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Claude Codeを使いこなすための実践Tips集

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July 30, 2025
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Claude Codeを使いこなすための実践Tips集

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July 30, 2025
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  1. 片田 恭平 プロダクト開発部 データベースミッション 23卒でマイベストに新卒入社 現在は社内システムの AIワークフローの開発、社内の AI活用改善などしています kashiwa.rbによく出没します •自己紹介

    @katakyo_51 開発、リサーチ / ゲーム 自作PC/映像制作/ラーメン/野球/ハンドボール/ダーツetc…. •趣味 ⾃⼰紹介 よく使う: Ruby on Rails(Ruby), Next.js(Typescript),AWS, LLM全般 最近勉強中: FastAPI(Python), Lua, GCP •触る技術
  2. 各商材の「〇〇 おすすめ」検索の 3位以内割合 約 86% 月間利用回数 約 5,000万回以上 3位以内 4位以降

    2016/2 2017/2 2018/2 2019/2 2020/2 2021/2 2022/2 認知獲得 「検索」の領域では大きなプレゼンスを獲得 既存の選択におけるプラットフォームである「検索」において、月間利用回数 5,000万回以上使われるサービスにまで成長。 2023/06実績
  3. データベース 実際に商品を購入し、専門人材がデータベースを制作 各領域で専門性を持った人材が社内に在籍。 実際に商品を購入し、社外の専門家や施設と協力しながら、相対比較や実測した情報に基づいたオリジナルな商品のデータベースを制作しています。 現在地 キャンプインストラクター・ 秘境キャンパー / マイベスト アウトドア担当

    舘岡 新九郎 バリスタ・焙煎士 / マイベスト コーヒー担当 相野谷 大輔 パーソナルトレーナー・一児のママ / マイベスト フィットネス・マタニティ担当 前野 由衣 光学・皮膚計測・ 元Panasonic技術開発者 / マイベスト 検証方法設計担当 功刀 公太
  4. ⽣成AI/LLMの活⽤ 開発 全社AI活⽤ モデル エンジニア全員へのCursor / GitHub Copilotの配布、Devinの利⽤、Claude Code ActionでのPRレビューなど、積極的に開発に

    AIを取り⼊れています。また、プロダクトやオペレーションにも⽣成AIを組み込んでおり、RAGを⽤いたAI接客機能のPoCや、 AI/LLMを⽤いたコンテンツ制作の効率化を進めています。
  5. Shift+Tabを押すと以下の 3つのモードに切り替えることができます Claude Codeの便利なモード切り替え normal-mode: 通常モード 全ての操作で確認プロンプトが表示されます 実装が大方終わってリファクタリングなどの時はこのモードがおすすめです 1 auto-accept

    edit on: ⾃動承認モード 全ての操作を自動的に許可し進めます Vibe Codingをするなら実装はこのモードがおすすめです コマンドも自動実行する場合は--dangerously-skip-permissionsをつけると良い です(denyの設定などは適切にしたり危険なMCPサーバーを使わないこと) 2 plan mode on: 計画モード 読み取り専用で、計画立案のみします 実装する前はこのモードで実装のTODOを立てるのがおすすめです 3
  6. 以下のコマンドは覚えておくと良いです 覚えておくべきスラッシュコマンド 重要度が高いもの • /init: プロジェクトにClaude Codeを導入するときはこのコマンドがおすすめです(CLAUDE.mdなどが作られる) • /review: コードレビューをお願いするときに使う

    • /clear: 会話をクリアにする(会話が長くなり、コンテキストが大きくなったら適度にリセットにするのが良い) • /agents: ClaudeCode内で動くSub Agentを管理する(作成、削除) • /memory: 参照するCLAUDE.mdの管理、編集など • /pr_comments: プルリクエストのコメントの確認など その他覚えておくと良いもの • /compact: 長い会話を要約してトークンを節約 • /config: 設定の確認・変更 • /cost: 現在の利用料金を確認 • /vim: Vimキーバインドを有効化/無効化
  7. CLAUDE.mdはClaude Codeが自動的にコンテキストとして 読み込むファイルです CLAUDE.mdを整備する 書いた方が良いもの ・プロジェクトの技術スタック ・ディレクトリ構成 ・API仕様書 (RESTfulな開発ならエンドポイント含めて用意しておくといいです )

    ・使用頻度の高い、コマンドとその説明 ・コーディング規約やコードスタイル ・必ず確認して欲しいことなど (Hooksで定義するのがより適切かも ) ・ユビキタス言語 (社内のドメイン知識を事前学習させて使える )
  8. Sub Agentsを活用事例案 例1: ドメイン特化エージェント (Frontend/Backend) • 課題: モノリポプロジェクトで、 Frontendの修正時にBackendのルールまで読み込んでしまい、コンテキストを無駄に消費。 •

