eラーニングコンテンツのチェックリストをVSTePで作ってみたの

2023年09月19日に実施された「JaSST nano vol.28」にて使用した発表資料です。

eラーニングコンテンツをソフトウェアにみたてて品質向上施策を作成した事例を紹介し、いわゆるシステム・ソフトウェア以外のプロダクトをソフトウェアにみたてることの利点やテスト観点図の作成がチームにもたらす良い影響について整理しています。

Transcript

1. すずき eラーニングコンテンツの チェックリストを VSTePで作ってみたの
2. お前、誰？
3. お前、誰？ 4 • お名前: すずき じゅんじ • 経歴: ▪ 22/03 電気通信⼤学 卒業 ▪ 22/04 株式会社アイデミー ⼊社 • コンテンツG で eラーニングコンテンツの制作担当 → QA担当 • 推しVTuber: 鈴⽊ヒナ ▪ かわいい ▪ とてもかわいい ©LaRa
4. 会社概要
 5 導入企業（一例） 
 会社理念
 先端技術を、経済実装する。 
 所在地
 〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目２番１号 Otemachi Oneタワー６F 
 技術アドバイザー 
 國吉 康夫（ 東京大学大学院情報理工学系研究科 教授) 
 木下 祐介（ 東京大学大学院工学系研究科 准教授 ） 
 主要株主
 経営陣, 東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC), Skyland Ventures,大和企業投資, ダイキン工業, テクノプロ,古 河電気工業,日本ゼオン,東京大学協創プラットフォーム開発 (東大IPC), 個人投資家（2023/5/31時点） 資本金
 8.0億円（2023/5/31時点、資本剰余金含む） 従業員数
 119名（2023/5/31時点、アルバイト含む） 
 加盟団体
 代表取締役 
 石川 聡彦 ( Akihiko Ishikawa )
 ワークショップ 
 アドバイザー 
 川越 至桜（ 東京大学生産技術研究所 准教授） 
 会社名
 株式会社アイデミー（証券コード 5577） 

