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Githubをはじめよう 初心者向け完全ガイド

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May 12, 2025
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Githubをはじめよう 初心者向け完全ガイド

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MIKIO KUBO

May 12, 2025
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  1. 目次 1. GitHub/Git とは? ( なぜ使うの?) 2. アカウント作成 ( 最初のステップ)

    3. 基本用語を知ろう ( 共通言語の理解) 4. Git の準備 ( ローカル環境の設定) 5. リポジトリ作成 ( プロジェクトの箱作り) 6. ローカルでの基本操作 ( コードの記録) 7. リモートとの連携 ( コードの共有・保存) 8. 変更と更新 ( 日々の開発サイクル) 9. ブランチ操作 ( 安全な開発のために) 3
  2. GitHub とは? Git を使った開発を支援する Web サービス。 Git リポジトリを オンライン上 で保存・共有できる場所。

    複数人での共同開発(チーム開発)をスムーズにする機能が豊富。 コードレビュー(プルリクエスト) タスク管理(Issues, Projects ) Web サイト公開(GitHub Pages ) 世界中の開発者が利用するプラットフォーム。 6
  3. なぜGitHub を使うの? ( メリット) バージョン管理: コードの変更履歴を安全に管理。間違いがあって も元に戻せる! コード共有: チームメンバーや世界中の開発者とコードを簡単に共 有。

    バックアップ: オンライン上にコードが保存されるので、PC が壊れ ても安心。 チーム開発: 複数人での開発が効率的に。誰が何を変更したか一目 瞭然。 ポートフォリオ: 自分のスキルや成果物を公開し、アピールできる。 オープンソース: 世界中の公開プロジェクトに参加したり、学んだり 7
  4. ブランチ (Branch) コミット履歴の流れを 分岐 させる機能。 メインの履歴(通常 main や master )に影響を与えずに、新しい機

    能の開発やバグ修正などを 並行して 行うことができる。 作業が終わったら、元のブランチに マージ (Merge) して統合する。 19
  5. Git のインストール GitHub を使う前に、自分のPC に Git をインストールする必要があり ます。 Windows: Git

    for Windows (git-scm.com) からダウンロードしてイ ンストーラーを実行。 Mac: Xcode Command Line Tools に含まれていることが多い。ターミ ナルで git --version を実行して確認。 Homebrew を使って brew install git でもインストール可能。 Linux (Debian/Ubuntu): sudo apt update && sudo apt install git Linux (Fedora): sudo dnf install git 23
  6. Git の初期設定 ( 重要!) ターミナル(またはコマンドプロンプト、Git Bash )を開き、以下の コマンドを実行して、ユーザー名 と メールアドレス

    を設定します。 これは、誰がコミットしたかを記録するために使われます。GitHub ア カウントと同じ情報 を設定するのが一般的です。 git config --global user.name "あなたのGitHubユーザー名" git config --global user.email "あなたのGitHubメールアドレス" 24
  7. 設定の確認 設定が正しく行われたかを確認します。 git config --global user.name git config --global user.email

    設定したユーザー名とメールアドレスが表示されればOK です。 25
  8. Step 2: リポジトリ情報入力 Repository name: リポジトリの名前を入力(例: hello-world , my-first-project )

    Description (optional): リポジトリの説明(任意) Public / Private: Public : 誰でも閲覧可能 ( オープンソースなど) Private : 自分と招待した人のみ閲覧可能 ( 個人プロジェクト、社 内プロジェクトなど) 今回は Public を選んでみましょう。 28
  9. Step 3: 初期ファイルの設定 リポジトリ作成時に、いくつかの便利なファイルを自動生成できま す。 Add a README file: プロジェクトの説明を書くファイル。チェッ

    クを入れるのがおすすめ。 Add .gitignore: Git の管理対象外にするファイルやフォルダを指定 する設定ファイル。 ( 最初は不要でもOK) Choose a license: プロジェクトの利用条件を示すライセンスファイ ル。( 最初は不要でもOK) 今回は「Add a README file 」にチェックを入れましょう。 29
  10. Step 1: リモートリポジトリをローカルにコピー (Clone) まず、GitHub 上に作成したリモートリポジトリを、自分のPC (ロー カル環境)にコピーします。これを クローン (Clone)

    と言います。 1. GitHub のリポジトリページを開きます。 2. 緑色の「<> Code 」ボタンをクリックします。 3. 「HTTPS 」タブが選択されていることを確認し、表示されている URL をコピー します。 33
  11. Step 1: クローン実行 ターミナルを開き、リポジトリを保存したいディレクトリに移動 ( cd コマンド) してから、以下のコマンドを実行します。 git clone

