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ITビジネスの原理 受講ノート2回目
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asacok
April 12, 2018
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ITビジネスの原理 受講ノート2回目
asacok
April 12, 2018
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Transcript
ITビジネスの原理 実践編 2回目講義 2018年3月31日 ON ZOOM 20時~ ライブ・録画視聴 ノート 筧
今回のお話しは ネットワーク エフェクト NE
ネットワークエフェクトにこだわるわけ 世の中の人をよくしよう 続けるためにはお金を儲け続けることが大事 ライバルがでてきちゃうから、勝ち続けないと続けられない! 勝ち続けるということをどうやってつくるかが実践 人のためになろう 実戦は実践
なんで持続的競争優位性を考えるの? ビジネスモデル 顧客提供価値 持続的競争優位性の 担保 Why 誰がどうして使いたいと思うのか、 欲しいと思うのか ※ビジネスケースで学ばないとなかなかむつかしい NotEveryOne
OnlyOne 他の人もやりたいけどできない理由 重要だがパターン化されていない パターン化されている だから、こっちから考えよう1
持続的担保を考える理由 1.プロプロイエタリ・テクノロジー (先行優位期間のある独占的技術) 2.ネットワークエフェクト 3.規模の経済 4.ブランディング ユーザに覚えてもらうのがものすごく大事(15-20%収益性を引き上げる) 検索クエリを取るのが大事 例)ゼクシィ EMBEDDED
プロプライエタリ・テクノロジーを持っているところが少ないので EMBEDDEDという考え方に移行してきている? WEBで成功している会社は、ほとんどネットワーク効果を使っている。 持続的競争優位性の担保を作っていく上でここを意識して進めていくこ とはとても重要
今回のキーワード 解像度 低い 解像度高い 解像度を上げると、くっきりはっきりする 混在して事象を捉えているととどっちが戦略のレバーになったのか、見誤 ることが多い。 解像度を上げると敵が弱いところを見つけて入り込むことができる • 解像度を上げる
ネットワークエフェクト 作り方がわかる 出来上がったNEの こわし方も知る みんな使えるようになる! 解像度をあげる よくわかる
混同しがちな2つのネットワークエフェクト 相互ネットワーク効果 ネットワーク外部性 ネットワークエフェクト 間違えやすいので、 まず解像度をあげます
2つのネットワークエフェクトの違い 相 互 ネ ッ ト ワ ー ク 効
果 ネ ッ ト ワ ー ク 外 部 性 仲間外れになりたくない。 ある場所のコミュニケーションを独占する 売り手がいれば買い手がいて 買い手がいれば売り手がいる 一定以上の数が必要 電話:数が増えるにつれ線が増えて いき、電話を使わざるを得なくなる サプライヤー ユーザー ゲートウェイ スイッチングボードとして存在する
相互ネットワーク効果の例 ネットワーク参加者が増えれば増えるほどそのなかのやり取りが閉鎖されていく もともとは一太郎が ネットワーク外部性を 持っていた。 ただしオフィス需要に 適した作り方を していなかった。 マイクロソフトはそこに 目を付けた
日本市場に 食い込むために、 Office特化した作り しかも一太郎→WORDは 取り込可能だが WORD→一太郎は 微妙にこわれる作りとかの ギミック どこでWORDが主流になったのか? 会社では WORD持ってないと 文書のやりとりが できない という状況を作り 一太郎を追い出す
ネットワーク外部性の例 「受信箱は1つにしたい」気持ち→ホーミング(帰属)コスト 国、文化圏などでメッセージングサービスの 主流をとっている会社が違う メッセージング サービス
