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GraphRAG: What I Thought I Knew (But Didn’t)

GraphRAG: What I Thought I Knew (But Didn’t)

エンジニア達の「完全に理解した」Talk #61 で登壇したときのスライドです。
https://easy2.connpass.com/event/341131/

Sashimimochi

January 28, 2025
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Transcript

  1. だとすると... 全文検索(エンジン)RAGとの違い ベクトル検索RAGとの違い Q. メタデータ絞り込みで同様のこと ができるのでは? A. 事前にメタデータフィールドは想 定しきれないので難しいし、無駄が 出やすい

    Q. LLMを使ってテキスト→知識グラ フが作れるならベクトル検索で十分 なのでは? A. 必要十分な文(チャンク)が毎回 ヒットさせられるならベクトル検索 でもOK。でも、そうじゃないから GraphRAGなどの別の仕組みが検討さ れている 18
  2. だとすると... GraphRAGの欠点として • 表記揺れには弱いはず ◦ グラフクエリ言語であいまい検索は難しそう • そもそも知識グラフを作るのが高コスト ◦ 精度を追求するなら人力になるが、膨大なテキストをちまちまグラフに

    してられない • 新たな外部システムを用意する必要がある ◦ Graph DBなる専用のDBが必要 20 なんだ、限定的なケース(必要十分な文を確実に 当てたいとき)専用の検索手法が増えた程度か
  3. 注文されているのはMicrosoftのGraphRAG! MS GraphRAG特徴 1. グラフクエリ言語は使わない ◦ 自然言語からグラフクエリ言語への変換 はしない ◦ グラフDBは必須ではない

    2. 文書全体を意識した回答が可能 ◦ 「この文書の主題を教えて下さい」など ◦ 直接文中に書かれてない抽象的な質問へ の回答ができる →グローバル検索 MS GraphRAG GraphRAG全般 23 注目されている のはコレ!
  4. MS式GraphRAGの仕組み https://graphrag.com/reference/knowledge-graph/lexical-graph-ex tracted-entities-community-summaries/ より インデックス作成時 1. データのチャンク化(テキストユニット)への分割 2. Entityや付加情報の抽出 3.

    Entityの概要生成&リレーション抽出 4. コミュニティクラスタリング 5. コミュニティ要約の生成 回答生成時 1. ユーザクエリの回答に適したコミュニティ要約の検出 ▪ 各コミュニティ要約を適当なサイズにチャ ンク分割 ▪ 各チャンクを使って1次回答を生成 ▪ 各回答に対して有益性を100点満点で評価 2. スコアが高いコミュニティ要約を使って最終的な回答 を生成 25
  5. MS式GraphRAGの仕組み https://graphrag.com/reference/knowledge-graph/lexical-graph-ex tracted-entities-community-summaries/ より インデックス作成時 1. データのチャンク化(テキストユニット)への分割 2. Entityや付加情報の抽出 3.

    Entityの概要生成&リレーション抽出 4. コミュニティクラスタリング 5. コミュニティ要約の生成 回答生成時 1. ユーザクエリの回答に適したコミュニティ要約の検出 ▪ 各コミュニティ要約を適当なサイズにチャ ンク分割 ▪ 各チャンクを使って1次回答を生成 ▪ 各回答に対して有益性を100点満点で評価 2. スコアが高いコミュニティ要約を使って最終的な回答 を生成 26
  6. MS式GraphRAGの仕組み https://graphrag.com/reference/knowledge-graph/lexical-graph-ex tracted-entities-community-summaries/ より インデックス作成時 1. データのチャンク化(テキストユニット)への分割 2. Entityや付加情報の抽出 3.

    Entityの概要生成&リレーション抽出 4. コミュニティクラスタリング 5. コミュニティ要約の生成 回答生成時 1. ユーザクエリの回答に適したコミュニティ要約の検出 ▪ 各コミュニティ要約を適当なサイズにチャ ンク分割 ▪ 各チャンクを使って1次回答を生成 ▪ 各回答に対して有益性を100点満点で評価 2. スコアが高いコミュニティ要約を使って最終的な回答 を生成 近しい内容のチャンクを整理し、段階的にまとめて抽象化し ていくのがMS GraphRAGの肝 27
  7. MS式GraphRAGの仕組み インデックス作成時 1. データのチャンク化(テキストユニット)への分割 2. Entityや付加情報の抽出 3. Entityの概要生成&リレーション抽出 4. コミュニティクラスタリング

    5. コミュニティ要約の生成 回答生成時 1. ユーザクエリの回答に適したコミュニティ要約の検出 ▪ 各コミュニティ要約を適当なサイズにチャ ンク分割 ▪ 各チャンクを使って1次回答を生成 ▪ 各回答に対して有益性を100点満点で評価 2. スコアが高いコミュニティ要約を使って最終的な回答 を生成 https://qiita.com/nohanaga/items/75305fc63602bd2cdaca より 28
  8. MS式GraphRAGの仕組み インデックス作成時 1. データのチャンク化(テキストユニット)への分割 2. Entityや付加情報の抽出 3. Entityの概要生成&リレーション抽出 4. コミュニティクラスタリング

    5. コミュニティ要約の生成 回答生成時 1. ユーザクエリの回答に適したコミュニティ要約の検出 ▪ 各コミュニティ要約を適当なサイズにチャ ンク分割 ▪ 各チャンクを使って1次回答を生成 ▪ 各回答に対して有益性を100点満点で評価 2. スコアが高いコミュニティ要約を使って最終的な回答 を生成 https://qiita.com/nohanaga/items/75305fc63602bd2cdaca より コミュニティレポート(要約)があるから文書全体を踏まえ た回答ができる 29
  9. 参考文献 • Welcome - GraphRAG https://microsoft.github.io/graphrag/ • 話題のGraphRAG、その可能性と課題を理解する - Speaker

    Deck https://speakerdeck.com/hide212131/the-trending-graphrag-understanding -its-potential-and-challenges • 話題のGraphRAGとは - 内部構造の解析と実用性の考察 - アルファテックブログ https://www.alpha.co.jp/blog/202408_01/ • MS GraphRAGを使用してみた - エクサウィザーズ Engineer Blog https://techblog.exawizards.com/entry/2025/01/10/114044 • Microsoft GraphRAG でこれまでの RAG にはできなかった質問に回答させるメモ #Azure - Qiita https://qiita.com/nohanaga/items/75305fc63602bd2cdaca 33