.NET Conf 2025 の興味のあるセッ ションを復習した / dotnet conf 2025 quick recap for backend engineer

.NET Conf 2025 の興味のあるセッ ションを復習した

イベント:
.NET Conf 2025 Fukuoka x Tokyo x Osaka（.NET Conf 2025 ローカルイベント＠福岡）
https://fukuten.connpass.com/event/371620/

日時:
2025年12月20日

発表者:
高丘 知央（Tomohisa Takaoka）/ 株式会社ジェイテックジャパン

概要:
.NET Conf 2025は50以上のセッションがある3日間の大規模イベントでした。バックエンド＋イベントソーシング＋CQRSフレームワーク「Sekiban」をOSS開発している開発者として、気になったセッションをピックアップして紹介します。

取り上げるセッション：

Clean Architecture with ASP.NET Core 10（Ardalis氏）
What's New in ASP.NET Core（パフォーマンス93%改善、パスキーサポート）
What's new in Azure App Service（.NET Aspire統合）
Build smarter agents with Redis（Azure Managed Redis、Hybrid Cache）
What's New in NuGet（MCP サーバーサポート）
Azure Keynote（Durable Agents）
タグ:
.NET, ASP.NET Core, Azure, Clean Architecture, Redis, NuGet, MCP, Durable Functions, .NET Conf 2025

