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SaaSにおけるProductとBusinessの関係

Yoshitaka Miyata
June 25, 2021
2.9k

 SaaSにおけるProductとBusinessの関係

ようやく国内でもSaaSに関するプロダクトマネジメントが取り上げられるようになってきました。今回はSaaSを通して事業展開していく際、ProductとBusinessにどのような関係性があるのか明らかにしていきます。

特に、よく見かけるようになった「Go to Market戦略」の定義や構成要素を確認し、実際策定していく上で、ProductとBusinessでどのような連携が必要なのか、具体的にどのように連携を進めればよいのか、についてご紹介いたします。

Yoshitaka Miyata

June 25, 2021
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Transcript

  1.  
    SaaSにおけるProductとBusinessの関係
    Yoshitaka Miyata
    2021.06.25

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  2.  
    2
    ■職歴
    ● 2019年にfreeeに入社し、プロジェクト管理freeeの
    プロダクトオーナーを担当し、2021年1月より
    Product Managementを統括
    ● 2021年1月より、日本CPO協会理事
    ● 現職に至る以前はBooz and company、およびAccenture Strategyにて、事業戦略、
    マーケティング戦略、新規事業立案など幅広い経営コンサルティング業務を経験
    ● また、DeNA、SmartNewsにて、toCの多種多様なコンテンツビジネスをデータ分析、
    プロダクトマネージャの両面から従事
    ■出版
    ● 『ALL for SaaS SaaS立ち上げのすべて』(翔泳社):今年8/6、刊行予定
    ■学歴・資格
    ● 京都大学法学部卒業
    ● 米国公認会計士
    ● Certificate of Product Strategy
    Kellogg School of Management, Northwestern University
    ● Certificate of Measuring and Improving Business Performance
    Johnson School of Management, Cornell university
    ● Certificate of Business Analytics Specialization
    Wharton School, the university of Pennsylvania
    宮田 善孝
    VP of Product Management
    日本CPO協会理事
    TW:@zenkou_1211
    Linkedin:Yoshitaka Miyata

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  3. 3
    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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  4. 4
    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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  5. スモールビジネスを、世界の主役に。
    MISSION

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  6.  
    だれもが自由に経営できる
    統合型経営プラットフォーム。
    VISION
    だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくるために、「統合型経営プラットフォーム」を開発・提供します。
    バックオフィス業務を統合することで、自動化と業務全体の効率化。さらに経営全体を可視化することで、
    これまでにないスマートかつ最適なアクションまで実行できるプラットフォームへと進化させていきます。
    また外部サービスとも連携したオープンプラットフォームとして、多様なビジネスニーズに対応。
    ユーザーネットワークの中における相互取引の活性化も強化していきます。
    プラットフォームの提供のみならず、スモールビジネスに携わる人の環境そのものを
    より良くしていく取り組みを行うことで、世の中の変化を促します。

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  7. 3.ユーザーネットワーク
    取引の効率化・活性化を実現
    1.統合型クラウドERP
    スマートで適切なアクションを実現
    2.オープンプラットフォーム
    多様なビジネス・経営ニーズに対応
    だれもが自由に経営できる
    統合型経営プラットフォーム

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  8. あらゆる業務とデータがつながることで、
    自動化・可視化に加えてスマートで適切な経営アクションが可能に
    統合型クラウドERP

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  9.  
    SaaSにおける
    ProductとBusinessの関係

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  10. 10
    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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  11. 11
    Userに価値を届けていく上で、ProductとBusinessは両輪
    SaaSの場合、Productができたからと言って、すぐにUserが使い始めてくれるわけではなく、
    Marketing、Sales、Onboarding、Customer Successと順を追ってサポートすることで、
    ようやくUserが使い始めてくれる
    ・・・
    Product User
    SaaSにおけるProductとBusinessの関係
    Business

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  12. 12
    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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  13. 13
    Go to market戦略とは
    Productを展開していく上で、必要なPricing、事業計画、販売戦略を指す
    独立して検討していくのではなく、相互に行き来しながら検討を進めることになる
    Product & Target
    Pricing
    事業計画
    販売戦略
    1
    2
    3
    4
    Product-side
    Business-side

