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国土強靱化について〜官民連携による地域の強靱化〜
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国土強靱化について〜官民連携による地域の強靱化〜
2018.9.11
レジリ学園関西校 vol.3
国土強靱化について〜官民連携による地域の強靱化〜
内閣官房 国土強靱化推進室
吉田 大 氏
レジリ学園関西校
September 11, 2018
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Transcript
国土強靱化について ~官民連携による地域の強靱化~ 平成30年9月11日 内閣官房国土強靱化推進室 企画官 吉田 大
<目次> 1. 国土強靱化とは ~その意義~ 2. 国土強靱化基本法の概要 3. 民との連携(民間事業者支援、コミュニティ支援) 4. 自治体の取組み(国土強靱化地域計画)
1
2 <目次> 1. 国土強靱化とは ~その意義~ 2. 国土強靱化基本法の概要 3. 民との連携(民間事業者支援、コミュニティ支援) 4.
自治体との連携(国土強靱化地域計画)
3 l 1959年 伊勢湾台風 ⇒総合的かつ計画的な防災行政の確立と推進を図ることを目的として 災害対策基本法制定、防災計画の策定 l 1995年 阪神・淡路大震災 ⇒インフラの耐震性強化、自助・共助の大切さ
l 2011年 東日本大震災 ⇒インフラの防災対策のみならず、 被害を減らし(減災)、迅速に復旧・復興する取組が重要 ※地球温暖化の影響により、水害・土砂災害・高潮災害等が激甚化 2015年関東・東北豪雨:堤防の決壊による広範囲の浸水などが発生 鬼怒川が氾濫し、決壊した堤防 (茨城県常総市) 大災害からの教訓
4 ◦この現実に目をつぶることなく、過 去の教訓に学び、とにかく人命を守 り、また経済社会への被害が致命的 なものにならず、迅速に回復する「強 さとしなやかさ」を備えた国土利用、 経済社会システムを平時から構築し ておくという発想が重要。 ◦こうした発想に基づく広範で持続 的な取組こそが、安全で強靭な国づ
くりには不可欠。 強さとしなやかさを備えた社会へ 迅速に回復 し な や か さ 強 さ 人命を守る 経済社会の致命的な 被害をうけない 国土 強靱化 レジリエンス
5 強さとしなやかさを備えた社会とは 活動レベル 時間 脆弱な社会 強くしなやかな社会 回復力:しなやかさ 大規模自然災害 ショック耐性:強さ 通常のレベル
0 参考:「巨大地震Xデー」藤井聡著 ビルドバックベ ター
地域の持続性(阪神・淡路大震災発災後20年間のGDPの推移) -45.0% -40.0% -35.0% -30.0% -25.0% -20.0% -15.0% -10.0% -5.0%
0.0% 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 地域総生産の推移(1994年度比)の全国値との差 年度 地域総生産の推移(1994暦年比)の全国値との差 被災地 兵庫県 激甚被災地のGRP毀損率を 単純化 激甚被災地周辺のGRP毀損率を単純化 出典: 阪神・ 淡路大震災の復旧・ 復興の状況について( 兵庫県) 出典:「国難」をもたらす巨大災害対策についての技術検討報告書(土木学会2018年6月) 6
地域の持続性(鬼怒川洪水後の売上額等回復状況) 出典:鬼怒川洪水後の売上額及び職場環境の回復(大原 美保・南雲 直子・澤野 久弥,土木学会論文集 B1(水工学) Vol.74, No.4, I_1159-I_1164, 2018)
B 7
8 地域防災計画との比較 (参考)札幌市強靱化計画 【地域防災計画】 ・エネルギー供給 ・流通機能の強化 ・企業立地促進 ・・・・ 社会経済システム の強靭化
応急体制 整備 迅速な 復旧・復興 体制整備 【強靭化地域計画】 災害予防 応急 復旧 復興 発災前 発災後 国土強靭化地域計画 地域防災計画 検討アプローチ 地域で想定される自然災害全般 災害の種類ごと 主な対象フェーズ 発災前 発災時・発災後 施策の設定方法 脆弱性評価、リスクシナリオに合わせた施策 ― 施策の重点化 ◦  ̄
国土強靱化の重要性と効果 9 約175, 000棟 約98, 000棟 約63, 000棟 約27, 000棟
約11, 000人 約8, 550人 約6, 100人 約3, 800人 約1, 500人 0人 2, 000人 4, 000人 6, 000人 8, 000人 10, 000人 12, 000人 0棟 20, 000棟 40, 000棟 60, 000棟 80, 000棟 100, 000棟 120, 000棟 140, 000棟 160, 000棟 180, 000棟 200, 000棟 耐震化率 約79%( 全国、 H20) 約87%( 東京都、 H20) 耐震化率 約90%( 全国) 約94%( 東京都) 耐震化率 約95%( 全国) 約97%( 東京都) 耐震化率 約100%( 全国) 約100%( 東京都) 揺れによる全壊棟数 建物倒壊による死者数( 冬・ 深夜) 首都直下地震被害の軽減効果 耐震化率100% ⇒ 全壊棟数・死者数約9割減 出典:首都直下地震の被害想定と対策について(最終報告) (平成25年中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ) 9割減
10 国土強靱化の重要性と効果 出典:首都直下地震の被害想定と対策について(最終報告) (平成25年中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ) 出火防止対策の強化 ⇒ 全消失棟数・死者数95%減 95% 減 首都直下地震被害の軽減効果
(感震ブレーカー等の設置)
国土強靱化の重要性と効果 11 ハリケーンカトリーナ被害の軽減効果 被害ゼロ 被害額 約14 兆円 必要だった 事前投資額 約0.2兆円
12 <目次> 1. 国土強靱化とは ~その意義~ 2. 国土強靱化基本法の概要 3. 民との連携(民間事業者支援、コミュニティ支援) 4.
