023_IBM_SPSS_Modeler_春のオンラインユーザーイベント.pdf

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  1. ※2023年3月31日現在 社名 創立年月日 代表取締役 本社 資本金 従業員 国内拠点 主な事業内容 会社概要

    4 三井化学株式会社 1997年10月1日 橋本修 〒105-7122 東京都港区東新橋一丁目5番-2号 汐留シティセンター 125,414百万円 18,780(連結) 製造拠点7、研究所1、営業拠点4 ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、 ICTソリューション、ベーシック&グリーン・マテリアルズ Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  2. ※FY2021 連結売上高 (営業利益:1,473億円) 16,127 億円 連結売上高 モビリティ ソリューション PPコンパウンド・タフマー® アドマー®・三井EPTTM

    ミラストマー® 4,327 億円 2,252 億円 ライフ&ヘルスケア ・ソリューション メガネレンズ材料 歯科材料・不織布 2,071 億円 ICT ソリューション アペル® ・イクロステープTM 高機能食品包装材料 7,371 億円 ベーシック& グリーン・マテリアルズ フェノール・PTA/PET ポリオレフィン・ポリウレタン材料 その他: 106 億円 事業領域と売上高 5 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  3. 世界を制する、 三井化学品質。 モビリティソリューション 世界 シェア 2位 •PP自動車材 コンパウンド 世界 シェア

    1位 世界 シェア 2位 •特殊接着樹脂 アドマー® •高機能エラストマー樹脂 タフマー® ライフ&ヘルスケア ソリューション 世界 シェア 1位 •メガネレンズ材料 日本 2位 •水稲用殺虫剤 ICTソリューション 1位 •スマートフォン用カメラレンズ材料 アペル® 世界 シェア 1位 •半導体製造工程用テープ イクロステープTM 日本 1位 •高機能シーラントフィルム T.U.X 世界 シェア 主要製品の世界シェア 6 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  4. 素材のイノベーションを可能にする、 主要拠点。 日本のグループ関係会社、 54社。 本社・支店 工場 国内関係会社 R&D拠点 : 4拠点

    : 5工場、 2分工場 : 54社 ※2023年3月末現在 市原工場 茂原分工場 市原工場 袖ヶ浦センター 大阪支店 大阪工場 福岡支店 大牟田工場 名古屋支店 名古屋工場 岩国大竹工場 本社 (東京) 岩国大竹工場 徳山分工場 国内拠点 市原工場 大牟田工場(夜景) 7 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  5. 世界で顧客を支える三井化学グループ。 海外グループ会社数 107社。 ※2023年3月末現在 欧州 ASEAN インド 東アジア 北・中米 南米

    オフィス 製造拠点 R&D拠点 北米:13社 南米:6社 欧州:28社 ASEANインド:31社 東アジア(日本を除く):29社 三井化学株式会社 13 社 6 社 28 社 31 社 29 社 Japan 54 海外拠点 中国 シンガポール 8 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  6. 国内化学業界を取り巻く環境 国内生産拠点の内部環境 • CN移行への対応 • 国内生産拠点の生き残りをかけて生産品目の 汎用品から機能品への転換 • 海外への生産拠点拡大、グローバル化進展 •

    国内設備S&B機会の減少と設備老朽化 • 経験豊富な運転員(匠)の大量退職 業界を取巻く外部環境 • カーボンニュートラル(CN)社会への移行 • 安価原材料、大型設備を活かした汎用製品の流入 • 少子高齢化に伴う労働力不足 • 経産省が産業保安のスマート化を推進 • 情報技術の高度化(無線センサー、モバイル端末、 ネットワーク環境、人工知能、ビッグデータ解析) 人工 知能 モバイル 端末 ネットワーク 環境 ビッグデータ 解析 無線 センサー 10 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  7. 次世代工場の目指す姿 11 ・AI活用した保全計画&変更管理 ・設備状態を可視化、故障予測 ・ロボット活用したメンテナンス ・IoT活用した技術伝承 ・現場作業の危険源見える化、 安全作業をガイダンス ・プラント状態を可視化、監視強化 ・国内外拠点間での遠隔支援

