Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
男(監査)はつらいよ - Policy as CodeからAIエージェントへ
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
Kengo Suzuki
February 28, 2026
Technology
1.1k
5
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
男(監査)はつらいよ - Policy as CodeからAIエージェントへ
Kengo Suzuki
February 28, 2026
More Decks by Kengo Suzuki
See All by Kengo Suzuki
AI時代の大規模データ活用とセキュリティ戦略
ken5scal
1
520
Pwned Labsのすゝめ
ken5scal
2
1.2k
信頼性に挑む中で拡張できる・得られる1人のスキルセットとは?
ken5scal
3
1.3k
Eventual Detection Engineering
ken5scal
0
2.9k
脆弱性対応をこの先生きのこるには
ken5scal
0
1.7k
LayerXとMDMのリスク評価と年次対応の実例(公開版)
ken5scal
2
1.5k
AWSだ! Google Cloudだ! Azureだ! 認証連携だ!
ken5scal
9
2.6k
適応し続けるプロダクトとセキュリティ
ken5scal
5
2.5k
同志諸君よ、ゼロトラストを撃て_CloudNativeDays2022
ken5scal
2
3.4k
Other Decks in Technology
See All in Technology
SONiC Scale-Up Working Group から探る Scale-UpやUltraEthernet機能の実装方法
ebiken
PRO
2
470
IaC コードを資産へ:AWS CDK 社内ライブラリと横断展開 / aws-summit-japan-2026
gotok365
10
1.5k
FPGAの開発コンペでZephyrを使ってみた
iotengineer22
0
180
技術・能力を向上する原理原則 #きのこセッションa #きのこ2026
bash0c7
0
110
WebGIS AI Agentの紹介
_shimizu
0
520
Oracle AI Database@Azure:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
6
2k
AIが自律的に回る開発ループを設計してチーム開発に組み込む
nekorush14
0
120
コミットの「なぜ」を読む
ota1022
0
120
複数のSONiCディストリビューションを触りながら比較してみた
sonic
0
110
生成 AI 実践ガイド (概略版) AIガバナンス編
asei
0
170
OTel × Datadog で 「AI活用」を計測し、改善に繋げる
shihochan
2
580
「ビジネスがわかるエンジニア」とは何か?
ryooob
0
230
Featured
See All Featured
Code Review Best Practice
trishagee
74
20k
Utilizing Notion as your number one productivity tool
mfonobong
4
320
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
82
6.3k
The Illustrated Guide to Node.js - THAT Conference 2024
reverentgeek
1
390
Statistics for Hackers
jakevdp
799
230k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
PRO
201
75k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
367
27k
The B2B funnel & how to create a winning content strategy
katarinadahlin
PRO
1
400
DBのスキルで生き残る技術 - AI時代におけるテーブル設計の勘所
soudai
PRO
66
55k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
11
950
The Curious Case for Waylosing
cassininazir
1
400
The Curse of the Amulet
leimatthew05
2
13k
Transcript
商号等 三井物産デジタル‧アセットマネジメント株式会社 ⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第3277号 加⼊協会 ⽇本証券業協会、⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会、⼀般社団法⼈ 第⼆種⾦融商品取引業協会 ©Mitsui &
Co. Digital Asset Management, Ltd. 男(監査)はつらいよ Policy as Codeからエージェントを優先させた話 @ken5scal ʢླݚޗʣ
⽬次 INDEX 01 背景 02 疑問:Policy as Code、本当に必要? 03 試したこと:ローカルで数カ⽉、地道に監査
04 気づき:これ、エージェントでいいじゃん 05 作っているもの:Google Drive 監視エージェント on AWS 06 まとめ:Policy as Code + Agent の形
3
01 背景 4
5
6 これらに対する統制・モニタリングを横断的にやってます
監査って⼤事?⾯倒くさい? 背景 7 ‧大事 ‧内部・外部 監査問わず、あるべき論から自組織を見直す機会 ‧法令や規程の遵守状況 <- ガバナンス状態の形骸化を防ぐ ‧健康診断みたいなもん
‧とはいえ面倒くさい ‧対象のデータを収集するのが面倒くさい ‧集計が面倒くさい ‧集計結果の分析が面倒くさい ‧分析結果の結論や追加調査が面倒くさい ‧証跡管理が面倒くさい ‧実施する際は強制的にコンテクストスイッチが発生するので面倒くさい ‧そもそもルール作成が面倒くさい
背景 羅針盤とは? 8 ‧「羅針盤」は、迷ったときに⽴ち返る“⽅針‧優先順 位の基準(北極星)”をまとめた資料‧考え⽅‧⾏動⽅ 針 ‧当部の羅針盤その中で定義された将来像が2つ 1. データ主導の説明可能な意思決定⽂化 2.
アジャイルかつRobustなガバナンスモニタリング
背景 羅針盤に基づいた実⾏計画 2025年度 実⾏計画 ‧ベースラインのPolicy as Codeの定義 ‧AIエージェントを活⽤した監査⾃動化のPoC ⽅針指針 ‧SRE‧DevOps‧セキュリティのベースライ
ン要求を統合し、運⽤ルール(Policy as Code など)化 ‧AI/機械学習エージェントを活⽤し、ログ監 査や違反検知を⾃動化 9
背景 Policy as Code、本当に正しいアプローチか? ▪OPA(Open Policy Agent)などのツールで、ルールをコードに落とし込みバージョン管理する ネックは実現性と持続可能性 ‧ルールが変わるたびにコードを書き直すのか? ‧例外や曖昧な判断をどうコードに落とすのか?