ネットワーク外部性の勝ち方 ある特定の仲間の中で コミュニケーションするツールになる 東京のベンチャーの人と連絡とるならFacebookMessenger 田舎の親に写真とるならLINE シェアを40%とると、そのコミュニティを 支配していくようになると言われている 40%がまずは目標
2つのかけあわせの例 1 一見すると株価やニュースの提供と受益者で 相互ネットワークエフェクトで勝っているように見えるが、 相互ネットワーク効果を最大化しているのがメッセンジャー https://about.bloomberg.co.jp/solution/bloomberg-terminal/ ブルームバーグ端末について公式: 端末が高価なのに使われているのは・・・? 端末ある人 端末ない人
メッセンジャー上でワンクリックで購入できるようになっている ブルームバーグの端末を持っていないと1秒の売買差に置いて行かれてしまう + 他のメンバー(一流の人含む)が同じブルームバーグ端末を使っている 仲間外れにされたくない(ネットワーク外部性)
かけあわせの例 2 常に音楽の新規格を作る 最初にルーカスやジェームスキャメロンなど有名監督の新作映画に使ってもらう あなたの作品の表現の幅が広がる音楽 規格つくりましてん! ぜひぜひ使ってください! ほんなら使ってもええよ 映画館さーん! ルーカスの新作かけようと思った
ら、うちの新規格対応しなくちゃ のりおくれますよ~ 新作映画を上映するには、映画館は新規格に対応せざるを得なくなる 作った新規格が標準規格になり、ネットワークエフェクトを起こす
13に詳細化できるネットワークエフェクト 一番奥から 1 Physical 2 PROTOCOL 3 PERSONAL UTILITY 4
PERSONAL 5 MARKET NETWORK 6 MARKETPLACE (2SIDED) 7 PLATFORM (2SIDED) 8 ASYMPTOTIC MARKETPLACE 9 DATA 10 TECH PERFORMANCE 11 BANDWAGON 12 BELIEF 13 LANGUAGE 本来は使われないところもあるけど、ざっと以下、説明
1 PHYSICAL 例)鉄道 電車の線路の幅を決めたら、 その幅の電車しか作れないし走れない 例)ビデオ VHS VS ベータ ベータのほうが技術的には質が高かったが、
VHSの販売網の強さ + ビデオ作り手(AV) × 相互ネットワークエフェクトもかけあわされた 使い手のネットワーク効果でVHSが勝利した 物理的に完全に仲間はずれを作る ネットワークをフィジカル(物理的)な ところで作ると強い
2 PROTOCOL プロトコル規格を握ろうとしているのが仮想通貨のイー サリアム ビットコインとかと違って、イーサリアムはこれでいろ いろなものが作れる ハードウェアには依存しないが 他のプロトコルにいると、 仲間はずれになる
3 PERSONAL UTILITY とっかかりは一人で使いやすいツールから。 このツールで作ったもの売れるのね! 便利!ええやん! このツール使ってたら、いろんな人と情報シェ アできるの!ええやん! 一人で使っても便利やのに、 人に聞けたりするん?ええやん!
なんかええ拡張ツールも安くて売ってるっ て?ええやん! ちょっとこれ便利やんか、 いっぱい使お コミュニティ形成、ネットワーク形成へ ユーザーにとって便利な機能を提供する (一人でも使える便利ツール) ツールを使って作られたソフトやコンテンツを 売り買いできるようにする コミュニティを作る またはその後ネットワークエフェクトに 持っていく Retty おしゃれレシピ→コミュニティへ
4 PERSONAL この世界は完全にFacebook一人勝ち 転職の履歴のセグメント は勝ちたい プログラミングの 世界では勝ちたい なので、セグメントを切って戦おうとしている
これさえ見れば、この人の信用度わかる! のほうが楽で簡単じゃない? 決済も信用も受信箱は一つになってきている 例: ・Uberの信用スコアで貸し付け判断する ・中国ジーマクレジット
PERSONAL 社会の信用ポイント制:ジーマクレジット 信用を育てる QRコードで借りれる傘を ちゃんと返しているか? INPUTは小さなことから 大きなことまである 不動産を借りるときに チェックされる 合コンで聞かれる