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    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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    Product Cycle
    半年か1年に1度、ロードマップを策定し、順次仕様策定、開発、提案までのプロセスを回す
    Business-side
    Product-side
    ロードマップ
    策定
    仕様策定 開発 提案
    Role
    PM、UX、Eng、QA
    ● プロダクトビジョンや利
    用動向の整理
    ● 商談、導入支援を通
    して、ユーザフィード
    バックの集積
    Marketing、Sales、CSM
    ● ユーザストーリーマッ
    ピングを経て、仕様の
    策定
    ● 仕様のレビューを行う
    ● 開発を進め、QAを実

    ● スプリントでデモなど
    を通して、レビューを
    実施
    ● 商談に同行したり、ビ
    ジネスサイドからユー
    ザフィードバックの共
    有を受ける
    ● 新機能の提案を行う
    ● ロードマップ ● Brief、PRD ● プロダクト
    ● ユーザフィード
    バック
    Output

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  16. 16
    ロードマップ検討合宿
    全ファンクションの責任者が集結し、様々なインプットから施策の洗い出しを行う
    全ファンクションが参加
    ● PM、UX、Engなどのプロダク
    トサイドだけでなく、
    Marketing、Sales、CSMなど
    全ファンクションが集計
    事前に情報を集約
    ● PM/UX:ビジョン、利用状況
    データ..
    ● Eng:開発スピード、品質指
    標..
    ● Sales:商談での仮説検証結

    ● CSM:オンボード時の顧客要

    フルコミット
    ● 他にも業務を抱えるメンバー
    が多いので、この期間だけ
    は、他にMTGを入れず、合宿
    に集中
    ゴール設定の明確化
    ● 合宿期間中で、半年間の開発
    項目の優先順位や、ロード
    マップまで決定するなど、明確
    なゴール設定を事前に行い、
    実施
    1
    2
    3
    4

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  17. 17
    施策のスコアリング
    ファンクションごとの視点から施策を評価し、優先順位を決めていく
    網羅的な視点による評価
    ● PM/UX:プロダクトミッション
    ● Eng:開発開発ボリューム
    ● Marketing:ターゲット、リード増加
    ● Sales:受注率向上
    ● CSM:Churn減少
    1 定量的な評価
    ● 定性的な議論に留まらず、個々の施策をそれぞれの視点か
    らスコアリングし、施策の優先順位に落とし込む
    ● それぞれの視点から、個々の施策がどのような評価になるの
    か定量的に把握しあえることで、ファンクション間の理解も併
    せて深める
    2

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  18. 18
    ロードマップ
    プロダクトロードマップを組み替え、最終的に提案ストーリーまで一貫したものにする
    FY21Q1 FY21Q2 FY21Q3 FY21Q4
    プロダクト
    ロードマップ
    事業機会
    販売戦略
    提案
    ストーリー
    Qごとに大玉の開発案件を列挙し、
    いつ対応するのかいろいろ試行錯誤する
    大玉の開発案件がリリースされるタイミングに応じて、
    どのような事業機会が生まれるか整理
    事業機会を成果に結びつけていく戦略や方針を記載
    最終的に、実際の商談をイメージして、
    誰に、どのように提案していくのか、その概要を書き出す

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  19. 19
    01 freeeと講演テーマ
    02 ProductとBusiness
    03 Go to market戦略とは
    04 ProductとBusinessの実践
    05 まとめ
    Agenda

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  20. 20
    まとめ
    1. ProductとBusinessはSaaSの両輪
    2. Go to market戦略は、その構成要素であるPricing、事業計画、
    販売戦略を独立して考えるのではなく、Productも含めて、相互
    に行き来しながら策定するべき
    3. ProductとBusiness双方の視点を網羅的に組み込むべく、合宿、
    スコアリングを踏まえ、プロダクトロードマップから提案ストーリー
    まで一貫させるべき

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  22.  
    Thank you!
    ご清聴ありがとうございました

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