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新型コロナのダッシュボードから考える ユーザー体験の設計

新型コロナのダッシュボードから考える ユーザー体験の設計

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Transcript

  1. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst - 荻原 和樹 /

    Kazuki OGIWARA - 2021年2月〜 スマートニュース メディア研究所 - 専門:データ可視化、データ報道 - 2010 〜 2021年 東洋経済新報社 - 東洋経済オンライン、週刊東洋経済編集部など 2017 - 4年間 編集部でコンテンツ制作 2016 - 1年間 デジタルデザインを勉強  2010 - 6年間 ウェブ・データベース開発 自己紹介 @kaz_ogiwara
  2. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst 「新型コロナウイルス 国内感染の状況」 - コロナ感染状況データのダッシュボード

    - 2020年2月27日公開 - グッドデザイン賞 - Internet Media Awards選考委員特別賞 - SmartNews ベストパートナー賞 - データジャーナリズム部門 - 2020年の報道で最も多いシェア - Facebook / Twitterで23万回
  3. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst - 「不安にならず現状を正確に把握してほしい」 - 大量の報道による「コロナ疲れ」

    ➡ 不安を煽らず落ち着いた配色(特に地図) ➡ 確度の高い情報に絞る&可視化工程の透明性を確保 - 厚生労働省からのデータ、GitHubにデータ公開 - 自分/家族/友人が感染する可能性はある? ➡ 国内の状況に注力、DP号や空港検疫は入れない - 解釈は入れない、予測もしない、 Third partyデータは入れない 意図したユーザー体験(=行動変容)
  4. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst コンセプト=プロダクトの方向性&根源的な価値 - 提供できる価値=ユーザー体験設計=行動変容=5W1H -

    Ex. ◯◯の状況を把握してほしい / ◯◯の意思決定をしてほしい - コンセプト ≠ メッセージ / ストーリー / 解釈 - とにかく絞る。大切なのは何を「しない」か - 「完璧とはそれ以上何も削れなくなった状態を指す」 - 有益なデータである ≠ プロダクトに載せる - 自動車の速度計など:車がどう動いているか、危険はないか - 障害物センサー:◯    近くの観光名所:✕
  5. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst ユーザーの意見は聞かない、反応を見る - 意見や要望には様々なバイアスがかかる -

    詳細なデータ、応用的な機能 - 社内の意見や会議でも同様 - 行き着く場所は「99%が使わない機能の山」 - 「よくわからないからいいや」が最も怖い - 採用・不採用は常にコンセプトを指針にすべし - 「削る」作業はプロダクトオーナーにしかできない - 対照的にユーザーの「反応」は宝の山 - どこでミスしたか、どこで戸惑っているか
  6. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst なぜ報道においてデータ可視化が注目されているか - 通常の報道ではカバーできない範囲に手が届く -

    テキストだけでは表現できない表現手段 - フローではなくストックとしてのコンテンツ - 「ニュースを読む層」よりも広い読者に - なぜ日本ではデータ報道が遅れているか? - 欧米の一部:✕  世界中:◯ - 紙主体の組織構成、新卒主義、 etc. - 「製造業」から「サービス業」への移行(後述)
  7. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst デジタル時代の報道は「製造業」から「サービス業」へ - 製造業:情報そのものに価値がある -

    速報、独自情報、独占インタビュー、特ダネ - 重要な情報を持つ主体(国会議員、大企業幹部など)に食い込む - Ex. 東京都の感染者数を1分でも早く速報する - サービス業:情報によってユーザーに何かを得てもらう - 複雑なデータの理解、意思決定、ストーリーテリング、 etc. - 情報=データ自体はすでに公開されているものでよい - デザイン、視点、編集力で勝負
  8. 2021/05/28 Yahoo! Japan Bonfire Data Analyst - オープン化とコラボレーションで報道はよくなる、はず - 課題:データがない、見せ方は?、ニーズは?

    - 異業種からの新規参入が報道の活性化に必要 - アイデアやお悩みがあればスマートニュースへ - メディア研究所:勉強会、研究会、事例発信、各種の調査 - 元週刊誌編集長、元官僚、データサイエンティストなど - スローニュース:調査報道支援、特にデータの見せ方 - コンテンツと技術・デザインをブリッジする存在に 最後に:何か面白いことしようぜ!