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南まさし
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October 18, 2025
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南まさし
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Transcript
オープンサイエンス時代の河川管理: 2025/10/6 iRICフォーラム2025@帯広 神戸大学 椿 涼太 1 データ共有で拓く新たな可能性
河川関連データの特徴 • 河川関連データは,河川研究と管理にとって 非常に重要である. • 水位(水面の高さ)の測定は比較的容易(リ モセン可能)だが,河床地形・流速・流量計 測は容易ではない(現地計測が必要). • しかし,河床地形等の貴重なデータの共有や
公開はあまり進んでいないのが現状である. 3
河川関連データの共有と公開 • 官民データ活用推進基本法(平成28年)にお いて、国及び地方公共団体はオープンデータ に取り組むことが義務付けられている. • Passalacqua et al., (2015)
Earth-Science Reviewsにおいて, 高解像度河川地形データのオープン化,デー タ共有の効率化のためのフォーマット整備, データ分析ツールのオープン化などの重要性 も指摘されている. 4
データ公開の推進力? • 河川関連データの共有/公開が進まない要因の一つと して,十分な需要がないと判断されている,使い道 を想像できてないということもありそう. • 他方,GISやiRICなど,地形や水理を分析・解析する ツールが普及する中で,河川の流れや地形データを 活用する環境はかなり整ってきたと言えそう(市民 に普及という段階ではないとしても).
• 国内外の河川関連データの共有/公開をさらに図るこ とで,研究・技術開発が進み,それが実務の効率化 にもつながることが期待できる. 5
ここからの説明の流れ 1. 2022年の河川技術シンポジウムのDX オーガナイズドセッションの振り返り 2. 国交省の取り組み状況の概要 3. 国内外の河川データ共有プラットフォー ムの紹介 4.
河川関連データの共有/公開状況の現状総 括 6
1. 河川シンポの議論の振り返り:概要1 • 2022年(R4)の河川技術シンポジウム:6/16 にOS2 河川管理の DX に関する研究・技術開発 を実施. –
椿涼太学、堀江克也民、藤田士郎官、仲吉信人学、田端 幸輔官 • 業務効率化、生産性向上だけにとどまらず、仕 組みそのものを変革してこそ DX と位置づけら れる。 • 河川分野では、データが DX の基盤となると考 えている。 7 OS報告のリンク
1. 河川シンポの議論の振り返り:概要2 • 地形データ、水文データへのアクセス性向上、流れや河 床変動の計算結果、計算用データの公開・共有も視野に 入れていく必要がある。 • オープンサイエンス(論文のバックデータをセットで公 開、公費を使って開発したソフトの公開)、市民参加 (環境モニタリング等への参画)、学だけでなく産業界
も含めた展開等を図っていくべきである。 • 一方で、実務で扱うデータの公開には慎重な議論が必要 となることもあろう。 8 OS報告のリンク
河川シンポの議論の振り返り: 総合討議のトピック 総合討議のトピック • デジタルデータのプラットフォームの必要 性 • プラットフォームデータの活用の方向性 • 市民参加型の河川管理・整備・多自然川づ
くりへの活用 9 OS報告のリンク
市民参加型の河川管理・整備・ 多自然川づくり? • VRやゲームエンジンなど市民への情報提 供方法の選択肢が見えてきた. – それをつかってフィードバックを得ることも 市民参加の重要な点. • 他方,市民がデータ収集や分析に直接・
主体的にタッチするための具体的なツー ルやプラットフォームがまだない? – でもそのようなツールやプラットフォームは 自然発生することが望ましいとも思う. 10
2. 概算要求にみる DXとデータに関する国交省水局の動向 R8年度概算要求のキーワード • データを活用した戦略的な河川環境マネジメントの実装:KPIと セット • 流域データを最大限活用したDXの推進による業務の省人化・高 度化
• Smart River Spotの整備で維持管理と災害対応を効率化・高度 化 • 流域データの一元管理による省力化およびデータ利活用の加速 化:職員向けだが,データのオープン化というキーワードも見 える. • 流域デジタルテストベッド(DTB)の整備によるデータ利活 用:産官学による技術開発を促進 11
過去の概算要求を振り返る • R2の概算要求では,[参考] 政府の方針等での位置づ け 「経済財政運営と改革の基本方針2019」 (抜粋)の 中で,データのオープン化・3次元化、デジタルデータ 化の徹底やロボット、AIなどの先進技術の実装 という
