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最近のAI Editor事情とGitHub Copilot for VS Codeのアップデート

最近のAI Editor事情とGitHub Copilot for VS Codeのアップデート

2025.07.25開催の社内勉強会にて発表

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Transcript

  1. Contents • AI Editorの変遷 • CLI系ツールのおさらい • Kiroの感触 • GitHub

    Copilotへ回帰する勢 • GitHub Copilotのアップデートいろいろ ◦ VS Code Meetup資料(輪読) ◦ MCP Servers for agent mode ◦ Beast Mode • まとめ
  2. • Kiroの登場もあり最近はエディタ+CLIを転々と試し続けている • 2025年7 月 9 日 にMCPのGAやCopilot ChatのOSS化など 比

    較的 大 きめの動きがあったので、この辺りで追従しておく • AI Editorは好みのものを使えばよいが、弊社で業務利 用 するならライセンスやCCoEの管理もありCopilot + VS Codeが推奨 • 後述する記事にもある通り、最近は頻繁なアップデートを繰り返しCursorとかとあまり差分なくなってきた気がする ◦ 日 常使いはVS Codeなので 比 較対象として不 十 分かも • 「AI Editor」と 言 いつつ、Coding Agentと密接なので所々グラデーションされていると思います 背景 3 ref. https://code.visualstudio.com/updates/v1_102 VS Code Meetupでもやや話題に
  3. • あくまでツールなので軸は決めつつも固執する必要はなく、将来的にどれが 生 き残るか誰もわからないので1度は触るの 大 事 • LLMやCoding Agent同様、後発のものほどAI-native Developmentに最適化されており線形に成

    長 している ◦ 例えば、最近ではClaude CodeでカスタムHooksが登場したと思ったら、Kiroで 自 然 言 語でのHooks登場したり AI Editor(CLI含む)の変遷 4 OpenAI Codex GitHub Copilot for VS Code 2021年8 月 2022年6 月 2024年 Cursor 2025年5~6 月 Claude Code Gemini CLI Windsurf 2025年7 月 Kiro AI-nativeなエディタの登場 仕様書駆動を提唱 自 然 言 語を理解しコード 生 成する初期 「AIがプログラミングを 行 う」を体現 VS Codeの拡張機能として正式 リリースされ 一 気に普及。 「副操縦 士 、AIペアプログラマ」 ターミナルで動作する CLIの 人 気爆発
  4. • CLIなので移植性 高 く使いやすいというのはYesだがそれは1つのインタフェースの話 • 他のCoding Agentがコンテキストウィンドウをいかに圧縮するかに試 行 錯誤している 一方

    で、Claude MAXの定額プランの登場 も相乗しトークンをジャブジャブ使って粘り強く問題解決する 自走力 (≒ハズレを引きにくい) • モデル開発元のAnthoropicが定額制、 大赤 字を出してまでも開発者のマインドシェアを確保しようとしている Claude Codeの何がそんなにすごいのか 5 ClineとかRoo Codeで頑張ってプロンプト書いてても上 手 くいかなったことが、 Claude Codeだと雑なプロンプトのみで上 手 く動いてしまう。中 身 の実装も忍耐強く repgrepでファイル検索して実 行 しており、ある意味”粘り強い諦めないエンジニア”的 な所作に近い動きをしている。 引 用 : LayerX主催のAI Coding Meetup 定額制によるメンタルモデルの転換。 「失敗するともったいない」→「使い切らないともったいない」
  5. • Claude Codeの後発として登場したものの、そのアプリケーション体験や出 力 性能はClaude Codeに劣るとの評価が 一 般的 • Googleアカウントで無料ではじめられるのがなんだかんだ良い

    • グラウンディング機能(Google検索)が標準搭載されていたり`gemini`コマンドで断 片 的に処理を委任できたり使い勝 手 は良い • Gemini Code Assistとのインテグレーションが売りの 一 つみたいだが、開発者でメイン利 用 している 人 みたことない ◦ Google CloudやFirebaseコンソールでのFAQとかFirebase StudioのブラウザIDEでのビルトインくらい Gemini CLIはこれからに期待 6 Claude Codeのプロンプトに`gemini -p xxx ’ と記載しておいて、Claude Codeの振る舞いの中に必要に応じてWeb検索できるようにしておく例。 ref.https://zenn.dev/mizchi/articles/gemini-cli-for-google-search
  6. • xAI社が開発した対話型AI「Grok」の機能を、CUI上で利 用 できるようにするOSS( 非 公式) • Grok 4の登場とAPI発表と同時期(?)に開発され、SNSでやや話題になっていた Grok

