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テクニカルサポートを プロダクトの強みにする Mackerel CREの取り組み / cre-event-2022-2-24

missasan
February 24, 2022

テクニカルサポートを プロダクトの強みにする Mackerel CREの取り組み / cre-event-2022-2-24

テクニカルサポートを プロダクトの強みにする Mackerel CREの取り組み
cre-event-2022-2-24
https://andpad.connpass.com/event/237487/

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February 24, 2022
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  1. 自己紹介 三浦 美沙 (ミウラ ミサ) id:missasan / @mur_ms_ 所属:株式会社はてな Mackerelチーム

    CRE 略歴 • SIer企業でインフラエンジニア(SE)としてジョイン、 3年目からクラウドサービスの開発運用に携わりそこで はじめてサーバー監視の奥深さにふれる • その後サーバー保守・運用をサービスとして提供する MSP企業でプリセールスを担当 • 2018年3月〜 Mackerel CREになり、お客様のサーバー 監視SaaSの導入・活用を支援する 2
  2. CREとは? • Customer Reliability Engineer • 日本語に直訳すると「顧客信頼性エンジニア」 • 2016年にGoogleが ”Customer

    Reliability Engineering” を提唱した • はてな では、2017年に Mackerel チームで発足 プロダクトを導入・活用するお客様の課題解決をミッションとするエンジニア Mackerel CREのミッション ”顧客に寄り添い、顧客が抱える真の課題にフォーカスし、 その課題を技術を軸として顧客と共に解決を図る” 6
  3. チーム内での立ち位置 Mackerelチーム セールス ビジネス マーケ 開発 アプリケーションエンジニア SRE デザイナ カスタマーサクセス

    (※) テクニカルサポート CRE 8 ※ カスタマーサクセス方面も同じくらいの分量紹介したいことがあるのでご興味のある方はお声がけください!
  4. サポートのフロー セールス お客様 CRE テクニカル サポート CRE カスタマー サクセス 開発チーム

    ソースコード アプリケーションログ データベース…etc お問い合わせ 連携 連携 サポートナレッジ 要望管理 PBI化 サポート issue発行 調査 検証 9
  5. Mackerelのアーキテクチャ クラウドインテグレーション URL 外形監視 死活監視・レスポンスタイム SSL 証明書有効期限 各種通知機能 Webコンソール API・CLI

    オンプレミス 仮想マシン コンテナ mackerel-agent mackerel-container-agent エージェントからメトリックを投稿 11
  6. お問い合わせの例 • 導入中 ◦ 各種機能の設定方法 ◦ 想定の挙動にならないなどトラブルシューティング • 活用中 ◦

    直感に合わない挙動が起こった際の仕様確認 ◦ 応用的な機能の活用方法 ◦ お客様で作り込みをした設定やスクリプトの確認 ◦ バグや障害報告 • その他 ◦ 契約・料金などサービスについて ◦ 機能要望 14
  7. どう取り組んでいるか? • すでに情報があるもの ◦ topics セルフサービス化 • 定形の回答ができないもの ◦ topics

    CREでの調査 ◦ topics 開発チームに協力を仰ぐ ◦ topics 応用的な活用方法の提案 ◦ topics 知見の共有・スキルアップ 15
  8. • セルフサービススコア ◦ 当月のFAQのPV数 / チケット起票数 ◦ FAQのPV数に対して、チケット期票数が少なけ れば自己解決した割合が高いという仮説に基づ くもの

    ◦ Zendesk Explore で可視化 • 改善方法 ◦ ヘルプ改善・FAQの記事の追加 ◦ FAQのタイトルやキーワードのメンテナス(検 索性向上のため) ◦ Zendesk Guidのカテゴリー、デザイン改善 ◦ プロダクト上の説明やヘルプ導線の整備 ◦ 「FAQの検索語監視君」(右図参照) セルフサービス化 17
  9. CREによる調査 • 発生環境について情報提供の依頼と確認 ◦ 利用OS、利用ミドルウェア、ネットワーク構成、Mackerel設定、ミドルウェ ア設定、ログ出力内容、調査コマンド実行結果...etc • ソースコード確認 ◦ エラーを出力している箇所、前後の挙動確認

    ◦ 開発言語:Golang/Scala/React/AngularJS...etc • アプリケーションログ・データベース確認 ◦ ログ:Amazon CloudWatch Logs、Amazon Athena • 上記から、事象の発生原因の切り分け、対策の提案を行う ◦ お客様の環境起因の場合、Mackerelに原因がある場合、はたまた環境をつな ぐネットワークの問題の場合も 19
  10. 応用的な活用方法の提案 • 標準機能をそのまま使うだけでは実装が難しく、複数機能の 組み合わせだったり、自作プラグインなどある程度作り込み が必要な要件に答える • トラブルシュートとは異なり、アーキテクト的な要素を含む • 難しさでもありやりがいでもある... ◦

    お客様がやりたいと思っていることの裏にある本当のペインを探る ◦ お客様の運用負荷を不必要に高める提案をしない ◦ プロダクトの思想を理解した提案をする(本当にMackerelでやるべきことな のか?) ◦ 「できない」と正直に答える、他ツールとの組み合わせを提案することも • テキストコミュニケーションだけではヒアリング・回答が難 しい場合や、中長期的な支援が必要なものはカスタマーサク セス担当のCREと連携することも 21
  11. and more... ペアサポート オンラインで接続して問い合わせ を一緒に進めながら、ナレッジ化 しきれていない知見の共有をはか る。 どういう観点で何を調べるか、わ かりやすい回答文面を作成するコ ツ、古い経緯など。

    CRE勉強会 不定期で開催。メンバーの関心で やることを決定。 ソースコードリーディング、機能 の検証、お客様がよく採用する技 術要素を触ってみる など。 スキルマップ運用 Mackerelの機能や周辺技術、業務 スキルなどに対してどのくらい チームとしてカバーできているか を可視化。 (鋭意改善中) 24
  12. 今後の課題 • ヘルプとFAQのプラットフォームが異なることによるサジェ ストの課題 ◦ ヘルプははてなブログ、FAQはZendesk Guideで運営しているためZendeskの 検索でヘルプをサジェストできない ◦ ヘルプもGuideに移行するか、横断的にサジェストする仕組みが必要そう

    ◦ Algolia のようなサービスを使うなど • セルフサービススコアは実際に自己解決した割合ではない ◦ 計測を厳密にする方法の模索が必要 ◦ CESなどお客様の感情や体験を測る指標を増やしたい ▪ 現状はプロダクト全体のNPS、サポートチケットに対するCSATのみ • プロダクトへのフィードバックループの強化 25