Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
マイベストのREST APIをGraphQLに置き換えた話
Search
katakyo
April 19, 2024
0
110
マイベストのREST APIをGraphQLに置き換えた話
tsukiji.graphql x ハッカー鮨で発表した資料です
katakyo
April 19, 2024
Tweet
Share
More Decks by katakyo
See All by katakyo
ジュニアエンジニアから脱却するために業務以外で意識していること
katakyo
1
100
新卒エンジニアの半期の振り返り
katakyo
0
1k
Featured
See All Featured
Building Applications with DynamoDB
mza
90
6.1k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1030
460k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
22
3.1k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
269
27k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
356
29k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
346
20k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
43
13k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
229
52k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
27
850
Building Your Own Lightsaber
phodgson
103
6.1k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
788
250k
Keith and Marios Guide to Fast Websites
keithpitt
409
22k
Transcript
マイベストのREST APIをGraphQLに置き換えた話 Kyohei Katada (@katakyo_51) update April 19, 2024
⾃⼰紹介 Index 1 GraphQLへの移⾏の背景 2 移⾏⼿順に関して 3 移⾏時の気づき 4 結果
5
⽚⽥ 恭平 Katada Kyohei Backend Engineer 23卒にマイベストのバックエンドエンジニアとして⼊社 触る技術: Ruby on Rails,
GraphQL, Next.jsを触ります 趣味: サウナ週⼀くらいで⾏きます、野球観戦、国内観光が最近の趣味 最近、社内の脱⽑の検証で、すね⽑の⼀部が⽣えてこなくなりました 画像 ⾃⼰紹介
GraphQLへの移⾏の背景 画像
マイベストは2019年からGraphQLを導⼊しているが、導⼊の背景として以下の3つの理由がある GraphQL移⾏の背景 マイベストのGraphQLの導⼊の背景 1 2 3 スキーマと型によってインタフェースが定義される オーバーフェッチやアンダーフェッチを防げる クエリがクライアント(フロントエンド)側で柔軟に調整できる 規約‧書き⽅が統⼀できる
運⽤が(⽐較的)容易である OpenAPIは数が増えれば増えるほど運⽤が⼤変になってくる
GraphQL移⾏の背景 mybestのwebアプリケーション mybest favlist admin
GraphQL移⾏の背景 2023年4⽉時の状況 • ⾃分が新卒⼊社したタイミングではmybestの表側のみGraphQLのみ終わっており、管理画⾯ (admin)や新規事業のFavlistは移⾏が途中もしくはほぼ⼿がついていない状態であった favlist admin Railsの画⾯とNext.jsの画⾯が混在 mybest Next.jsに移⾏が完了
GraphQL移⾏の背景 2023年4⽉時の状況 ‧FrontendもReact/Slimが混在しており、Next.jsに置き換えるにあたり、マイベストのサービスの REST API通信を新卒2⼈が中⼼となってGraphQLに置き換えるプロジェクトが始まった Backend Frontend API
移⾏の⼿順 画像
移⾏の⼿順 移⾏の⼤まかな⼿順 ❶既存のAPIの調 査 ❷GraphQL スキーマ定義 ❸GraphQL Resolverの実装 ❹Next.js/ GraphQLの繋ぎ込
み 以下のような⼯程でREST APIからGraphQLへ置き換えた 1. 既存のAPIの調査 2. GraphQLスキーマ定義 3. GraphQL Resolverの実装 4. Next.js/ GraphQLの繋ぎ込み 5. 不要になったソースコードの削除 ❺不要になった ソースコードの削 除