5. 6 190
6. 弊社が元々⾏なっていた コンテンツのチェック
7. ヘイシャ、もともとこうだった • コンテンツが⼤体できてから リリース直前のタイミングでチェック ▪ チェックリストを使っていたが 「コンテンツが有益か？」といった判断に困る項⽬もちらほら ▪ 動画内のスライドに不備があった場合 「mm:ssごろのスライドは正しくはこう」と注釈を追記して対応 • それでもリリース後に 受講者からの指摘などによって不備がぽろぽろ出てくる 8
8. ヘイシャ、もともとこうだった
9. どうしたもんかな...... 10 考えるすずき
10. なんか 固定レイヤー法に⾒えてきたな...... 11 考えるすずき
11. テスト観点が漏れやすい「固定レイヤー法」 • ↓のような表を使ってテストケースを作る⼿法 • 実はテスト観点の抜け漏れが発⽣しやすい ▪ 2レイヤーでいい項⽬もあれば実は4レイヤー必要な項⽬もあるため テスト観点を網羅しにくい ▪ 全体像もいまいち把握しにくい ▪ なのだが「それっぽい」からマジでギルティ 12
12. ヘイシャ、もともと固定2レイヤー法だった
13. そうか コンテンツの不備ってバグなんだ 14 コンテンツをソフトウェアだと思ってみた
14. コンテンツのチェックフローを こんな感じで⾒直した
15. 解きたい問題はなんだろう？ 1. リリース後にコンテンツの不備が受講者からの指摘で発覚する ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば テスト観点の抜け漏れを減らせば解決しそう ▪ 固定レイヤー法よりもテスト観点の抜け漏れが発⽣しにくい VSTePでチェックリストを開発することにした 2. コンテンツチェックで不備を⾒つけても 動画の修正はもうできなかったりして意味がない ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば シフトレフトで解決しそう ▪ スライドや動画などといった 途中成果物のチェック⼯程を新設することにした 3. 「コンテンツが有益か？」など 判断に困るチェック項⽬がちらほらある 16
16. 解きたい問題はなんだろう？ 1. リリース後にコンテンツの不備が受講者からの指摘で発覚する ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば テスト観点の抜け漏れを減らせば解決しそう ▪ 固定レイヤー法よりもテスト観点の抜け漏れが発⽣しにくい VSTePでチェックリストを開発することにした 2. コンテンツチェックで不備を⾒つけても 動画の修正はもうできなかったりして意味がない ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば シフトレフトで解決しそう ▪ スライドや動画などといった 途中成果物のチェック⼯程を新設することにした 3. 「コンテンツが有益か？」など 判断に困るチェック項⽬がちらほらある 17
17. チェックリストをVSTePで作り直してみたの • 電気通信⼤学のにし先⽣が提案したテスト開発プロセス ▪ テスト観点を整理してまとめたツリー図 「テスト観点図」を中⼼に進める ▪ テスト観点図を単なる途中成果物ではなく 納得感を共感するための コミュニケーションツールとしてもとらえている ▪ 固定レイヤー法の問題点を克服している 18 GIHOZで作成
18. 解きたい問題はなんだろう？ 1. リリース後にコンテンツの不備が受講者からの指摘で発覚する ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば テスト観点の抜け漏れを減らせば解決しそう ▪ 固定レイヤー法よりもテスト観点の抜け漏れが発⽣しにくい VSTePでチェックリストを開発することにした 2. コンテンツチェックで不備を⾒つけても 動画の修正はもうできなかったりして意味がない ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば シフトレフトで解決しそう ▪ スライドや動画などといった 途中成果物のチェック⼯程を新設することにした 3. 「コンテンツが有益か？」など 判断に困るチェック項⽬がちらほらある 19
19. 20 スライド 作成 動画 撮影 STG環境 公開 チェック 本番環境 公開 スライド 作成 動画 撮影 STG環境 公開 チェック 本番環境 公開 スライド 作成 動画 撮影 STG環境 公開 チェック 本番環境 公開 ✨ ✨ ✨ ✨ ✨ ✨ スライド チェック 動画 チェック
20. 解きたい問題はなんだろう？ 1. リリース後にコンテンツの不備が受講者からの指摘で発覚する ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば テスト観点の抜け漏れを減らせば解決しそう ▪ 固定レイヤー法よりもテスト観点の抜け漏れが発⽣しにくい VSTePでチェックリストを開発することにした 2. コンテンツチェックで不備を⾒つけても 動画の修正はもうできなかったりして意味がない ▪ コンテンツをソフトウェアだと思えば シフトレフトで解決しそう ▪ スライドや動画などといった 途中成果物のチェック⼯程を新設することにした 3. 「コンテンツが有益か？」など 判断に困るチェック項⽬がちらほらある 21
21. 22 【脱線】同僚が⾃⼒で◯◯に辿り着いていた チェックリストの 作り直しPJ やってましたよね？ なんやこいつ いきなり
22. 【脱線】同僚が⾃⼒でシフトレフトに辿り着いていた 23 早い段階でのチェックも 必要じゃない？ 途中成果物⽤のチェックリストを 作ってみたよ！ !?
23. 結果と収穫
24. チェックリスト改修によるコンテンツの変化 25 受講完了者によるコンテンツの平均評価 リリース後の 修正件数[件] 満⾜度 わかりやすさ 実⽤性 チェックリスト 改修前1年間 3.71 3.67 3.50 1033 チェックリスト 改修後1年間 3.80 3.91 3.70 0431 👍 !？ 👍 👍
25. チェックリスト改修による弊グループの変化 • ⾃分たちのナレッジが整理された ▪ サクっと受講できるコンテンツは有益だよね ▪ 具体例をしっかり⼊れてあげると理解度が上がるよね ▪ コンテンツの⾯⽩さって具体的にどんなものなんだろう • 「コンテンツの品質」に関する議論が具体的になった ▪ テスト観点の⾔葉を共通⾔語に 議論するようになった 26
26. チェックリストを作り直してわかったこと • 「コンテンツはソフトウェア」という仮説が正しかった ▪ コンテンツチェックリストのミューテーションテストや モブコンテンツ制作などにもチャレンジしてみたい ▪ 様々なものをソフトウェアだと思うと いいことがあるかもしれない • オウンドメディアやプレスリリースの記事 • 営業資料 • 組織 • テスト観点図は テストの要求分析だけでなくナレッジの整理にも有⽤だった ▪ もっと良くしたいな〜と思っているモノ‧コトについて テスト観点図を描いてみるといいことがあるかもしれない 27
27. ありがとうございました！