無観客試合におけるホームアドバンテージ / Crowd effects under COVID-19 pandemic

204f36383109212baaedfabb8abcfc9e?s=47 konakalab
July 18, 2020

無観客試合におけるホームアドバンテージ / Crowd effects under COVID-19 pandemic

・Sport Analyst Meetup #8 (https://spoana.connpass.com/event/179989/ ) でLT発表のスライドです.データ(試合結果)は2020年7月18日までのものを利用しています.

・対比較法を用いてホームアドバンテージに相当する要素を抽出し,通常/無観客それぞれの条件下での平均の差を検定しました.その結果,一部のリーグでは無観客の時期とホームアドバンテージが失われている時期が一致していることが確認できました.

204f36383109212baaedfabb8abcfc9e?s=128

konakalab

July 18, 2020
Tweet

Transcript

  1. 無観客試合における ホームアドバンテージ “Crowd effects under COVID-19 pandemic” 小中英嗣(名城大学) A.K.A. konakalab

    2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  2. 自己紹介  小中英嗣(こなか・えいじ)  名城大学理工学部情報工学科の教員  システム制御,離散・連続最適化,機械学習の研究→(なぜか)スポーツ統計に看板を かけ替える  Spoanaでは#2,

    #4でLT  Twitter @konakalab (https://twitter.com/konakalab)  研究内容:競技を問わない統一的な予測モデル・ランキングシステムの研究  今日の内容:ホームアドバンテージと無観客  ホームアドバンテージ研究歴約1か月です.お手やわらかに… 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  3. ホームアドバンテージ (home advantage, HA)  ホームアドバンテージ(HA)  「スポーツにおいてホームチームが 50%以上の勝率を一貫して挙げる こと(ホームとアウェーの日程に偏

    りがない場合)」[Courneya and Carron(1992)]  想定される原因[Pollard(2008)]  Crowd effects: 観客  Travel effects: 移動  Familiarity: 環境への慣れ  Referee bias: 審判の(無意識な)判定 の偏り  Territoriality: 縄張り意識Special tactics: アウェー用の戦略  Rule factors: ルール(勝ち点など)  Psychological factors: 心理的要因  上記の要因は相互作用があり,完全 な分離は難しそう. 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  4. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfootball.net/  (主に南米の)前後期などは2つとカ ウント

     元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシーズン)  勝率差  得失点比  合計 (2019春まで)  試合数:173492  ホーム勝:分:負 79648:43957:49887  ホーム得点:失点 260159:197531  欧州5大(英独伊仏西)  試合数:16434  ホーム勝:分:負 7550:4154:4730  ホーム得点:失点 25475:19151 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  5. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfoot ball.net/  (主に南米の)前後期など

    は2つとカウント  元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシー ズン)  勝率差  得失点比 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  6. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfoot ball.net/  (主に南米の)前後期など

    は2つとカウント  元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシー ズン)  勝率差  得失点比 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) HA:ある HA:ある
  7. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfoot ball.net/  (主に南米の)前後期など

    は2つとカウント  元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシー ズン)  勝率差  得失点比 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) JのHAはマイルド
  8. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfoot ball.net/  (主に南米の)前後期など

    は2つとカウント  元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシー ズン)  勝率差  得失点比 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  9. サッカーにおける ホームアドバンテージ:世界的な状況  世界120のリーグ  ソース: https://www.worldfoot ball.net/  (主に南米の)前後期など

    は2つとカウント  元データの都合です…  2010年以降  基礎統計(終了済みシー ズン)  勝率差  得失点比 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  10. ホームアドバンテージ  ホームアドバンテージ  「スポーツにおいてホームチームが 50%以上の勝率を一貫して挙げる こと(ホームとアウェーの日程に偏 りがない場合)」[Courneya and Carron(1992)]

     想定される原因[Pollard(2008)]  Crowd effects: 観客  「もっとも明確,かつファンはこれ が支配的と信じている」  Travel effects: 移動  Familiarity: 環境への慣れ  Referee bias: 審判の(無意識な)判定 の偏り  Territoriality: 縄張り意識Special tactics: アウェー用の戦略  Rule factors: ルール(勝ち点など)  Psychological factors: 心理的要因  上記の要因は相互作用があり完全な 分離は難しそう. 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  11. ホームアドバンテージ  ホームアドバンテージ  「スポーツにおいてホームチームが 50%以上の勝率を一貫して挙げる こと(ホームとアウェーの日程に偏 りがない場合)」[Courneya and Carron(1992)]

