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『何を作る』から一緒に考えて、事業の 武器になる機能をつくるまで

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September 25, 2023
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『何を作る』から一緒に考えて、事業の 武器になる機能をつくるまで

メディア統括本部 Data Science Center 松田和己

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September 25, 2023
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Transcript

  1. 松田 和己(まつだ かずき) 2015年新卒入社:データサイエンティスト メディア統括本部 > DSC (Data Science Center,

    旧秋葉原ラボ) 担当 2022〜 WINTICKET(ココの話をします) 趣味 ゲーム(FPS, SRPG, DCG などなど) 麻雀、将棋、バスケットボール 2
  2. ① ヒアリング・アサイン ② プロジェクト設計 ③ キックオフ ④ 要件整理(仕様・コンセプト策定):3month ⑤ 機械学習モデルの構築:2month

    ⑥ 開発(つなぎ込み):3month ⑦ リリース・効果検証(ABテスト):1month ⑧ 振り返り・ネクストアクション 流れ 11 ⬅ ④⑤のサイクルに時間を要した
  3. プロジェクト設計 データに関わる部分を中心に大まかな設計を実施し、整理しておく。 特に • ビジネス目的とその背景 • 問題設定のシンプル化とアウトプットイメージの明瞭化 • やることとやらないこと、ゴール(中間地点)の設定 •

    ロードマップと関わるメンバーの役割 実際は、このあとの仕様策定で試行錯誤していて、 何をやるのか、作るのか、という部分は定期的に見直しながら進みます。 12
  4. 「何を作る」- コンセプトの着地 • 競輪はギャンブルとしてハードルが高い • 的中確率が高い、というアピールがしたい • 登録しても何もしないで離脱する層がいて アプローチしたい といった観点から、初心者にとにかく的中して

    もらいたい、というコンセプトに着地。 実際は、このあとの機械学習モデルの精度がコ ンセプトの意思決定にもつながっているため、 機械学習モデル⇆意思決定支援(議論)のサイ クルに時間を要した。 15
  5. 開発(サービスへのつなぎこみ) サービスのエンジニアの方と連携し構成を検討、 GCP(Google Cloud Platform)のサービスで完結する ような以下の構成に着地 • Data Source :

    BigQuery • ML : BigQuery ML • Workflow : Vertex AI Pipelines 実装は、サービスのエンジニアの方に担当いただいたが、 こちらもゼロベースのため苦戦。機械学習モデルを作り込 む前に始められたかもと思う。 (並行して進められる部分の議論リードが必要だった) 18
  6. 効果検証 - 結果 初心者に的中体験を、のコンセプトに沿った効果を確認できた。 以下、対象群比で、 • 登録初日の投票経験率:103 % へ向上 ◦

    投票しない層の引き上げ • 登録初日の的中経験率:138 % へ向上 ◦ 投票するけどハズレてしまう層の引き上げ • 登録7日後の継続率:109 % へ向上 • 登録7日後の累計5,000pt以上投票率:105 % へ向上 23
  7. まとめ - 次は良くしたいこと うまくいかなかったこと、もっとこうしておけば良かったこと • 仕様策定では、特に機能のコンセプトをどこに置くのか、について着地する のに時間を要してしまった。①データを含む論点を整理し効率的な議論の リード、②機械学習モデルの精度について現実的な範囲を伝えることによる 議論の効率化(初連携の難しさもありつつ) •

    開発(つなぎ込み)において、サービスのエンジニアの方のリソースを事前 に握れていたのは良かったが、丸投げ気味になりスケジュール的にも苦戦し てしまっていた。①データの領域についてはよりデータ側からサポートす る、②並行して進められる部分を整理し効率的に進められるように議論を リードする 26