仕事でも使われる 信用してよいかどうかを疑う市場があると、導入しやすい 親戚以外信用できない ジーマクレジットが 高ければ信用できる
5 MARKET NETWORK ユーザが売り手と買い手どちらにもなる 何が売り手と買い手が入れ替わりやすくするのか 売り手と買い手の入れ替わりをテクノロジーでど う変えるのかは追って説明 売り手と買い手の垣根を減らしてく 例)メルカリ 例)手芸マーケット:
日本だと とか BtoBtoCのここのIssueは確実 これから ここはおすすめ
6 MARKETPLACE (2SIDED) デベロッパーとユーザーの間で2-Sideを作っていく
7 PLATFORM(2SIDED) デベロッパーとユーザーの間で2-Sideを作っていく ここも最初はツールから ↓ そのデータ売買したいでしょ? 売り手がすでにたくさんいるから買い手もいる。 一人で使っても便利 ネットワークを作っていく 例:Unityとかも
マーケットプレイスになっている
8 ASYMPTOTIC MARKETPLACE 後で深堀します
9 DATA GoogleMapを使っているユーザーの移動情報で、 Googleはリアルタイムの渋滞情報がわかる 例:リアルタイムがわかるから、抜け道でいくの がいいのか、今は抜け道が混んでいるのかわかる。 そしてGoogleだけが10分後の渋滞も見える Data is King
情報が増えることで、 その場、その時に適した情報を提供す ることができる 便利だしユーザーが増える どんどん情報が集まっていき、ユー ザーがさらに増え、データ自体への投 資もできるようになっていくの循環 データが集まるからみんなが使う、 データがデータを呼ぶ
10 TECH PERFORMANCE 例)スマートロックで借りた時だけこの部屋に入れる 会議室空いているところ、P2P的にネットで予約すれば 1時間だけ会議して空いてのプライベート空間を邪魔せ ずにできるとなってきている。 IoTとリアルP2Pはとても相性が良い P2P×シェアエコノミーが起こる
11 LANGUAGE 一つの言葉として共通認識させることで、主流化する。 例:その「言葉」がぱっと「サービス」「物」として うかぶ 純粋想起をとれる ソーシャルネットワーク効果 検索 ググる 絆創膏
電子ピアノ 結婚情報サービス バンドエイド エレクトーン ゼクシィ 例)
12 BELIEF 例:通貨 金との換金から信用に基づくものに変化 宗教 わかりやすい 最近は自分の周りの多数派が言っている信念で コントロールされる可能性が高くなっている (昔はテレビだけ気にしていればよかった) 信念、信頼
意図的にどう使われているかを 意識していくことが重要 意図的にどうやって使っていくか
13 BANDWAGON バンドワゴン:主流感 アップルが上手。 他人に教えることで快感、優越感を得る ↓ これも設計できる、設計することが重要 例:エヴァンジェリスト
ネットワークエフェクトのつくりかた 作り方が一番大事! 最初にどうやって作るんだっけ?の話をします 売り手 買い手 ゲートウェイ ぐ る ぐ る
回 す 売り手サイドで見るのか、ユーザサイドで見るのか どちらかを決める必要がある このプラットフォームでしか マッチングできない何かは、何か?
ネットワークエフェクトの作り方の全フラグ
ネットワークエフェクトを作りやすい6点 1 2 3 4 6 5
ネットワークエフェクトを作りやすい6点 1 市場規模 伸びている市場の方が良い 市場が伸びている→新規プレーヤーが参入 2 市場構造 (分散/寡占市場) 3 顧客受任難易度
4 知識ギャップ 分散市場のほうが良い ユーザが探しやすいのが重要。転職を思いつくか、結 婚をいつ思いつくかわからない→大きなブランドをたちあ げてユーザを大きくつかむ ユーザの知識がすくない市場。知識を得るため にプラットフォームへいって情報を集めようと する。例)生涯に何度も体験しないようなこと、不 動産購入、結婚、転職 5 業界の不透明さ 6 ローカル度 ユーザはほぼ初めての人、なのでだましたほう が得な市場→「信用できる場」を作って「信用 を持って」購入する市場に変えた:カーセン サー ローカル度が高ければ高いほどマッチングしやす い、エリアビジネスでやっているビジネス
