マイクロソフトの「Sequential Diagnosis with Language Models」という論文は、医療分野における逐次的診断(sequential diagnosis)をAIで実現する研究です。この論文では、AIが医師の診断過程を模倣し、逐次的に診断質問や検査を選択していくことで、高精度かつ費用対効果の高い診断を可能にする手法を提案しています。
臨床においては,得られた情報に基づいて検査を選択し,最終判断がされる. • 本論文では,以下の2つを提案 ➢NEJM(ジャーナル)の304症例を逐次診断形式に変換することで, 精度に加え診断に至るコストも評価可能なSequential Diagnosis Benchmark(SDBench) ➢複数の医師を模擬する診断システムMAI Diagnostic Orchestrator(MAI-DxO) • 多様な言語モデルで評価を行い,言語モデル単体に対し高い精度・コスト削減を達成. ※NEJM: New England Journal of Medicine
2. Dr. Test-Chooser: 各ラウンドで最大3つの検査を提案. 3. Dr. Challenger バイアスや思い込みを指摘する. 4. Dr. Stewardship コスト管理者.安価で侵襲の少ない検査を提案. 5. Dr. Checklist 品質管理.検査名の正しさや矛盾の確認. それぞれが診断プロセスに専門知識を提供. • Chain of Debate: 上記5役を内部で議論させ, 最終的な「質問/検査/診断」を決定.