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運用業務とスクラムは本当に組み合わせにくいのか?運用業務が大半を占めるプロダクト開発での試行錯...

nako418
November 02, 2022
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運用業務とスクラムは本当に組み合わせにくいのか?運用業務が大半を占めるプロダクト開発での試行錯誤 / Ops and Scrum@Women Developers Summit

Women Developers Summit2022の登壇資料です。
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20221102/session/4035/

nako418

November 02, 2022
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  1. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. ⾃⼰紹介 中井 菜⼦(@nako418)

    ヤフー株式会社 2018年4⽉〜 プロダクトオーナーとしてスクラムに関わりはじめる 2020年7⽉〜 とある社内プロダクトたちのプロダクトオーナー フットサル、ボードゲーム ⾸と肩と背中がバキバキでやばい。
  2. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 今⽇のお話 •運⽤業務とスクラムを組み合わせていくうえでの試⾏錯誤 •

    運⽤業務とスクラムは組み合わせにくいというお話を聞いた • 実際に⾃分もうまくいかずに試⾏錯誤した具体的な内容 •運⽤業務とスクラムは組み合わせにくいのか︖に対する私な りの答え •プロダクトオーナーではなく、いちスクラムチームメンバー の視点での How のお話が中⼼
  3. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. もくじ 1. はじめに

    2. わたしたちのチームとプロダクト 3. スクラムで運⽤業務を扱うための試⾏錯誤 4. まとめ
  4. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. このテーマを選んだきっかけ 1. はじめに

    • スクラム関連のイベントで⽿にしたお話 運⽤業務ってスクラムで どう扱ってる︖ 障害対応とか予測できないし、 スプリント計画に⼊れられなくて 困るんだよね 定常的な運⽤業務が多くて、 インクリメントと⾔えるものがない。 ⼿順が決まっているのでプランニングもいらない。 ただタスクをこなすだけになってしまう スケジュールありきだと スクラムと合わない
  5. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. このテーマを選んだきっかけ 1. はじめに

    • スクラム関連のイベントで⽿にしたお話 運⽤業務ってスクラムで どう扱ってる︖ 障害対応とか予測できないし、 スプリント計画に⼊れられなくて 困るんだよね 定常的な運⽤業務が多くて、 インクリメントと⾔えるものがない。 ⼿順が決まっているのでプランニングもいらない。 ただタスクをこなすだけになってしまう スケジュールありきだと スクラムと合わない たしかに、 ⾃分も思い当たることがあるな、、 でも本当にそうなのかな︖
  6. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 本セッション内での運⽤業務とは 1. はじめに

    • システム運⽤・保守業務や業務運⽤のこと • 定常的に実施する業務 • 外的要因により突発的に実施する業務
  7. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 本セッション内での運⽤業務とは 1. はじめに

    • 定期的におこなう証明書更新 • 定期的におこなうソフトウェアのアップデート • 需要に応じたキャパシティの拡張やライフサイクルへの対応 • 負荷が⾼くなるイベントへの事前準備と対策 • ユーザーからの問い合わせへの対応 • 突発的に発⽣する障害やインシデントへの対応とその対策 定常運⽤業務 突発運⽤業務
  8. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. スクラムとは 1. はじめに

    複雑な問題に対応する 適応型のソリューションを通じて、 ⼈々、チーム、組織が 価値を⽣み出すための軽量級フレームワーク 「スクラムガイド2020年度版」 Ken Schwaber&Jeff Sutherland著 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf
  9. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. スクラムとは 1. はじめに

    複雑な問題に対応する 適応型のソリューションを通じて、 ⼈々、チーム、組織が 価値を⽣み出すための軽量級フレームワーク 「スクラムガイド2020年度版」 Ken Schwaber&Jeff Sutherland著 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf
  10. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. スクラムとは 1. はじめに

    複雑な問題に対応する 適応型のソリューションを通じて、 ⼈々、チーム、組織が 価値を⽣み出すための軽量級フレームワーク 「スクラムガイド2020年度版」 Ken Schwaber&Jeff Sutherland著 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf 適応型のソリューションに あっていない︖ 価値を⽣み出せていない︖
  11. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 運⽤業務とスクラムが組み合わせにくそうなワケ 1. はじめに