ハッシュタグ:
#fukuten #dotnetconf

Transcript

1. .NET Conf 2025 の興味のあるセッ ションを復習した 株式会社ジェイテックジャパン 高丘 知央 2025年12月20日(金曜日) .NET Conf 2025 Fukuoka x Tokyo x Osaka #fukuten
2. 自己紹介 高丘 知央 - Tomohisa Takaoka X: @tomohisa GitHub: @tomohisa Works at: 株式会社ジェイテックジャパン、J-Tech Creations, Inc. JTS Group - 株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア 品川 CTO: 中小企業の受託開発をモダンな開発スタイルで。イベントソ ーシング、CQRSなどのソフトウェアアーキテクチャに関するコン サル業務 Microsoft MVP for Developer Technologies from Nov 2024- OSS: Sekiban - Event Sourcing and CQRS Framework. 2 / 28
3. 本日のアジェンダ 1. Clean Architecture with ASP.NET Core 10 2. What's New in ASP.NET Core 3. What's new in Azure App Service 4. Build smarter agents with Redis 5. What's New in NuGet 6. Azure Keynote 3 / 28
4. 1. Clean Architecture with ASP.NET Core 10 4 / 28
5. 1-1. Clean Architecture の 基本 Ardalis氏によるセッション DDDやクリーンアーキテクチャを.NETで行 うための基本を説明 5 / 28
6. 1-2. クリーンアーキテクチ ャの構成 依存関係の方向 外側から内側への依存のみ許可 ドメイン層は他に依存しない インフラ層は最も外側 6 / 28
7. 1-3. 簡単に始められる dotnet new clean-arch テンプレートをインストールするだけでクリ ーンアーキテクチャのプロジェクト構成が手 に入る 7 / 28
8. 1-4. 便利なツールの紹介 Value Object Generator - Vogen https://github.com/SteveDunn/Vogen 値オブジェクトを簡単に生成 DDDにおける重要なパターンをサポート NsDepCop - 依存関係チェッカー https://github.com/realvizu/NsDepCop プロジェクト内でnamespace単位で依存関係を定義 違反した場合はビルドエラーとして検出 クリーンアーキテクチャの依存関係ルールを強制 8 / 28
9. 2. What's New in ASP.NET Core 9 / 28
10. 2-1. What's New in ASP.NET Core .NET 10 の ASP.NET Core パフォーマンスの大幅改善 パスキーサポート Minimal APIs の強化 OpenAPI 3.1 対応 10 / 28
11. 2-2. パフォーマンスの大幅 改善 驚異的なパフォーマンス向上 リクエストスループット 15%向上 メモリ使用量 93%削減!? パスキー（Passkeys）の標準サポー ト 新しい認証方式としてパスキーをネ イティブサポート パスワードレス認証がより簡単に 11 / 28
12. 2-3. API開発の改善 Minimal APIs でのバリデーション 機能 より簡潔にバリデーションを記述可 能 FluentValidationなどとの統合も容 易 Open API 3.1 への対応 最新のOpenAPI仕様をサポート APIドキュメント生成がより正確に 12 / 28
13. 3. What's new in Azure App Service 13 / 28
14. 3-1. Ubuntuへの移行 ベースイメージの変更 .NET 10以降、DebianからUbuntuに変更 Ubuntuの方がメンテナンス性が高い .NETチームが提供する公式イメージとの整合性 14 / 28
15. 3-2. .NET Aspire との強力 な統合 App Service プロバイダーの導入 AspireプロジェクトをApp Service にデプロイするための専用パッケー ジ 数行のコードでApp Serviceをデプ ロイ先として指定 統合ダッシュボード Azureポータル上でAspireダッシュ ボードを直接提供 ポータルから移動することなく分散 トレーシングやログを確認 15 / 28
16. 3-3. プラットフォーム機能の強化 新しいログストリーミング ログレベルに応じたカラーコード表示とフィルタリング 「ランタイムログ」と「プラットフォームログ」の切り替え 特定インスタンスを指定してログを追跡 過去90分間まで遡ってログを確認 非同期スケーリング (Async Scaling) 急激なスケーリングが必要な際、可能な限り確保 スケーリング要求が拒否されるリスクを軽減 16 / 28
17. 4. Build smarter agents with Redis 17 / 28
18. 4-1. Azure Managed Redis (AMR) 次世代の Azure Cache for Redis ベクトルのサポート: AI開発に不可欠なベクトルデータの保存と検索が可能 高い拡張性とセキュリティ: Managed Identityによる「パスワードレス」接続 .NET Aspire との連携 builder.AddAzureRedisEnterprise() 1行のコードでAzure上にRedisインスタンスをプロビジョニング 18 / 28
19. 4-2. Hybrid Cache (L1/L2) .NET 9 から導入された新機能 Microsoft.Extensions.Caching.Hybrid L1キャッシュ（メモリ）: 高速アクセス L2キャッシュ（Redis）: 分散キャッシュ メリット 一つのAPIで透過的に扱える ボイラープレートコードを大幅に削減 19 / 28
20. 5. What's New in NuGet 20 / 28
21. 5-1. NuGet MCP サーバー AIによる開発支援 AIエージェント（Copilotなど）がリアルタイムのNuGetパッケージデータを活用 NuGet Solver コマンド 複雑な依存関係グラフを分析 脆弱性の修正とプロジェクトの互換性を両立 依存関係を壊さない「正しい」バージョンを提案 21 / 28
22. 5-2. MCP サーバーの作成と公開 新しいプロジェクトテンプレート **「Local MCP Server」**テンプレートが追加 Visual Studioから数分でMCPサーバーの雛形を作成 NuGet.org でのカテゴリ化 公開されたMCPサーバーは専用のパッケージタイプとして識別 検索しやすく 22 / 28
23. 6. Azure Keynote 23 / 28
24. 6-1. Azure Functions の進化 カスタム .NET バージョンの実行 Azure FunctionsをAzure Container Apps内で実行 最新の.NET 10をコンテナとしてホスト MCP サーバーのホスト .NETで書かれたMCPサーバーをAzure Functions上で実行可能 Flex Consumptionプランで1分以内に0から1000インスタンスまでスケーリング 24 / 28
25. 6-2. 耐久性のあるエージェント (Durable Agents) Durable Functions との融合 Microsoft Agent FrameworkにDurable Functionsを組み合わせた「Durable Agent」拡張機能 状態の保存と再開 各ステップで状態をチェックポイントとして保存 エラー発生時も失敗した箇所から再開 長時間タスクや人間の承認待ちに対応 25 / 28
26. まとめ .NET Conf 2025 のハイライト Clean Architecture: dotnet new clean-arch で簡単に始められる ASP.NET Core: パフォーマンス大幅改善、パスキーサポート Azure App Service: .NET Aspire との統合、Ubuntu移行 Redis & AI: ベクトルサポート、Hybrid Cache NuGet: MCP サーバーのサポート Azure Functions: Durable Agents で耐久性のあるエージェント 26 / 28
27. CQRS+ES カンファレンス 2026 福岡で開催！ 日時: 2026年1月10日 場所: 福岡 CQRS + イベントソーシングに興味がある 方、ぜひご参加ください！ 27 / 28
28. Thank you 株式会社ジェイテックジャパン https://www.jtechs.com/japan/ イベントソーシング・CQRSフレームワーク Sekiban https://github.com/j-tech-japan/sekiban Zenn - ジェイテックジャパンブログ https://zenn.dev/p/jtechjapan_pub