20200729のInfraStudy #4のLT用資料です。
最近のデータデバイス~ トレンドを見てみる ~Infra Study #4 , 7/29@tzkb
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2最近やっていること• July Tech Festa 2020“ マイクロサービスの今こそ!理解して拡げる 分散システムの基礎知識”• NewSQL関連のブログ投稿“2020年現在のNewSQLについて”“NewSQLコンポーネント詳解”+ =∞
31. 最近話題の“あの“プロジェクト2. 身近なアーカイブ・データデバイスといえば3. まとめアジェンダ
4最近話題の“あの”プロジェクト• Arctic Code Vaultは、Github Archive Projectの一部で北極圏に厳重にソースコードを保管するプロジェクト。• 皆さんのリポジトリも北極に渡りましたか?• Arctic Code Vaultの対象は21TBのリポジトリデータ。• 保存メディアは186リール、約1kmの“デジタル感光性アーカイブフィルム”。• このフィルムの寿命は500年と言われている。(一般的なバックアップテープの寿命は30年程度)
5もう一つの注目:Project Silica• デバイス観点でいうと、もう一つの注目はMicrosoftがパートナーとなっている、Project Silica。 ※silicaは二酸化ケイ素(SiO2)• 石英ガラスにフェムト秒レーザでデータを書き込む。• データを多次元に記録できるため、密度も高めることが出来る。• 耐久性が非常に高く、熱や浸水・摩耗などでもデータが消失しない。• “ガラスストレージ”とも言えるデバイスで、書込みは1度だけ。https://news.microsoft.com/ja-jp/2019/11/06/191106-ignite-project-silica-superman/
6ただ、石英ガラスが手元に来るのは先なので、• 我々の手の届くアーカイブ・ストレージはHDD。• 今のHDDは1本16TBなども普通に。そろそろ20TBを超えるか。• どうやってここまで高密度化したか、知っていますか?• 若者のHDD離れが加速している。※個人の意見です。
7HDD高密度化のポイント• まず、以下のようなHDDの記法構造をもう一度頭に浮かべよう。• 下図のディスク(プラッタ)の枚数・密度を増やすことで高密度化が可能。https://www.rescue-center.jp/sp/elementary/vol35.html【ポイント】① ヘリウム充填 ドライブ内にヘリウムを満たす。空気より抵抗が軽く、プラッタを薄くできる。② ヘッド技術の進化 水平磁気記録方式(HMR)から垂直磁気記録方式(PMR)へ。 さらにSMRにより高密度化。 エネルギーアシストで高精度に。
8エネルギーアシスト記録技術とはhttps://www.sangyo-times.jp/article.aspx?ID=2758• HDDは機械的な記録方式のため、書込み密度の向上には物理的な制約がある。• それらを超えるために、磁気以外のエネルギーでアシストする方式を開発。• ヘッドとディスク(記録層)では、矛盾する問題を解決する必要がある。1. ヘッド小型化・ディスク高精細化2. 記録安定性3. 記録容易性• 上記は相反するが、レーザやマイクロ波で、一時的に記録容易性を下げ、小型化されたヘッドでも書き込み可能とする。
9まとめにかえて• 今、データデバイスがおもしろい。• 高速=Optane、NVMe-SSD。• アーカイブ=様々な技術を応用したHDD将来的には石英ガラスも?• そして、最先端のストレージプロジェクトでは、ソフトウェアやメカニカルなエンジニアだけでなく、学際的な開発チームが必要とされている点が興味深い。• (例)Project SilicaのJob Descriptionから抜粋“work with physicists, optical scientists, laser specialists, electricaland mechanical engineers in a multi-disciplinary team, “
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