    • インクリメントが⼩さく優先順位が下がりやすい • スケジュールベースの作業が多い • タスクをこなすだけになりやすい • 事前に計画がたてにくい 定常運⽤業務 突発運⽤業務
  12. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. わたしたちのチーム 2. わたしたちのチームとプロダクト

    •LeSSで開発 • 全25⼈ • 4つのdevチーム + スクラムマスター + プロダクトオーナー •2つのプロダクトを担当 • 新旧2つの社内向けプラットフォーム •この体制になって2年
  13. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 担当している2つのプロダクト 2. わたしたちのチームとプロダクト

    •新プロダクト • これから伸びていくプロダクト • 利⽤者もまだ少なく、まだ⾜りていない機能を開発中 • 定常運⽤業務はそこそこある •旧プロダクト • もうそろそろ引退が⾒えてきたプロダクト • プロダクトの規模も利⽤者も⼤きく定常運⽤業務が多い • 障害も多いため、突発運⽤業務も多い
  14. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. プロダクト内での運⽤業務 2. わたしたちのチームとプロダクト

    •直近の半年〜1年で実施した運⽤業務量 運⽤業務の種類 新プロダクト 旧プロダクト 定期的におこなう証明書更新 5件/年 60件/年 定期的におこなうソフトウェアのアップデート 1回5クラスタ/毎⽉ 1回30クラスタ/半年~1年 需要に応じたキャパシティの拡張やライフサイ クルへの対応 業務全体の15% 業務全体の10% 負荷が⾼くなるイベントへの事前準備と対策 業務全体の1% 業務全体の2% ユーザーからの問い合わせへの対応 業務全体の約10% 業務全体の約40% 突発的に発⽣する障害やインシデントへの対応 とその対策
  15. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. プロダクト内での運⽤業務 2. わたしたちのチームとプロダクト

    • 直近の半年の業務割合 約8割が運⽤業務 約4割が運⽤業務 新プロダクト 旧プロダクト
  16. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. プロダクト内での運⽤業務 2. わたしたちのチームとプロダクト

    • 直近の半年の業務割合 2つのプロダクトの合計 約7割が運⽤業務
  17. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 試したこと 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤 1.

