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2年弱で5つのプロダクトが立ち上がる中での組織の変化と現場が向き合うハードシングス

shkomine
November 18, 2022
3.4k

 2年弱で5つのプロダクトが立ち上がる中での組織の変化と現場が向き合うハードシングス

プロダクトの高速グロースを実現する中での現場での泥臭い話ができたらと思い発表しました。

以下のイベントで話した資料となります。
「プロダクトの高速グロースを実現する上で直面したハードシングスとその先〜組織・プロダクト編〜」
SHE×ミラティブ×LayerXの3社が語る、プロダクト開発とは?
https://she.connpass.com/event/264043/

shkomine

November 18, 2022
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Transcript

  1. Confidential © 2022 LayerX Inc. 2 自己紹介 小峯 祥平 Shohei

    Komine (@sh_komine) 株式会社LayerX バクラク事業部 Engineering Manager・Tech Lead LayerXに2021/08入社後、 一貫して「バクラク申請・経費精算」を担当 入社後、役割が変わり続ける エンジニア => TechLead => Leader・TechLead => EngineeringManager・TechLead この度は弊社役員より、 「ハードシングスといえばkomineさん」との指名を頂き、登壇することに
  2. Confidential © 2022 LayerX Inc. 3 話すこと・話さないこと 話すこと - バクラク事業について

    - 2年弱でのプロダクトと組織の変化 - 自分自身が現場で向き合ってきたハードシングス 話さないこと - ブロックチェーンからSaaSにピボットした話 - LayerXはブロックチェーンの会社じゃありません、という話 - 組織全体の話 - バクラクの爆速開発を支えるチームとアーキテクチャ - リリースから2年。爆速開発を支えるバクラクの組織とアーキテクチャ
  3. Confidential © 2022 LayerX Inc. 5 バクラク事業 企業活動のインフラとなる法人支出 管理(BSM)SaaSを開発・提供 LayerXの提供プロダクト

    Fintech事業 ソフトウェアを駆使したアセットマネ ジメント・証券事業を合弁会社にて 展開 PrivacyTech事業 パーソナルデータの利活用とプライ バシー保護を両立するソリューション の提供
  4. * 経費精算のSlack連携は申請内容の通知のみ 稟議・支払申請・経費精算・ワークフロー ・AIが請求書を5秒でデータ化 ・承認はチャットアプリから ・シームレスな内部統制構築 仕訳・支払処理効率化 ・AIが請求書を5秒でデータ化 ・仕訳データを自動学習、 手入力ゼロへ

    ・改正電子帳簿保存法に対応 ・利用料無料 ・即時追加発行 ・最大1億円決済可能 法人向けクレジットカード ・無料で始められる ・手入力ゼロで証憑管理 ・改正電子帳簿保存法に対応 帳票保存・ストレージ バクラクシリーズラインナップ
  5. バクラクのサービスコンセプト 法人の支出管理をなめらかに、一本化する 現場〜管理まで業務を一本化し、法令対応も完了。業務効率化と法令対応の両立を実現 回収 稟議 承認 データ 入力 仕訳/支払 データ作成

    保管/税務・監査対応 会計ソフト反映 デジタル受取 AI OCR スマホ・Slack 自動入力 自動入力 AIで経費申請の 手入力をゼロへ API連携自動出力 クラウド管理・電子帳簿 保存 利用する“前後”の 業務もラクになる 支払
  6. Confidential © 2022 LayerX Inc. 10 バクラクシリーズのリリースと組織の拡大 • 2年弱の間に5つのプロダクトをリリース •

    プロダクト開発人員は 数名 =>40名弱へ (エンジニア、デザイナー、QA、PMなど) 2021年 2022年 2021/01 2021/04 2021/11 2022/05 2022/08
  7. Confidential © 2022 LayerX Inc. 11 組織図 (入社した 2021/08 時点)

    バクラク 申請 DevOps AI-OCR Design バクラク 請求書 • 2つめのプロダクト『バクラク申請』を立ち上げたフェーズ • CTO含む特定のエンジニアがPdMを兼任している状態 • 自分は 『バクラク申請』 チームに3人目としてジョイン (CTO兼PdM、+TechLead + komine) プロダクト チーム 横断チーム プロダクト部 3名 2名 + komine 3名 1名 1名 Domain Expert 1名 QA 3名 計10名強 ※ 人数は業務委託やインターンも含む概算人数です
  8. Confidential © 2022 LayerX Inc. 12 組織図 (2022.11 現在) バクラク