ティッピングポイントまで人を集めることが大事 最初はツールから ↓ そのデータ売買したいでしょ? 売り手がすでにたくさんいるから買い手もいる。 一人で使っても便利 ネットワークを作っていく ↑が力技でできるようになっている 例:YahooやKDDIと組むことでユーザを集める ことが簡単にできる
None
None
どちら側に立つのか ユーザ側 サプライヤー側 ゲートウェイ ユーザ側:食べログ サプライヤー側:リクルート ユーザ側にめっちゃ便利な情報を提供するから 人があつまる 広告が情報になるパターンもある ※転職や結婚など、知識ギャップがある場合は
広告でも情報ととれる場合がある ユーザ側、サプライヤー側、どっちに立つのか
リクルートの顔見せ営業 中吊りに良い企業名を書く 企業名が揃っているとユーザーが集まる サプライヤーの中でもいかにユーザーを集められる サプライヤーを先に確保して、 それを宣伝材料としてユーザーを集められるのかが大事 (→さらにサプライヤーが集まる) 自覚的にコントロールしてやっていく サプライヤーサイドにとっては 一見すると損に見えるが
長期的にやると得というゲームチェンジをやっている
小分けにした小さい領域から攻める 小分けにした、この小さい領域で圧倒的に強くなる →ユーザが集まる →ここのユーザを使って他の領域も広げていく 例:結婚式上という領域で強くなる →結婚指輪領域も →海外旅行ウエディングも
トレンドセッティングまで設計する ユーザは常に新しいものを欲しがる トレンドを作る トレンドセッティングまで設計して考える サプライヤーのプラットフォームへの依存 度があがる 例:コンビニの新製品 データからデータ分析する これで終わらせない!
参入障壁:EMBEDDED • 相手の業務の中に入り込み、もう他のものに変 えることが難しいという状態を作る ▪イネーブラー戦略: これは「ホットペッパーをもつリクルートがなぜAir レジを作ったのか」の講義で解説
ネットワークエフェクトは最強か? 食べログ・クックパッドはこの曲線 サプライヤーが新しいものを提供 →さらに選択の幅あ広がる →サプライヤーの量によって価値が 上がっていく Uber Liftはこの曲線 ティッピングポイントを超えると 価値が他と変わらなくなってしまう。
1番手:啓蒙が大変 2番手:1番手の啓蒙が終わったらすんなり参入できる 価格競争のなぐりあいで疲弊していく 別の相互ネットワーク効果、ネットワーク外部性で 価値が続くようにスライドする必要があった
Vv 深 堀 し て 囲 い 込 む ハーバード
大学生 ハーバード 大学生と つながりたい 他大学の学生 狭い範囲を囲い込んでから範囲をひろげていく Facebook OB/OG ネットワークエフェクトはスライドできる → API公開して Developer使いがやすく ゲーム作れます FacebookID持つ 意味があるかもと 思わせる → 写真共有に フォーカス 規 模 の 経 済 へ 持 っ て い く スマホへのシフトで 更に追い上げ どんどん違うネットワークエフェクトへスライドして ゲームチェンジする
ざっくりまとめ 勝ち続ける方法としてネットワークエフェクトは重要 どのパターンで勝ち続けていくのか 相互ネットワークエフェクト ネットワーク外部性 どちらを使うのか? 勝ち始めたとき ライバルがすぐに追いつけるのか追いつけないのか確認 →バリューカーブ 例:Uber
追いつかれそうなら 別のネットワークエフェクトにスライドできるように設計する
インターネット時代のネットワークエフェクト 一人で使っても便利 ネットワークを作っていく ユーザ確保 特定のセグメントに めっちゃ便利なコンテンツ、 ユーティリティを作る ネットワークエフェクトを作っていく、 使っていく
次回は・・・ ・隠れた4つ目 エンベディッド ・ケーススタディ 4月8日(日)ライブ
おまけ:パルコのお話 カリスマ店員はネット上でもカリスマ店員 ネット上でもおもてなし そのような人を育てるしくみ どのくらい来店してくれたのか、 どのくらい買ってくれたのかをトラッキング すごい! めっちゃ売れてる! 店員さんを称賛するプラットフォームづくり ネットでも店舗でもここにいけば
満足が得らえるとお客様に思ってもらう場づくり