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SSII2026 [OS2-1] 「言語にならない情報」に挑む 生成AIシステム開発の現在地

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SSII2026 [OS2-1] 「言語にならない情報」に挑む 生成AIシステム開発の現在地

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    自己紹介 加藤卓哉(株式会社エクサウィザーズ CTO室 先端技術開発Gr. グループリーダー / 技術専門役員) CTO室 先端技術開発Gr. (通称、WAND = ExaWizards Advanced INnovation & Development) プロダクトで使っている MLモデルの精度が出ない… 技術の標準化ができなくて、 横展開に困っている… 新しい技術を試してみたいけど、 どんな問題があるのか知りたい… • ベンチマークの設計 • 新規技術の開発・検証 • MLOps等の設計 • インフラ設計/利用の標準化・検証 • MCP等の標準規格の検証 • 保守運用体制の標準化・検証 • AIエージェント関連の開発 • ローカルLLM・MLLMの開発 • 未開拓領域の技術調査・開発 2019.3 早稲田大学先進理工学研究科物理学及応用物理学専攻 博士(工学) (専門:人間の2D/3D動作の生成・解析・操作) 2019.4 株式会社エクサウィザーズ 入社 2025.4 同社 先端技術開発Gr. グループリーダー・技術専門役員 2025.4 情報処理学会コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会 幹事 2026.3 AWS Community Builder (部門:AI Engineering) 半年から3年後に必要になる技術を先行して調査・検証・実装を行う開発グループ
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    会社紹介:株式会社エクサウィザーズ 汎用型AIプロダクトの提供、金融・エネルギー・製造業等のAIエージェント開発 ①AIプロダクト提供 ②プロジェクト型開発 ③開発環境提供 を通じて企業のAXをご支援 大規模なAI開発のご支援 AI駆動開発環境のご提供
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    本日のお話 AIエージェント開発における「非言語情報を扱う」は2つの意味がある ① 言語化できていない暗黙知を理解(データ化)する ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする どのように効果的・効率的に開発しているかをお話いたします!
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    背景:AIエージェントとは? LLMにツールやデータを接続することで、自律的にタスクを実行するAIシステム ユーザ AIエージェント 大規模言語モデル Webやデータベースから情報抽出 アルゴリズムやツールの実行 AIに接続された ツール・データ ファイルの読み込み・書き出し Skills
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    背景:産業におけるAIエージェントの進め方 非公開データは学習できず、それらをコンテキストに入れるためのツールがより重要に 業界依存性が低い 業界依存性が高い ユーザ AIエージェント 大規模言語モデル Webやデータベースから情報抽出 アルゴリズムやツールの実行 AIに接続された ツール・データ ファイルの読み込み・書き出し Skills
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    2026年度のAIエージェントのトレンド 同期型のパーソナルAIエージェントと、非同期型の常時稼働AIエージェントが主流に 人間が定義したワークフローを実行するのではなく、 AIエージェント自身が与えられたツールの適切な組み合わせて実行 →これまで以上にAIに接続するツール・データの価値が高くなっている パーソナルAIエージェント 常時稼働AIエージェント ユーザと同期的に対話しながら、 一緒に作業を進める個人向けAIエージェント ユーザ・チームとは非同期で、 システム自身が考えて作業を進めるAIエージェント Copilot Cowork Claude Cowork Microsoft Scout Gemini Spark
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    身の上話:3DCGアニメーションの研究で考えていたこと 表情・動作における「知覚の理解」と「表現対象の定式化」が目的 ① 個性や審美性などの暗黙知を理解する ② 表現対象をうまく定式化して扱いやすくする 笑顔とは何か、目の動きにはどんな特徴があるのかなど、 人間が直感的に感じ取っている特徴を体系的に理解する 表現したい対象を適切に定式化することで、 豊かなCG表現を簡便に扱うことができるようにする 高精細な表情アニメーション生成(2019) キャラクタ動作の新しい操作法(2017)
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    業務AIエージェント開発もやるべきことは似ている(気がする) AIエージェント開発における「非言語情報を扱う」とは? ① 言語化できていない暗黙知を理解(データ化)する ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする 業務の知識・知見を適切に理解してデータ化し、 人間が行う業務をAIエージェントが支援できる状態にする データ化された知識・知見をAIエージェントが処理しやすい形式に変換し、 AIエージェントの回答のコスト・速度・精度を最適化する
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    顧客・産業への提供価値 ① 言語化できていない暗黙知を 理解(データ化)する
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    ① 言語化できていない暗黙知をデータ化する 知識と経験のもとで行われてきた業務を、AIエージェントが理解できる形式でデータ化する 例:製造業 ベテラン作業員の複雑な動きを多面的に理解して、構造化データに変換 他の時間や作業員の業務との関係性をグラフデータ化することで、業務を解析可能な状態にする 課題① 作業員の動作解析 課題② 解析可能な構造化データ・グラフデータ化 視線推定・動作認識を用いて、 どんな作業をどのように実行しているかをデータ化 計測されたデータを 価値のあるデータとして変換