    申請・経費精算 QA AI-OCR Design バクラク 請求書 バクラク 電子帳簿 保存 Domain Expert バクラク カード DevOps • 各プロダクトにPdM、EngineeringManagerをアサイン、基本の意思決定はプロダクト内で完結 • プロダクト横断のチームが複数あり、各プロダクトチームをサポートする体制 プロダクト チーム 横断チーム プロダクト部 4名 7名 4名 5名 2名 5名 2名 8名 2名 計40名弱 ※ 人数は業務委託やインターンも含む概算人数です Enabling 3名
  9. Confidential © 2022 LayerX Inc. 14 ハードシングスへの向き合い方 CTO 1名 エンジニア

    2名 3名 1名 2名 1名 5名 「この困難を乗り切るのに、何にでも効く銀の弾丸はない。 あるのは鉛の弾丸だけだ」 ベン ホロウィッツ. HARD THINGS ということで、 現場で向き合ったハードシングスと共に 自分が必死に撃った大量の 『鉛の弾丸』 をご紹介
  10. Confidential © 2022 LayerX Inc. 15 ハードシングス1: 阿吽の呼吸の組織に新入社員が溶け込む 背景 •

    1年以上新入社員がいなかった中で採用が再開したフェーズで入社 ◦ 元いたメンバーは事業立ち上げを経験していて、コンテキストが揃っていて 「阿吽の呼吸」 で開発 ◦ 社内ドキュメントは大量にあるものの、最新の状態に保たれていなかったり辿り着けない • ストロングな開発スタイル ◦ ユーザーストーリー1,2行のタスクをエンジニアをアサイン ◦ 仕様含めバックエンド・フロントエンド横断で一人のエンジニアが作り切る => オンボーディングの難易度が高く、新メンバーがなかなかうまく定着しづらい状態 2021年 2022年 2021/01 ◎ 2021/04 ◎ 2021/11 ◎ 2022/05 ◎ 2022/08 ◎ 2021/8入社
  11. Confidential © 2022 LayerX Inc. 16 ハードシングス1: 阿吽の呼吸の組織に新入社員が溶け込む 撃った鉛の弾丸 (=

    行ったアクション) • 開発の1メンバーとして素早くオンボするために、、、 ◦ 開発タスクは 「とにかく早く、何度もフィードバックを多くもらう」 を意識して数をこなす ◦ 商談動画などを見て、プロダクトの背景を理解する • 新入社員だからこそできる、ドキュメント整備 ◦ 新入社員目線で辿れるように、開発ポータルを整理する ◦ 自分の方が知っていること をドキュメント化 ▪ ex. NotionのTips ◦ 既存メンバーの方が知っているが言語化されていないこと をドキュメント化 ▪ ペアプロなどを通じて、良いプラクティスを盗み、言語化・ドキュメント化 結果、乗り越えた => 自分のオンボだけでなく、次のメンバーのオンボコストを減らすことにも繋がった
  12. Confidential © 2022 LayerX Inc. 17 ハードシングス2: 入社3ヶ月後までに一人でプロダクトを回せるようになる 背景 •

    『バクラク申請』 の開発メンバーが 3名(CTO兼PdM と Tech Lead と komine) から1名に ◦ TechLeadの2ヶ月後の退職が決定 ◦ CTOは法対応のビッグウェーブに乗るために、 「電子帳簿保存法」の開発が最優先 • 『バクラク申請』 のユーザーは徐々に増えており、エッジケースのバグが日に日に顕在化 => プロダクトの増加に組織・採用が追いついていないので、   TechLeadの退社までに 「一人でプロダクトを回せるようになる」 しかない 2021年 2022年 2021/01 ◎ 2021/04 ◎ 2021/11 ◎ 2022/05 ◎ 2022/08 ◎ 入社1-3ヶ月後
  13. Confidential © 2022 LayerX Inc. 18 ハードシングス2: 入社3ヶ月後までに一人でプロダクトを回せるようになる 撃った鉛の弾丸 (=

