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継続的な訓練を目指した オンライン発声・発語収録環境の構築

Keiichi Yasu
February 01, 2025

継続的な訓練を目指した オンライン発声・発語収録環境の構築

継続的な訓練を目指したオンライン発声・発語収録環境の構築

安 啓一(筑波技術大学) 安芳次

2025年1月音声コミュニケーション研究会
https://asj-sccom.acoustics.jp/meetings/622/

Keiichi Yasu

February 01, 2025
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Transcript

  1. 伝統的な発音訓練の例 (岡山ろう学校の場合) 4 紙テープ 10cm程に切って、 口の前に縦にかざして 「タ」「パ」等と 息を破裂させて 紙テープを動かす。 水入りコップと

    ストロー 泡を出すことにより 目で見える形で 息を出すことを学ぶ ストローを挟む位置と 長さで「s」「∫」を 区別して練習できる。 大きな鏡 指導者と子どもの 口の形を見比べながら 練習できる。 Sインジケーター 摩擦音Sの発音練習に。 息を感知⇒緑のランプ、 声を感知⇒赤のランプ が付くので、 子音部の息がしっかり 出ているかどうか 目で見て確認できる。 https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/ 329585_1518229_misc.pdf これらは視覚的フィードバックになるが 発音の明瞭さは自身で確認することが難しい
  2. 河原 2023によるピッチ可視化 • 河原 英紀, 榊原 健一, 安 啓一, 小林

    敬, “音声コミュニケーション教育・研究用の 対話的可視化・可聴化 環境について”, 音声コミュニケーション研究会資料, 2023, 3 巻, 1 号 7
  3. UCL University College London • Software in Speech, Hearing and

    Phonetic Sciences • https://www.phon.ucl.ac.uk /resource/software- web.php • Webで表示できるのが便利 9
  4. 方法(ゲームの具体的) 14 ← 声 の 高 さ を 表 す

    バ ー 周波数が左の仕切り 線に達すると前進 周波数が右の仕切り線に達するとジャンプ ゴ ー ル ←操作キャラ 図3:ラン&ジャンプのプレイ画面
  5. 継続的な訓練のためには・・? • ゲーム性 • モチベーションの維持 • 継時変化がわかる • オンライン発話訓練アプリ •

    つばさ吃音相談室の例 • 対面やオフラインよりも ドロップアウトが少ないとのこと https://kids- project.jp/activity/product_38/ 15
  6. 開発するソフトウェアの要件定義 • 訓練を継続する • 振り返りができる • 見本(指導教員)の音声と自分(対象者)の声を 聞き比べ • 音声波形やスペクトログラムの比較

    • データベースで管理 • 音声データとその対応するテキスト • 音声データの追加,削除,ダウンロードなど, データベースの操作も可能 16
  7. ページの種類 • 4種類のページ • サンプル音声と対象者音声の収録・再生・比較を行うページ • 既存の対象者音声とサンプル音声の比較を行うページ • サンプル用データベースを操作するページ •

    対象者用データベースを操作するページ • 命名規則 • 音声ファイル名: user\%Y\%m\%d\%H\%M\%S\_idname\_extnum.wav • テキストファイル名: user\%Y\%m\%d\%H\%M\%S\_idname\_extnum.txt 17 idnameは対象者名(例: Test005),extnumは連番(例: 000)
  8. 8. まとめ •継続的な変化を観察することを目的とした 自声の発声・発語訓練システム • 音声の可視化と保存の機能を実装した。 •今後の課題 • 実際に聴覚に障害のある者に長期的な使用 •

    発話の明瞭性に関係する音響的特徴量を表示 23 • 本研究はJSPS科研費21H03759,22K18580,23K20719,23K25692,23K02607, 24K06363の助成を受けた。 • ご助言を頂いた筑波技術大学佐藤正幸先生、長南浩人先生に心より感謝致します。