     想定される原因[Pollard(2008)]  Crowd effects: 観客  「もっとも明確,かつファンはこれ が支配的と信じている」  Travel effects: 移動  Familiarity: 環境への慣れ  Referee bias: 審判の(無意識な)判定 の偏り  Territoriality: 縄張り意識Special tactics: アウェー用の戦略  Rule factors: ルール(勝ち点など)  Psychological factors: 心理的要因  上記の要因は相互作用があり完全な 分離は難しそう.  COVID-19影響下の無観客試合の結 果がCrowd effectsの証拠となるの では?? 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  12.  COVID-19が原因の無観客試合  試合数が多い  けれどもH/Aは不均一  勝敗・得失点の集計では不十分で は?(←未検討) 

    対比較法  得点割合が各チームの評価値(レー ティング)の差+ホームアドバン テージで説明される  (そのあと勝率を説明するように再 変換:割愛) 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) 各チームの評価値の差+ホームアドバンテージ 得点割合 状況の整理と分析手法
  13.  対比較法  得点割合が各チームの評価値(レー ティング)の差+ホームアドバン テージで説明される  (そのあと勝率を説明するように再 変換:割愛) 

    右図:計算例  英プレミア,21節から25節の結果 からレーティングとホームアドバン テージを算出 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) 各チームの評価値の差+ホームアドバンテージ 得点割合 状況の整理と分析手法
  14. 結果  直近5節(試合)の試合結果を利用し てリーグごとにHAを算出  例:第7節のHA値=第3節~第7節の 結果から算出  ヨーロッパ5大リーグを対象 

    Past: 2018-19シーズンまで  Normal: 2019-20の中断前まで  Mixed: 直近5節に通常と無観客試合 が混在  Closed: 直近5節が無観客試合のみ  平均の差を検定(Wilcoxonの順位和 検定) 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  15. 結果  直近5節(試合)の試合結果を利用し てリーグごとにHAを算出  例:第7節のHA値=第3節~第7節の 結果から算出  ヨーロッパ5大リーグを対象 

    Past: 2018-19シーズンまで  Normal: 2019-20の中断前まで  Mixed: 直近5節に通常と無観客試合 が混在  Closed: 直近5節が無観客試合のみ  平均の差を検定(Wilcoxonの順位和 検定) 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  16. 結果: 平均の差の検定  ヨーロッパ5大リーグのHA  Past: 2018-19シーズンまで  Normal: 2019-20の中断前まで

     Closed: 直近5節が無観客試合のみ  平均の差を検定(Wilcoxonの順位和 検定):有意差あり 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) > 0.05 < −
  17. 結果と考察  無観客で再開した4リーグ:まとめ るとHAに変化がある  HAが小さくなる方向の変化  しかし,リーグごとに影響の有無が 異なる 

    ほかの影響は?  数か月間の中断がセットになってい る→中断の影響が分離できない 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714) Country N(normal) N(closed) p-value Total 88 20 0.000217 England 25 3 0.655836 Spain 23 6 0.000226 Germany 20 6 0.003843 Italy 20 5 0.812053
  18. まとめ  サッカーにおけるホームアドバンテージ:明確にある.  原因?  Crowd effect(観客による影響)に注目  COVID-19影響下の無観客試合

     一部のリーグでは無観客期にHAが縮小:有意差あり  Future works: 調査対象を広げる 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  19. 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)

  20. 資料(シーズン終了済 :フランス,ドイツ)  横:節  縦:HA(上がHA強 い.0がHA無)  フランス 

    リーグ中断のの ち再開せず. 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  21. 資料(シーズン終了済 :フランス,ドイツ)  ドイツ  リーグ中断のの ち再開  Home “disadvantage”

    2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  22. 資料(シーズン継続中 :イングランド,イタリア,スペイン)  横:節  縦:HA(上がHA強 い.0がHA無)  7/18時点 2020/7/18

    Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  23. 資料(シーズン継続中 :イングランド,イタリア,スペイン)  横:節  縦:HA(上がHA強 い.0がHA無)  7/18時点 2020/7/18

    Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  24. 資料(シーズン継続中 :イングランド,イタリア,スペイン)  横:節  縦:HA(上がHA強 い.0がHA無)  7/18時点 2020/7/18

    Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)
  25. 国単位での分析  英:ここ10年(無観客であっても)ほぼ変わりなし  伊:今年の通常の試合ですでに過去と有意差がある. 無観客試合は過去の通常の試合からは有意差がある が,今年の通常の試合との有意差は認められない.  西:今年の通常の試合ですでに過去と傾向がやや違 う.無観客試合は過去および今年の通常の試合と有

    意差が認められる.  独:今年の通常の試合は過去との違いが認めづらい. 無観客試合のみ有意差がある. Country Past- Normal Past- Closed Normal- Closed England 0.22725 0.80258 0.65584 Italy 0.02403 0.03012 0.81205 Spain 0.05844 0.00022 0.00022 Germany 0.12409 0.00004 0.00384 2020/7/18 Sport Analyst Meetup #08 (Draft version at 20200714)