移⾏の⼿順① 既存のAPIの調査 • RailsのControllerやroutingなどを調べ、置き換え対象のAPIを洗い出す • QueryかMutationかはREST APIのHTTPメソッドによって判断する 操作 REST SQL
GraphQL データ取得 GET Select Query データ追加 POST Create Mutation データ更新 PATCH Update Mutation データ削除 DELETE Delete Mutation イベント監視 - - Subscription
既存のAPIの調査 • Controllerや画⾯をみて、例えばIndexメ ソッドやEditメソッドのような表⽰系なら QueryとしてAPIを作成する • Createメソッド、Updateメソッドのような データ操作をするようなメソッドなら MutationとしてAPIを作成する これを地道に調査します
Query Mutation Query Mutation 移⾏の⼿順①
移⾏の⼿順① 既存のAPIの調査 • プロジェクトの開始時はGraphQLとREST APIが混在しているような状況であったため、 Notionに置き換える対象の画⾯やAPIを洗い出して進捗を可視化できるようにした
• 今回は具体例としてUser情報のupdateのMutation を作る 移⾏の⼿順② GraphQLの実装 • Userテーブルには以下のカラムがあるとする • リダイレクトの処理はFrontendで⾏うためAPIの 処理としては書かない
カラム名 型 nullable ID ID false name String false email String false
• Resolverで返す値の型やnullableかはObjectTypeとして定義する 移⾏の⼿順② GraphQLスキーマ定義(ObjectTypeの実装)
‧Mutationの処理に必要な引数をInputTypeとして定義する 移⾏の⼿順② GraphQLスキーマ定義(InputTypeの実装)
先程定義したObjectTypeやInputTypeをfieldやargumentの型として定義しResolver関数を書く 移⾏の⼿順③ GraphQL Resolverの実装(Mutationの実装) • ユーザーの名前とメールアドレスを更新す る処理をMutationで実装するなら右のよう なコードになる
‧リプレイスの前後では古いシステムと新しいシステムが混在する ‧mybestではRailsとNext.jsでportを出し分けしてアクセスの向きをNginXの設定で振り分けている 移⾏の⼿順④ リプレイス前後の表⽰の制御に関して
• Frontendは既存の画⾯をそのままNext.jsで表⽰できるようにした上でGraphQLの通信でデータ の操作ができるように実装した • Frontend、Backendを置き換えたら、Nginxの設定を変更し、Next.jsの表⽰に切り替える 移⾏の⼿順④ Next.jsの実装とGraphQLの繋ぎ込み
• 動作が問題ない、安定稼働できることが確認できたら、使わなくなった古いViewファイルや Controller、Routingなどのファイルを削除する 移⾏の⼿順⑤ 使わなくなったコードの削除
移⾏時の気づき 画像
• リプレイスの⼯数の重さによって開発フローを適宜切り替える • スキーマ定義はBackend、Frontend間で合意をとりながら設計をする 移⾏時の気づき ⼤規模な移⾏プロジェクトをやって得た学び
移⾏時にBackend側とFrontend側は実装するAPIの開発の重さによって実装⼿順を変えた 1. 開発⼯数が重めの場合、GraphQLのスキーマ定義のあとResolverはモックデータを返すよう に実装し、FrontendとBackendのロジックを同時に実装する 2. 開発⼯数が軽めの場合は、Backendを作ってからFrontendに実装を依頼する 移⾏時の気づき リプレイスの⼯数の重さによって開発フローを適宜切り替える ❶既存のAPIの調 査
❷GraphQL スキーマ定義 ❸GraphQL Resolverの実装 ❹Next.js/ GraphQLの繋ぎ込 み ❺不要になった ソースコードの削 除 Backend Frontend 調査 削除
リプレイスにあたり、Frontend側でコンポーネントを分けたい画⾯があり、コンポーネント再設計 に伴いスキーマ構造も変更が必要になった Backend側でパフォーマンスや可読性の問題が発⽣したため、再度スキーマ設計が必要になった 移⾏時の気づき スキーマ定義はBackend、Frontend間で合意をとりながら設計をする
複雑なリファクタリングが必要な場合は、DesignDocs にProsConsなどを書いてスキーマの再設計を⾏い、リ プレイスの作業の際にリファクタリングも兼ねて実装し た この際にBackend側とFrontend側でベストなスキーマ が必ずしも⼀致するとは限らないので合意をとりながら 進めると良さそうだった 移⾏時の気づき スキーマ定義はBackend、Frontend間で合意をとりながら設計をする
結果 画像
外部APIを除くほぼ全てのAPIを GraphQLに置き換えることができた
ご清聴ありがとうございました
画像 宣伝 4/15(⽉)から1ヶ⽉間テックブログの連載しています! Xで告知してますので是⾮@mybest_devをフォローしてください!