自治体の取組み(国土強靱化地域計画)
(議員立法により、平成25年12月4日成立、同月11日公布・施行) 13 「強くしなやかな国民生活の実現を図るための 防災・減災等に資する国土強靱化基本法」の概要 国土強靱化に関する施策の推進は、東日本大震災から得られ た教訓を踏まえ、必要な事前防災及び減災その他迅速な復旧 復興に資する施策を総合的かつ計画的に実施することが重要 であるとともに、国際競争力の向上に資することに鑑み、明確 な目標の下に、大規模自然災害等からの国民の生命、身体及 び財産の保護並びに大規模自然災害等の国民生活及び国民
経済に及ぼす影響の最小化に関連する分野について現状の 評価を行うこと等を通じて、当該施策を適切に策定し、これを 国の計画に定めること等により、行われなければならないこと。 第二条:基本理念
14 (地方公共団体の責務) 第四条 地方公共団体は、第二条の基本理念にのっとり、国土強靱化に 関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の地域の状 況に応じた施策を総合的かつ計画的に策定し、及び実施する責務を有す る。 (事業者及び国民の責務) 第五条 事業者及び国民は、国土強靱化の重要性に関する理解と関心を
深め、国及び地方公共団体が実施する国土強靱化に関する施策に協力 するよう努めなければならない。 (関係者相互の連携及び協力) 第六条 国、地方公共団体、事業者その他の関係者は、第二条の基本 理念の実現を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努めなけ ればならない。 「強くしなやかな国民生活の実現を図るための 防災・減災等に資する国土強靱化基本法」の概要
15 「強くしなやかな国民生活の実現を図るための 防災・減災等に資する国土強靱化基本法」の概要 第八条:基本方針 一.人命の保護が最大限に図られ ること。 二.国家及び社会の重要な機能が 致命的な障害を受けず、維持され、 我が国の政治、経済及び社会の 活動が持続可能なものとなるよう
にすること。 三.国民の財産及び公共施設に係 る被害の最小化に資すること。 四.迅速な復旧復興に資すること。 五.施設等の整備に関しない施策と 施設等の整備に関する施策を組み 合わせた国土強靱化を推進するた めの体制を早急に整備すること。 六.取組は、自助、共助及び公助が 適切に組み合わされることにより行 われることを基本としつつ、特に重 大性又は緊急性が高い場合には、 国が中核的な役割を果たすこと。 七.財政資金の効率的な使用によ る施策の持続的な実施に配慮して、 その重点化を図ること。
16 「強くしなやかな国民生活の実現を図るための 防災・減災等に資する国土強靱化基本法」の概要 国による施策の実施 ※内閣総理大臣による関係行政機関の 長に対する必要な勧告 国の他の計画 ◆閣議決定 ◦記載事項 ・
対象とする施策分野 ・ 施策策定に係る基本的指針 ・ その他施策の総合的・計画的推進の ために必要な事項 国土強靱化基本計画の策定 指針=アンブレラ計画 評価結果に 基づき策定 ◆推進本部が実施 ・ 評価指針を作成 ・ 最悪の事態を想定し、総合的・客観的に ・ 関係行政機関の協力を得て実施 脆弱性評価の実施 指針=アンブレラ計画 都道府県・市町村の他の計画 ◆都道府県・市町村が作成 国土強靱化地域計画の策定 調 和 都道府県・市町村による施策の実施
17 (国土強靱化地域計画) 第十三条 都道府県又は市町村は、国土強靱化に関する施策の総 合的かつ計画的な推進を図るため、当該都道府県又は市町村の区 域における国土強靱化に関する施策の推進に関する基本的な計画 (以下「国土強靱化地域計画」という。)を、国土強靱化地域計画以外 の国土強靱化に係る当該都道府県又は市町村の計画等の指針とな るべきものとして定めることができる。 (国土強靱化地域計画
と国土強靱化基本計画との関係) 第十四条 国土強靱化地域計画は、 国土強靱化基本計画との調和が 保たれたものでなければならない。 ⇒アンブレラ計画 「強くしなやかな国民生活の実現を図るための 防災・減災等に資する国土強靱化基本法」の概要 総合計画 地 震 ・ 津 波 ア ク シ ョ ン プ ラ ン 生 涯 学 習 推 進 計 画 文 化 振 興 計 画 ・・ ・ イ ン フ ラ 長 寿 命 化 計 画 ◦ ◦ 都 市 計 画 地 方 創 生 総 合 戦 略 道 路 整 備 基 本 計 画 環 境 基 本 計 画 中 心 市 街 地 活 性 化 計 画 ・・ ・ 国土強靱化地域計画 国土利用計画 地域防災計画 地 域 強 靱 化
18 <目次> 1. 国土強靱化とは ~その意義~ 2. 国土強靱化基本法の概要 3. 民との連携(民間事業者支援、コミュニティ支援) 4.