    すべての業務をバックログで扱う 2. スプリント固定のアイテムをつくる 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる 4. Pagerアイテムで備える
  18. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1. すべての業務をバックログで扱う 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • 期待していたこと • やるべきことが可視化される • 運⽤業務にもちゃんと着⼿できる 開発アイテム 運⽤業務のアイテム バックログ 優先順位 ⾼ 低
  19. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1. すべての業務をバックログで扱う 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • 起きたこと • あとから追加された開発アイテムがより⾼い位置に • 運⽤業務の優先順位がなかなか上がらない 次スプリントが始まる頃 次スプリント着⼿ 次々スプリント着⼿ スプリント開始前のバックログ 次スプリント着⼿ 次々スプリント着⼿
  20. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1. すべての業務をバックログで扱う 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • 起きたこと • あとから追加された開発アイテムがより⾼い位置に • 運⽤業務の優先順位がなかなか上がらない 次スプリントが始まる頃 次スプリント着⼿ 次々スプリント着⼿ スプリント開始前のバックログ 次スプリント着⼿ 次々スプリント着⼿ あとから増えたアイテムが より⾼い優先順位に⼊ってしまう
  21. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-1. ⼀連の作業を分割すると価値がなくなる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う •キャパシティを拡⼤するために必要な⼀連の作業を、1スプ リントで終わる単位の複数のアイテムに分割 次スプリント着⼿ ⼀連の作業を⼩さく分割したアイテム 1. 作業の準備(事前申請作業など) 3. 作業その2 2. 作業その1 4. 監視設定など 5. ユーザー提供開始 バックログ
  22. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-1. ⼀連の作業を分割すると価値がなくなる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う •キャパシティを拡⼤するために必要な⼀連の作業を、1スプ リントで終わる単位の複数のアイテムに分割 •1つ1つのアイテムで提供できる価値がなく優先順が下がる 次スプリント着⼿ ⼀連の作業を⼩さく分割したアイテム 1. 作業の準備(事前申請作業など) 3. 作業その2 2. 作業その1 4. 監視設定など 5. ユーザー提供開始 バックログ 価値が⼩さいので低い位置 なかなか着⼿されない
  23. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-2. 価値はあっても数が多くて全然おわらない 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • ソフトウェア・アップデートのためのアイテムを、クラスタ単位(= 作業単位)で作成 次スプリント着⼿ 同じ作業をクラスタ単位で分割したアイテム ソフトウェア・アップデート(クラスタA) ソフトウェア・アップデート(クラスタC) ソフトウェア・アップデート(クラスタB) ソフトウェア・アップデート(クラスタD) ソフトウェア・アップデート(クラスタE) バックログ
  24. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-2. 価値はあっても数が多くて全然おわらない 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • ソフトウェア・アップデートのためのアイテムを、クラスタ単位(= 作業単位)で作成 次スプリント着⼿ 同じ作業をクラスタ単位で分割したアイテム ソフトウェア・アップデート(クラスタA) ソフトウェア・アップデート(クラスタC) ソフトウェア・アップデート(クラスタB) ソフトウェア・アップデート(クラスタD) ソフトウェア・アップデート(クラスタE) バックログ 実施済
  25. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-2. 価値はあっても数が多くて全然おわらない 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • ソフトウェア・アップデートのためのアイテムを、クラスタ単位(= 作業単位)で作成 実施済 同じ作業をクラスタ単位で分割したアイテム ソフトウェア・アップデート(クラスタA) ソフトウェア・アップデート(クラスタC) ソフトウェア・アップデート(クラスタB) ソフトウェア・アップデート(クラスタD) ソフトウェア・アップデート(クラスタE) バックログ 実施済 次スプリント着⼿
  26. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 1-2. 価値はあっても数が多くて全然おわらない 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 1. すべての業務をバックログで扱う • ソフトウェア・アップデートのためのアイテムを、クラスタ単位(= 作業単位)で作成 • できるタイミングで1アイテムずつ実施していたら、いつまで経って も終わらない 実施済 ಉ͡࡞ۀΛΫϥελ୯ҐͰ෼ׂͨ͠ΞΠςϜ ソフトウェア・アップデート(クラスタA) ソフトウェア・アップデート(クラスタC) ソフトウェア・アップデート(クラスタB) ソフトウェア・アップデート(クラスタD) ソフトウェア・アップデート(クラスタE) バックログ 実施済 次スプリント着⼿ 他のアイテムがどんどん⼊って 着⼿が遅れる
  27. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2. スプリント固定のアイテムをつくる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • 期待したこと • 予め決めた⽇に確実に作業が実施できる • 定期的に⾏う必要のある作業が遅れない • インクリメントがなくても、計画的に実施できる スプリント 次スプリント バックログ 固定アイテムの他に、次スプリント着⼿予定のアイテム 固定アイテムは予め実施を 予定しているスプリントに⼊れる
  28. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2. スプリント固定のアイテムをつくる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • 起きたこと • ⻑期間に渡るリリースをスケジュール通りに実施できている • スプリントプランニングで優先順位を考えやすくなった スプリント 次スプリント バックログ 固定アイテムはプランニング時点で 優先順位が⼀番上に来るので 確実に実施される
  29. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2-1. 期⽇から逆算して、毎スプリント少しずつ進められた 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • キャパシティの拡⼤や、ソフトウェア・アップデートは複数 のアイテムに分割 • 期⽇から逆算して実施⽇を決める • 実施すべきスプリントに予め配置しておく スプリント 次スプリント バックログ アイテムを作成し 期⽇から逆算して実施⽇を決める 作業1(MM/DD実施) 作業2(MM/DD実施) 作業3(◦◦スプリント実施)
  30. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2-1. 期⽇から逆算して、毎スプリント少しずつ進められた 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • キャパシティの拡⼤や、ソフトウェア・アップデートは複数 のアイテムに分割 • 期⽇から逆算して実施⽇を決める • 実施すべきスプリントに予め配置しておく スプリント 次スプリント バックログ アイテムを作成し 期⽇から逆算して実施⽇を決める 作業1(MM/DD実施) 作業2(MM/DD実施) 作業3(◦◦スプリント実施) 実施するスプリントにアイテムが 置かれていることで確実に実施される
  31. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2-2. リリース⽇が固定されている作業にマッチした 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • 証明書更新⽤のアイテムを、実施⽇固定で作成 • 実施⽇を含むスプリントに固定で配置して実施 実施⽇を決めてアイテム化 証明書更新A 証明書更新B 証明書更新C スプリント 次スプリント バックログ
  32. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 2-2. リリース⽇が固定されている作業にマッチした 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 2. スプリント固定のアイテムをつくる • 証明書更新⽤のアイテムを、実施⽇固定で作成 • 実施⽇を含むスプリントに固定で配置して実施 • そのスプリントのプランニング時点では優先順位が⼀番⾼い ので確実に実施される 実施⽇を決めてアイテム化 証明書更新A 証明書更新B 証明書更新C スプリント 次スプリント バックログ 優先順位が⼀番⾼いので 確実に実施される
  33. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる • 期待したこと • 定型化された定常運⽤業務が減ってトイル削減 • より開発業務に取り組めるようになる ◦◦申請の対応 対応⼿順がわかっているアラートの対応 ✕ ✕申請の対応 定型化された定常運⽤業務のアイテム 価値を⽣み出す開発アイテムにする ◦◦申請対応の⾃動化 アラートのオートヒーリング導⼊ ✕ ✕申請対応の⾃動化
  34. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる •起きたこと • 定常運⽤業務が減ってコスト削減 • 利⽤者にも影響がある作業の⾃動化でwin-win • 優先順位が上がらず未着⼿になったアイテムもあった
  35. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 申 請 3-1.