    解決策 : ◦ /fe-agent: Frontendのディレクトリ構成、コンポーネントライブラリの規約、 Storybookのルールのみを読み込むエージェン ト。 ◦ /be-agent: BackendのDBスキーマ、API仕様書、認証ロジックのみを読み込むエージェント。 例2: プロセス特化エージェント (実装/品質保証 ) • 課題: 実装後の品質チェック( Lint, Test, Format)が非常に多くのコンテキストを消費し、実装時の文脈を忘れてしまう。 • 解決策 : ◦ task-executor: 実装にのみ集中するエージェント。 ◦ quality-checker: 実装コードを受け取り、品質チェックだけを専門に行うエージェント。
  9. ガードレールを整備 ここまで、 Claude Codeを動かすための Tipsを紹介しましたが、 Projectと して安全に動かすためにガードレールをうまく整備しましょう (.claude/settings.jsonで定義する ) •

    permission: 実行可能コマンドを(allow)、禁止コマンドをdenyに置く • env: Claude Code特有の環境変数をここに置く (API key以外はGit管理しても特に問題ない ) • model: デフォルトのモデルを設定 • hooks: 実行後に何かのコマンドを必ず実行するような設定を書く • includeCoAuthoredBy: Claude CodeでコミットしたときにCo-Authorにするかの設定
  10. Hooks便利なので活用しよう Hooksとは? HooksはClaude Codeのライフサイクル(例 : ファイル編集後)に割り込んで、ユーザー定義のシェルスクリプト を実行する機能です CLAUDE.mdでFormatterやLinterのCheckを書いていても忘れるという方は特定の拡張子を編集したらコマ ンドを実行するみたいにしておくと幸せになれるかもです セキュリティ上の注意

    Hooksで設定されたコマンドはユーザーの確認なしに実行されるため、 予期せぬコマンドが実行されるリスク があるため、設定するコマンドにはユーザー自身が全責任を負う必要があるので、コードレビューなど通して 設定してください
  11. Hooks活用事例案 例: ファイル変更後に必ず Biomeのチェックを実行する イベント選択 : PostToolUse (ツールの実行後 ) を選択します。

    Matcher設定: Write|Edit|MultiEdit を指定し、ファイルの書き込みや編集が行われた時のみフックが発火するようにします。 コマンド入力 : 以下のコマンドを設定し、変更されたファイルのパスを取得し、 それがTypeScriptファイル(.ts, .tsx)の場合にのみbiome check --applyを実行する
  12. 企業導入するにあたって考えていること API modeの課題 MAXプランはエンタープライズ版がまだないので APIモードで検証していましたが、 ・デフォルトモデルの制約 : 高性能な「Opus」モデルが高額で、利用の心理的ハードルが高い。 ・コスト管理 :

    従量課金制のため、利用量が増えると意図せず高額になる可能性があり、予算管理に注意が必要です。 セキュリティの課題 セキュリティに関しては、適切な設定でリスクを管理できる見込みです。 ・オプトアウト : データが AIの学習に使われないようにする「オプトアウト」は、デフォルトで有効になっています ・設定による制御 : Settings.json を適切に構成することで、意図しない危険な処理を防ぐことが可能です。 現時点では、 MAXプランを希望者に配布するのが現実的に良さそうだと思います (7万くらい使っているのに 1.5万くらいで済んでるので ) LayerXの導入事例 : https://tech.layerx.co.jp/entry/2025/06/05/161631
  13. Cursorと併用して使うと PCのメモリが圧迫するので注意 原因 この問題は、Cursorに搭載されている 「Shadow Workspace」 という機能が大きく関わっています。この機能 は、AIによるコード生成や編集が実際の開発環境に意図しない変更を加えるのを防ぐためのものですが、そ の仕組み上、大量のメモリを消費する傾向があります。 対策

    Claude Codeのようにメモリ消費の大きいツールを Dockerなどと併用する際は、以下のいずれかの対策をお 勧めします。 1. 併用するなら Cursorの「Shadow Workspace」機能をオフにする 2. VS Code や Neovim など、より軽量な別のエディタで Claude Codeを利用する
  14. Claude Codeとtmuxの並列化も試した所感 課題感 • Cluade Codeを並列で起動するので Rate Limitに引っかかりやすい • 企業で使う際に、並列でタスクをこなすという場面があまり出てこない

    (Sub Agentの機能が出たの でそれを選ぶ方が使いやすそう ) • 1タスクに対し時間がものすごくかかる (使い方次第ですが) • コード差分が多すぎて自分のセルフレビューがより追いつかない 結論 企業やある程度成熟したプロダクトなら並列化は現時点では不要かも (少なくとも自分には合わなかった )