自治体の取組み(国土強靱化地域計画)
国土の強靱化実現のためには、企業・団体等を含めた 社会全体のレジリエンス強化が必要。 <国土強靭化に関して民間に期待すること> ①ビジネスとして防災に関する優れた商品・サービスを提供す る ➁BCP策定など事業継続の取組(自助) ➂自治体との支援協定の締結など社会貢献としての取組 (共助) 19 民間事業者の国土強靱化への取組支援
Ø『すそ野の広いBCP普及のためのノウハウ集』 (2017年7月)の公表 民間事業者による事業継続の取組に必要となるBCPの策定や運用に関する知見 をとりまとめたノウハウ集の普及により、中小企業のBCP策定の促進を図る。 Ø『民間の取組事例集』(2017年4月)の公表 民間事業者の取組の事例を広く収集し、 先導的事例を広く展開することで、自主的な取組の促進を図る。 Ø国土強靱化に資する民間の取組促進施策集 民間事業者の取組を促進する政府等の施策をとりまとめた ハンドブックを作成。併せてHPにおいて公表。
20 民間の取組促進【国土強靱化推進室の取組の概要】
ノウハウ集の構成・内容 ▪事業継続の取り組み手順を考慮して、8カテゴリで整理 ノウハウ集の普及方法 ▪ 内閣官房のホームページに公開 ▪ 各種シンポジウム・セミナー等にて紹介 背景・目的 n 国土強靱化の実現に向けた民間のレジリエンス強化を促進するため、中小企業等が事業継続の取組を
進めるのに必要となる事業継続計画(BCP)の策定やそれに基づく訓練、計画の見直しを行っていく上で 共通する課題とその解決にかかる知見を中小企業等向けに簡潔にノウハウ集として取りまとめたもの ▪ノウハウ集の記載内容 (ページのイメージ) 「すそ野の広いBCP普及のためのノウハウ集」について 21
民間の取組事例集の概要 ▪平成29年4月、内閣官房のHPに更新版を公開 公募等により収集した主体的な取組を447事例掲載 ▪ 447事例は、以下の情報を掲載 ・取組の目的・テーマ ・取組者の情報(業種、実施地域、事業者としての立場) ・取組の概要 ・取組の特徴(特色、はじめたきっかけ、狙い、工夫した点、 苦労した点)
・取組の平時における利活用の状況 ・取組の国土強靱化の推進への効果 ・防災・減災以外の効果 ・現状の課題、今後の展開 ・周囲の評価 これまでの流れと今後の展開 ▪ 平成27年6月:事例集公開、平成28年5月:平成29年4月更新版公開 ▪ 今後も公募等により国土強靱化に資する取組を収集する等により、事例 集を充実。 趣旨 これから国土強靱化に関する取組を行う方々に参考にしていただくため、国土強靱化に関して 先導的な取組を収集して紹介する。 (8つのテーマ) (事例件数) 初動体制の構築 重要資産の防護と回復力の強化 サプライチェーンの維持 エネルギー供給の維持 顧客の生活を支える 普及啓発・人材育成 被災者等の支援 地域との連携 ▪昨年からの変更点 • HPに検索機能を付与。 • 取組の目的・テーマを 見直し、 30から23へと 再整理。 • 公募により新事例を追加。 ▸▸ 62件 ▸▸ 39件 ▸▸ 9件 ▸▸ 13件 ▸▸ 158件 ▸▸ 56件 ▸▸ 67件 ▸▸ 43件 ※事例は、国土強靱化の取組を広 める上で参考となる模範性等の あるものを収集しており、商品や サービスの優位性、協定の質等 は評価していない。 国土強靱化・民間の取組のページ http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ kokudo_kyoujinka/ torikumi_minkan.html 「民間取組事例集」について 23
▲避難訓練の様⼦ ▲応急⼿当訓練の様⼦ 自分を守る! 顧客を守る! 地域を守る! 海抜ゼロメートル幼稚園における 安全対策 暁学園暁幼稚園(三重県) ▪取組の概要 海抜ゼロメートルに位置する幼稚園において、
津波を想定した防災訓練を隔月で実施。 ▪取組の特徴 発災時、身動きができなくなる園児が発生す ることが想定される。そのため、隣接する中学 校と連携し、中学生が園児をおんぶするなどし て避難所である中学校の屋上まで避難する取 組を実施している。 ▪防災・減災以外の効果 それまで、交流がなかったが、この訓練を きっかけに幼稚園・中学校教員間で交流する ようになった。 自治体の災害活動費用を対象とする 保険商品の開発 損害保険ジャパン日本興亜㈱ ▪取組の概要 ・地方自治体が避難勧告等を発令した際に支 出する避難所の開設、配布する食料等の費用 を補償する「防災・減災費用保険」を開発。 ▪取組の特徴 ・深夜に大雨が予想されている場合に明るいう ちに行う「予防的避難」は、防災上効果が高い ものの、それが「空振り」に終わった場合には かかる費用は地方自治体の負担となる。上記 保険は、地方自治体が「空振り」をおそれず、 適切なタイミングで避難勧告等を行えるように することをねらいとしている。 ▪防衛・減災以外の効果 本業である災害が発生した際の保険サービス に加え、これに親和性の高い「防災」をテーマ にした保険サービスを開発・展開することで同 社の営業力の強化につながった。 避難所生活者を支援する 災害派遣柔道整復チームの創設 公益社団法人佐賀県柔道整復師会 ▪取組の概要 佐賀県との間で災害時医療支援に関する協 定を締結。 ▪取組の概要 災害時に、柔道整復師を派遣し、その技術を 活用して主に治療の優先度が低い被災者を対 象に応急手当を行う体制を構築。東日本大震 災では、8日間で延べ約300名の被災者に対し 手当を実施。 ▪防災・減災以外の効果 地域における柔道整復師の認知度・地 位の向上に寄与。また、同会は病院で行わ れる防災訓練に参加するなどして、県内にお ける医療・整骨治療のネットワークの拡大につ ながった。 「民間の取組事例集」の事例(抜粋) 24
国土強靱化に資する民間の取組促進施策集について 24 民間の取組促進施策集の概要 取組促進施策をわかりやすい形で紹介するため、各分野(行政機能/警察・消防等、住宅・都市、保健医療・福祉、 エネルギー、金融、情報通信、産業構造、交通・物流、農林水産、国土保全、環境、土地利用・国土利用)毎に整理。 国土強靱化の取組を通じて、「住宅や建築物を耐震化したい」、「バックアップのための燃料を確保したい」、「農業基 盤を守りたい」など、さまざまな目的に応じた活用を期待。 ▪ 各施策について、以下の情報を掲載 ・支援の名称