    ⾃動化で利⽤者と運⽤者が win-win に 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤 - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる •利⽤申請への対応を定常運⽤業務として、毎週対応していた •対応内容を⾃動化するべくアイテムを作成 ◦◦申請の対応 定型化された運⽤業務のアイテム 価値を⽣み出す開発アイテム ◦◦申請対応の⾃動化 利⽤者 運⽤者
  36. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 申 請 3-1.

    ⾃動化で利⽤者と運⽤者が win-win に 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤 - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる •利⽤申請への対応を定常運⽤業務として、毎週対応していた •対応内容を⾃動化するべくアイテムを作成 •⾃動化によって、わたしたちのトイル削減、利⽤者のリード タイム短縮というwin-winな効果を得られた ◦◦申請の対応 定型化された運⽤業務のアイテム Ձ஋ΛੜΈग़͢։ൃΞΠςϜ ◦◦申請対応の⾃動化 利⽤者 運⽤者 ⾃動化によって ⼀連の作業が必要なくなった
  37. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 3-2. 得られるリターンが⼩さいと未着⼿のまま 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる • たまに実施する作業を⾃動化するアイテムを作成 • インクリメントが明確になることで他アイテムと⽐較できる ◦◦申請の対応 定型化された運⽤業務のアイテム 作業を⾃動化するアイテムを作成 ◦◦申請対応の⾃動化 次スプリント着⼿ バックログ
  38. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 3-2. 得られるリターンが⼩さいと未着⼿のまま 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる • たまに実施する作業を⾃動化するアイテムを作成 • インクリメントが明確になることで他アイテムと⽐較できる • 作業頻度が少ないが⾃動化のコストは⼤きいなど、コストに ⾒合わないと優先順位が上がらない ◦◦申請の対応 ఆܕԽ͞Εͨӡ༻ۀ຿ͷΞΠςϜ 作業を⾃動化するアイテムを作成 ◦◦申請対応の⾃動化 次スプリント着⼿ バックログ 作業頻度/量に対して⾃動化する コストが⾼く優先順位が上がらない
  39. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4. Pagerアイテムで備える 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える • 期待していたこと • アラートや障害のなどの突発運⽤業務が、他アイテムに影響なくで きる スプリント pager pager 次スプリント バックログ Pager担当⽤のアイテムを 予めスプリントに⼊れる 次スプリント着⼿予定
  40. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4. Pagerアイテムで備える 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •起きたこと • 障害が発⽣してもスプリントへの影響を与えにくい • Pagerで実施している改善策が⾒えない • ある程度の規模を上回るとpagerで対応しきれない
  41. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4-1. 障害が発⽣してもスプリントへの影響がない 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •Pagerの枠で突発運⽤業務を吸収 •予め⼀定量を想定してスプリントに組み込んでいるため、障 害が発⽣しても他アイテムへの影響がない Pager Fuga開発アイテム hogehoge開発アイテム とあるスプリントの スプリントバックログアイテム piyoアイテム 障害発⽣ 障害を気にせず 開発アイテムを進められる
  42. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4-2. Pagerアイテムのブラックボックス化 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •Pagerの枠で突発運⽤業務の改善を実施 • 対応不要のアラートがなったら、それがならないようにする改善 • 問い合わせにより提供ドキュメントの不備に気づいたらその修正 •Pagerの枠に隠れて改善策が⾒えない Pager アラート改善 ドキュメント修正 Pagerという枠に隠れて ブラックボックス化 ユーザー対応
  43. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4-3. Pagerで対応しきれずスプリントを中⽌ 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •Pager枠は突発運⽤業務を吸収 •突発運⽤業務がたくさん発⽣して吸収しきれなくなる Pager Fuga開発アイテム hogehoge開発アイテム とあるスプリントの スプリントバックログアイテム piyoアイテム 障害発⽣ 障害発⽣ 緊急対応
  44. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4-3. Pagerで対応しきれずスプリントを中⽌ 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •Pager枠は突発運⽤業務を吸収 •突発運⽤業務がたくさん発⽣して吸収しきれなくなる Fuga開発アイテム hogehoge開発アイテム とあるスプリントの スプリントバックログアイテム piyoアイテム 障害発⽣ 障害発⽣ 緊急対応 Pager
  45. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 4-3. Pagerで対応しきれずスプリントを中⽌ 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤

    - 4. Pagerアイテムで備える •Pager枠は突発運⽤業務を吸収 •突発運⽤業務がたくさん発⽣して吸収しきれなくなる •スプリントを中⽌する Fuga開発アイテム hogehoge開発アイテム とあるスプリントの スプリントバックログアイテム piyoアイテム 障害発⽣ 障害発⽣ 緊急対応 Pager できなくなるアイテムが増え スプリントを中⽌する
  46. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 試したことと結果 運⽤業務をスクラムで扱うための試⾏錯誤 1.

    すべての業務をバックログで扱う ➤ 可視化はされたが課題も多かった 2. スプリント固定のアイテムをつくる ➤ 割とうまくいっている 3. 固定の定常運⽤業務を⾃動化するアイテムをつくる ➤ うまくいく場合もあったがそうでない場合もあった 4. Pagerアイテムで備える ➤ 割とうまくいっているが、課題もある
  47. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 運⽤業務とスクラムが組み合わせにくそうなワケ まとめ •

    インクリメントが⼩さく優先順位が下がりやすい • スケジュールベースの作業が多い • タスクをこなすだけになりやすい • 事前に計画がたてにくい 定常運⽤業務 突発運⽤業務
  48. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 運⽤業務とスクラムが組み合わせにくそうなワケ まとめ •

    インクリメントが⼩さく優先順位が下がりやすい • スケジュールベースの作業が多い • タスクをこなすだけになりやすい • 事前に計画がたてにくい ಥൃӡ༻ۀ຿ 計画的な実施が必要なものは 予めスプリントにいれることで 優先順位をあげる それで良しとして可視化する ⾃動化することで価値を提供する 定常運⽤業務
  49. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 運⽤業務とスクラムが組み合わせにくそうなワケ まとめ •

    インクリメントが⼩さく優先順位が下がりやすい • スケジュールベースの作業が多い • タスクをこなすだけになりやすい • 事前に計画がたてにくい 定常運⽤業務 突発運⽤業務 予め多少のバッファをもたせて、スプリ ントに影響を与えないようにする。 あとは都度調整をおこなう
  50. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. 運⽤業務をスクラムで扱うコツ まとめ •

    スケジュールありきの運⽤業務は、無理にバックログで扱わ ないでスプリントを固定するとうまくいきそう • ただの運⽤業務に⾒えるものも、視点を変えればインクリメ ントのある開発業務にできる場合がある • 突発運⽤業務に対しては予めバッファを持っておくことで対 応できそう
  51. ©2022 Yahoo Japan Corporation All rights reserved. さいごに まとめ •

    スクラムの検査と適応を、プロダクトだけでなく仕組みに対 しても実践していくことで、扱い⽅をアップデートしていけ る • そうすることで運⽤業務とスクラムという⼀⾒組み合わせに くいものでもうまく組み合わせていくことができる