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B2B SaaSのプロダクトマネジメント大解剖

B2B SaaSのプロダクトマネジメント大解剖

B2B SaaSマーケット概要を把握した上で、過去の経験から、B2C vs B2Bのフォーカスポイントや差異を明確化に挑戦。
さらに一歩踏み込んで、アーリーステージと、グロースステージのSaaS PMにおける違いを4つの観点で比較。

20221102 pmconf2022 ( https://2022.pmconf.jp/session/e0JMOPQe )で講演。

B2B<>B2Cや、アーリース<>グロースをまたぐキャリアチェンジを検討するときの拠り所になれると感無量です。

Yoshitaka Miyata

November 02, 2022
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Transcript

  1. B2B SaaSのプロダクトマネジメント大解剖 ~B2B vs B2Cでの違いとSaaSにおける進化~

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    Agenda 2 1. 自己紹介 2. B2B SaaSマーケット概要 3. B2C vs B2B 4. アーリー vs グロース 5. まとめ
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    3 自己紹介
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    スピーカー1 4 ベンチャーキャピタリスト @ALL STAR SAAS FUND • 過去6年間でアーリーステージの B2B/SaaSを中心に40社以上に投資と成長支援 ◦ 前職:DNX Ventures | Salesforce Ventures | STRIVE ◦ 投資実績:Datable | Flyle | Commmune | enpay | Caulis | MyRefer etc. その他... • 元々非テック業界出身です ー コンサル(BCG) & エンプラ営業(BASF) • テクノロジービジネスが好きです ー 工学修士(東工大) & MBA(CMU) • 妻はシンガポール本拠のテックスタートアップ CPO(B2B&B2C) • 週末はテック記事読んだり、スプラトゥーン 3やったり、スシロー行ったり • シンガポール在住。東京都世田谷区出身。 湊 雅之 Partner, ALL STAR SAAS FUND twitter: @saas_junkie
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    スピーカー2 5 宮田 善孝 VP of Product Management @freee Advisor @ALL STAR SAAS FUND 理事@日本CPO協会 Twitter:@zenkou_1211 [email protected]、Advisor @ALL STAR SAAS FUND • DeNA、SmartNews、freeeで、10年程度PMに従事 ◦ 去年『ALL for SaaS SaaS立ち上げのすべて 』(翔泳社)書きました ◦ 他にも、データサイエンスや分析をやることが多かったです • もともとBoozとAccentureで、戦略コンサルやってました • 一応、米国公認会計士です • PM、分析、戦略、ファイナンスと、バズワードだらけのキャリアです w その他... • 週末は仕事と離れて、簡単なものからフレンチのフルコースまで料理していることが多 いです • あとは美術鑑賞とラグビー中心にスポーツ観戦しています • 少林寺拳法二段、柔道初段 • 大阪出身、3人兄弟の長男
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    6 B2B SaaSマーケット概要
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    B2B SaaS(Software as a Service)とは? 7 B2B SaaSとは..インターネットを経由して利用できるクラウド上にある業務ソフトウェア • 簡単にすぐに導入できる • いつでもどこでも使える • デバイスが違っても使える • 複数人が同時に作業できる • 簡単に利用数・量を増やせる • 常に最新・アップデートされる • 運用負担が少ない などなど ユーザーの主なメリット Source: Clockwise Software 「What is an SaaS business model and how does it works?」、Digital Shift Times「SaaSとはどんなサービス?」
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    現代では誰もがSaaSを使って日々の仕事をしている 8 Source) UserGuiding「Who Are The Top SaaS Companies?」、各社ウェブサイトより SaaSを提供する海外企業例 SaaSを提供する国内企業(一部抜粋)