・制度の趣旨・背景 ・制度の内容 ・対象となる方 ・問い合わせ先など ▪ 内閣官房のHPに掲載 http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/ sisakushu/index.html 趣旨 関係府省庁や都道府県において実施される民間の取組促進施策について、施策分野やニーズごとに整理したもの。 掲載されている施策を用いて実際に強靱化の取組が進められるほか、施策を用いた取組手段を知る材料としての活用 も可能。 掲載している施策の分類 本施策集での表記 意味 情報提供 民間で行う強靱化対策について、ガイドラインや「手引き」 等の情報提供を行うものです。 補助金等 民間で行う強靱化対策に係る費用について、一定額を補 助するものです。 税制優遇 強靱化対策を行った民間主体に対して、固定資産税や事 業税等を減免するものです。 規制緩和 地域の強靱化に資する民間主体に対し、法律上の規制を 特例として緩和するものです。 技能提供・人材派遣 強靱化に取組むため、特別な技能を持った人材を派遣す る等の支援を行います。 格付け・表彰 地域の強靱化に資する、一定の要件を満たした民間主体 に対して、格付けや表彰を行うものです。
認証組織(実施機関)となった一般社団法人レ ジリエンスジャパン推進協議会が策定した 「レジリエンス・マーク」 ◆認証の取得要件 ①事業継続の方針策定 ②同分析・検討の実施 ③同戦略・対策の検討と実施 ④具体の計画策定 ⑤見直し・改善の仕組み ⑥事前対策の実施
⑦教育・訓練の実施 ⑧担当者の経験と知識 ⑨重大な法令違反がない。 HPで公表・広報 内閣官房 国土強靱化 推進室 民間等 マーケット、 顧客 ガイド ライン の提示 申請 ガイドラインに 基づく認証 レジリエンス・ マークによる PR 国土強靱化に関する セミナー等情報提供 認証手続 各種インセン ティブ措置 外部委員 による 審査委員会 認証組織 26 「国土強靱化貢献団体」認証制度の仕組み(H28~)
①事業継続に関する取組を専門家の目で評価してもらうことにより、 事業継続の取組の更なる改善へのヒントを得ることができる。 ②レジリエンス認証ロゴマークを、社員の名刺や広告等に付して、 自社の事業継続のための積極的な姿勢を顧客や世間一般に対して アピールすることができる。 ③レジリエンスジャパン推進協議会や内閣官房国土強靭化室の ホームページに認証取得団体として公表される(希望者に限ります)。 ④レジリエンスジャパン推進協議会より、国土強靭化に関するセミナー・シ ンポジウムに関する情報が優先配信される。 ⑤一部の金融機関で金利優遇等のメリットが生じる。
(現在:日本政策金融公庫、紀陽銀行、静岡県信用保証協会 等) 27 「国土強靱化貢献団体」認証を受けるメリット
金融機関での優遇の事例 28
ナショナル・レジリエンス・コミュニティによる新たな情 報・関心をワークショップ形式で実施 ◦ 自主的な活動を創造する、またはすでに活動して いるコミュニティのコラボや触発を促す対話型WS を実施。 ◦ 多様なテーマとレジリエンスを掛け合わせ、有事 だけではなく平時にも活きる価値を生み出す。 国土強靱化ワークショップ
ナショナル・レジリエンス・コミュニティ構想 レジリ学園 各活動自らが発信 キ ッ ク オ フ ・ ミ テ ィ ン グ 平 成 28 年 2 月 20 日 コ ミ ュ ニ テ ィ に つ い て の ア イ デ ア ソ ン 活動の創造・コラボ・触発を促す レ ジ リ エ ン ス 国土強靱化 HP/SNS等で発信 ・コミュニティの活性化に つながるインセンティブと して コミュニティが発信 各活動の関係者や 関心の薄い層への 広がりへ 地方創生 まちづくり 教育、福祉 デザイン 経済、IT、 … メディアでの発信 ◦FB:オンライン ・FB公開グループでの、防災・減災に興味・関心がある 方々の情報交換・交流など ◦レジリナイト(オフライン) ・月1回、国土強靱化推進室が場を提供し、 関係者間の情報交換・交流 29
レジリ学園について キ ッ ク オ フ ・ ミ テ ィ
ン グ ( 平 成 28 年 2 月 20 日 ) 37 名 参 加 ▪平成28年4月~活動開始。 ▪Facebookに公開ページを開設し、 情報交流等の活動 ▪参加者は12名でスタートし、 平成30年2月で350名を突破 ▪平成28年5月~オフラインミーティング「レジリナイト」を毎月開催 ▪仕事や学校の帰りに、内閣官房の会議室に集まり国土強靱化に関する情報 交流等の活動 ▪参加者は毎回約20名程度(平成29年度は計8回開催) FB:オンライン レジリナイト(オフライン) 0 100 200 300 400 レジリ学園参加者数 レジリ学園 参加者数 累計 ▪平成30年4月から「レジリ学園(関西校)」 によるレジリナイトも実施 30
【参考】「世界津波の日」アンケート結果 30 4.8% 28.1% 25.5% 41.4% 0.2% 取り組みが進められてい るのも知っているし、内容 も概ね知っている。
取り組みが進められてい るのは知っているが、内容 はよくわからない。 言葉は聞いたことがある。 初めて知った。 不明・未回答 3.8% 10.5% 13.6% 72.1% 取り組みが進められてい るのも知っているし、内容 も概ね知っている 取り組みが進められてい るのは知っているが、内 容はよくわからない 言葉は聞いたことがある 初めて知った。 新聞アンケート(全世代) Webアンケート(10代・20代) l 「世界津波の日」(2017/11/5)に啓発のために掲載した鼎談記事に付随した紙面およびWebで の国土強靱化に関する意識アンケート結果の概要。 l 「国土強靱化」の取組については、全世代で約67%、10代・20代で約86%が殆ど認識がない。 (設問) 「国土強靱化」についてどのくらいご存知ですか? 出典:(左) 「世界津波の日新聞アンケート結果」全国地方新聞社連合会、(右) 「世界津波の日WEBアンケート結果」株式会社共同通信社
31 <目次> 1. 国土強靱化とは ~その意義~ 2. 国土強靱化基本法の概要 3. 民との連携(民間事業者支援、コミュニティ支援) 4.
