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Cursor基礎講座

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July 04, 2025
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 Cursor基礎講座

AI駆動開発勉強会 Women's Base #2【Cursor編】の登壇内容です
https://aid.connpass.com/event/358617/

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Tanabe Ayaka

July 04, 2025
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  1. Cursorの基本情報 バージョン 2025年6月4日に最新バージョン:Cursor 1.0(正式版)リリース 最新版は2025年6月12日にアップデートされた1.1(7月1日時点) と思ったらイベント直前に1.2がでたらしい(7月2日) GitHubスター数 Cursor の公式 GitHub リポジトリ(cursor/cursor)は

    約30.6k スター (OSSではないので、Issueの起票方法だけ載っている) 利用者 2025年時点で、Cursor は 100万人を超えるユーザー を擁し、そのうち 約36万人が有料契約者 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 4
  2. Cursorができること 機能一覧 カテゴリ 機能 効果 補完 Tab補完 コード記述を高速化 生成 Ctrl+K

    部分的な自動修正 対話 Chat、@記号 対話形式で問題解決 自動化 Agent Mode 作業を自動化 カスタマイズ Rules 好みに最適化 VibeCodingにはAgent Modeがおすすめ、コードの修正の効率化はTab補完などが効果的。 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 5
  3. Tab補完 機能概要 AIが次に書くコードを予測して提案する機能 使い方 1. コードを書き始める 2. グレーの提案が表示される 3. Tab

    キーで採用 / Esc で却下 うまく使うコツ 変数名を分かりやすくする コメントを書いてから実装(AIがコメントを読んで考えてくれる) 型定義を明確にする Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 7
  4. インライン修正(Ctrl+K) 機能概要 インラインで選択範囲した部分に対し、書き換えや新規コード生成を行う機能 使い方 1. コード選択(または空行にカーソル) 2. Ctrl+K (Mac: Cmd+K

    ) 3. 日本語で指示を入力 4. Enter で実行 うまく使うコツ よく使う指示は辞書登録する なるべく具体的に書く(出力を明確に指示する) Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 8
  5. 記号 説明 @Files 特定ファイル全体を文脈に追加 @Folders フォルダ(複数ファイル)をまとめて文脈に追加 @Code 特定のコードスニペットやシンボルを選んで文脈化 @Docs ドキュメントやガイドを引用

    @Git Git の作業状況や履歴を参照 @Past  Chats 過去のチャット(要約済み)を文脈に含める @Cursor  Rules プロジェクト固有のルールやガイドラインを適用 @Web Web検索して参照 @Link 特定コードやドキュメントへのリンクを参照 @Recent  Changes 最近の変更内容をリンクとして追加 @Lint  Errors リントエラーをチャット内で参照 @Definitions 近くの定義(関数・型・定数など)を自動追加 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 11
  6. Modeの使い分け 機能概要 コードの修正・実行・説明などを一連で自動作業してくれるモード 使い方 1. Chat内のモードを変更する モードの種類 モード 説明 Agent

    AIが指示に従って自動でコードを編集・実行・提案まで行う全自動モード Ask 編集はせず、AIにコードの質問をできるモード Manual AIの提案を受けながら、自分の手でコードを編集・適用する手動モード カスタム 自分で役割やプロンプトを設定するモード Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 12
  7. Rulesの種類 種類 適用範囲 記述形式 特徴 User Rules 全プロジェクト共通(グロ ーバル) テキスト

    常に適用される 個人設定 Project Rules 開いているリポジトリ・デ ィレクトリ以下 テキスト+シ ンボル 詳細な制御が可 能 .cursorrules(非推 奨) 同上(旧形式) テキスト シンプルだが機 能が限定的 使い分けのコツ User Rulesは個人の書き方(関数の書き方、コメントスタイル)を指定 Project Rulesは、ディレクトリ構成をmdファイルで参照しておいたり、プロジェクトのアーキテ クチャを記載してコンテキストを補ったりする Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 15
  8. 発動条件(Project Rules) 種類 説明 Always 常にルールをコンテキストとして使用 Auto Attached glob パターンに一致したファイルで自動的に使用される

    Agent Requested エージェントが description を参照し必要に応じて使用 Manual プロンプトで明示的に指定したときのみ使用 うまく使うコツ Alwaysにするとコンテキストウィンドウを圧迫するので、基本的には避けた方が良い Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 16
  9. Rulesの選び方 とりあえず使う きのぴーさんのGitHubの cursorrules https://github.com/kinopeee/cursorrules ベストプラクティスを探す awesome-cursorrules https://github.com/PatrickJS/awesome-cursorrules cursor.directory https://cursor.directory/

