組織変更して部⻑がいなくなってから起きたこと水戸将弥Regional Scrum Gathering Tokyo 20202020/01/09
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1年前組織変更しましたhttps://blog.cybozu.io/entry/2019/02/13/080000
本セッションのゴール▌「よし、⾃分の組織でも部⻑・ミドルマネージャーを無くそう︕」
本セッションのゴール▌「よし、⾃分の組織でも部⻑・ミドルマネージャーを無くそう︕」▌「こういう取り組みしている組織があるのか」▌「⾃分のチームにどういう権限があるとよいだろう︖」
自己紹介▌⽔⼾将弥(みとまさや)▌広島から来ました▌組織変更でいなくなった側▌開発本部 組織運営チーム
開発組織変更の背景⼤きく変わる事業適応を続ける開発チーム10年以上続いたマトリクス組織
事業はパッケージからクラウドへhttps://cybozu.co.jp/company/ir/meeting/pdf/181201.pdf
サイボウズのプロダクト中⼩企業向けグループウェア⼤企業向けグループウェア業務アプリ構築クラウドメール共有システム1997年〜2002年〜2011年〜2004年〜
開発はウォーターフォールからアジャイルへ▌分業 ⇒ クロスファンクショナル▌指揮統制 ⇒ ⾃⼰組織化https://www.slideshare.net/teppeis/kintone-awsdvopsqa-111906067https://www.slideshare.net/ama-ch/ss-86003462https://www.slideshare.net/yabbysan/qa-90464931
10年以上続くマトリクス組織
やりにくい⾯も▌職能間l 改善進むが越境必要l 部分最適化に陥りやすいl ”⾃分達”が指すもの▌メンバー・チームと部⻑l ⾃⼰組織化、リモート化l 部⻑の役割薄くl 部⻑への予算の説明コストl ⼈事権は部⻑l チームが⼈員計画知らない
チーム主体の組織に約160名、30チーム
目的はユーザー価値の最大化▌チームで全体最適化▌メンバーの多様なスキル・個性を活かす▌チームに必要なことはチームで意思決定▌メンバーが主体的にキャリア形成
“部⻑”の役割再配置▌チームl 予算: お金を使います!l 採用: こういう人が欲しい▌メンバーl 活動: 何をやるかl 異動: 異動したい▌組織運営チームl 給与評価
背景にあった企業⽂化▌⾃⽴・公明正⼤▌理想への共感▌質問責任、説明責任▌100⼈100通り▌KAIZEN▌kintoneにあらゆる情報
チームの変化
職能間の透明性が増す▌他職能を知る活動が増えるl 職能横断モブ︓ PO ⇔ Dev ⇔ QAl 体験⼊部︓QA ⇔ Dev▌チームでの議論l 品質、役割分担、採⽤
問題の透明性も▌チームに問題が⾒えやすくl 特に、⼈・体制に関することl チームで議論可能な状態にするのが重要▌チーム外にも⾒えやすくl チームに閉じず問題解決l 技術的な問題をエキスパートチームと解決
どうやって意思決定する︖▌チームにお任せl リーダー廃⽌するチームl 誰かが起案して、反対意⾒がなければ▌苦労するケースもl 議論に時間がかかるl 誰が決める︖▌⼤きな意思決定
チームで採⽤▌チームに必要な⼈をチームで議論l 職能間の透明性l これ以上⼈を増やすべきか︖l 募集要項をチームでつくる▌チーム選考 ⇒ 本部選考▌社内ジョブボードl 「**やりたい⼈募集してます。興味がある⼈いいねください︕」▌チームの魅⼒l 解くべき課題
メンバーの変化
1on1/メンター▌⽬的は活動⽀援・成⻑⽀援▌やるやらない、誰とやるかはお任せl いろんな⼈と1on1する⼈l シャッフル1on1をやるチームl やらない⼈も多かったl 改善策検討中やってる42%やってない58%1on1誰にお願い︖チームで相談するから不要お願い敷居⾼2019年4⽉
活発になる体験⼊部▌2019年12⽉は6名体験⼊部▌⽬的は様々l 異動前のお試しl ⾃分のチーム・プロダクトを改善▌新⼈研修も体験⼊部中⼼にl 配属されなくても⼈脈できる
組織の変化
組織運営チーム▌旧部⻑陣から構成l 本部全体の問題を扱うl 研修、制度、給与評価l チームで解決できない問題▌マネージャーのチーム化l スコープが職能部署から開発本部全体にl 個⼈のスキル・特性を活かしやすくl 孤独な戦いからの脱出
課題はチーム間の連携▌各チームが主体的に動きやすくはなった▌チームをまたがるところはまだまだl チームで解決困難な問題の発⾒・解決l チーム間のリソース配分、プロダクトポートフォリオ、価値創出l 学び、技術▌Scrum@Scaleにヒントありそう
EXECUTIVE ACTION TEAM/EXECUTIVE METASCRUMhttps://github.com/scrumatscale/official-guide/blob/master/images/SMPO-Cycle.png
その他いろいろ▌予算をチームで執⾏していくl 使われ⽅に⼤きな変更なしl 誰が何に使ったかは全公開▌専⾨性を磨くコミュニティ制度l 普及せずl 既に有志でやってた勉強会との違いは︖▌給与評価・成⻑フィードバックl どう役割分担していくか▌労務管理l チームと組織運営・⼈事で連携
学び▌変化はゆっくりとおきるl ⼩さな変化を積み重ねる▌最初の成功例で普及が進むl ⼈・チーム間の透明性重要▌160⼈規模の権限移譲難しいl 採⽤はスムーズじゃなかった感l どこまでの役割を期待するかの認識合わせ
まとめ▌良さそうl 職能間・問題の透明性増l 主体的に動ける個⼈・チームが活動しやすくなったl マネージャーのチーム化▌これからもっとl 個⼈・チームの活動・成⻑⽀援l チーム間の連携(価値最⼤化・問題の発⾒・解決)