自治体の取組み(国土強靱化地域計画)
32 32 国土強靱化地域計画の策定の進め方 目指すべき将来の地域の姿
【基本目標】 国土強靭化基本計画(H26.6.3閣議決定)の4つの基本目標に即して設定 Ⅰ 人命の保護が最大限図られること Ⅱ 国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けず維持されること Ⅲ 国民の財産及び公共施設に係る被害の最小化 Ⅳ 迅速な復旧復興
33 STEP1 地域を強靱化する上での目標の明確化 写真提供:神戸市 【事前に備えるべき目標】 国土強靭化基本計画(H26.6.3閣議決定)の8つの目標に即して設定 1 大規模自然災害が発生したときでも人命の保護が最大限図られる 2 大規模自然災害発生直後から救助・救急、医療活動等が迅速に行われる(それがなされない場 合の必要な対応を含む) 3 大規模自然災害発生直後から必要不可欠な行政機能は確保する 4 大規模自然災害発生直後から必要不可欠な情報通信機能は確保する 5 大規模自然災害発生後であっても、経済活動(サプライチェーンを含む)を機能不全に陥らせない 6 大規模自然災害発生後であっても、生活・経済活動に必要最低限の電気、ガス、上下水道、 燃料、交通ネットワーク等を確保するとともに、これらの早期復旧を図る 7 制御不能な二次災害を発生させない 8 大規模自然災害発生後であっても、地域社会・経済が迅速に再建・回復できる条件を整備する
【想定するリスク】 ・大規模自然災害 ・地域の特性に応じた自然災害 ※過去の災害にとらわれずに想定を行うことが重要。 【リスクシナリオ】 ・想定リスク、地域特性、都道府県地域計画等を踏まえ、 基本計画の45のリスクシナリオ を参考に、「起きてはならない最悪の事態」を設定。 【施策分野】 ・基本計画の施策分野(12の個別施策分野と3の横断的分野)を参考とし、リスクシナリオ
を回避するために必要な施策を念頭に置きつつ、施策分野を設定。 その際、自団体の総合計画等の施策分野等も参考にしつつ設定。 34 STEP2 リスクシナリオ(最悪の事態)、個別施策分野の設定 どのようなことが起きてしまうのか? イマジネーションが何よりも大切!!
【参考:国】45のプログラムと15の重点化すべきプログラム 35 事前に備えるべき目標 (カテゴリー) 起きてはならない最悪の事態 1 大規模自然災害が発生したと きでも人命の保護が最大限図 られる 1-1
大都市での建物・交通施設等の複合的・大規模倒壊や住宅密集地における火災による死傷者の発生 1-2 不特定多数が集まる施設の倒壊・火災 1-3 広域にわたる大規模津波等による多数の死者の発生 1-4 異常気象等による広域かつ長期的な市街地等の浸水 1-5 大規模な火山噴火・土砂災害(深層崩壊)等による多数の死傷者の発生のみならず、後年度にわたり 国土の脆弱性が高まる事態 1-6 情報伝達の不備等による避難行動の遅れ等で多数の死傷者の発生 2 大規模自然災害発生直後か ら 救助・救急、医療活動等が 迅 速に行われる(それがなさ れない場合の必要な対応を含 む) 2-1 被災地での食料・飲料水等、生命に関わる物資供給の長期停止 2-2 多数かつ長期にわたる孤立集落等の同時発生 2-3 自衛隊、警察、消防、海保等の被災等による救助・救急活動等の絶対的不足 2-4 救助・救急、医療活動のためのエネルギー供給の長期途絶 2-5 想定を超える大量かつ長期の帰宅困難者への水・食糧等の供給不足 2-6 医療施設及び関係者の絶対的不足・被災、支援ルートの途絶による医療機能の麻痺 2-7 被災地における疫病・感染症等の大規模発生 3 大規模自然災害発生直後か ら 必要不可欠な行政機能は 確保 する 3-1 矯正施設からの被収容者の逃亡、被災による現地の警察機能の大幅な低下による治安の悪化 3-2 信号機の全面停止等による重大交通事故の多発 3-3 首都圏での中央官庁機能の機能不全 3-4 地方行政機関の職員・施設等の被災による機能の大幅な低下 4 大規模自然災害発生直後か ら 必要不可欠な情報通信機 能は 確保する 4-1 電力供給停止等による情報通信の麻痺・長期停止 4-2 郵便事業の長期停止による種々の重要な郵便物が送達できない事態 4-3 テレビ・ラジオ放送の中断等により災害情報が必要な者に伝達できない事態 ※黄色マーカー:15の重点化すべきプログラム
【参考:国】 45のプログラムと15の重点化すべきプログラム 36 事前に備えるべき目標 (カテゴリー) 起きてはならない最悪の事態 5 大規模自然災害発生後で あっ ても、経済活動(サプライ
チェーンを含む)を機能不全に 陥らせ ない 5-1 サプライチェーンの寸断等による企業の生産力低下による国際競争力の低下 5-2 社会経済活動、サプライチェーンの維持に必要なエネルギー供給の停止 5-3 コンビナート・重要な産業施設の損壊、火災、爆発等 5-4 海上輸送の機能の停止による海外貿易への甚大な影響 5-5 太平洋ベルト地帯の幹線が分断する等、基幹的陸上海上交通ネットワークの機能停止 5-6 複数空港の同時被災 5-7 金融サービス等の機能停止により商取引に甚大な影響が発生する事態 5-8 食料等の安定供給の停滞 6 大規模自然災害発生後で あっ ても、生活・経済活動に 必要最 低限の電気、ガス、上 下水道、 燃料、交通ネット ワーク等を確保するとともに、 これらの早期復旧を図る 6-1 電力供給ネットワーク(発変電所、送配電設備)や石油・LP ガスサプライチェーンの機能の停止 6-2 上水道等の長期間にわたる供給停止 6-3 汚水処理施設等の長期間にわたる機能停止 6-4 地域交通ネットワークが分断する事態 6-5 異常渇水等により用水の供給の途絶 7 制御不能な二次災害を発生さ せない 7-1 市街地での大規模火災の発生 7-2 海上・臨海部の広域複合災害の発生 7-3 沿線・沿道の建物倒壊による直接的な被害及び交通麻痺 7-4 ため池、ダム、防災施設、天然ダム等の損壊・機能不全による二次災害の発生 7-5 有害物質の大規模拡散・流出 7-6 農地・森林等の荒廃による被害の拡大 7-7 風評被害等による国家経済等への甚大な影響 8 大規模自然災害発生後で あっ ても、地域社会・経済が 迅速に 再建・回復できる条件 を整備する 8-1 大量に発生する災害廃棄物の処理の停滞により復旧・復興が大幅に遅れる事態 8-2 道路啓開等の復旧・復興を担う人材等(専門家、コーディネーター、労働者、地域に精通した技術者 等)の不足により復旧・復興が大幅に遅れる事態 8-3 地域コミュニティの崩壊、治安の悪化等により復旧・復興が大幅に遅れる事態 8-4 新幹線等の基幹インフラの損壊により復旧・復興が大幅に遅れる事態 8-5 広域地盤沈下等による広域・長期にわたる浸水被害の発生により復旧・復興が大幅に遅れる事態 ※黄色マーカー:15の重点化すべきプログラム