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    世界のスタートアップ業界でSaaSは中心的な役割を担っている 9 注記) 1米ドル=149.0円換算。世界のデータは北米、欧州、オセアニアの合計。 Source) Battery Ventures「Cloud Quarterly: A Founder’s Almanac (Q2-22)」、INITIAL「2022上半期Japan Startup Finance」 欧米スタートアップ投資の 40%超がSaaS 2022年上期の投資セクターで SaaSは第2位 SaaS
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    世界、特にアジアはまだまだSaaS(クラウド)が普及する余地が大きい 10 Source) Bessemer Venture Partners「State of the Cloud 2022」
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    日本のSaaS市場は2020 - 2025年までの5年間で2倍の約1.5兆円規模へ 11 Source) スマートキャンプ社「 SaaS業界レポート2021」より独自作成 日本のSaaS市場規模予測 背景にあるトレンド • 生産性向上への需要 (人口減 × 低生産性) • パンデミックによる働き方の変化 • モバイルネイティブ世代の中核化
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    世界から見た日本のSaaSの面白さとチャレンジ 12
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    13 B2C vs B2B
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    B2CとB2B、双方のPM経験 14 ところで、 B2CとB2Bの両方で、それぞれ3年以上PMをした ことがある方、いますか?
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    B2CとB2BにおけるPMの違い(要点) 15 調査分析 企画 開発 リリース • 市場調査 • 競合調査 • ユーザ調査 • プロダクトビジョン • ユーザストーリー • MVP策定 • プロトタイピング • UIUXデザイン • プロダクション • α・β版展開 • ABテスト • 本番リリース • 効果検証 詳細 B2C B2B 一定のユーザに対して、 早くABテストを展開し、 瞬時にイテレーションする 正確にユーザニーズを汲み取り、 できるだけ事前にMVPの精度を上げ、 最小限の開発に留める
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    B2CとB2BにおけるPMの違い(詳細) 16 B2C B2B コンシューマ向け ユーザがプロダクトを評価し、結果的に 正解を決める ビジネス向け →事前にユーザ課題やニーズを再現 性高い形で把握することができる 対象 プロダクトアウト 企画をどんどん進め、 ABテストを通し て、イテレーションを進める マーケットイン ユーザ課題を特定し、企画を磨き込 み、最小限の開発で進める アプローチ ユーザビリティ シンプルなニーズを最適なユーザビリ ティで実現することが重要 機能 具体的なユーザ価値を実現できる機能 になっているかに重点がある 重点 Source) SaaSプロダクト組織を作るなら知っておきたい、「 B2BとB2Cのプロダクトマネージャー」 6つの違い
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    B2CとB2BにおけるPMの出自の違い 17 B2C B2B • 日本でもECやポータルサイトなどが勃興し始めた時期から、PMという考え方が先に浸透していった ◦ B2Cの方が、プロダクトを直接目にする人が多く、先にPMという役割が普及していった • オンプレ、SIerなどが独自進化した日本において、PMという職種は長らく明確になかった • SaaSの台頭により、B2BにもPMという職種が確立されてきている ◦ ただし、B2CからキャリアPMの転向というより、CSMなどからの社内異動や、ドメインを抑え た方による起業を通してPMロールを行うなどがメイン PMの出自
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    B2CからB2Bへのキャリアチェンジ 18 B2C B2B
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    B2CとB2BにおけるPMの今後 19 調査分析 企画 開発 リリース • 市場調査 • 競合調査 • ユーザ調査 • ユーザストーリー • MVP策定 • プロトタイピング • UIUXデザイン • プロダクション • ABテスト • α・β版展開 詳細 B2C B2B B2Bのマーケットが拡大し、徐々にB2Cからリソースが流入
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    B2CとB2Bのトレンド:融合 20 • BtoBのマーケットが大きくなり、PCだけではなく、スマートフォンで対応できる幅が拡 大し、BtoCのプロダクトを支えていたアプリのUIUXがBtoBでも活用されるようになる • PLGなどGrowthを推進する上で、BtoCで蓄積された分析スキルも導入されるように なっていく • BtoBで成果を出すPMの多様性が富み、チームとしてどのように分担し、成果を出し ていくのか、設計が重要になる
