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Kiroと一緒に登壇資料を作る
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Siromi
September 27, 2025
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Kiroと一緒に登壇資料を作る
2025年 9月 27日のJAWS-UG栃木さんのLT会での登壇資料です
https://jawsug-tochigi.connpass.com/event/369631/
Siromi
September 27, 2025
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Transcript
Kiroと一緒に登壇資料を作る しろみ
前回までのあらすじ • 8月25日、JAWS-UG 彩の国支部さんにて ◦ Kiro活用枠として登壇しました ◦ 登壇後、振り返ったところ下記の話ができていないと感じました ▪ 要件定義・設計を固めるのと固めないのでは何が違うか
▪ ドキュメントがある、保管場所が分かると何がいいのか
そのため • その時にお話できていない内容も含めて今回はお話していきます
自己紹介 名前: しろみ ロール: インフラエンジニア JAWS-UGの面白いところ: 各都道府県、ジャンルごとに支部がある 最近感じること: 各支部行きつけの懇親会会場がある
そもそもKiroで登壇資料を作成した理由 • JAWS-UG 彩の国支部さんのKiro活用LT会に申し込みました ◦ 申し込んだものの、、 ◦ Kiroの良さがいまいちわかっていない ▪ 要件定義などの工程で何をやるのかをよく分かっていないから
◦ 実務で開発に関わっていないし活用って何に使ったらいいんだ ▪ Kiroについて、開発を支援するツールのイメージが強かったから
そもそもKiroで登壇資料を作成した理由 • 技術面以外にも下記の悩みがありました ◦ 登壇テーマを考えてみたものの、 ▪ 実際に話していく中で、話したい内容とそれてしまう ▪ ノリ(Vibe-coding)で資料を作成した結果 •
自分が話したい内容てこんなだっただっけ?となってしまった
そんな時に • X上などでこんな話をたびたび見かけることがありました ◦ 登壇資料を Vibe-Codingで作成してみました! ◦ 生成AIを使用して登壇資料も作成できるのね!と感動しました
そこで考えたこと • 登壇資料を生成AIと共にVibe-Codingで作成している人がいる • それなら、登壇資料をKiroと共にSpec駆動で作成できるのではないか ◦ それによって、下記の悩みが解決できそう ▪ 開発以外のKiroの使い方を確認できる ▪
Spec駆動は要件定義を作成して、それを基に開発をするものらしい • それなら、話したいことからそれるのを防げる
その結果 • Spec駆動の良さをわからない理由を深堀してみる ◦ Spec駆動で開発をすると下記の工程を順番に実行し、ドキュメントを作成する ▪ 要件定義 ▪ 設計 ▪
開発に向けてのタスク作成 ◦ そもそも要件定義・設計、ドキュメントについて下記の事が分かっていないからでは? ▪ 各工程で何をするのか ▪ ドキュメントってなんで必要なのか • 上記の話を交えて資料を作成してみることにしました
要件定義とは • 何のために、どんなシステムを作るかを明確にするための工程 • 例えばオンラインショッピングサイトだと ◦ 目的: お店に直接行かなくても商品を購入できる ◦ お店はそのお陰で売り上げの拡大ができる
◦ ユーザーは商品を検索、購入ができるなど • その工程で作成される成果物 ◦ システムに関連する要件をまとめたドキュメント (要件定義書) • なぜその工程が必要なのか ◦ 「作るもの」を関係者全員で合意するため
設計とは • 何をやるのか: 要件定義で決まった内容(要件)を実現するための構造・方法を決める • 成果物: ◦ システムに対しての設計書 ◦ どんな画面があるかをまとめた図
(アーキテクチャ図) ◦ APIの各メソッドと処理をまとめたドキュメント (API仕様書) • なぜ必要なのか:実装の指針を示し、品質を保つため
要件定義・設計を実施するといいこと どんなシステムなのかを固めることで下記の事を改善することが出来ます ◦ 実際に作成したいものと作成するものに乖離が生じない ◦ Kiroを使用すると ▪ 作りたいものをプロンプトにまとめて指示する ▪ その時に下記の流れで成果物を作成する、ドキュメントにまとめてくれる
• 要件定義 • 設計 • 実装タスク
その結果できた成果物 要件定義書 requwirements.md
その結果できた成果物 設計書 (design.md)
その結果できた成果物 • 実装タスク (tasks.md) ◦ 実装するまでに必要なタスク一覧
