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251021登壇資料_Biz_Dify_Meetup_ノンエンジニアでもここまでできる...

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October 21, 2025
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 251021登壇資料_Biz_Dify_Meetup_ノンエンジニアでもここまでできるDify実践_展開版_.pdf

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しんちゃん

October 21, 2025
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  1. 株式会社ログラス 社⻑室 AIオペレーションマネージャー (AI-Ops-Mgr) 荒⽊慎平 2025年10⽉21⽇ 【Biz×Dify Meetup】ノンエンジニアでもここまでできる Dify実践 1

    なぜビジネスサイドの Dify導入はうまくいかないのか? ~Dify活用のリアルと、 "泥沼"を避けるための処方箋~
  2. 経歴 好きなこと pmconf 2024 Loglass x MEDLEY <過去のイベント登壇> Cursor @MF

    生成AI @ flexy しんちゃん テニス🎾・ハンバーガー🍔 ・スマブラ🎮(レート1600)   ◆ 慶應義塾大学 → 大学院 & Leibniz Uni 󰎲 理工学研究科 ◆ TOTO: ウォシュレット 生産本部 ハードエンジニア & PM ・グローバルIoTサービスやスマホアプリの企画開発。UXUI特許も複数取得 ・(副業)ライター&アフィリ:月刊MVP、年間新人賞、ブラックランク ◆ フリー: freee会計 PM ・個人事業主/小規模法人向けの初期体験、機能活用、事業成長など ・AIチャット、AIオンボーディングをプロダクトに導入、AIを活用した社内業務フロー改善 ・50人規模のUXライティング、生成AI活用の勉強会など ◆ ログラス: 社長室 AIオペレーションマネージャー Now! ・社内業務プロセスの棚卸、課題抽出、AIオペレーションの設計、導入、改善 ・社内AI活用推進のナレッジ整備、教育体制づくり
  3. フェーズ ステージ 主な目的 主な活動内容 主な関係者 成功のポイント 第1 ・未導入 ・試行期 /

    PoC ・プロトタイプ • 特定課題の解決 • 成功体験の創出 • AIツールの選定・導入 • AI推進担当がアプリを開発 • 限定的な利用と効果測定 • セキュリティチェック • AI推進担当 • 一部の現場協力 者 • 経営層 • 小さく始めて早く成功事例を作る • 費用対効果を明確にする • セキュリティ要件を満たす 第2 ・利用促進期 ・展開 ・横展開 • 成功モデルの横展開 • 利用者拡大 • 開発したアプリを他部署へ展開 • 研修やマニュアルを整備 • 利用者からのフィードバックを収 集 • AI推進担当 • 現場リーダー • 一般利用者 • 利用のハードルを下げる工夫 • 成功事例の共有とメリットの訴 求 第3 定着・改善期 (文化醸成) • 全社的なAI活用の文 化醸成と改善サイクル の確立 • フィードバックに基づくアプリ改修 • 活用状況のモニタリングと評価 • データ基盤やルールを整備 • AI推進担当 • 現場リーダー • IT部門 • 一般利用者 • 現場主導で改善サイクルを回す 仕組み • 効果測定と投資対効果(ROI) の可視化 第4 民主化・自律期 (全員参加) • 全員が自律的にAIを 活用し、継続的に業務 を改善する • 全社的なAIリテラシー教育 • 市民開発者(※)の育成 • ガバナンスルールの下での自由 な開発 • 全従業員 • AI推進担当 • IT部門 • 「自分たちで業務を良くする」文 化の醸成 • セキュリティと品質を担保する仕 組み フェーズ・立場・制約条件は、人によって『本当に バラバラ』 *ネットで色々な事例があるが制約条件や状況が違うので注意。特に個人利用は制約条件が少ないので別物と捉える
  4. フェーズ ステージ 主な目的 主な活動内容 主な関係者 成功のポイント 第1 ・未導入 ・試行期 /