◦脆弱性の分析・評価にあたっては、縦軸にSTEP2で設定した リスクシナリオ、横軸にSTEP2で設定した個別施策分野を配置し たマトリクスを作成。 ◦マトリクスの作成は、個々のリスクシナリオに対するすべての 個別施策分野の取組みを見える化できるため、 ・取組みに漏れはないか ・関連する施策の進捗状況に齟齬をきたしていないか 等 の確認に極めて有効な手法。 37
STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討
STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討 地域経営分野 地域・社会福祉 分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基盤
分野 老朽化対策 1.・・・ ◦◦◦◦… 情報伝達の不備等による避難 行動の遅れ等に伴う被害の拡 大 避難勧告等発令 基準の策定 ブロードバンド利 用環境整備 教育活動の充実 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等によ る経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 人材育成を通じ た産業の体質強 化 漁港施設の耐 震・耐津波強化 対策 港湾施設の維持 管理計画の策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市内 各地での分断 災害に強く信頼 性の高い幹線道 路ネットワークの 構築 道路施設の維持 管理計画の策定 快適な道路環境 の確保 □□□□… ◆◆◆◆… 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 38
地域経営分野 地域・社会福祉 分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基盤 分野 老朽化対策
1.・・・ ◦◦◦◦… 情報伝達の不備等による避難 行動の遅れ等に伴う被害の拡 大 避難勧告等発令 基準の策定 ブロードバンド利 用環境整備 教育活動の充実 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等によ る経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 人材育成を通じ た産業の体質強 化 漁港施設の耐 震・耐津波強化 対策 港湾施設の維持 管理計画の策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市内 各地での分断 災害に強く信頼 性の高い幹線道 路ネットワークの 構築 道路施設の維持 管理計画の策定 快適な道路環境 の確保 □□□□… ◆◆◆◆… 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 「防災教育」が 明記されてい ない! 施策が全く ないリスク! 民間企業の BCP策定が 必要では? 道路整備は防 災の観点も必 要では? 39 STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討
地域経営分野 地域・社会福祉 分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基盤 分野 老朽化対策
1.・・・ ◦◦◦◦… 情報伝達の不備等による避難 行動の遅れ等に伴う被害の拡 大 避難勧告等発令 基準の策定 ブロードバンド利 用環境整備 教育活動の充実 防災教育の推進 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等によ る経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 人材育成を通じ た産業の体質強 化 漁港施設の耐 震・耐津波強化 対策 港湾施設の維持 管理計画の策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市内 各地での分断 災害に強く信頼 性の高い幹線道 路ネットワークの 構築 道路施設の維持 管理計画の策定 災害に備えた道 路交通環境の整 備 □□□□… ◆◆◆◆… 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 「防災教育の推 進」を明記 国土強靱化の効果 (位置づけ)も確認 40 STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討
地域経営分野 地域・社会福 祉分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基 盤分野 老朽化対策