    →言語やフレームワーク、アーキテクチャごとに既存のルールを選んで取り入れるとよい Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 17
  10. Cursor 1.0アップデート概要 主要な新機能(2025年6月リリース) 機能 概要 インパクト BugBot GitHub PR自動レビュー レビュー時間50%削減

    Memories プロジェクト情報の記憶 コンテキスト理解向上 MCP連携の簡素化 ワンクリックで連携 MCP活用の難易度定価 Background Agent 非同期タスク実行 並行作業が可能に その他の改善 Jupyter Notebook統合 リッチなChat応答(Mermaid図など) Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 20
  11. Memories 機能概要 プロジェクトの文脈や過去の決定事項を記憶し、一貫性のある提案を行う機能 特徴 メモリーに保存指示(general memoriesに保存して、とか)で、保存しておいてほしい内容をプロ ジェクトごとに保存可能 clineのmemory bankに近い機能 セッション間のコンテキスト損失問題に対応

    セッション変えたりコンテキストウィンドウが肥大化した際に有効 プロジェクトの詳細や技術スタック、アーキテクチャ、現在取り組んでいる内容やそれに関する 進捗を繰り返し説明する必要をなくす Cursorサーバ上に保存されるため、privacyモードだと利用不可 rulesは「プロジェクトの公式ルール・制約」→ ファイルとして永続保存・全員共有なのに対して、 memoriesは「AIの一時的な知識・履歴」→ 内部的に保存・AIが自動参照 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 22
  12. 最近のアップデート Web版とモバイル版を提供開始 Web( http://cursor.com/agents )から利用可能 モバイルからは、CursorのAIエージェントはiOSまたはAndroidのブラウザからPWA (Progressive Web Apps)としてインストールすることで利用可能 Webのリンクを開き、

    「ホーム画面に追加」する 完了するとプッシュ通知がきたり、モバイルのフルスクリーンで使えたり、アプリのような体験 になっている slack呼び出し slackと連携すれば @Cursor で呼び出すことができる 裏でBackground Agentが起動 タスクはBackground Agentとともに、web上で確認可能 bugbotと連携していればそのままPR作成、レビューまでクリックだけでいける Todoリスト タスクをTodoリストを作成して消化してくれるように!(チャットボックスのすぐ横に表示される) Claude Codeと似たような体験になってきた Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 26
  13. Privacy Mode 機能概要 コードがクラウドに送信されないローカル実行モード Privacy Modeとは 項目 通常モード Privacy Mode

    データ送信 クラウドへ送信 ローカルのみ 処理場所 リモートサーバー ローカルマシン 対応モデル すべて 一部制限あり Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 28
  14. モデルの選び方 用途 推奨モデル 理由 単純な補完 GPT-4o 高速レスポンス 複雑なロジック Claude 4

    Sonnet 推論力が高い 多言語対応やマルチモーダル Gemini 2.5 Pro 幅広い知識 長文生成 Claude 4 Sonnet 一貫性が高い →Claude系でコードを記載し、マルチモーダルな情報処理はGemini、検索やレスポンス速度重視なら GPTのリーズニングモデル以外を使うのがよい Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 29
  15. Cursorの技術要素 技術 説明 効果 ローカルインデックス コードベースを事前解析 検索高速化 差分同期 変更部分のみ送信 通信量削減

    キャッシュ活用 類似リクエストを記憶 レスポンス向上 並列処理 複数処理を同時実行 待ち時間短縮 →インデックスをはらないClineなどより、より細かくコードベースを参照(一方で自走力は落ちる) →同じようなクエリはキャッシュしてくれるので、トークン数節約 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 31
  16. ツールの特徴 ツール 自律性 機能性 主な用途 Copilot 低/高 中 コード補完とエージェントとしての使い方がある Cursor

    中 高 統合開発環境 Claude Code 高 中 対話型開発、バックグランド実行が強い Cline 高 中 0-1の開発向き Devin 最高 高 完全自動開発、細かいタスクをふる まかせられるタスクの大きさ 完全自走(暴走することもある) :Cline = Claude Code そこそこ自走、コーディング補助的な使い方が優秀:Cursor、Copilot 細かいタスクを完全自走:Devin ※これらは体感です! Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 32
  17. トラブルシューティング 症状別対処法 症状 原因 解決方法 補完が遅い モデル負荷 • モデルをGPT-4oに変更 •

    キャッシュクリア 提案が的外れ コンテキスト不足 • Rulesを見直す • @でファイル指定 エラーが発生 拡張機能競合など • Cursor再起動 • 拡張機能を確認 Cursor基礎講座 2025.07.05 | AI駆動開発勉強会 Women's Base 34