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    21 VC目線でのB2CとB2Bのトレンド B2CとB2Bのトレンドは地続き( B2CのトレンドにB2Bは影響される) B2C B2B メディア/広告 EC Fintech Web3
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    22 アーリー vs.グロース:
 PMはどう進化するのか?
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    本題に入る前に:ステージによって会社の状況はどう違うのか? 23 アーリーステージ MVV 個人の 役割 レポート ライン プロダクト 数 Mission/Vision/Valueが発展途上 ジェネラリスト中心 (組織が細分化していない) 経営陣への 直接レポートが多い シングルプロダクト (PMF前も多数) グロースステージ Mission/Vision/Valueが成熟 スペシャリスト中心 (組織が細分化している) 部門長やマネージャーへの レポートが多い マルチプロダクト
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    B2B SaaSのステージによるプロダクトマネジメントの 4つの進化 24 1. PMのスタンス 2. プロダクトビジョン 3. 取り扱うデータ 4. 重視するポイント
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    #1 PMのスタンス 25 アーリーステージ グロースステージ • 組織のサイロがほぼ無い • ジェネラリスト(兼業) • 価値観・属性が近い人が多い (社員数は数~数十人) • プロジェクト管理などの資料作成は最小限 で、議論しながら目線合わせ • 経営陣との1on1を通したリクエスト対応 突破力のある何でも屋 着実に成果を積み上げられる調整屋 • 組織が職能別でサイロ化 • スペシャリスト(専業) • 価値観・属性が多様な人が多い (社員数は数十~数百人) • プロダクト組織内や部門間連携のための 資料作成が多い • ステークホルダーからのリクエスト対応
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    #2 プロダクトビジョン 26 アーリーステージ グロースステージ • シングルプロダクトなので、 プロダクトビジョンも1つ • 上流にあるMVVも変えることも多い • ピボットすると大幅に変えることも 単一のプロダクトビジョン 統合されたプロダクトビジョン • 複数プロダクトなので、PM同士が連携しなが ら統合したプロダクトビジョンを作る
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    #3 取り扱うデータ 27 アーリーステージ グロースステージ • 顧客が数社から数十社と少ない • アーリーアダプターに集中 • インタビュー・フィードバックによる 定性的なデータが中心 ほぼ定性データのみ 定性と定量データ両方 • 顧客が数百社以上と多い • レートマジョリティ―の顧客も多い • もちろんインタビュー・フィードバックによる定性 データは非常に大切 • PMの定量データの計数管理業務も多い • マーケティング要素(4P)にも関わる
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    #4 重視するポイント 28 アーリーステージ グロースステージ • 資金に余裕なし(死と隣り合わせ) • プロダクトの成熟度が低い • 短距離走のようなスピード重視 • 失敗からの学びを最大化 スピードと学び重視 インパクトと質重視 • 資金に余裕あり • プロダクトの成熟度が高い • マラソンのように腰を据えて、売上などの業績 に直結するインパクト重視
  29. ©2022 ALL STAR SAAS FUND All rights reserved. | CONFIDENTIAL

    SaaSのステージによるプロダクトマネジメントの4つの違い(まとめ) 29 アーリーステージ PMの スタンス グロースステージ 突破力のある何でも屋 着実に成果を積み上げられる調整屋 単一のプロダクトビジョン 統合されたプロダクトビジョン ほぼ定性データのみ 定性と定量データ両方 スピードと学び重視 インパクトと質重視 プロダクト ビジョン 取り扱う データ 重視する ポイント
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    30 最後に
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    最後に: SaaS業界でPMを目指される方へ 31 • 日本のB2B SaaSは世界的にも面白いポジション • B2C→B2B SaaSのPM転向する場合、企画までの段階が重要 • PLG・モバイルに対応するB2C PMの素養がSaaSでも必要 • ステージによってSaaS PMは、違う生き物 • SaaSのPMキャリアは、今後さらに市場価値が上がる
  32. T H A N K Y O U. 32

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    Discordでも質問を受け付けてます! 33