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SoccerNet GSRの紹介と技術応用:選手視点映像を提供するサッカー作戦盤ツール

SoccerNet GSRの紹介と技術応用:選手視点映像を提供するサッカー作戦盤ツール

本資料は、以下イベントの登壇資料です。

Sports Tech Meetup Vol. 1〜スポーツの未来を創る、AIとデータの最前線〜
https://mixi.connpass.com/event/369207/

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September 30, 2025
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  1. 22 ©MIXI 自己紹介 登内 雅人 とのうち まさと 株式会社MIXI 開発本部 AIモデリングG

    • 普段やってること • AI関連の研究開発 • 主にサッカーの解析、顔認識、生成などの コンピュータビジョン系のタスク • その他アプリケーション開発全般 • サッカー観戦が趣味で、推しは 久保建英 です。 今回は、 SoccerNet Game State Reconstruction(GSR)についての紹介に加え、 PoCレベルですが、GSR技術の応用例の一つとして作成したツールを紹介します。
  2. 5 ©MIXI SoccerNet GSRとは こちらの論⽂でタスク⾃体が定義されました(データセットや評価指標も含む)。 • 論⽂:SoccerNet Game State Reconstruction:

    End-to-End Athlete Tracking and Identification on a Minimap • ソースコード:https://github.com/SoccerNet/sn-gamestate CVPR Workshopで開催されているSoccerNet Challengeに、GSRタスクも2024年から 追加されました。 ベースライン実装も⽤意されているので簡単に試すことができます。
  3. 6 ©MIXI 技術要素 • Multi Object Tracking(MOT) ◦ Object Detection(person)

    ◦ Tracking(on/off)、ReID • Pitch Localization ◦ Pitch Keypoint Detection ◦ ホモグラフィ変換 • Identification ◦ 役割分類 ▪ player, goalkeeper, referee, other ◦ 背番号認識(OCR) ◦ チーム分類(クラスタリング等) • その他 ◦ カメラキャリブレーション ◦ フレーム補間、Tracklet Consistency、 ◦ etc... 引用元:https://arxiv.org/abs/2404.08401v2 引用元:https://arxiv.org/abs/2401.09942
  4. 9 ©MIXI SoccerNet GSR Challenge 2025の出場結果 • MIXI x Playboxで出場

     => 最終成績4位 • GS-HOTAとしては、61.64を記録 ◦ ベースラインを⼤きく更新 ◦ 1位と2pt程の差
  5. 11 ©MIXI 課題背景 • サッカーの指導‧戦術ミーティングにおいて、現状では ホワイトボードとマグネットを使ったアナログな⽅法で 戦術指導が⾏われている。 ◦ これは選⼿からすると3⼈称2D視点であり、実際の 体感値と乖離が⽣じている。

    • 既存研究から、同じシチュエーションでも 視点により 選⼿のプレー選択に差異があることも判明している。 ◦ => 指導時の⾒せ⽅は重要である証明 ◦ 論⽂リンク   3⼈称2D視点と同時に、    1⼈称3D視点(選⼿視点)を提供する作戦盤ツールを作成
  6. 13 ©MIXI その他の課題背景 その他、単に別視点を提供するだけでなく、デジタル化により以下の改善も考えられます。 • 反復可能にする ◦ スポーツなどのアスリートの能⼒向上においては反復練習が重要 ◦ =>

    指導した履歴などを保存管理して、好きな時に参照できるように • 試合や練習の特定のシーンの再現 ◦ 現状は⼿作業でマグネットの配置を変えているので、試合や練習の特定のシーンの振 り返りの際に、厳密に正確な選⼿配置で指導を⾏えているわけではない ◦ => GSR技術により選⼿の正確な位置を解析し、それを取り込む ▪ ※将来的には⾝⻑‧体重などの情報も取得してより厳密な再現をしたい • (TODO)AR/VR技術と組み合わせてより正確な体感値を提供する ※いくつかの機能で特許出願中