    例: git clone https://github.com/your-username/hello-world.git 実行すると、カレントディレクトリにリポジトリ名のフォルダ(例: hello-world )が作成され、リモートリポジトリの内容 (README.md など)がダウンロードされます。 34
  12. Step 4: 変更状況の確認 (status) どのようなファイルが変更されたか、Git の管理状況を確認します。 git status 新しいファイルを作成した場合、 「Untracked

    files 」 (追跡されていな いファイル)として表示されます。 既存ファイルを変更した場合、 「Changes not staged for commit 」 (コ ミット対象になっていない変更)として表示されます。 37
  13. Step 6: 変更をコミット (commit) ステージングした変更内容を、意味のあるメッセージ と共にローカル リポジトリに記録します。 git commit -m

    "ここにコミットメッセージを書く" 良いコミットメッセージの例: "Add hello.txt" (hello.txt を追加) "Update README.md with project description" (README.md にプロ ジェクト説明を追記) "Fix typo in introduction" ( 導入部分のタイポを修正) 39
  14. Step 7: コミット履歴の確認 (log) これまでのコミット履歴を確認できます。 git log 各コミットのID ( ハッシュ値)

    、作成者、日時、コミットメッセージが 表示されます。 ( 終了する場合は q を押します) 40
  15. ローカルの変更をリモートへ (Push) ローカルリポジトリで行ったコミット(変更履歴)を、GitHub 上のリ モートリポジトリに反映させます。 git push origin main origin

    : リモートリポジトリのデフォルト名(クローン時に自動設 定される) main : プッシュ先のブランチ名(多くのリポジトリでデフォルトの ブランチ名。以前は master が主流でした) 42
  16. もし main でエラーが出たら? もし git push origin main でエラーが出る場合、デフォルトブランチ が

    master である可能性があります。その場合は以下を試してくださ い。 git push origin master 現在のブランチ名は git branch コマンドで確認できます( * がつい ているものが現在のブランチ) 。 44
  17. 連携の基本サイクル 開発を進める上での基本的な流れは以下のようになります。 1. git pull : 作業開始前に、リモートの最新の変更を取り込む。 2. ファイル編集: コードを書いたり、ファイルを修正したりする。

    3. git add . : 変更したファイルをステージングする。 4. git commit -m "メッセージ" : 変更内容をローカルに記録する。 5. git push : ローカルの変更をリモートに反映させる。 このサイクルを繰り返して開発を進めます。 46
  18. GitHub 上でファイルを編集してみる GitHub のリポジトリページでは、ブラウザ上で直接ファイルを編集す ることも可能です。 1. 編集したいファイル(例: README.md )をクリック。 2.

    ファイルの右上に表示される鉛筆アイコン(Edit this file )をクリッ ク。 3. エディタ画面で内容を編集。 4. 画面下部の「Commit changes 」セクションでコミットメッセージ を入力し、 「Commit changes 」ボタンをクリック。 48
  19. ローカルで編集 → Push 今度はローカルでファイルを編集し、その変更をリモートに反映させ てみましょう。 1. ローカルのファイル(例: hello.txt )をテキストエディタで編集 し、保存。

    2. ターミナルで変更をステージング: git add hello.txt ( または git add . ) 3. コミット: git commit -m "Update hello.txt" 4. リモートにプッシュ: git push origin main GitHub のリポジトリページをリロードし、 hello.txt が更新されてい 50
  20. コンフリクト (Conflict) とは? もし、同じファイルの同じ箇所 を、リモートとローカルで 別々に編集 してしまった場合、 git pull や

    git merge をしようとすると コンフ リクト(衝突) が発生します。 Git はどちらの変更を優先すべきか自動で判断できないため、手動で修 正する必要があります。 今回は深入りしませんが、 チーム開発ではよく起こりうることなの で、覚えておきましょう。 コンフリクトが発生したら、落ち着いてメッセージを読み、ファイル を修正して再度コミットします。 51
  21. ブランチを作成 新しい作業用のブランチを作成します。ブランチ名は、作業内容がわ かる名前にするのが一般的です(例: feature/add-new-page , fix/login-bug ) 。 git branch

    例: git branch develop これだけではブランチが作成されただけで、まだ移動はしていませ ん。 git branch で確認すると、新しいブランチ名が増えているはずで す。 55
  22. ブランチでの作業 切り替えたブランチで、通常通りファイルの編集、 add 、 commit を行 います。 ここでの変更は、切り替え元のブランチ ( main

