Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

技術同人誌のすすめ / Write a tech book

技術同人誌のすすめ / Write a tech book

Open Source Conference 2022 Online Nagoya
https://event.ospn.jp/osc2022-online-nagoya/session/581310

Open Source Conference 2022 Online Kyoto
https://event.ospn.jp/osc2022-online-kyoto/session/618617

More Decks by 技術書同人誌博覧会

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 本とは • 特定分野の知識を 体系的に学ぶ のに最適なメディア ◦ “学ぶべき内容” や “学ぶ順番” をばらばらに探さなくていい

    ◦ “情報の品質” が最初から最後まで一定に保たれている ◦ 誰かが苦労して学んだ知識を “苦労せずに” 手に入れられる • 非同期(好きなとき)に学べる • 他の学習法と比べて学習の 時間効率 を最大化できる • さっと渡せて最も情報量を詰め込めて 名刺代わり になる 8
  2. 他アウトプットと比較 9 本 ブログ 勉強会 体系的な学習 ◎ ◦ △ 情報量

    ◎ ◦ △ 時間あたり学習効率 ◎ ◦ △ 情報の深さ/ニッチさ ◦ ◎ ◦ サンプルコードの実行 △ ◎ △ 情報の新鮮さ/更新の難易度 △ ◎ ◎ 視覚的理解(デモなど) △ ◦ ◎ 感情の伝達 △ △ ◎
  3. 商業誌と同人誌 商業誌 同人誌 企画/品質の責任 出版社+著者 著者 費用負担 出版社 著者 主な流通先

    書店 即売会・委託書店 出版までの期間 最短で半年以上 ※即売会次第 主なページ数 数百ページ 100ページ未満 主な発行部数 数千部〜 〜100部 著者の取り分 〜10% 売上 ー 総費用 13 ※私たちのイベントをもとにした図表のため、一般的な内容とは異なる場合があります
  4. 技術同人誌を書こう 1/2 • 自分が 企画したものをそのまま世に出す ことができる ◦ 商業誌は ”広く一般に受ける” ことが条件になる

    ◦ 同人誌は ”本当に自分が広めたい知識” を扱える • 小さな執筆量 から始められる ◦ 同人界隈の名言 ”書いたものを折れば本” • より 濃いフィードバック を得られる ◦ 即売会に参加すると ”買う人の顔や声” がわかる 14
  5. 技術同人誌を書こう 2/2 • 技術以外の すべてのことを試行錯誤して学べる ◦ 💪 技術を本としてまとめるための知識 ◦ 🧐

    製本に関する知識(印刷・紙質・入稿・専門用語、など) ◦ 🥺 企画やプロモーションの知識 ◦ 😇 会計や税務処理、など • 完成した 本の手触り は最高! ◦ 本の重み=作った実感 ◦ 段ボールをあけたときのにおいが大好きな人がたくさんいます 15
  6. 準備するものは? 23 費用例 金額 敷き布(机に敷く飾り布、例:敷布工房) ¥ 4,000 金庫 ¥ 2,000

    ブックスタンド ¥ 1,000 ブックカバー(立ち読み用の透明カバー) ¥ 500 値札、スケッチブックなど ¥ 1,000 文具類(マジック、はさみ、カッター、ガムテープ、など) ¥ 2,500 POP用スタンド ¥ 2,000 計 ¥ 13,000 ※文具など一部備品はまわりのサークルや主催者が貸してくれる場合がありますが、  頼りきりにならないように注意しましょう。
  7. 計 ¥ 63,000 初出展時の費用例 24 費用例 金額 印刷費 ¥ 30,000 表紙デザイン費

    ¥ 10,000 サークル参加費 ¥ 8,000 装飾費 ¥ 13,000 配送料 ¥ 2,000 ※上記は一例のため、準備内容によって合計額は異なります
  8. 🚨 注意点 🚨 • 頒布状況によっては 赤字になる場合 があります • 物理本の場合は売れ残ったら 在庫が発生

    します ◦ 私たちのイベントは電子本だけの頒布でも可 ◦ 手に取れる印刷物がないとちょっと寂しいので工夫しよう • 原稿を 早く書き上げるほど印刷費が安く なります ◦ 当日手折りホチキス止めする悪い子なんてきっといません 26 悪い子はいねがぁ!!
  9. 私たちのイベントは… • 総参加者が数百人規模の小さなイベント • 主役はサークルで “本を出した体験” ができる場所 • こんな人が多いはず ◦