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    ① 言語化できていない暗黙知をデータ化する 実ログと作業手順書を比較して、業務の暗黙知を見つける「Watchdogエージェント」 作業手順書と審査のログデータを常時監視しながら、 暗黙知化された作業・作業手順書と実作業の違いを発見する非同期型の自律AIエージェント 銀行でのローン審査、製造業の手順書の変化に応じた実作業の把握などで実利用に向けて開発 常時稼働して、パーソナルAIエージェントを経由してユーザーやチームに気づきを与える 検知した変化やFBを、 古典的なグラフ解析とLLMで複合的に分析
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    顧客・産業への提供価値 ② 言語でないデータを 言語モデルで扱いやすくする
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    ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする 用途に合ったデータ形式を選択し、「適切な粒度」でAIエージェントに渡すことが大切 点群 メッシュ CAD • 高速に取得可能 • 基盤モデルが登場、技術進化が早い • データが持つ情報量が粗く、 製造業などではユースケースが少ない ロボット・自動運転・エンタメなどに有効 →製造業等では利用が難しい • 形状変形が容易、 物理シミュレーションなどに有効 • 綺麗なメッシュが貼られたデータは オープンデータが少ない CAEなどの解析で利用しやすい メッシュ化・扱いに専門的な知見が必要 自由局面やアセンブリを効率的扱える 数理的に扱うのが困難、専門性が必要 • 設計に適している • 曲面等の複雑なデータが多く 扱いが非常に困難 • オープンデータが少ない 実務応用には検討が必要 汎用型LLMが使えず、業界・個社での開発が重要 ※画像はAIによる生成画像
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    ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする ドキュメントそのものの構成・ディレクトリ構成を工夫して、AI-Readyにする さらに小さな サブグループに分割 要約 製造業やエネルギー業界向けのCADデータの読み込み 地図画像データ 地図内の寸法など 図面 表データ メタデータ フォルダ構成 例:エネルギー業界 ※図面はAIによる生成画像
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    ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする データ形式に加えて、属性や状況に合った回答生成手法を自動選択する タスク 役職 状況 深く正しく 知りたい バランスよく 知りたい ざっくり 知りたい ユーザの過去の傾向 GraphRAG + 決定論 出典必須・多重検証 フロンティアモデル ハイブリッド検索 出典付きの要約 中堅モデル ベクトル検索 出典は軽め 小型モデル 正確性◎ 時間△ コスト△ 正確性◦ 時間◦ コスト◦ 正確性△ 時間◎ コスト◎ ルーター層 入力に合わせて 最適な回答生成手法・ データ・LLMを選択 + FBに合わせた ルーティング法の調整 異なる役職のユーザが同じ質問をした場合、求めている回答の時間軸・粒度・回答速度が変化 →適切な回答生成手法やデータ・LLMへのルーティングも重要
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    誤りがあっても使えるシステムの開発・提供 AIが誤ることを前提として、システム稼働初日から使えるウェブアプリの提供 ※画面イメージはAIによる生成画像 エネルギー業界の系統図に対する認識モデルを構築、 業務利用できるUIに、画像認識の誤りをメモ・修正できる機能を実装し提供
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    社内業務における生成AI活用 エンジニアの働き方・役割の変化
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    開発環境の変化 エージェンティックな開発ツールを活用した新しい働き方 コーディングエージェント等のツールの全社展開 社内の全エンジニアにClaude Codeが展開され、高速なプロトタイピングが可能に 品質を担保するためのSkills、MCPサーバなどの拡張機能を積極的に活用した先端的な開発体制 MLE・SWE・インフラエンジニア・デザイナーなどの役割を超えた開発 バックエンド・インフラの高度な知識を持ったエンジニアが、顧客ニーズあったUIUXをデザイン 古典的な機械学習をLLMと接続することで、高度なエージェントシステムを構築
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    AIエージェント時代の体験を先行的に検証してPDCAを回す 外部情報収集・社内開発アイディエーション・開発をAIエージェントで全自動化 AI関連情報をまとめて見られる社内ポータル アイディア生成してGitHubのIssue作成 社内の基準に則って難易度を判定、 コーディングエージェントが自動でデモ開発 非エンジニアが開発に関わり、自分たちの業務を自分たちで改善していく環境へ
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    クラウドインフラ開発技術の育成体制 Microsoft、AWS、Geminiなどの導入済みのツールの深い知識の重要性が高まる AWS Partner Award – Rising Star of the Year Japanに選出 AWS認定全冠エンジニアも多数所属(昨年度は5名で増加中) 2026年AWS Community Builderに2名選出 Machine Learning1名 (昨年、日本で8名) AI Engineering 1名 (昨年、日本で14名) Copilotなど、多くの企業に既に入っているツールやエージェントも アクセス権限の課題や機能のブラックボックス化が大きな課題に。 →専門家として、適切な権限設定やツール導入支援・補完機能の開発でご支援
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    まとめ AIエージェント開発における「非言語情報を扱う」は2つの意味がある ① 言語化できていない暗黙知を理解(データ化)する ② 言語でないデータを言語モデルで扱いやすくする 様々なツールを用いて、 エンジニアの枠を超えて顧客のAXを全面的にご支援