    など) には 影響しませ ん。 1. ファイルを編集 2. git add . 3. git commit -m "ブランチでの変更内容" 58
  23. 新しいブランチをリモートにプッシュ ローカルで作成した新しいブランチでの変更を、リモートリポジトリ (GitHub) にも反映させます。初めてそのブランチをプッシュする場合 は、以下の -u オプションを付けて実行します。 git push -u

    origin 例: git push -u origin develop -u オプションは、ローカルブランチとリモートブランチを紐付け (upstream 設定) 、次回以降 git push だけでプッシュできるように します。 59
  24. ブランチをマージ ( 統合)(2) 3. ブランチをマージ: git merge 例: git merge

    develop これで、 develop ブランチでの変更が main ブランチに統合されまし た。 61
  25. プルリクエスト (PR) とは? ブランチで行った変更を main ブランチなどに マージしてもらうた めの依頼。 GitHub 上で作成・管理する。

    コードレビュー の機会を提供し、変更内容について議論できる。 チーム開発において、コードの品質を保ち、安全にマージするため の重要なプロセス。 流れ: ブランチで作業 → プッシュ → GitHub でPR 作成 → レビュー → ( 修正) → マージ 66
  26. プルリクエストの作成手順 (GitHub 上) 1. 作業ブランチ ( develop など) をGitHub にプッシュした後、リポジ

    トリページにアクセスすると、 「Compare & pull request 」ボタン が表示されることがあります。それをクリック。 2. 表示されない場合は、 「Pull requests 」タブを開き、 「New pull request 」ボタンをクリック。 67
  27. プルリクエストの詳細設定 1. 比較ブランチの選択: base: マージ先のブランチ ( 通常 main or master

    ) compare: マージ元のブランチ ( 自分が作業したブランチ、例: develop ) 変更内容が表示されるので確認します。 2. タイトルと説明の入力: タイトル: 変更内容が簡潔にわかるタイトル ( 例: "Add user login feature") 説明: なぜこの変更を行ったのか、どのような変更か、レビュー してほしい点などを具体的に記述。 68
  28. レビューとマージ プルリクエストが作成されると、レビュアー(指定された人やチー ムメンバー)がコードを確認し、コメントや修正依頼をすることが できます。 コメントや修正依頼があれば、ローカルで修正 → コミット → プッ シュ

    すると、自動的にプルリクエストに反映されます。 レビューで問題がなければ、リポジトリの管理権限を持つ人が 「Merge pull request 」ボタンをクリックしてマージを実行しま す。 マージ後、作業ブランチは不要なら削除できます (GitHub 上または ローカルで git branch -d ... ) 。 69
  29. コラボレーターの招待 プライベートリポジトリに他のユーザーを招待して、共同で作業する ことができます。 1. プライベートリポジトリのページを開き、 「Settings 」タブをクリッ ク。 2. 左側のメニューから「Collaborators

    and teams 」または「Manage access 」を選択。 3. 「Invite a collaborator 」ボタンをクリック。 4. 招待したいユーザーの GitHub ユーザー名、氏名、またはメールア ドレス を入力して検索し、選択して招待します。 5. 招待されたユーザーが承認すると、アクセス可能になる。 73
  30. 今日学んだこと Git とGitHub の基本的な概念と役割 GitHub アカウントの作成方法 Git のインストールと初期設定 リポジトリの作成(Public/Private )とクローン

    基本的なGit コマンド ( status , add , commit , log , push , pull ) ブランチの作成、切り替え、マージ ( branch , checkout / switch , merge ) プルリクエストの基本的な流れ プライベートリポジトリの概要 76
  31. 次のステップ GitHub の世界は奥が深いです!今日学んだことを基礎に、さらに以下 の内容を学んでみましょう。 コンフリクトの解決: チーム開発では必須のスキル。 GitHub Flow / Git

    Flow: より体系的なブランチ戦略。 Issue: タスク管理、バグ報告、機能要望など。 GitHub Actions: CI/CD (ビルド、テスト、デプロイの自動化) 。 GitHub Pages: リポジトリから簡単にWeb サイトを公開。 README の書き方: プロジェクトを魅力的に紹介。 OSS への貢献: 公開されているプロジェクトに参加してみる。 77
  32. 学習リソース GitHub 公式ドキュメント (docs.github.com): 最も正確で詳細な情 報源。 Pro Git (git-scm.com/book/ja/v2): Git

    の定番書籍(無料公開) 。 さまざまなオンラインチュートリアルやブログ記事: 「GitHub 使い 方」 「Git 入門」などで検索。 実際に使ってみること!: 小さなプロジェクトでも良いので、自分 でリポジトリを作って、日々の作業でGit/GitHub を使ってみるのが 一番の近道です。 78