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SRE視点から見るFinOps 信頼性を守るSREとコストを守るFinOps 交わる点はオブザ...
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igeight
September 18, 2025
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SRE視点から見るFinOps 信頼性を守るSREとコストを守るFinOps 交わる点はオブザーバビリティ
SRE視点から見るFinOps 信頼性を守るSREとコストを守るFinOps 交わる点はオブザーバビリティ
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© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential © 2025 SynX.
All Rights Reserved. Confidential SRE視点から見るFinOps 信頼性を守るSREとコストを守るFinOps 交わる点はオブザーバビリティ 2025年9月18日 事業本部 ITソリューション部 SIサービスグループ 高井雄士
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 2 1.1自己紹介 高井
雄士 Yushi Takai 株式会社SynX クラウドエンジニア 主にAWS環境をお使いのお客様のインフラ環境支援を担当。 SRE業務支援、クラウドコストの最適化の方針立案から推進業務を担当。 ▪興味のある分野:FinOps / Observability ▪趣味:生成AIで画像やイラストを生成すること X Account ID: @igeightV2
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 目次 I N
D E X 3 1. 自己紹介とはじめに 2. 信頼性を観測して最適化する文化、SRE 3. SREの土台を支える観測の文化、オブザーバビリティ 4. コストを観測して最適化する文化、 FinOps 5. SREと FinOpsの交わる点 6. Appendix おすすめ書籍やサイトなど
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 4 1.2はじめに 突然ですが、
システムの可用性、信頼性を99%から99.99%に上げたい! と言われたらどれくらいコストがかかると思いますか? ちなみに… 99.99%にすると月間ダウンタイム許容時間は4分23秒しか許容されないです。 99% にすると月間ダウンタイム許容時間は7時間18分 17秒です。
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 5 3.信頼性を観測して最適化する文化、SRE Dickersonの信頼性の階層構造
サイトリライアビリティエンジニアリングは、 組織がシステム、サービス、製品において 適切なレベルの 信頼性を 持続的に 達成できる支援することを目的とした工学分野である。 SRE (Site Reliability Engineering) 出典:『SREを始めよう ―個人と組織による信頼性獲得への第一歩』1章、14章より
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 6 4. SREの土台を支えるオブザーバビリティ
システムがどのような状態になったとしても、それがどんなに 斬新で奇妙なものであったとしても、 どれだけ理解し 説明できるかを示す尺度です。 オブザーバビリティ(Observability) オブザーバビリティの3本柱 出典:「オブザーバビリティ・エンジニアリング」1章 1.2
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 7 4.コストを観測して最適化する文化、 FinOps
クラウドの ビジネス価値の最大化 データに基づいたタイムリーな意思決定、エンジ ニアリング、財務、ビジネスチーム間のコラボレ ーションを通じて財務上の説明責任を生み出すた めの運用フレームワークおよび組織文化的な プラクティスです。 FinOps (Finance+DevOps) 出典:FinOpsとは | FinOps Foundation Japan Chapter 出典:FinOps Framework Overview
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 8 5.1 SREと
FinOpsの交わる点 SREは、信頼性を守るために レイテンシやエラー率を観測します。 FinOpsは、コストを守るために リソース使用量や転送料を観測します。 どちらも『観測できなければ改善できない』 という文化に基づいていて SREとFinOpsが交わる土台は『オブザーバビリティ』 SRE FinOps Observability
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 9 5.2 SREと
FinOpsの交わる点 AWS事例 その① Cost側:「DataProcessing-Bytes」 AWS Cost Explorer や Cost and Usage Report (CUR) に表示される課金項目で、CloudWatch Logs における ログデータの取り込み(PutLogEvents)に対する課金 を示しています。 CloudWatch メトリクス側: 「IncomingBytes」 CloudWatch メトリクス(AWS/Logs 名前空間) において、各ロググループに取り込まれた未圧縮 ログデータの量(バイト単位) を示すメトリクス。 ▪結論 「DataProcessing-Bytes」の Quantity は、CloudWatch メトリクスの「IncomingBytes」の合計 値と概ね一致する。のでCloudWatch メトリクスの「IncomingBytes」でDataProcessing-Bytesの 推移をキャッチしたり、事後の深い調査が可能。 CloudWatch Logsログ転送量コスト削減の分析
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 10 5.2 SREと
FinOpsの交わる点 AWS事例 その② Cost側:「DataTransfer-Out-Bytes」 インターネットや他のAWSリージョンへのデータ転送に対する課金。 や Cost and Usage Report (CUR)やCost Explorerで確認可能。 CloudWatch メトリクス側:「BytesDownloaded」 CloudFront の使用状況、エンドユーザーがダウンロードしたバイト数。 Cloud Front アウトバウンド料金の傾向と速報把握 ▪結論 Cost側のDataTransfer-Out-Bytesは、メトリクス側のBytesDownloadedと 密接に関連している。メトリクスを活用することで、課金のトレンド把握や異 常検知、最適化のヒントが得られる。
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 11 5. Appendix
おすすめ書籍や資料など ▪クラウドFinOps 第2版 ―協調的でリアルタイムなクラウド価値の意思決定 J.R. Storment 、Mike Fuller 著 松沢 敏志、風間 勇志、新井 俊悟、福田 遥、 門畑 顕博、小原 誠 訳 ▪SREをはじめよう ―個人と組織による信頼性獲得への第一歩 David N. Blank-Edelman 著 山口 能迪 訳 ▪オブザーバビリティ・エンジニアリング Charity Majors、Liz Fong-Jones、 George Miranda 著 大谷 和紀、山口 能迪 訳
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 12 5. Appendix
おすすめ書籍や資料など ▪Web文献 └コスト最適化の柱 - AWS Well-Architected フレームワーク └FinOps Framework Overview └自治体情報システムの標準化・ガバメントクラウド移行後の運用経費に係る総合的な対策について(デジタル庁) └サイズ柔軟なリザーブド DB インスタンス └EC2 でリザーブドインスタンス(RI)と Savings Plans (SP)のどちらを選ぶべきか?基準とするための最強の比較表を作ってみた └CloudWatch Logs 取り込みデータ量の多いロググループ名の確認方法 └Cost and Usage Report(CUR、コストと使用状況レポート)を出力する | DevelopersIO └クラスメソッドメンバーズ提供の CUR を利用した Athena でのコスト分析環境の作り方 ▪動画 └開発者のための FinOps └FinOps方針事例:国と地方におけるFinOpsへ向けた取組と課題 デジタル庁 └FinOps実績事例:Woven by Toyota └FinOps実績事例:リクルート └JAWSDAYS 2025 B-1 サイト信頼性エンジニアリングとAmazon Web Services └DevOps で必要なオブザーバビリティを考える #AWSDevLiveShow
© 2025 SynX. All Rights Reserved. Confidential 13 告知:10月8日 登壇のお知らせ
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