1.・・・ ◦◦◦◦… 情報伝達の不備等による 避難行動の遅れ等に伴う 被害の拡大 避難勧告等発 令基準の策定 ブロードバンド 利用環境整備 教育活動の充 実 防災教育の推 進 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等 による経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 人材育成を通 じた産業の体 質強化 漁港施設の耐 震・耐津波強 化対策 港湾施設の維 持管理計画の 策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市 内各地での分断 災害に強く信 頼性の高い幹 線道路ネット ワークの構築 道路施設の維 持管理計画の 策定 災害に備えた 道路交通環境 の整備 □□□□… ◆◆◆◆… 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ プログラム の評価 (脆弱性を 評価) 個別施策分野ごとの評価(整理) 41 STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討
地域経営分野 地域・社会福 祉分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基 盤分野 老朽化対策
評価 1.・・・ ◦◦◦◦… 脆 弱 性 の 評 価 情報伝達の不備等による 避難行動の遅れ等に伴う 被害の拡大 避難勧告等発 令基準の策定 ブロードバンド 利用環境整備 教育活動の充 実 防災教育の推 進 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等 による経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 人材育成を通 じた産業の体 質強化 漁港施設の耐 震・耐津波強 化対策 港湾施設の維 持管理計画の 策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市 内各地での分断 災害に強く信 頼性の高い幹 線道路ネット ワークの構築 道路施設の維 持管理計画の 策定 災害に備えた 道路交通環境 の整備 □□□□… ◆◆◆◆… 評価 個別施策分野ごとの評価 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 42 STEP3 脆弱性の分析・評価、課題の検討
◦各々のプログラムについて、対応方策を検討し推進方針として整理。 ※個別施策分野に推進方針を整理することも有効。 ◦対応方策の検討に当たっては、地域産業の振興や高齢化対策、自然 環境の保護等、強靱化の推進以外の行政目的をも十分勘案すること が重要。 ◦他の主体(国・県・民間事業者・住民)との役割分担を整理し、関 係者間で、十分に対話・相談を重ねることが重要。 ◦地域を特定した個別の事業や、他の地域や広域にわたる強靱化に資 する事業についても考慮。 43
STEP4 リスクへの対応方策の検討
44 STEP3及びSTEP4 脆弱性評価から対応方策の検討(例) 【脆弱性評価例】 ・住宅の耐震化を進める補助金の交付を行っていますが、住宅所 有者の耐震化への認識不足や経済的な負担から耐震化が進んで いません。住宅の倒壊による死傷者を出さないためには、更な る住宅の耐震化率を上げる必要があります。 (住宅の耐震化率 74%(H25))
【対応方策(推進方針、推進計画)例】 ・住宅の耐震化について、補助金の交付や啓発活動の強化など、 きめ細かな対策を実施する。【市民】【民間事業者】【市】 (住宅の耐震化率 95%(H32))
地域経営分野 地域・社会福 祉分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基 盤分野 老朽化対策
評価 対応方策 1.・・・ ◦◦◦◦… **・・・ **・・・ **・・・ **・・・ **・・・ 脆 弱 性 の 評 価 対 応 方 策 の 検 討 情報伝達の不備等による 避難行動の遅れ等に伴う 被害の拡大 避難勧告等発 令基準の策定 ブロードバンド 利用環境整備 教育活動の充 実 防災教育の推 進 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断等 による経済活動の麻痺 物流機能の維 持・確保 企業における 業務継続体制 の強化 人材育成を通 じた産業の体 質強化 漁港施設の耐 震・耐津波強 化対策 港湾施設の維 持管理計画の 策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの市 内各地での分断 災害に強く信 頼性の高い幹 線道路ネット ワークの構築 道路施設の維 持管理計画の 策定 災害に備えた 道路交通環境 の整備 □□□□… ◆◆◆◆… 評価 個別施策分野ごとの評価 【イメージ】 強靱化施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 45 STEP4 リスクへの対応方策の検討
46 STEP4 対応方策の事例(官民連携関係) 【大阪府】 ・府民の防災意識の向上(講習会やHP等による広報) ・大阪880万人訓練の充実 ・中小企業のBCP及びBCM(地域経済団体と連携したBCP策定支援) ・災害ボランティア(登録制度の拡大、情報発信の強化) 【大阪市】 ・地区防災計画の策定支援
・自主防災組織の活動支援(地域防災リーダー研修、地域での避 難所運営マニュアル策定) ・中小企業のBCP及びBCM(地域経済団体と連携したBCP策定支援) ・災害ボランティア(社会福祉協議会と連携したボランティアセ ンター整備、登録体制整備)
地域経営分 野 地域・社会福 祉分野 産業・雇用 分野 教育・文化 分野 都市・交通基 盤分野
