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いまMySQLはどうなっている? MySQL最新動向 2026秋

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October 02, 2026
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いまMySQLはどうなっている? MySQL最新動向 2026秋

2026/10/3 OSC 2026 Online/Fallでのセッション資料です。
MySQL LTS/Innovationリリースラインと、26.7から始まったカレンダーバージョンによる変化を整理し、26.7と26.10 Early Accessの主な変更を紹介しています。Change Stream Applier、耐量子暗号、Workbench26.7など、開発と運用に関わる機能を取り上げました。

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October 02, 2026

Transcript

  1. MySQLのリリースライン Innovation Release(IR) • 新機能、バグ修正、セキュリティ修正 • 3ヶ月毎のリリース • 次版が公開された時点でEOL LTS

    (Long-Term Support) リリース • バグ修正、セキュリティ修正 • マイナーバージョン間の互換性重視 • 初版公開後8年間サポート ◆ どちらも本番運用想定の検証済み ◆ セキュリティ修正は毎月提供される可能性(Oracle社のCSPU提供タイミングに依存) 3 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  2. MySQLのリリースライン リリースライン 最新版 (2026年9末現在) 主な用途 Long-Term Support (LTS) 9.7.3 長期運用の新しい基盤

    Long-Term Support (LTS) 8.4.11 既存環境での継続利用 Innovation Release (IR) 26.7.1 新機能をいち早く試す https://blogs.oracle.com/mysql-jp/mysql-cpu-and-cspu-versioning-for-more-frequent-security-updates-jp 4 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  3. カレンダーバージョンへの変更 26.7.1 西暦の下2桁 月 パッチ番号 (先頭の0なし) 例 26.7.0 → 2026年7月

    26.10.0 → 2026年10月 28.4.0 → 次期LTS例 • 26.7.0からイノベーションリリースはYY.M.P表記へ • 26:2026年 7:7月 1:パッチ番号 • 次リリースは26.10.0(2026年10月)となる予定 • リリースラインの開始時期と四半期サイクル上の位置を把握しやすくなります。 • 既存の8.4/9.7 LTSラインは、これまでのバージョン表記になります。 5 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  4. クライアント/ツールはシングルリリース SERVER TOOLS OPERATIONS LTSとInnovation を選ぶ シングルリリース 同じ番号でも役割が 違う Shell、Router、

    Connectors Operatorは現行版を使う 26.7 → 26.10 → 27.1 →… LTSを使い続けても ツールは最新版を使用する 8.4 / 9.7はLTS 26.7はInnovation 用途に合わせて選択する https://blogs.oracle.com/mysql-jp/mysql-release-models-lts-innovation-and-single-release-jp 7 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  5. 概要 9 レプリケーション CSA、MYSQL通信スタック セキュリティ TLS 1.3のPQC対応 高同時接続 スレッドプールプラグイン InnoDB

    undo truncationを堅牢化 クライアント Workbench26 開発者向け RESTサービスコンポーネント Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  6. Change Stream Applier(CSA)のサポート マルチスレッド・レプリケーション用の新しい SQLアプライヤ • 従来のマルチスレッドアプライヤ(MTA)に対して、チャネル単位で選択できる新しいオプション APPLIER_VERSION=1:従来のMTA(デフォルト) APPLIER_VERSION=2:CSA •

    ソース側のレプリケーションプロトコル、レシーバースレッド、リレーログは維持 → 既存のレプリケーション構成を大きく変えず、レプリカ側のデータ反映の並列化処理を刷新 • 主な狙い • 並列トランザクション適用の効率化 • チャネルごとのリソース制御 • 将来のレプリケーション機能拡張に向けたモジュール化 10 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  7. CSA:バックログ処理を最大 約2.85倍 に高速化 軽量なログ設定のバックログ適用で差が拡大 最大差:ログ取得なし / 10件更新 のバックログ適用で、CSA 30.2k TPS