    CLIも登場(※ 非 公式) 7 https://github.com/ superagent-ai/grok-cli Grok 4 自 体の性能は良いらしい: 数学、科学、 人文 学にまたがる難問を集め たAIテストのベンチマークである「Humanity's Last Exam(HLE)」にお いて世界最 高 のパフォーマンスを 示 したとのこと。 どちらかというとコンパニオン モードのAniの 方 が話題に(イー ロンは 自 分の癖を世界に発信し たとも 言 われている)→
  7. • Amazonが7 月 に突如リリースしたAI IDE(≠CLI)。これもCodeOSSフォークなので移 行 は簡単 • 最 大

    の特徴は「仕様書駆動開発」ができることで、Rquirements→Design→TaskListのガードレールが勝 手 に引かれること • Amazon Q Developerとの統合はまだみたいで、これができるとAWSリソースと連携できるはず Kiroもいろいろ触ってみた 8 Claude Codeはじめ結局どう仕様書設計するかにみんな頭を悩ませていた中で、 「仕様書はこう書けば良いんだよ」を提 示 してきた。普通にEditorとしての完成度も 高 く、MCP連携やHooksなど最近のCoding Agentで必要とされる機能は標準搭載 されている。 分解されたタスクごとに区切って実 行 してくれるので、 進捗が 見 えやすく切り戻しも簡単。コーディング性能は 弱い(遅い)ので、仕様書はKiroに書かせてClaude Codeに実装させる、またはKiroのテンプレートをコ ピーしてClaude Codeに 走 らせるのも主流。
  8. 10 • わからない。ただ、中 長 期的に考えればGitHubが強いに決まっている。なぜならば、膨 大 な学習資産 (ソースコード)とAzure上の無限な計算資源を持っているので。今のCopilotは正直、昨今登場のCLIや Editorに遅れを取っているとは思う。 •

    Roo CodeのオープンソースさやClaude Codeの定額メンタルモデルの変化など、各ツール(会社)がど ういう戦略でどういう 立 ち位置で成 長 させているかを観察しておくことは重要。 • なので、後発に出てきたものはとりあえず触るというのは、現在地を知るためにも、戦略を 比 較するために も 大 事。 結局どれを使えばよいのか
  9. • 複数のプロダクトを”触って”おかないとそもそも 比 較ができないので正しい評価もできない( 手 触り) • “Microsoft側に 立 つとOSSで提供しているとはいえ、投資してきたコストにそのままフリー・ライドしている状況をどこまで許し

    ておくのか”。“歴史的にもいろんなツールが 生 まれつつも GitHub が提供してるツールに収斂してしまった(CircleCI とか TravisCI とか結局 GitHub Actions になってしまった)” GitHub Copilotへ回帰する勢いも 11 ref. https://ema-hiro.hatenablog.com/entry/2025/05/04/231242 ↑ 自 分も 大 体同じ考え
  10. • ある特定タスクに特化したモデルをカスタム作成できるモード(Experimental) • .github/chatmodes/*.chatmode.mdに記載しておくと、“Agent”ドロップダウンから 自 作したモードが選択できる Beast Mode(カスタムチャットモード) 14 modelメタデータで利

    用 するAIモデルを指定できるようになった。たとえば、"model": “gpt- 4.1”のようにモデルを明 示 できる。レビュワーとか、開発者とかいろいろなエージェントを作成 してプルダウンで選択する使い 方 など。 GUIからいろいろ操作できる
  11. • LLMやCoding Agentの急成 長 もあり、AI Editor(CLI含む)も登場も活発になり毎 月 ペースで登場している • 拘りを持つのは良いが、後発に出てきたものは先

    人 の課題を解決していることが多いので、とりあえず触るというのは現在地を知 るためにも正当な 比 較ができるようになるためにも 大 事 • GitHub Copilot for VS Codeがやや出遅れてる事実はありつつも最近のアップデートでその差は縮まってきており回帰する 人 も でてきている ◦ ある程度のChatとComplitionとAgentを使えれば良い(そこまでこだわらない) 人 はVS Codeを使い続ければ良い • どのツール(会社)が 生 き残るのかはわからないので、適度に浮気しつつ複眼して観察しておくことは重要 まとめ 15