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プレイヤー向け: GMオリジナル要素の使い方

riena
May 18, 2016
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プレイヤー向け: GMオリジナル要素の使い方

GMオリジナルのデータ/アイテム/ルールなどにどのように接してゆくべきか

riena

May 18, 2016
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  1. おまえ誰よ コールサイン:りえな( @riena_u_a ) 年齢:20歳くらい(という設定) TRPG暦:たぶん10年くらい よく遊ぶシステム: 『ソード・ワールド2.0』、『アリアンロッド2E』、『ダブルクロス3rd』、『グランクレストRPG』 稀に遊ぶシステム: 『ガーデンオーダー』、『ネクロニカ』、『神我狩』、『メタリックガーディアンRPG』、『アマデウス』、『アルシャード』、『艦これR

    PG』、『でたとこサーガ』ほか 実は遊んだことがないシステム: 『クトゥルフ』、『D&D』、『N◎VA』、『ナイトウィザード』、『S=F』、『ログホラRPG』、『ドラクルージュ』、『ガラコ』ほ か プレイング傾向:だいたいGM シナリオは自作することが多い党の人間
  2. セッションを盛り上げるためのオリジナルデータ • オリジナルアイテム • たとえば、「村に伝わる、魔獣の力を抑える宝玉」 • オリジナルスキル(バランスの観点から滅多にないが) • たとえば、「一族秘伝の、◦◦に特効効果を持つ剣術」 •

    オリジナルNPC効果(アイテムの類型と解釈可能) • たとえば、「友軍NPCの働きをあらわすデータ」 これらは「積極的に使用し、セッションを盛り上げる材料にしてもらう」ことを想定して提供されるデータです。 もちろん使いどころの検討くらいはすべきでしょうが、「温存するよりはさっさと撃つ」方が適しています。 性質上、総じて「能動的に使用し、攻撃的・積極的な影響をもたらす」データが多くなります。
  3. セッションを失敗させないためのオリジナルデータ • オリジナルアイテム • たとえば、「村に伝わる、魔獣の力を防ぐ宝玉」 • オリジナルNPC効果(アイテムの類型と解釈可能) • やはり、「友軍NPCの働きをあらわすデータ」など これらは「緊急時や想定外の事態に使用し、状況を立て直してもらう」ことを想定して提供されるデータです。

    原則的には温存しておき、「あ、やべえなこれ」という状況で使うことになります。 性質上、総じて「受動的に使用し、防御や回復、失敗の撤回などの影響をもたらす」データが多くなります。 ダイス事故やGM/プレイヤーの想定ミスなどで、非常事態が発生することはありえます。 これらのデータは、そこから正常に復帰させるための意図で提供されます。 (たとえば、本来でも自動失敗率1%の「成功してもらうつもりの判定」に対して、振り直しの手段を提供すれば、おおむね磐石と言えるでしょう)
  4. セッションを管理するためのオリジナルデータ/ルール • オリジナルアイテム • たとえば、「この武器でなければあの敵は倒せない」という武器 • オリジナルルール • フィールドワークの行動権や情報収集判定の権利などに対する制約 これらは、セッションの流れを「GMの想定する範囲から逸脱させない」ことを意図して提示されるものです。

    原則的にはプレイヤー(PC)側に拒否の余地はなく、従うほかにはありません。 ――と言うと暴力的な要素に聞こえるかもしれません。 ですが、TRPGで一般的に「ギミック」と呼ばれるものの正体はこれです。 そこには、GM側の「いつもと同じ動きだけで解決できるシナリオはつまらない」という意図があります。 なお、GM側に明確な意図と想定があるので、“裏をかく”ことを企図するのは推奨されません。
  5. まとめ:オリジナル要素にはどのようなものがあるか? • 盛り上げるためのもの • → 攻撃的な効果が多い • → 能動的・積極的に使うことが期待されている •

    → 盛り上げどころを考えるのはよいが、温存するよりは撃ったほうがよい • 安全のためのもの • → 防御的・回復的な効果が多い • → 受動的に、非常時に使うことが期待されている • → 使わずに終わることも大いにありえる • 管理のためのもの • → 要するにシナリオギミック
  6. オリジナル要素の理解: 既存要素の引用/改変/複合の場合 • その既存要素を知っている場合 • → その既存要素に対する認識を基準にします • → 改変や複合がある場合、その差異によって「運用」にどのような影響が生じ得るかを

    検討します • その既存要素を知らない場合 • → 知っている人に説明を求めるか、あるいは任せます • → それ以外の場合、「フルスクラッチ」と同様の扱いになります
  7. オリジナル要素の理解: 外部要素の引用の場合 • その外部要素を知っている場合 • → その外部要素に対する認識を基準にします • → 改変や調整がある場合、その差異によって「運用」にどのような影響が生じ得るかを

    検討します • → 「外部要素の本来の所在地と、現在のゲーム盤の差」についても考察できると、より 深い理解が得られます • その外部要素を知らない場合 • → 知っている人に説明を求めるか、あるいは任せます • → それ以外の場合、「フルスクラッチ」と同様の扱いになります • 実際はこのケースがわりと多いはずです
  8. まとめ:オリジナル要素を効率よく理解する方法 • 既存要素の引用/改変/複合の類 • → 既存要素基準で考える • → 既存要素との差異がポイント •

    よくわからなければ任す • 外部要素の引用の類 • → 知っているなら、その外部要素を基準にする • → 現ゲーム盤と外部環境Xとの差を考察すると役に立つかも • よくわからなければ任す • フルスクラッチの類 • → とりあえずGMの説明を聞く • → よくわからなければGMに訊く
  9. つまりどういうことだってばよ? • 要するに、これまでの「1. オリジナル要素にはどのようなものがある か?」と「2. オリジナル要素を効率よく理解する方法」の内容を実践し ていけばOKです。 • そのうち何とかなります。 •

    そもそも(ふつうは)GMは「プレイヤーのゲーム習熟度」に合わせた シナリオ構築とマスタリングをするはずなので、度を越して複雑怪奇、 理解不能で奇妙奇天烈なギミックに遭遇する――などということは(ま あおそらく)ないはずです。