    vs MTA 10.6k TPS(2.85×) 測定:sysbench oltp_write_only、非インデックス更新、8 tables × 800万行、256スレッド 、600秒、64ワーカー ※Labsリリースでのマイクロベンチマークでは条件によっては改善幅が小さいケースもあり ベンチマーク結果(TPS) Online DEFAULT · 10 updates Backlog NOLOGS · 10 updates Backlog NOLOGS+RPCO · 10 updates 同一の64-worker条件でCSAと既存MTAを比較 ▪ CSA ▪ MTA MTA 7.22k CSA 10.5k +45% MTA 10.6k CSA 30.2k なぜバックログ回復が速いのか 依存関係を 再評価 独立TXを 先行適用 commit順を 保持 待機の理由を識別 workerの待機を削減 RPCOでも順序を維持 2.85× MTA 9.22k CSA 25.5k 2.77× 実行モデルの要点 apply進行とcommit進行を分離 実行直前に読込み、使用後に解放 → より高い並列性と速い backlog drain を狙う設計 https://blogs.oracle.com/mysql-jp/introducing-the-change-stream-applier-csa-a-new-mysql-replication-applier-in-labs-jp 12 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  8. Group Replication: XCOMスタックの非推奨化 将来のリリースで削除予定 1. group_replication_communication_stack • Group Replicationメンバー間の内部通信に使う通信スタックを選択するグローバル変数 •

    デフォルト値もXCOM → MYSQLへ変更(メンバー間通信にもMySQL Serverの認証・暗号化方式を適用) • 切替には、全メンバーでGroup Replicationを停止し、設定を揃えたうえで再起動が必要 2. group_replication_ip_allowlist • XCOM通信スタックを使うGroup Replicationで、メンバー間の内部通信を許可する接続元を制限するIP許可リスト • MYSQL通信スタック使用時は無視される (接続制御はIP許可リストではなく、MySQLのユーザー認証と接続セキュリティで実行される) • group_replication_communication_stack の非推奨化に伴い、将来のリリースで削除予定 ※InnoDB Clusterの通信スタックは既にMYSQLを使用 13 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  9. InnoDB: UNDO表領域の切り詰めの進捗管理方法変更 • 処理進捗の記録先変更 UNDO 表領域の切り詰め進捗情報が、従来のローカルな truncate ログファイル (undo_<space_id>_truncate.log)から UNDO

    表領域ヘッダーに保存される • 新規ファイルの作成停止 今後は新規のtruncate ログファイルが生成されない • 互換性の維持 以前のバージョンからアップグレードした際などに残っている既存の truncate ログファイルについては、 後方互換性(Backward compatibility)のために引き続きサポートされる https://dev.mysql.com/doc/refman/26.7/en/innodb-undo-tablespaces.html 16 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  10. Enterprise Edition:動的データマスキングと監査ログ見える化 動的データマスキング • MySQL 9.7 LTSで導入、MySQL 26.7.0でも利用可能 • アプリ変更やマスク済みデータコピーなしで機微情報を保護

    • 列単位のポリシーにより、ユーザー/ロールに応じて原値・マスク値を返却 • 最小権限、分析・レポート・AIクエリへの一貫した保護を実現 MySQL Enterprise Audit:監査ログの見える化 • MySQL 8.4.11 LTS/9.7.2 LTS/26.7.0で対応 • JSON監査ログの保存ファイル数をステータス変数で把握 (audit_log_file_count またはaudit_log.file_count) • ローテーション・削除を含む実ファイル数を正確に追跡 • ファイル数の異常増加を検知し、OCI Log Analyticsへのオフロード障害の早期発見に活用 17 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  11. その他の追加・変更 監査・API・クローン • 監査ログ:JSON Audit Logのファイル数を計測 (Enterprise Edition) • コンポーネントAPI:field

    type、client flags、session stateへアクセス • クローンプラグイン:カレンダーバージョン導入に合わせてクローン作成の許容範囲を更新 mysqldump・アップグレード • mysqldump:--extended-insert-multilineを追加(デフォルトでは無効) • アップグレード:general_log / slow_logのALTER TABLEを効率化 TLS • 18 TLS監視:鍵交換・署名アルゴリズムの監視指標を追加 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  12. Thread Pool Plugin がCommunity Edition で利用可能に MySQLコミュニティへの還元 • 従来は商用版Enterprise Edition

