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ウミガメのスープ作成フレームワーク(第0版)の提案
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人参
June 21, 2021
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ウミガメのスープ作成フレームワーク(第0版)の提案
これまで形式知化されてこなかったウミガメのスープの問題作成について、ワークシートとチェックリストを使った4つのプロセスからなる方法論を提案します。
人参
June 21, 2021
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Transcript
ウミガメのスープ作問 フレームワーク(第0版) の提案 2021年6月21日 人参
自己紹介 名前 人参 Twitter @ninjin_umigame Cindy https://www.cindythink.com/user/7 初めてウミガメのスープを作問したのは 2017年ごろで、 それ以降時々問題を作ったりしています。
今までに作った問題は計 300問ほど(出来は問わない)。 2
概要 水平思考クイズ「ウミガメのスープ」を作るための実践的な方法論として、4つのプロセス からなるフレームワークを提案します 3
ウミガメのスープは「分かる」を楽しむゲーム 「アハ体験」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。 人間は未知の物事に関する知覚関係を認識したときに、瞬間的に大脳の活動が活発化 してドーパミンが分泌されると言われています。 この「未知の物事に関する知覚関係の認識」を心理学用語では洞察というようですが、 分かりやすさのためにこの現象を「分かる」と呼ぶことにします。 ウミガメのスープは、問いに対して質問を繰り返していき、最終的に答えに辿り着いた時 の「分かる」を楽しむゲームだといえます。 4
ウミガメのスープを作るのは難しい ウミガメのスープ初心者にとって、問題を作ることのハードルはとても高いです。私が初 出題した時は、作り方があっているのか、問題が作れているのか、よくわからないまま出 題したのを覚えています。 問題作りの難しさの原因は、問題の作り方が形式知化されていないことにあると思いま す。実際、「こういう手順で問題を作る」というやり方は特に明文化されておらず、プレイ ヤーがそれぞれの経験知として持っているやり方で問題を作っているようです。 5
ウミガメのスープ作成フレームワークの提案 『ウミガメのスープを作るとは、回答者の「分かる」をデザインすることである』という仮説 に基づき、あなた自身の「分かる」の体験に基づいてウミガメのスープを作成するための 方法論を提案します。 「分かる」の経験 自身の「分かる」の経験を ベースにしながら、回答者 向けに改変して共有する 6
ウミガメのスープ作成の4ステップ ①「分かる」を体験する ②「分かる」に至る過程を深掘する ③問題文に落とし込む ④問題文をチェックする →やり方を順を追って解説します ワークシート(別紙)を使います チェックリスト(スライド12)を使います 7
①「分かる」を体験する まずは、「分かる」を体験する必要があります。ここで重要なのは分かる楽しさを感じることです。 それが問いと答えのペアになっている必要はありません。 アイデアを思いつくための方法として、先人によって色々なやり方が提案されています。 発想法を紹介する書籍を参考にするのも良いでしょう(例. 『アイデア大全(フォレスト出版)』)。 インプット:アイデアの発想法 アウトプット:ワークシートの① 8
②「分かる」に至る過程を深掘する ①であなたが「分かった」ときの体験をベースに、回答者の「分かる」体験を作りましょう。 1. あなたと回答者の違いを把握しましょう ◦ あなたと回答者は、前提知識や暮らしている環境が違うかもしれません。あなたと想定回答者のプロフィールを書い て、その違いを把握しましょう。 2. 「分かる」の前後で自分がどう変わったか考えてみましょう。 3.
「分かる」に至るまでに何をしたか思い出してみましょう 4. もっと良い「分かり」ができなかったか考えてみましょう。 ◦ 前提知識があった方がよかった? ◦ 事前に知らない方がよかった? 5. 「あなた」を「回答者」に置き換えて 2〜4をやり直してみましょう インプット:ワークシートの① アウトプット:ワークシートの② 9
③問題文に落とし込む 回答者目線で問題文を作っていきましょう。 1. 事前にあった方がよい情報は何か? ◦ 必要だけれど自力で考えなくてよい情報は問題文に書いておきましょう。 2. 何を答えにするか? ◦ 何を当てられると嬉しいか考えてみましょう。
インプット:ワークシートの② アウトプット:問題文 10
④問題文をチェックする ③で作った問題文をチェックします。 とはいえ、①〜③ができていればOKとなる項目ばかりです。 インプット:問題文、チェックリスト アウトプット:チェックリスト 11
チェックリスト • 出題者目線 ◦ 問題の核となる「分かる」があるか? ◦ 問いに対する答えになっているか? ◦ 他の解候補を差し置いてそれが正解だと言える理由があるか? ◦
工夫をしないと答えに辿りつけないようになっているか? • 回答者目線 ◦ 必要な前提知識を回答者の大部分が持っているか? ◦ 誰もが想像できる題材を扱っているか? ◦ 問題文から受ける印象と解説から受ける印象に差異があるか? 12
ケーススタディ これからやる 13
まとめ • 適用事例がまだないので、適用事例を増やしながら内容を改善していきたいです。 • このフレームワークを使って既存の問題の分析もできるかもしれません。 14