    売れても売れなくても数万円程度の損益で楽しもう ◦ ブース同士で活発に交流しよう ◦ 手に取った人からのフィードバックがほしい 27
  10. 目次を考えよう • 目次を 章・節・項 まで作ってみよう ◦ それぞれで何を伝えるべきか、2〜3行程度の見出しを書こう ◦ 章ごとのボリュームが極端に偏らないようにしよう ◦

    観点の抜け漏れがないかチェックしておこう ◦ 本の全体感をつかみ、執筆を小さな単位に分ける • 完成したらそれを目次として書き始めよう 32
  11. 執筆しよう • 執筆時間を確保しよう ◦ 執筆時間を「1ページ=1時間」程度で見積もろう ◦ ゴールから逆算して定期的に(余裕をもって)時間をとろう • もっとも筆がのりそうな部分から始めよう ◦

    書くのはどの順番でもいい、最初からである必要はない • 印刷フォーマットへの変換は執筆後でもいい ◦ Re:VIEW, Markdown, Google Docs, MS Word, … 33
  12. 校正しよう • 日本語文章として読みやすい形に手直ししよう ◦ てにをは、主述のねじれ、表記揺れ、話し言葉、常体と敬体、など ◦ 印刷して読むと気づきやすい ◦ 参考記事:執筆手順まとめ /

    文章校正まとめ / 美しい文章 • 校正ツール(textlint / テキスト校正くん / など)を導入する • 誰かに査読してもらおう ◦ 内容や文章はわかりやすいか? ◦ 内容に誤りがないか? 34
  13. 表紙を発注しよう • 入稿形式が変わる可能性があるため、印刷所を先に決めておこう • 自分でデザインできない場合、はやめに依頼しよう ◦ 知人からの紹介 ◦ TwitterなどのSNSで募集 ◦

    ココナラなどのWebサイト • 同人表紙レイアウト料は5,000〜50,000円程度 ※上記金額にイラスト制作費は含まれません ※依頼内容や時期によっては上記より高額になる場合もあります 35
  14. 参考:同人誌の倫理 • 技術同人誌は “技術” を伝えることが目的 ◦ 題名や挿絵は手に取りやすく&伝えやすくするための手段 • 著作権/肖像権などの法律を遵守し公序良俗に反していないか ◦

    例)商業誌の表紙レイアウトに酷似していない? ◦ 例)有名アニメキャラが表紙に描かれていない? ◦ 例)NSFWな挿絵が使われていない? ◦ 例)倫理に反する行為を助長していない? 36 *NSFW:Not safe for work 職場で見るにはふさわしくないコンテンツ、の意味。
  15. 印刷しよう • 同人専門の印刷所はたくさんある ◦ 例)印刷価格や印刷品質にこだわった印刷所 ◦ 例)初心者サポートの手厚さにこだわった印刷所 • 印刷所ごとに発注時のデータ仕様や入稿スケジュールが異なる •

    はじめてはイベント公式サイトにあるバックアップ印刷所がおすすめ ◦ 直接搬入手配してくれる ◦ 専用の割引プランを設定している場合がある • 電子版を頒布する場合はDLカードを準備しよう(名刺など) 38
  16. 準備しよう • 必要な備品の買い忘れがないようにしよう • 装飾品などを宅配搬入する場合はイベントガイドラインを遵守する • 有料頒布の場合は釣り銭を準備しよう • 頒布する本の情報をイベントサイトに登録しよう •

    SNSアカウントなどでイベント参加や頒布内容を宣伝しよう • 忘れずに見本誌を提出しよう • 入場時間・入場方法を必ず確認しておこう • 不安なことはイベント主催者に質問しよう(技書博はなんでも答えるよ) 39
  17. ガイドブック寄稿 • 技書博7で公式ガイドブックに寄稿できます ◦ 今回はじめて技術記事を執筆する方 ◦ 参加費用・執筆報酬ともに無償 ◦ イベント参加者全員に無料頒布 ◦

    著者一覧にあなたの名前を掲載 • 申し込みは→こちら • 他にも合同執筆サークルはいくつかあるよ! 43 https://forms.gle/fvs7SPVkdobKEDwC7