    行ったアクション) • プロダクトのドメインやシステムを理解するために、、、 ◦ DBスキーマからドメインモデル図を作成 => TechLeadにフィードバックを何度も受けながら、 ドメインをひたすら言語化・見える化する ◦ 問い合わせの1次対応は極力巻き取り、フィードバックを受ける ◦ わからない箇所はTechLeadを捕まえて、ペアプロで思考回路をトレースさせてもらう • 運用を安定化させて、開発の時間を増やすために、、、 ◦ フロントエンドのログを強化し、 問い合わせ時にユーザーの照合をしやすく ◦ エッジケースのバグは調査用ログを一つずつ仕込んで、 地道に潰す ◦ フロントエンドの処理を適宜バックエンドに移して、テストコードで品質担保 結果、乗り越えた => 一人で運用を回しつつ、機能追加も一定できるようになった CTOは 『バクラク電子帳簿保存法』 に集中し、無事にリリース 🎉 自身の役割もTechLeadになり、開発の意思決定は行うように
  14. Confidential © 2022 LayerX Inc. 19 ハードシングス3: プロダクトをCTOから完全に独立させ、チーム化する 背景 •

    2022/03 時点の 『バクラク申請』 チームの状況 ◦ 意思決定はまだ CTO兼PdM に依存し、開発はkomineのみ ◦ 新しく専任のPdMがジョイン • 『バクラク申請』 はユーザーが順調に増加、 シリーズの主要プロダクトに成長、 今後のチーム拡大が必須 • バクラク事業部として、 『バクラク経費精算』 や 『バクラクビジネスカード』 を立ち上げる意思決定 => プロダクトをCTOから完全に独立させ、チーム化しなければ、 組織がスケールしない 2021年 2022年 2021/01 ◎ 2021/04 ◎ 2021/11 ◎ 2022/05 ◎ 2022/08 ◎ 2022/03 〜2022/10
  15. Confidential © 2022 LayerX Inc. 20 撃った鉛の弾丸 (= 行ったアクション) •

    意思決定を CTO => チーム に委譲するために、、、 ◦ 『NoじゃなきゃGo』 の精神で、一次意思決定は全てPdMと自分で行う ◦ 『FactBase』 で意思決定の観点や過程をまとめ、説明責任を果たす • 開発チームのスループットを上げるために、、、 ◦ エンジニア1=>4名と急増する中で確実にオンボする ▪ 「現在のアーキテクチャ ・ 今後の指針」などをドキュメント化し、 メンバーが困った時に参照できる先をつくる ▪ 1on1で各メンバーの期待値の調整、 課題を言語化を徹底サポートをする ◦ 自分もメンバーに権限委譲する ▪ 各メンバーの得意分野では 『NoじゃなきゃGo』 で権限委譲 ▪ 自分はその壁打ち相手になり続けることで、メンバーが自律してチャレンジすることを支援 結果、乗り越えた => CTOからチームへ完全に権限移譲が完了し、独立したチームとして開発スピードも出るように! CTOは『バクラク経費精算』 、 『バクラクビジネスカード』 に集中し、無事リリース 🎉 自身の役割も EngineeringManager・TechLead になった ハードシングス3: プロダクトをCTOから完全に独立させ、チーム化する
  16. Confidential © 2022 LayerX Inc. 21 まとめ 自分が現場で向き合った3つのハードシングスとその向き合い方をご紹介しました 1. 阿吽の呼吸の組織に新入社員が溶け込む

    2. 入社3ヶ月後までに一人でプロダクトを回せるようになる 3. プロダクトをCTOから完全に独立させ、チーム化する 自分のやり方が正解かはわかりませんし、 行ったアクションはどれも「銀の弾丸」ではないと思います メンバーの一人一人が知恵を絞って、凡事徹底、 『鉛の弾丸』 を打ち続けることが、 プロダクトや組織のグロースを支える 3名 1名 2名 1名 5名
  17. Confidential © 2022 LayerX Inc. 23 これからのハードシングス: 各チームが連動し、最大価値を届け続ける組織へ 個々のプロダクトチームは独立し、個別に意思決定はできているが、、、 •

    増える大型の横断プロジェクトとシステム間データ連携 • EnablingTeamと共にマイクロサービスを基軸とした新アーキテクチャへの変更に挑戦 • 更なる新プロダクト立ち上げをCTOに頼らずできるか => 課題はまだまだたくさんある、、、。