    ・IoT活用した安全教育 ・最適運転操作ガイダンス ・全社、近隣を含めたSCで リアルタイムにコスト最適 ・IoT活用した作業効率化 ・異常の早期検知、自動選別 ・製品品質を可視化、予測 ・悪化要因を解析、改善 生産性 安全性 品質安定性 設備信頼性 最適運転支援AI /プロセス異常検知 設備異常検知AI カメラ+センサ 点検ドローン/ロボット 保全計画支援AI 変更管理支援AI 安全作業支援AI オンラインシミュレータ ウェアラブルデバイス 運転記録タブレット 保全記録タブレット 無線センサ ガス検知 補修 履歴 設備 データ 品質 データ 運転 データ 保全員 保全員 運転員 運転員 品質異常検知AI/ 正常状態復帰支援AI VR/AR DX基盤構築(統合DB、通信環境、人材育成) 人とAIが協調する 事故労災ゼロ 設備トラブルゼロ 品質苦情ゼロ 高効率運転 高効率で安全・安定な工場 Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  8. 化学プラントの運転とデータ取得の仕組み 13 原料受入、投入 製造(反応、精製、乾燥等) 充填・梱包→出荷 化学プラントの運転 DCS 多数の計器、バルブ、機器等を監視、制御 データ 原

    料 受 入 検 査 出 荷 検 査 LIMS(Lotデータ) 原料受入検査結果 運転日誌 (Excel等) 原料Lot No 原料投入時刻 ヒストリアン(時系列データ) 計器指示、バルブ開度、機器電力値 オンライン分析機、工程分析結果 製造銘柄等 パトロ―ル記録(低頻度時系列データ) 現場計器値、機器振動値等 LIMS(Lotデータ) 出荷検査結果 充填記録(Excel等) 製品Lot No 充填時刻 工 程 分 析 化学プラントは比較的多くの時系列データを保有 5~10年分程度は容易に取得可能
  9. 数値データの高度利用① ビッグデータ解析による排水処理の安定化(1/2) ⚫ 環境リスクの低減 目的 ⚫ 有機物を含むプラント排水は、活性汚泥装置で生物処理してから 公共海域へ放流している ⚫ 放流水の水質管理項目の内、SS濃度(不溶性浮遊成分)が

    安定化しないため、県との協定値の超過リスクがあった 課題 ⚫ ビッグデータ解析により処理水SS濃度の変動要因を抽出し、 活性汚泥装置の運転管理に反映する 方策 【活性汚泥装置】 14
  10. 数値データの高度利用③ ソフトセンサーによる品質予測(1/2) 15 品質の安定化、運転効率化 目的 例 ⚫ 製品不純物の分析頻度が低く、運転のアクションのタイミングが遅れ てしまい、規格外品が増える。 ⚫

    銘柄変更の際に、反応器はオンライン分析計を有しているが、10- 30分のリードタイムがあり、規格外品が増える。 課題 ソフトセンサー: 実際のセンサーの測定値(温度、圧力、流量等)を基に、重要なプロセ スデータ(反応器内成分、反応率、製品物性等)を推定する手法 方策 Plant 計装Tagデータ 品質予測データ Copyright © 2023 Mitsui Chemicals, Inc. All Rights Reserved.
  11. 手段 • データ解析事例の社外発表 経験 多数 • データ解析事例の社外発表 経験など • 自部門の課題に対して複数

    のデータ解析実施 • OJT教育 自部門の課題に対して 1件のデータ解析実施 • 応用教育 • リファレンス資料 • 基礎教育 • 初心者向け教材 レベル データ解析者のレベル定義 レベル6 データ サイエン ティスト • 解析にかかる新しい知識や技術を発見し、社内外に展開する(社 内外のデータ解析発展に貢献する) レベル5 • 難易度の高い解析案件(これまで取り組んだことがなく新たな知見 を必要とする難易度の解析案件)をリードする • 社外から解析にかかる知識や技術を取り込み社内に展開する レベル4 • 通常の解析案件(過去の経験に照らして解決可能な難易度の解 析案件)をリードする • 後進の育成を行う レベル3 • 要求された解析作業を全て独力で遂行する • 下位者に指導する レベル2 データ アナリスト • 上位者の指導の下に、要求された解析作業を遂行する レベル1 • 解析についての最低限必要な基礎知識を有する レベル0 • 解析について未経験 データアナリスト、サイエンティストのレベルを6段階に設定 レベル定義と育成手段 人材育成 生産技術系データサイエンティストの育成(1/3) 16
  12. 生産技術系DX人材育成における、今後の課題と期待 マネジメント リスク評価 プロセス 設備保全 知識 従来のエンジニア これからのエンジニア データ解析力 マネジメント

    リスク評価 プロセス 設備保全 知識 データサイエンスの進展、利便性の向上により化学工場でもエンジニアが活用する機会が増えている。 データサイエンスの活用により、運転管理や設備管理における新たな知見を得ることができる。 一方、解析結果を適正に評価するためには、プロセスや設備の知識も必要である。 今後、現場のエンジニアがデータ解析力を獲得することで、より高度な課題を解決し、 次世代工場の実現に寄与することを期待している。 18