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地図が指し示す場所を、機械に検索させてみる

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April 28, 2026
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 地図が指し示す場所を、機械に検索させてみる

2026/04/28 開催「Search Engineering Tech Talk 2026 Spring」でのオプティム 柴田の発表資料です。

https://search-tech.connpass.com/event/385890/

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Transcript

  1. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 2  氏名:

    柴田 (SHIBATA)  所属: 社長室 R&Dユニット  役職: エンジニア  入社: 2024年4月 (新卒入社)  普段の業務 ◼ 農業DX事業におけるAI関連の研究開発・プロトタイプ開発 ◼ ピンポイントタイム散布 (PTS) サービスの業務改善ツールの開発 ◼... 自己紹介
  2. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 4 会社概要 Kobe

    商号 株式会社オプティム(プライム市場:3694) 設立 2000年6月8日 所在地 OPTiM TOKYO(東京本社) OPTiM SAGA(佐賀本店) OPTiM KOBE(神戸オフィス) TECH CENTER IIZUKA(テックセンター飯塚) 代表者 菅谷 俊二 従業員数 444名 (2026年4月1日現在) OPTiM KOBE OPTiM SAGA OPTiM TOKYO
  3. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 7 ピンポイントタイム散布: ドローンを使って、農薬散布を代行するサービス

    https://www.optim.co.jp/agriculture/services/pts/ ※1出典:令和6年調査/「アグリ&水産養殖ビジネスの現状と将来展望2025」(農業用ドローン活用サービス市場)富士経済2025年11月刊行
  4. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 8 End-to-end で

    DX を実現 https://www.optim.co.jp/agriculture/services/pts/
  5. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 9 紙地図・営農データ (注:

    散布場所を示す元データ) をもとに、ピンポイントタイム散布でデジタル地図を作成。 注文情報から散布上進捗までほぼすべての情報をピンポイントタイム散布システム上で閲覧・検索・編集可能 地図作成をDXする 画像 ©️2026 Airbus、Maxar Technologies、地図データ ©️2026 Google を加工 https://www.optim.co.jp/agriculture/services/pts/
  6. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 10 紙地図・営農データ (注:

    散布場所を示す元データ) をもとに、ピンポイントタイム散布でデジタル地図を作成。 注文情報から散布上進捗までほぼすべての情報をピンポイントタイム散布システム上で閲覧・検索・編集可能 地図作成をDXする 以前と比べれば、効率化は実現できたものの、 手作業に頼るところも未だに存在している → もっと効率化したい! 画像 ©️2026 Airbus、Maxar Technologies、地図データ ©️2026 Google を加工 https://www.optim.co.jp/agriculture/services/pts/
  7. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 12  PDF形式の地図内の情報

    (農薬散布場所など) をWeb地図に取り込みたい  PDF形式の地図には緯度・経度の情報は含まれていない → この地図が示す範囲が、Web地図上のどの範囲に相当するかの完全な対応は取れない  Web地図からPDF形式の地図が指し示す範囲を人間が検索・特定する必要があるが、時間がかかっている 具体的な課題感: 地図が指し示す場所を特定するのに時間がかかる Web地図の画面イメージ 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成 PDF形式の地図 (緯度・経度の情報なし)
  8. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 15 本日は2つの方法を試した結果を紹介 地図中のテキストを手がかり

    に地図の位置を検索・特定 地図画像の特徴量をもとに 地図の位置を検索・特定
  9. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 16 課題に対するアプローチ (1)

    地図中のテキストを手がかりに地図を検索・特定
  10. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 17 農薬散布場所を示す地図には、以下のように各区画の住所 (地番)

    が記載されていることが多い テキストベースの方法で地図を検索する 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成
  11. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 18  地図上の各住所が記載された位置と、該当住所の緯度経度を紐づけるようにすれば、自動でその地図が指し示す位置を検

    索し、大まかに特定できるのでは?と考えた テキストベースの方法で地図を検索する 住所 経度 緯度 ZZ町789 137. ... 34. ... Y町456 137. ... 34. ... X町123 137. ... 34. ... ... ... ... 地理空間DB 港区XXX l-m-n 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成
  12. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 19  実証試験の結果

    ◼ 地図が指し示す位置を特定できた割合: およそ80% ◼ まだまだ改善の余地はあるものの、それなりに高い精度で地図の指し示す位置を正しく検索・特定できた印象  課題 ◼ 住所テキストに依存する方法では、住所の記載がなかったり、少ない地図に対応することが難しい 課題は解決されたか? Y町456 テキストに頼らず、画像の特徴を使って検索することはできないか?
  13. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 20 課題に対するアプローチ (2)

    地図画像の特徴量をもとに地図の位置を検索・特定
  14. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 21 人間は地図画像の中で特徴ある部分を使って、地図が指し示す位置を検索・特定しているはず... 機械にも同じことをさせればいいのでは?

    画像ベースの方法で地図の位置を特定できないか? 大域的な情報 (河川) 局所的な情報 (交差点) 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成
  15. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 22  VPRとは?:

    ある画像をクエリとして、それと同じ場所を写した画像を検索してくる手法 Visual Place Recognition (VPR) を使った位置の検索 特徴量計算 0001... 0010... 0001... 1111... … 1001... 画像ごとの 特徴量 類似度 検索 クエリ画像 リファレンス用 画像 (DB) 検索結果 (複数件) 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成
  16. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 23  VPR

    により、入力した地図画像と似た画像を検索した上で、その位置を特定できないか? 実験してみる 入力画像が探索範囲の どこを指し示すのか、 候補を提示 リファレンス用の地図画像に 位置情報を付与しておく 地理院タイル (写真) のうち、全国最新写真(シームレス)を加工して作成
  17. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 24 実運用には課題があるものの、検索タスクとして成立することは確認できた 

    条件・結果詳細 ◼ VPR の手法として、AnyLoc (Keetha et al., 2023) と呼ばれる手法を利用 ◼ 検索結果の上位10件以内に、入力された地図画像と同じ場所を示すリファレンス地図画像が含まれていることを確認 → 実用性に期待が持てる結果が得られた  課題感 ◼ 大量のリファレンス用地図画像の特徴量を計算しておく必要がある (計算負荷が大きい) ◼ 効率的にリファレンス用地図画像を検索する方法を確立する必要がある ⚫ PgvectorなどのベクトルDBを活用するのが良さそう ⚫ インデックスの貼り方 (ex. HNSW) や、TopK、Reranking などのパラメータも、今回の課題のドメインに合わせて調整したい 実験結果
  18. © 2019-2026 OPTiM Corp. All rights reserved. 26 まとめ 従来、人間が実施していた地図の検索を、機械による検索問題として整理。効率化を実現できた

    今後の展望  AnyLoc を使った検索手法の実用化  テキスト+画像特徴量の両方を利用したマルチモーダルな地図検索の実現 まとめ & 今後の展望 検索の手がかり 評価 (1) テキストベースの検索手法 住所テキスト - 十分なテキスト情報があれば、高精度 (80%程度) に検索可能 - テキストのない地図画像には適用できず、適用範囲に限界が存在 (2) AnyLoc を使った検索手法 地図画像の特徴量 - テキストなしでも検索可能 (実験段階) - 計算負荷・検索の効率性などの課題は存在