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プレゼンで最低限気をつけるべきこと(スライド作成)

 プレゼンで最低限気をつけるべきこと(スライド作成)

Masanori Suganuma

October 15, 2022
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  1. プレゼンで最低限気を付けるべきこと
    2022.10.15
    東北⼤学
    菅沼

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  2. 発表者の伝えたいことが聞き⼿に正確に伝わること
    • 発表者が⾔いたいことだけ好き勝⼿に話して,
    結果として聴衆に正確に伝わらなかったら全く意味がない
    2
    プレゼンにおいて重要なこと
    では,聞き⼿に「正確に伝える」にはどうすれば良いのか?
    • プレゼンの⽬的を把握する
    • 聞き⼿の⽴場に⽴って,⾃⾝のプレゼンを俯瞰する
    • 話の道筋に道標を適切に配置する
    • デザインにもこだわる

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  3. プレゼンの⽬的によって,スライドに載せる情報量(構成)が変わる
    3
    プレゼンの⽬的を把握する
    • 研究室内での論⽂紹介の場合
    • 発表後にも⾒返す可能性が⾼いので,ある程度の情報をスライドに載せる必要がある
    • かといって⽂章が多すぎたり,図が多すぎるとわかりづらいので,バランスが重要
    例えば,
    • 学会での発表の場合
    • 発表後にスライドを⾒返すことは少ないため,丁寧すぎる情報はいらない
    • 研究のポイントが伝わるように,主張したいことをシンプルに伝える⽅がベター
    学会発表 研究室内ゼミ 勉強会
    スライドに載せる情報量 ⼤

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  4. • 聞き⼿に正確に伝えるためには,これに尽きる
    • ある程度スライドを作ったら,実際に脳内でプレゼンしてみる
    • そのときに,「⾃分が聴衆だったらどう思うのか」をシミュレーションする
    • それをもとにスライドの修正を繰り返す
    4
    聞き⼿の⽴場に⽴って⾃⾝のプレゼンを俯瞰する
    ...
    • このスライドは聴衆にとって理解しやすいだろうか?
    • このスライドとこのスライドの間で話の⾶躍はないだろうか?
    • ...

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  5. • より正確に聞き⼿の⽴場に⽴つためには,聞き⼿の事前情報が重要
    • つまり,今回のプレゼンの聴衆は,「どういった⼈たち」なのか,
    「何を知りたくて発表を聞いているのか」を意識しながらスライドを作る
    例えば,
    • 研究室内での論⽂紹介のプレゼンであれば
    • ある程度の事前知識は共有しているため,⼀般的すぎる情報はいらない
    • 既存研究の課題とそれをどうやって解決したか,技術的なキモは何かなどに焦点を当てる
    • 進捗報告のプレゼンであれば
    • 前回の報告との差分は何かを正確に伝える
    • ⾃⾝の研究は何が新しいのか・従来研究との差分は何かを明確に伝える
    • 次は何をする予定なのかも伝える
    5
    聞き⼿の⽴場に⽴って⾃⾝のプレゼンを俯瞰する

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  6. • 発表者と聞き⼿の最⼤の違いは,発表者は何を話すのかを全て知っていて,
    聞き⼿は全く知らないということ
    • つまり,聞き⼿は発表者から時間とともに与えられる部分的な情報をもとに,
    プレゼンを理解することになる
    • これは,暗闇の中で⽬的地を探しながら彷徨うことに近い
    6
    話の道筋に道標を適切に配置する
    ... 発表者が伝えたいこと
    聞き⼿のスタート地点 ...

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  7. 聞き⼿を正確に⽬的地に案内するには,プレゼン全体が⼀つの物語になるように,
    スライド間に繋がりをもたせ,話を⾶躍させないことが重要
    • スライドが繋がっていない(スライド毎に話が⾶んで,発表者の中だけわかっている)状態を
    避ける
    • 話の道筋に道標を適切に配置するように,各スライドのメッセージ・接続関係を明確に
    • 前のスライドとの繋がりを意識する(⼀度脱線したら聴衆はもう戻ってこない)
    7
    話の道筋に道標を適切に配置する
    ... 発表者が伝えたいこと
    聞き⼿のスタート地点 ...

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  8. • 1つのスライドに多くのメッセージを詰め込むと,逆にわかりづらい
    スライドになってしまう
    • 必ずしも1スライド=1メッセージに従う必要はないが,イメージとして
    それくらいの粒度でスライドを作っていくとわかりやすくなりやすい
    • 情報を詰め込みすぎてわかりにくくなるくらいなら,スライド枚数は多いが
    情報が整理整頓されているほうがわかりやすい
    8
    1スライド=1メッセージ

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  9. デザインが整備されていないスライドは論外
    • フォントは特に重要
    • デフォルトのMSPゴシックは⾒づらいので使わない⽅が良い
    • 游ゴシック,ώϥΪϊ,Arialが個⼈的に好き(特に,太字が強調しやすく読みやすい)
    • フォントサイズも20pt以上を使う
    • 図表,テキストボックスの配置も意識する
    • 左端を揃えるとか,⽂章間の間を意識するなど
    デザインに正解はないので,常に試⾏錯誤するしかない
    9
    デザインにもこだわる

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  10. 10
    ダメなスライド例:図だけ載せる

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  11. 11
    ダメなスライド例:図だけ載せる
    • あとからこのスライドを⾒ても発表者が何を伝えたいのかがわからない
    • キーワードが何もないと,⼝頭だけの説明では情報漏れが⽣じやすい

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  12. • GroupViT[1]は画像とキャプションペアのデータセットだけから,画素単位
    のラベルなしでセマンティックセグメンテーションを⾏うモデル
    • これまでは画像分類,物体検出タスクでは研究例が存在したが,セマン
    ティックセグメンテーションでは研究例がなく,初めての試み
    • GroupViTはVision Transformerをベースとしたモデルで,Group tokenと呼
    ばれる特殊なトークンを⽤いて,画像パッチをクラスタリングしていく
    • 学習には,クラスタリング後のGroup tokenの平均ベクトルと⼊⼒キャプ
    ションの埋め込みベクトルによる対照学習によって,最適化を⾏う
    • PASCAL VOCなどのベンチマーク上で,既存研究よりも優れたセグメン
    テーション性能を⽰した
    12
    ダメなスライド例:⽂章が多すぎる
    [1] Xu+, GroupViT: Semantic Segmentation Emerges from Text Supervision, CVPRʼ22

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  13. • GroupViT[1]は画像とキャプションペアのデータセットだけから,画素単位
    のラベルなしでセマンティックセグメンテーションを⾏うモデル
    • これまでは画像分類,物体検出タスクでは研究例が存在したが,セマン
    ティックセグメンテーションでは研究例がなく,初めての試み
    • GroupViTはVision Transformerをベースとしたモデルで,Group tokenと呼
    ばれる特殊なトークンを⽤いて,画像パッチをクラスタリングしていく
    • 学習には,クラスタリング後のGroup tokenの平均ベクトルと⼊⼒キャプ
    ションの埋め込みベクトルによる対照学習によって,最適化を⾏う
    • PACAL VOCなどのベンチマーク上で,既存研究よりも優れたセグメンテー
    ション性能を⽰した
    13
    ダメなスライド例:⽂章が多すぎる
    [1] Xu+, GroupViT: Semantic Segmentation Emerges from Text Supervision, CVPRʼ22
    • ⽂章が多いスライドは聴衆に認知負荷がかかる
    • 話を聞こうという気を削ぐきっかけになる
    • スライドの半分は⽂章,残り半分は図表,くらいのイメージが良い

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