‧グレーゾーンをどう扱う? ⽩か黒かで割り切れないケースが多い ‧上記もコードで書くのか? ‧正しくコードをメンテできるのか? ‧AIの賢さを信じてもいいんじゃね? ‧AI使ったOPAでログ解析させるなら、AIに作成させたクエリで集計して、解析しても同じじゃない? (暴論 →「AIでまずは試すことにした」 10
試したこと ファースト‧ステップ:ローカルで数カ⽉、地道に監査 やったこと ‧正規化したログ(左図)のローカルを対象に 以下の並列実⾏ 1. ⾃作DuckDBクエリによる⾃前監査 2. AI監査 ‧Claude
Skillsでの集計 ‧SkillsではMotherDuck MCPでクエリと集計を Tools call ‧Rulesで分析 と 報告内容を指定 ‧集計のクエリ、集計結果はしっかり保存し、報 告時にはどのそれらのパスを指定 11
試したこと ファースト‧ステップ:ローカルで数カ⽉、地道に監査 気づいたこと ‧思ったより結論が同じになる ‧複数システムに対する複数観点での監査で、 チューニングしなくても同じ結果になるので悪 くない ‧⼀部は⼈間より「Helpfulness」の⾼い報告 もしてくれる ‧過去の膨⼤なログもインサイトにいれてくれ
る 12
気づき これ、エージェントでいけるやん LLMベースのエージェントなら... ✓グレーな判断も「⾼リスク‧中リスク‧低リスク」でサジェストできる ✓過去のHITLでの判断も反映‧バージョン管理 ✓前⽉との差分を⾃動で拾い、⽂脈ごと説明⽂にまとめられる ✓ルール変更はプロンプト修正で対応できる(コード改修より速い) ✓証跡(集計結果‧判断根拠)をS3に⾃動保存できる Policy as
Codeで「判断をコードに閉じ込める」より、エージェントに「スキーマと⽬的をもとにし たクエリ整形と⾃然⾔語による判断をもって、⼀次ドラフトを作成させて⼈間が最終確認する」して も問題ない事に気づいた 13
02 作っている例:Google Drive アクセス監視 エージェント on AWS 14
作っているもの アクセス監視エージェント 何をするか ‧Google Drive の外部ドメイン‧ユーザーア クセスを週次で⾃動分析 ‧新規ドメインの出現‧消失を差分検知 ‧機密性の⾼いフォルダへのアクセスチェッ ク
‧SlackにLLM⽣成のサマリーレポートを通知 ‧分析結果と証跡(JSON/Markdown)をS3 に保存 15
作っているもの 技術構成:2つのRuntimeがMCPで連携 Runtime 1 — Go Agent ‧AgentCore Runtimeで実⾏ ‧GitHub
Actionsによってキック ‧MCPの呼び出し ‧LLMによる分析‧レポート⽣成 ‧Amazon Bedrock / Claude ‧Slack通知、S3へのレポート保存 Runtime 2 — DuckDB MCP サーバーServer ‧AgentCore Runtimeで実⾏ ‧DuckDBでS3 Tables上のログをSQL集計 ‧集計結果のS3保存 ‧差分検出(NEW / REMOVED / EXISTING) 16
作っているもの 技術構成:2つのRuntimeがMCPで連携 Runtime 1 — Go Agent ‧AgentCore Runtimeで実⾏ ‧GitHub
Actionsによってキック ‧MCPの呼び出し ‧LLMによる分析‧レポート⽣成 ‧Amazon Bedrock / Claude ‧Slack通知、S3へのレポート保存 Runtime 2 — DuckDB MCP サーバーServer ‧AgentCore Runtimeで実⾏ ‧DuckDBでS3 Tables上のログをSQL集計 ‧集計結果のS3保存 ‧差分検出(NEW / REMOVED / EXISTING) 17 Context Engineeringは現時点では ガン無視。今後の課題
作っているもの 今後の課題 ‧依頼チケットとの紐づけ ‧変更内容承認フローとの紐づけ ‧⽣成されたクエリのバージョン管理 ‧コンテクストエンジニアリング ‧パフォーマンス‧チューニング ‧承認フローなどのルールの作成 (⼀番だるい) ‧当⾯、職に困らなささそう
‧当⾯、めんどくさいは解消されなさそう 18
03 まとめ:ポリシーの運⽤の変え⽅ 19
まとめ Policy as Code + Agent = より現実的なガバナンスの形 従来のアプローチ vs
エージェントを使ったアプローチ ‧ルールをコードで厳密に定義 → ルールの意図をプロンプトで伝え、LLMが補助判断 ‧例外は⼈間が⼿動対応 → グレーゾーンも Severity 付きでサジェスト ‧監査は⼿動‧属⼈化 → 週次で⾃動実⾏、証跡はS3に残る ‧変更コスト:コード修正+テスト → プロンプト修正(+必要に応じてコード) Policy as Codeは廃⽌したわけではない ‧コードで決定論的に制御すべき部分(IAM権限‧Terraform構成管理など)は引き続き有効 ‧エージェントは「判断が複雑でグレーな領域」をカバーする補完的な役割 ‧ただし,OPAを使うかは微妙。 ‧⽣成されたDuckDBクエリをどうバージョン管理化するかが課題 じゃないか、と思っている → Policy as Code + Agent = より現実的なガバナンスの形 20
21 最後に 他にもこんな活動してます
コーポレートサイト https://corp.mitsui-x.com/ サービスサイト(ALTERNA) https://alterna-z.com/