20230226_第20回クラウド女子会~AWS最短習得メソッドを編み出そう~ での発表スライドです。
AWS トレーナーが考えていること20230226_第 20 回クラウド女子会~AWS 最短習得メソッドを編み出そう~
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目次• トレーナーが考えていること• トレーニング中にやること• 試験に受かるなら• エンジニアとして活躍するにはトレーナー(教える)側のことトレーニー(教えてもらう、学習する)側のこと
トレーナーが考えていること成人学習(andragogy、アンドラゴジー)とは
トレーナーが考えていること• 成人学習(andragogy、アンドラゴジー)• 成人の発達段階を考慮に入れた学習心理学の知見を多く取り入れた教育の要素1.自己概念2.経験3.レディネス(準備状態)4.方向づけ
トレーナーが考えていること1.自己概念子どもの学習 成人の学習未熟型、依存型 成熟型、主体型自分なりに考えて頑張ってみたけど…自分でできる自信がつかない…まだできないんだから未熟なんだから言うことを聞きなさい言われた通りにしなさい自分で工夫して達成できた!自分でできるようになった!安心して任せられる!
トレーナーが考えていること1.自己概念子どもの学習 成人の学習未熟型、依存型 成熟型、主体型まだできないんだから未熟なんだから言うことを聞きなさい言われた通りにしなさい社内で教育しようとするとこれが発生しがちエンジニアとして業務を進められる力と後輩を育成する力は少し系統が違う有能なエンジニアであっても教育に向いているとは限らない場合がある子どもの学習と成人の学習は根本的に違う人材開発専門の会社、研修を提供する会社の方だとここが大変うまい(PHP 人材開発様、トレノケート様 etc…)
トレーナーが考えていること1.自己概念子どもの学習 成人の学習未熟型、依存型 成熟型、主体型まだできないんだから未熟なんだから言うことを聞きなさい言われた通りにしなさい想像よりも新人や経験年数が浅い人はパワフル情報化社会・SNS 時代に学生社会を生き抜いてきたためコミュニケーション能力が高い義務教育を終えた立派な成人先輩が手を焼きすぎなくても既に自立しているやり方や方向性を示唆すれば自走できる人が多い企業の採用方針や組織風土にもよる
トレーナーが考えていること2.経験子どもの学習 成人の学習教育者(トレーナー)の経験を元に学習学習者(トレーニー)の経験を元に学習新しく学んだこと+過去の自分の経験納得・腹落ち
トレーナーが考えていること3.レディネス(準備状態)必要に駆られる(レディネスが整う)までやらない、というのも手かも??子どもの学習 成人の学習社会からのプレッシャーで学習必要性や興味を感じることによって学習次の案件でAWS を使うことになったPM をやることになった何もしてないけど現状なんとかなってる
トレーナーが考えていること4.方向づけ子どもの学習 成人の学習いつか役に立つことを教科書で学ぶ現在の問題を解決するために学ぶAWS 使うことになったけど何をどう勉強したらいいかイマイチわからん 業務内容、スケジュール、ゴールが見えていると何をしたらよいかわかってくる
トレーナーが考えていること1.自己概念 2.経験3.レディネス(準備状態)4.方向づけ
トレーナーが考えていること• トレーナー(教える人)とトレーニー(教えてもらう人)は対等• 「教える」「教えられる」の立場はいつでもどこでも入れ替わる• 「考えさせてやろう」ではなく「トレーニーの経験から腹落ちできないか?」• 自分の常識は常識ではない• 事実と自分の意見を分ける• 「Why」の使い方に気を付ける• 自分が同じ説明を聞いて理解できるかトレーナー(教える人)はトレーニー(教えてもらう人)が気持ちよく学習できる環境を整える
トレーナーが考えていること• 参考• エンジニアの成人学習におけるポイント• https://sabawaku.serverworks.co.jp/entry/andragogy• 私が人に何か教える立場になったときに意識していること• https://sabawaku.serverworks.co.jp/entry/my-trainers-mind
トレーニング中にやること効果的な学習方法
トレーニング中にやること• 学習者が学習しやすい環境を整える• 教材や椅子の準備、温度調節、避難経路、昼食休憩場所、お手洗いの場所 etc…• アイスブレイク• オープナー• 「講義」「演習」だけでなく、効果的な教育手法を盛り込む
トレーニング中にやること• 「講義」「演習」だけでなく、効果的な教育手法を盛り込む参考:ファンドレックス #10 効果的な研修手法について―ファンドレイジング・コンサルタントへの道 https://fundrex.co.jp/lab/2783/教育手法 知識 技能 心構え1 講義 ○2 デモンストレーション(例示) ○ ○3 ディスカッション(討議) ○ ○4 ブレーンストーミング ○5 ケーススタディ ○ ○ ○6 ロールプレイ ○ ○7 演習 ○ ○
トレーニング中にやること1. 講義• ある情報について指示や情報を与えるために話すこと• 一方向コミュニケーションユースケース • 限られた時間で情報を与えたい(時間節約)• 詳細を説明したい留意点 • 学習者が内容を理解できる保証がない• 学習者が終始受け身• 他の教育手法を盛り込んだり発問をしたりすることで学習者を巻き込む一方向コミュニケーションの教育手法は動画を活用するのも手かも?
トレーニング中にやること2. デモンストレーション• 原理やプロセスを実演して見せる、説明する• 一方向コミュニケーションユースケース • 身体動作を伴う技能・作業手順を教えたい• 講義で説明しにくい・実物を見た方が理解が早いとき留意点 • 背景説明が十分でないと漫然と終わってしまう• 準備が十分でないとうまくいかなかったり不適切な例を見せてしまう一方向コミュニケーションの教育手法は動画を活用するのも手かも?