記述がある. • R3概算要求:防災・減災対策のDX:河川監視・避難防 災情報・支配状況把握と復旧に活かす.コロナにも言及. 3次元データによる河道管理(BIM/CIMの推進) (先ほどの河川シンポOSはこのタイミング) • R4:流域治水DX,整備・管理DX(データのオープン化 による他分野との連携等も推進する とある),三次元 河川管内図 12
過去の概算要求を振り返る • R5:流域治水ケタ違いDXプロジェクト,オープンデー タによる流域防災DXの駆動(スライドのタイトルに格 上げ.流域情報等のオープンデータの拡充・安定配信, 流域防災デジタル実証基盤の整備) • R6:流域ビジネスインテリジェンス(BI)による防災・ 減災DXの推進,Smart River
Spot,流域データプラット フォームによるデータ利活用の躍動(流域データプラッ トフォームの構築,流域治水デジタルテストベッドの整 備(オープンイノベーション)) 13
3. 国内外のデータ共有 プラットフォームの整備・運用状況 • 国際レベル – Global Runoff Data Centre
(GRDC) が1988年に設立され,世界中の1 万以上の観測所から流量データを収集. • アメリカ 1. 米国地質調査所 (USGS): SWOT衛星で測定された米国における河川・ 湖の水面レベルを表示するオンラインマップ「Water Information from SPACE (WISP)」を提供. 2. HYDRoSWOT: 広範囲の河川で収集された音響ドップラー流速計によ る流量測定データの包括的な公開データセット. • 日本: 1. Plateau(国土交通省都市局): 都市計画・まちづくりでの活用を想定 したデータプラットフォーム. 2. 三次元河川管内図(→流域データプラットフォーム?)(国土交通省 水局):BIM/CIMベース? 15
16 GRDC: Global Runoff Data Centre
17
18
19 1992から2003. なんで? アメリカやヨー ロッパは2023で 止まってる データ入力は継続し ているようなのでオ ワコンということは なさそう・・
23 WISP: Water Information from Space (U.S.) 衛星観測した河川や湖 の水面高さが見える!
24 HYDRoSWOT (U.S.) 衛星水位観測SWOTの データ調整などのために, 既存のADCPで計測され た流量や断面形のデータ をまとめた表を整備 更新・追加さ れていくもの
ではなさそう
28 荒川3D河川管内図 (Platouの建物データも表示可能)
4. データ公開の現状 • 日本国内では, – 水文・水質データベースでの水文水質データの公開, – 国土数値情報ダウンロードサービスでのGISデータの公開, • ただ,水面下の標高データが欠測している
• GRDCによる世界の流量データ,WISPによるアメリ カのSWOT水位データの公開されている. • 全般として,河川の流れや地形データについては公開 や活用がひろまっているとはいえない. – グローバルのDEMも水面下が“何となく”再現されている データセットもある. – いくつかの取り組みはあり(国内:三次元河川管内図 (ビューワ),USA: HYDRoSWOTでのリモセン流量検証 データとしてのADCP流量データ整備) 29
データ公開の現状 • データの流通を考えた場合に,それぞれのデータを 所管する部局または担当者が異り,それぞれで流通, 更新,エラーや質保証などのスタンスが異なること がネックになっている面もありそう. • 他方,データ共有の普及のため,公共データ利用規 約などの整備も進みつつある. •
国交省の流域データの一元管理や流域デジタルテス トベッドといった取り組みに期待し,分野として盛 り上げていくことも必要と思う. – 河川管理として流域単位になるが,支川はどうするのかと か,流域を越えた水の流れも気になるので地形データは全 国レベルでシームレスに流通できるとよい. 30
まとめ • 最初の,「テックで市民が地域を作る by 関 治之」にもどると,提 供側の視点だけで仕組みをつくってもうまく行かない.ユーザー視 点が必要.でも,その需要を満たすために,それを実現できるデー タが提供されている必要がある.使い道は分らなくても,みんなが データにアクセス出来る状況を作ることも大切と思う.
• 提供側の視点:課題(例:データ入力の継続性、異なる部局間の連 携、データ利用規約の整備など)に対する具体的な解決策などを整 理する(おそらく既にかなり整理されているので後は勢い) • ユーザー視点:GISやiRICなど,技術者・研究者が使うツールはか なり整備されている.市民が河川データにふれるツールとして,三 次元河川管内図は大切である.取りあえず作ってみるというにも大 切か.使い道を見ながら発展させていて行けば良い.使い道に合わ せてユーザー側がツールを作れるようにするために,データ公開が 必要. 32
市民が河川地形データを活用するツール のイメージ? LSPIVapp (iOS App Store) 33