    PoC ・プロトタイプ • 特定課題の解決 • 成功体験の創出 • AIツールの選定・導入 • AI推進担当がアプリを開発 • 限定的な利用と効果測定 • セキュリティチェック • AI推進担当 • 一部の現場協力 者 • 経営層 • 小さく始めて早く成功事例を作る • 費用対効果を明確にする • セキュリティ要件を満たす 第2 ・利用促進期 ・展開 ・横展開 • 成功モデルの横展開 • 利用者拡大 • 開発したアプリを他部署へ展開 • 研修やマニュアルを整備 • 利用者からのフィードバックを収 集 • AI推進担当 • 現場リーダー • 一般利用者 • 利用のハードルを下げる工夫 • 成功事例の共有とメリットの訴 求 第3 定着・改善期 (文化醸成) • 全社的なAI活用の文 化醸成と改善サイクル の確立 • フィードバックに基づくアプリ改修 • 活用状況のモニタリングと評価 • データ基盤やルールを整備 • AI推進担当 • 現場リーダー • IT部門 • 一般利用者 • 現場主導で改善サイクルを回す 仕組み • 効果測定と投資対効果(ROI) の可視化 第4 民主化・自律期 (全員参加) • 全員が自律的にAIを 活用し、継続的に業務 を改善する • 全社的なAIリテラシー教育 • 市民開発者(※)の育成 • ガバナンスルールの下での自由 な開発 • 全従業員 • AI推進担当 • IT部門 • 「自分たちで業務を良くする」文 化の醸成 • セキュリティと品質を担保する仕 組み フェーズ・立場・制約条件は、人によって『本当に バラバラ』 *ネットで色々な事例があるが制約条件や状況が違うので注意。特に個人利用は制約条件が少ないので別物と捉える
  5. なぜDifyが浸透しないのか? 利用が進まないのには、現場とエンジニア双方に明確な理由があります 立場 浸透しない理由 結論 アプリ利用者(現 場) • 動線の問題:いつもの業務フローになく、アクセスが面倒 •

    UIの問題:チャット型のAIツールとUIや使用感が異なる • 価値の問題:ChatGPTで十分と感じ、専用ツールを使う必要 性を感じない • 既存のやり方を変えるほどのメリットを感じ ない • なんか抵抗感がある (エンジニアリングツールっぽいので) アプリ開発者 • iPaaS、AIワークフロー特有の知識が必要 • Difyの挙動、設定の知識が必要がある • マーケットプレイスの機能にセキュリティチェックがいる • エラーにぶつかった時、自分の問題か環境の問題か切り分け が難しい • 開発したいが、開発したいものが作れない • 時間がないから後回し
  6. ポイント 具体的な内容 🚀 小さく始めて効果を見せる (PoC) • まずは部署内やチーム内など限定的な範囲で試して(PoC)、「これだけ時間が削減できた」と いう具体的な成果を出します。 • その成功事例をもって、他部署へ展開していきます。

    👀 視覚的にわかりやすく説明する • 「このAIに何ができて、どう便利になるのか」を説明する際は、言葉だけでなく実際のデモ画面 や簡単な図 を使って、直感的に理解できるように工夫します。 🎯 課題をピンポイントに絞る • まずは「社内規定の問い合わせ対応」「議事録の要約」など、解決したい課題を一つだけに絞り ます。 • 範囲を広げすぎず、特定の業務の非効率を狙い撃ちするのが成功の鍵です。 🤝 現場担当者を巻き込む • アプリのアイデア出しや、元になる情報(ナレッジ)の提供、テスト段階で、実際にその業務を 行っている担当者に協力してもらいます。 • 当事者意識が生まれ、実用的なツールになります。 ⚙ Difyは「裏方(バックエンド)」に徹す る • ビジネスサイドの方には、 Difyの複雑な画面は見せません。 • 完成したAIチャットなどをSlackやTeams、社内ポータルに埋め込む形で提供し、普段使ってい るツールから簡単に使えるようにします。 Difyの社内活用の ポイント
  7. 解決策①:身近なツールで「ワークフロー」を体験 Difyへの抵抗感をなくし、効果を実感してもらう第一歩 「 NotebookLM」 従来の課題 • 高額な運用・APIコスト • 情報漏洩リスクと権限管理の煩雑さ •

    高度な専門知識が必要 • RAG精度の低下懸念 NotebookLMの利点 • 追加インフラコスト不要 、API費用も心配なし • Googleの堅牢なセキュリティ基盤 で安全 • 直感的な操作 で専門知識は不要 • 構造化データ読み込みで高い出力精度 を維持
  8. 解決策②: 成功体験をテコに、交渉材料として次の一手を打つ 1 STEP 1:効果の実証 (NotebookLM) 身近なツールで具体的なワークフローを構築し、 「これだけ業務が改善した」という定量的な実績 を作る 2

    STEP 2:交渉と説得 その実績を基に、経営層や関係部署へアプローチ。 「この仕組みを全社展開し高度化するには、Difyの導入が必要不可欠 です」と交渉する 3 STEP 3:目的を持ったツール導入 (Dify) 明確な導入目的と成功事例があるため、現場の納得感が違う。利用者は前向きに捉える