    限定だった機能をコミュニティに開放 • 多数接続・高並列環境での接続オーバーヘッド軽減とスループット維持が追加コストなしで可能に • 多数の接続をスレッドグループに振り分け、各グループで優先度を管理 • thread_pool_max_unused_threads(待機スレッド数の最大値) のデフォルト値 2→32 に変更 (設定値0は上限なし) 9倍改善 19 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates 10倍改善
  13. MySQL Workbench 26.7 GUIクライアント最新版 MySQL Shellベースの新GUI EOLとなったWorkbench 8の後継 開発用途: •

    SQL Script / Notebook • 実行計画のビジュアライズ • SQL整形・補完 運用用途: • 接続一覧 • ユーザー・権限管理 • ロック状況の調査 • MySQL Enterprise Backup連携 https://blogs.oracle.com/mysql-jp/introducing-mysql-workbench-26-jp https://blogs.oracle.com/mysql-jp/five-things-to-try-in-mysql-workbench-26-7-jp 20 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  14. 26.10 EAリリースの提供開始 MySQL REST Service のサーバーコンポーネント化 • MySQL Serverにcomponent_mysql_rest_service として組み込み

    別途MySQL Routerを置かずHTTPSエンドポイントを提供可能に 22 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  15. MySQLステアリングコミッティ 初代メンバー Pravin Mittal プラヴィン・ミタル Alex Joseph アレックス・ジョセフ Amazon Web

    Services (AWS) Google Jenni Garvie ジェニー・ガーヴィー Jenő Szabó イェネー・サボー JPMorganChase Booking.com https://blogs.oracle.com/mysql-jp/august-2026-mysql-contributor-summit-and-inaugural-mysql-steering-committee-members-jp 25 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  16. MySQLコミュニティとのエンゲージメント戦略 • コミュニティ版MySQLにイノベーションを提供 • エコシステムの拡大と成長 • 透明性とコミュニティ参加の向上 • 段階的アプローチ •

    フェーズ1: 次期リリースに向けて既存のツールを活用し、透明性を向上さ せる。ロードマップを公開してそれに基づき対応し、ベースライン・メトリックと 目標を確立する • フェーズ2: 透明性、オープン性、コントリビューションを高め、 既存のツールを拡充および活用する • フェーズ3: 評価と反復 • 詳細ブログ (日本語):「MySQLコミュニティとのエンゲージメントの新時代」 https://blogs.oracle.com/mysql-jp/new-era-of-mysql-community-engagement 26 Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates
  17. MySQL GitHubロードマップ – フェーズ3 27 オープン環境での開発 拡大されたコントリビュータ参加 • GitHubのIssuesおよびDiscussionsにおける設 計に関する議論

    • 正式なコミッターへの道筋 • 開発ライフサイクル全体で使用される プル・リクエスト • レビューとフィードバックへのコミュニティのさらなる関与 • コミッタにおけるコミュニティの代表性の向上 • レビューおよび意思決定プロセスの 可視性の向上 透明性と品質 • 公開CI/テスト結果 統合コラボレーション • 表示可能なレビュー結果 • Issues, Discussions, Projects, PRをエンドツーエンドで連携 • 品質、安定性、セキュリティへの継続的な注力 • アイデア → 実装 → リリースまでの トレーサビリティ Copyright © 2026, Oracle and/or its affiliates 目標: GitHubを主要なコラボレーション・プラットフォーム として使用し、オープンな開発へ移行
  18. 今後のコミュニティイベント MySQL公開ディスカッション #6 MySQL Contributor Summit 2026年10月23日(金) 02:00–03:00 日本時間(JST) Day1:

    11月4日(水) 23:00 ~ 02:00 ➢ 登録はこちらから MySQL Public Discussion #6 Day2: 11月5日(木) 23:00 ~ 03:00 ➢ 登壇者募集中! 2026年10月19日(月)まで 応募はGitHubから