トレーニング中にやること3. ディスカッション(討議)• 問題やテーマについて協力しながら話し合うグループ活動• 声に出して考える• グループディスカッション• パネルディスカッション• ディベートユースケース • 学習者同士が共通で興味のある問題を分析したい• 学習者のコミュニケーションスキルを向上したい留意点 • 全員が参加しやすいよう配慮が必要(人数が多いと会話が偏る)• 必要に応じてファシリテーター・書記・タイムキーパーを決める「話さなきゃ」「しゃべらなきゃ」自分事として取り組むので頭を使う
トレーニング中にやること5. ケーススタディ• 典型的な問題を分析し解決方法を考える「あなたならどうするか」ユースケース • 個人の問題(業務)に落とし込んで考えたいとき• 当事者の視点になって考えたいとき• 自分や他人がどのように対処するか情報共有するとき留意点 • 検討するために必要な情報を提供する• ケースを学習者から募ってもよい• ディスカッションと組み合わせて多くの気づきを得る「話さなきゃ」「しゃべらなきゃ」自分事として取り組むので頭を使う
トレーニング中にやること7. 演習• 実際に問題を解いてもらったり、操作してもらうことユースケース • 知識の定着を図るとき• 成功体験を得てほしいとき留意点 • 時間を区切る• ⾧時間の演習は集中力が低下する• ⾧時間の演習は学習者ごとに進捗の差が出やすいいわゆる「もくもく会」時間がない場合は集合研修でなくてもよいかも
試験に受かるなら効果的な学習方法
試験に受かるなら まず申し込む• 試験勉強は申し込んでから始めるとよい• AWS を徹底的に深く理解してから…と思っていると時間がいくらあっても足りない• AWS はどんどん新しくアップデートされるので終わりがない• 期限を決めることで緊張感が高まる• 限られた時間で工夫しなければならないので頭を使う• おすすめは 1~2 か月(ゼロから始める場合は半年とか)• 忘却曲線• 人は 1 日後に 74%、1 週間後に 77%、1 か月後に 79% の記憶を忘れる• 座学×演習問題で反復学習して記憶を定着させ、忘却する前に受験する
試験に受かるなら 座学×演習問題座学 演習問題・試験ガイドの確認・https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-solutions-architect-associate/・デジタルトレーニング AWS Certified Solutions Architect– Associate・AWS サービス別資料(AWS Black Belt オンラインセミナー)・https://onl.sc/rzVjs1N・サンプル問題・AWS Certified Solutions Architect - Associate 公式練習問題集+α・対策書籍の購入・要点整理から攻略する『AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト』・https://onl.sc/qDfV4FK+α・対策問題集の購入・AWS Certified Solutions Architect - Associate OfficialPractice Exam (SAA-C03 - Japanese)・https://onl.sc/n211TfW・Udemy・【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)・https://www.udemy.com/course/aws-knan/例)AWS Certified Solutions Architect – Associate の場合…
試験に受かるなら 座学×演習問題• 最短でひとまず合格を狙う⇒「座学×演習問題」• 人間は思い出そうとするときに記憶が定着するので、座学だけでなく演習問題で記憶を定着させる• ハンズオン⇒知識の定着にはよいが、時間がかかる• 短期間で見える成果を出す必要もある⇒「そんな短期間で取ってもどうせ覚えてない」という意見もありつつ短期間で結果出すという容量の良さ、かなり仕事出来ると見た3 か月で AWS 認定全冠しました ⇐たまにいる、こういう方
試験に受かるなら 余談最初から細部を理解しようとする⇒終わりがない、アップデートされる一旦(資格試験などで)全体概要を把握する⇒注力すべき箇所を見極めて学ぶ
試験に受かるなら 余談• 理解に時間がかかるタイプ• 深い理解を求める人は後から爆発的に伸びる & この先の業務で活躍する素質がある• 一旦全体概要を掴む方向で効率的に学習を進めることを理解してもらいつつ、その素質は素晴らしいことを伝える• 前向きな人とかかわる• 「いいじゃん!がんばれ!」「これがおすすめだよ!」• 元気がなくなる人の話は聞き流す「資格とかとっても意味ない」トレーナーはこういうタイプの人をサポートできる器を持つべしトレーナーは前向きに応援すべし
エンジニアとして活躍するには現場で活躍するには
エンジニアとして活躍するには実践×継続的学習• 実践に勝るものなし• 仕事がもらえなくても諦めない• 自分にできることがないか探す「できることありますか?」「やっていいですか?」• フィードバックをもらい、改善し、仕事のやり方を覚え実践する• 小さな成果を積み重ねることでより大きな仕事を任せてもらえる• 継続的学習• ハンズオン• 手を動かすことが実践に直結する• 日々アップデートを確認する• 資格勉強で BlackBelt やドキュメントを読む癖をつけておき、知識差によるコミュニケーションコストを減らす
まとめ• トレーナーが考えていること• 成人学習の 4 つの要素• トレーニング中にやること• 「講義」「演習」だけでなく、効果的な教育手法を盛り込む• 試験に受かるなら• 申し込む、座学×演習問題• エンジニアとして活躍するには• 実践×継続的学習
ありがとうございました!
未経験のジレンマhttps://twitter.com/AwsskillC/status/1415602044493303811?s=20ドキュメンタリー番組『アメリカンチョッパー』の中の一場面だそうですね