ドキュメント編に入る前に • 皆さんは次のような経験はありますか ◦ ドキュメントが現場に存在しない ▪ 調べたいことがあっても情報がないから調べられない ◦ 特定の人のみ知っている内容がある ▪
知りたいことがある場合、都度その人に確認 ◦ 関わっていた人は既に退職済み、そのため情報が手に入らない ◦ ドキュメントはある (らしい) けどどこにあるかわからない ▪ そもそもドキュメントの量が多すぎて場所を覚えきれない
ドキュメントがないと困ること • 認識のズレが発覚 - ◦ 完成間近に、ずれを直すために大幅な仕様変更 • 手戻りの連続 ◦ 実装後に要件変更が発生することも
• 属人化の問題 ◦ 「特定の人しか知らない」仕様があったりする • 時間の浪費 ◦ 言った言わない問題などで、 同じ議論の繰り返しが発生する
ドキュメントの価値 • ドキュメントの価値 ◦ 思考の整理 ▪ ドキュメントを書く・読むことで頭の中のモヤモヤを言語化できる ◦ チーム間の共有 ▪
ドキュメントを通じて認識の統一、知識をほかのメンバーへ移転できる ◦ 後から見返せる ▪ 過去にどういった意思決定がされたかの経緯を記録、後から確認できる ◦ 品質の向上 ▪ 定期的な振り返り・レビューを実施することで改善できる
ドキュメントの価値 • Kiroを使用することで下記の改善が出来ます ◦ それぞれのドキュメントをフォルダに格納してくれる ◦ そのため、どこにどのドキュメントがあるかを把握しやすい ◦ ただし、作成してくれるファイルの数がなんかものすごく多い、、
Kiroを活用してみて感じたこと • 個人開発や実務上での活用をしていないため活用方法に悩む • 今回は登壇資料をKiroと一緒に作成するという活用をしてみることに • 具体的には下記の事をKiroと一緒に実施しました。 ◦ KiroにLT会用の資料を作成してほしいとお願いする ◦
Kiroが作成してくれた内容を基に資料を作成・修正
Kiroの良いところ 要件定義・設計を考えてくれるところ 今回のLT会資料を作成する際下記のプロンプトを実行しました
Kiroの良いところ • 要件定義・設計を固めてくれる • そのため、下記の改善が出来ました ◦ 実際に話す内容が話したい内容と逸れる ◦ その結果、実際に話したかった事と話している内容にズレが生じる ◦
登壇資料にまつわる情報もドキュメントとして作成してくれる ▪ 後からこれってどうだったっけ?というものを確認できる
Kiroではないけれども良いところ • 今回の資料作成に伴い、下記の事を実施しました。 ◦ Kiroに資料作成のプロンプトを渡す ◦ そのプロンプトを基に要件定義・設計等を作成してもらう
Kiroではないけれども良いところ • 初めての登壇の際に、プロンプトに下記の内容を含めました ◦ JAWS-UG 彩の国支部の話 ◦ JAWS-UG 彩の国支部の今回の LTの趣旨
◦ 自分は要件定義・設計を分かっていないから Spec駆動が分かっていない
Kiroではないけれども良いところ • 登壇資料をKiroと作成する中で下記の事を感じました • 良いものを作ってもらうためには下記の事が重要とのことでした ◦ 生成AIへの指示は抽象的ではなく、具体的な指示をする ◦ そのプロジェクトの背景や注意点 (コーディング規約など
)を伝える ◦ プロンプトを作成する中で背景や満たしたいことを詳細に書く • Steering機能というものを使用することで ◦ ファイル名やコーディング規約などに沿って作ってもらうこともできます ◦ Kiroに渡すプロンプトの内容をすっきりさせることもできます ◦ 余談ですが、語尾を㌔にするなども可能です。
Kiroではないけれども良いところ • 生成AIを使用する中で下記の事を学びました ◦ 生成AIに指示をする過程を経ることで成果物へのイメージを整理できる ◦ 生成AIに限らず、顧客やチーム内の上司・同僚へ伝えるときの伝え方の勉強になる ◦ 良いものを作成する、プロンプトに要件等を落とし込む ▪
そのためにはその案件の事を知っていなければいけない
生成AIと人間の協力 • 生成AIと人間のかかわり方について。下記の事を感じました • それぞれ得意なことがある ◦ 要件定義や設計を具体的に考えるのは Kiroのほうが得意 ◦ ただ、人間が得意なこともあると感じました
▪ 今回だと、コミュニティの参加者が雰囲気について
生成AIと人間の協力 • 下記の取り組み方、考えが必要になるのかなと感じました ◦ 人間が得意とすること ▪ 案件の背景の理解、感情など ◦ これらを踏まえてプロンプトに落とし込んでいく
最後に ・触っていく中で下記の事を感じました ◦ 初めて出た技術でも触っていく中で学びが深まっていく ◦ 新しい技術が出てきても、大切になるのは基本的な知識 ▪ 今回だと要件定義など ◦ 生成AIを活用する中でお互いが得意なものの整理が出来た
ご清聴ありがとうございました ※こちらのイラストとスライドの背景は GPT-4oに描いていただきました