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Join Algorithm in Spark

Join Algorithm in Spark

Sparkを扱う上で最も重要な概念のひとつであるJoinについて、どういったアルゴリズムが使われているのかを解説します。

yabooun

June 28, 2022
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Transcript

  1. Joinとは • 複数のテーブルを一定のルールに基づいて結合する処理 • SQLの基本的な構文のひとつ • LEFT JOIN, RIGHT JOIN,

    INNER JOIN, CROSS JOIN, LEFT LATERAL JOIN, ・・・ • サブクエリも全部JOINで書ける • ただし、同じJOINでも、データ量やクエリによって違うアルゴリズムが使われる ◦ 使われるアルゴリズムは基本的に処理系が決める ◦ アルゴリズムによって全然速さが違う • RDBMSやHadoop/Spark等のビッグデータ系のシステムでは別のアルゴリズム ◦ ビッグデータ系はRDBMSより多くのアルゴリズムがある • 意外と奥が深いJOIN
  2. Hash Join 大きいテーブルと小さいテーブルを結合するときに使う。結合条件がシンプルなA=Bのときに利用可能。 1. 小さいテーブルの結合キーでハッシュを作成 2. 大きいテーブルをスキャン 3. 1行ごとに小さいテーブルをハッシュ検索 •

    大きい方のテーブルをScanするだけなので最速 • 一番優先されるアルゴリズム • 片方が小さくないとHashがメモリに乗らない • インデックスがあるとさらに高速
  3. Nested Loop Join Hash JoinとSort Merge Joinで対応できないときに使用 1. 片方のテーブルをScan 2.

    Scanしながら1行ごとにもう一方のテーブルを全部 Scan 3. 結合条件にマッチしていたら結合 • N * N のコストがかかる • どんな条件でもできる • 基本的には使わせたくない
  4. SparkにおけるJOIN 1. Broadcast Hash Join 2. Shuffle Hash Join 3.

    Shuffle Sort Merge Join 4. Broadcast Nested Loop Join 5. Cartesian Join
  5. Broadcast Hash Join 大きいテーブルと小さいテーブルを結合するときに使う。結合条件がシンプルなA=Bのときに利用可能。 1. 小さいテーブルの結合キーでハッシュを作成 2. ハッシュをすべてのノードにコピー 3. 各ノードでHash

    Join 4. 結果を結合 • 一番早い。とにかくこれを使え。 • Sparkの仕様上小さいテーブルが8MBまで。 (Sparkのデフォルトはたしか1MBくらいになっているこ とが多い)
  6. Shuffle Sort Merge Join 大きいテーブル同士を結合するときに使う。結合条件がシンプルなA=Bのときに利用可能。 1. それぞれをテーブルを結合条件でshuffle 2. 各ノードでSort Merge

    Join 3. 結果を結合 • あまり早くない • Shuffleが発生する上に、各ノードでソート • Shuffle、ソートはどちらも大きなデータでは時間のかか る処理
  7. 結論 • できるだけBroadcast Joinを使おう ◦ マスタとの結合は明示的に Bradcast Hash Joinを使わせたりする •

    どうしても出来ないときでも、複雑な条件では Joinしないようにしよう • Shuffle Joinが発生するカラムは均等に分散される設計にしよう ◦ IDFAやランダムな文字列などは基本的に偏りがない ◦ ステータスやtype系のものでJoinしようとするとSkewが発生しやすい • あとは実際どのJoinが使われているか、実行プランを確認しよう