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プロバスケットボール・ B.LEAGUEにおけるオフェンス・ディフェンスWPAの算出 / Pr...

konakalab
August 29, 2022

プロバスケットボール・ B.LEAGUEにおけるオフェンス・ディフェンスWPAの算出 / Proposal of offense/defense WPA in B.LEAGUE

プロバスケットB.LEAGUEの新しい選手評価指標として攻撃/守備それぞれのWPA(Win Probability Added)を提案・算出しました.守備の貢献の定量化や,試合展開の速さ(単位時間当たりの得失点回数)の評価に利用可能です.

令和四年度 電気・電子・情報関係学会 東海支部連合大会( https://www.tokai-rengo.jp/ )で発表しました.

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August 29, 2022
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Transcript

  1. 確率の合理性や単調性が保証されていない リアルタイム勝敗確率 9 試合経過時間 得 点 差 S.K. Deshpande and

    S.T. Jensen, “Estimating an NBA player’s impact on his team’s chances of winning,” Journal of Quantitative Analysis in Sports, vol.12, no.2, pp.51–72, 2016. 得点差が大きくなっても 予測勝率が下がっている
  2. 単調性リアルタイム勝敗確率を用いた WPAの算出 攻撃or守備 ෝ 𝒘 𝒊の得点 𝒕 𝒋の得点 ෝ 𝒘

    攻撃or守備 攻撃(開始) 0.65 18 702 9 0.35 守備(開始) 攻撃(終了) 0.72 21 722 9 0.28 守備(終了) 守備(開始) 0.72 21 722 9 0.28 攻撃(開始) 12 ・ ・ ・ チーム𝑗の選手のWPA𝐷は 0.28 − 0.35 5 = −0.014 チーム𝑖の選手のWPA𝑂は 0.72 − 0.65 5 = 0.014 ・ ・ ・ チーム𝑖 チーム𝑗
  3. 評価結果 16 対象期間の千葉ジェッツ,栃木ブレックスのWPA/s (ピンク:栃木,緑:千葉) WPA𝑘 𝑂 /𝑠と WPA𝑘 𝐷 /𝑠の絶対値を

    チームごとに比較 栃木が大きい 栃木の方が時間当たりの得失点の回数が 多い傾向にある WPAは得失点で大きく変化する
  4. まとめ  試合時刻ごとに得点差に対して勝敗確率が単調性を保つような リアルタイム勝敗確率を構築し,そのリアルタイム勝敗確率に基づいた インパクトメトリクスとしての WPA𝑘 𝑂, WPA𝑘 𝐷を B1

    リーグの 18-19 年シーズンの レギュラーシーズンに出場している選手に対して算出した  千葉ジェッツ,栃木ブレックスに所属している選手の中で出場時間が 10,000 秒を超えている選手のWPA𝑘 𝑂 /s, WPA𝑘 𝐷 /sを示し, WPA𝑘 𝑂 /s, WPA𝑘 𝐷 /sが 選手のプレイの特徴を示している可能性を示した. 18