老朽化対策 評価 対応方策 影響度 重要度 緊急度 1.・・・ ◦◦◦◦… **・・・ **・・・ **・・・ **・・・ **・・・ 脆 弱 性 の 評 価 対 応 方 策 の 検 討 情報伝達の不備等によ る避難行動の遅れ等に 伴う被害の拡大 避難勧告等 発令基準の 策定 ブロードバン ド利用環境整 備 教育活動の 充実 防災教育の 推進 ××××… 5.・・・ サプライチェーンの寸断 等による経済活動の麻 痺 物流機能の 維持・確保 企業における 業務継続体 制の強化 人材育成を 通じた産業の 体質強化 漁港施設の 耐震・耐津波 強化対策 港湾施設の 維持管理計 画の策定 △△△△… 6.・・・ 地域交通ネットワークの 市内各地での分断 災害に強く信 頼性の高い 幹線道路ネッ トワークの構 築 道路施設の 維持管理計 画の策定 災害に備え た道路交通 環境の整備 □□□□… ◆◆◆◆… 評価 強靱化施策分野ごとの評価 【イメージ】 個別施策分野 目 標 ・ リ ス ク シ ナ リ オ 重 点 化 ・ 優 先 順 位 付 け 47 STEP5 対応方策について重点化・優先順位付け
1 安全な地域づくり。 どのような災害等が起こっても、被害の大きさそれ自体を、 小さくできる。迅速に復興できる。 2 国土強靱化に係る各種の事業がより効果的かつスムーズに進捗。 地域計画の策定、進捗管理による、庁内意識の共有や推進力の出現。 3 地域の持続的な成長。地域創生。 安全な地域づくりを通して地域の持続的な成長を促し、かつ、
災害を受けても、地域の成長が停滞しない。 地域の信頼向上、投資の呼び込みにつながる。 48 国土強靱化地域計画に基づく取組みを進める3つのメリット ←マトリクスによる整理 ←関係府省庁所管の交付金・補助金による支援
地域の持続性(阪神・淡路大震災後の神戸港の状況) 出典:日本銀行神戸支店レポート(2013 年11 月20 日) 35
地域の持続性(熊本地震後のHOYAの決断) 平成 28 年 6 月 20 日付 HOYA株式会社発表(HPより抜粋) 「マスク事業部熊本工場においては、4
月 14 日以降の地震の影響、ならびに 16 日未明の本震後に発生した火災により、クリーンルームや精密機器などの生産設 備が甚大な被害を受けました。工場の復旧に向けて検討を進めてまいりましたが、 生産設備への被害が予想以上に大きいことから、事業の生産体制を一から見直 し、再編することが必要と判断いたしました。 その結果、熊本工場は今後、液晶パネル用フォトマスクの技術開発における主要 拠点として位置付け、平成 29 年 3 月をめどに再建していくことを決定いたしまし た。また、熊本工場における液晶パネル用フォトマスクの生産業務については台 湾、韓国の拠点へ業務移管を行ってまいります。」 HOYA 熊本地震による工場被災 →雇用の喪失 →熊本工場閉鎖→台湾・韓国へ生産移管 36
取組事例① 高知県黒潮町 「津波のまち」の風評を逆手に防災備蓄缶詰を開発 〇「日本一」の厳しい津波の高さ想定(34メートル)を逆手に取った新しい産業を興し、町内に雇用の 場を確保する対策に着手。 ◦プロジェクトチームでの様々な議論を経て、黒潮町缶詰製作所(町の第三セクター)が誕生。 背景・経緯 〇「おいしいから食べる。食べるから日常的に購入する。それが備えになる。」ことで、常に新しい缶詰 を備蓄するローリングストック(循環備蓄)を提案。 〇市場の動向と社会ニーズを捉え、あえて管理が厳しい食物アレルギー対応を選択。
〇自治体の防災備蓄品としての採用、無印良品など首都圏での販売など、販路拡大を図る。 〇町内の宿泊施設と連携し、多く訪れる防災視察者向けに、缶詰を使ったアレンジメニューを開発。 〇原材料にシメジ、黒糖、天日塩など町内産品を使用したり、カツオやマグロなどの一次加工を町内 事業者に依頼する工夫により、直接の雇用創出(19名)に加え、農業・漁業や加工業などへも経済 的波及効果を創出。 概要と効果 ▼全商品が食物アレルギー対応 ▼防災の町に全く新たな雇用を生んだ ▼プロジェクトチームによる議論 34
取組事例② 静岡県伊豆市土肥(とい) 地区 オレンジゾーン指定による防災と観光の両立を推進 背景・経緯 概要と効果 ▼参加メンバー(市広報誌) ◦区域指定は観光客に「危険な場所」と受け取られ誤った理解が懸念される中で、敢えて区域指定を選 び観光振興と環境保全に配慮しつつ、耐震化の促進、避難路の確保、災害に強いネットワークの構 築など災害につよい街づくり、観光客に安心して来てもらえる観光地づくりに取り組んでいる。
〇地域が一体となった防災対策を積極的に行い、津波への安全性を高め、観光地としての魅力も高める。 〇観光に携わる民間と住民が自ら立ち上がり、2016年から『津波防災地域づくり』のトップランナーとして、 全国初の「津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン:【愛称】海のまち安全創出エリア)」指定を目指す。 ◦住民主体で組織された『伊豆市“海と共に生きる”観光防災まちづくりをみんなで考える会』を中心に、 ワークショップや市民集会、避難訓練などに積極的に取り組む。 ▼観光客にPR ▼オレンジゾーンに指定された地域 (静岡県地理情報システムにより作成) オレンジゾーン イエローゾーン 土 肥 港 駿 河 湾 35
市区町村の国土強靱化地域計画の策定率(予定を含む)MAP 平成30年8月1日現在の状況 計画策定済み 80市区町村 計画策定中(予定含む) 55市町村 <参考> 都道府県 計画策定済み 45都道府県
計画策定中(予定含む) 2県(福井県、沖縄県) 10%以上30%未満 (8道県) 策定済み及び策定中(予定含む)の市区町村の割合(政令指定都市除く) 30%以上 (2県) 1%以上10%未満 (23都府県) 策定済み及び策定中(予定含む)の市町村なし (14府県) 【政令指定都市】 (注)◎は策定済み、△は策定中(予定含む)、-は未着手 ◎札幌市 -仙台市 ◎さいたま市 ◎千葉市 △横浜市 ◎川崎市 -相模原市 ◎新潟市 -静岡市 △浜松市 ◎名古屋市 ◎京都市 ◎大阪市 ◎堺市 ◎神戸市 ◎岡山市 ◎広島市 ◎北九州市 △福岡市 -熊本市