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AI駆動開発で 「速くなった」のに、 なぜ評価に悩むのか

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April 22, 2026
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AI駆動開発で 「速くなった」のに、 なぜ評価に悩むのか

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April 22, 2026

Transcript

  1. 自己紹介 01 本日の前提 「成功事例の発表」ではありません きれいにまとまった話をするつもりはありません リアルな「現在地の共有」です 現場の「生々しい学び」 と「未解決の課題」 を持ち帰ってください 登壇者

    藤田 泰三 株式会社viviON 技術戦略室 Sr.Mgr DLsiteを中心にプロダクトの技術刷新を推進 AI駆動開発を全社横断で導入中 評価と育成を “個人” から “チーム” の視点へ
  2. 起きたこと: AI導入で評価の前提が崩れた 02 ! 問題提起 AIで出力が「速く」なった でも「速さ」を評価していいのか? Goodhartの罠 AI利用量をKPIにすると… 効率的にタスクを終わらせた人より、多くToken消費した人

    が「活用してい る」と評価される 本来の目的(生産性向上)と逆行する本末転倒な事態 に 実際に社内で起きた現象 現象① レビュー負荷の偏り AIの出力を そのままレビュー提出 レビュー負荷が 特定の人に集中 現象② 評価軸の混乱 どちらを高く評価すべきか? たくさん作った人 アウトプット量重視 ? 質の高い設計をした人 コンテキスト設計重視 VS
  3. 気づき:評価すべきは「学びの速度」と「チームの成長」 03 個人の評価軸シフト 従来のKPI(ベロシティ) 量産最適化の罠 アウトプット量をKPIにすると、チームは「学び」ではなく「量産」に走り始める AI時代のコア・スキル AIに何を聞くか(プロンプト力) コンテキスト設計力 判断力・品質の目利き

    チーム成長への比重 AI活用で1人あたりの認知負荷増 → チーム規模を小さくしたい力学が働く → 個人依存・属人化のリスク増大 成果を左右する要素 チームとして知識を共有する力 誰が何を見るかのレビュー設計 属人化を防ぐ仕組みづくり KEY INSIGHT 評価すべきは「速度」ではなく 「学びの速度」 ×「チームとして回す力」
  4. 育成の試行錯誤:「サポート」を個人の善意から組織課題へ 04 構造的な問題 AI導入で見えた課題 AI駆動開発でジュニアでもアウトプットは出るようになったが、 基礎を飛ばせばAIのミスに気づけない 品質担保・レビュー・フォローが特定のシニアに集中し、 属人化が再生産される 従来の対処法 「シニアが頑張ってサポートする」

    ⚠ これでは持続しない 組織課題として解決 組織として設計すべき機能 標準化・テンプレ整備・相談導線づくりは、「個人の善意」ではなく「組織の機 能」へ。 1 AI時代の開発品質を担保するイネイブリングチームの立ち上げ 2 チームのサポートを役割として定義 型をつくる 基準を揃える 相談導線 結論 育成やサポートを「善意」に頼らず、「仕組み」と「役割」に落とし込む
  5. 未解決の問いとまとめ 05 ぶっちゃけ、まだ解けていない問い AI活用力の定量評価 「使いこなす力」をどう数値化するか? チーム成長の可視化 個人の総和ではない「チーム力」をどう測る? 認知負荷への対処 少人数化+AI+リアーキの同時進行による負荷増 心理的安全性の醸成

    「失敗から学ぶ」を許容する文化作り 「正解はない。だからこそ、試行錯誤を共有し合うことが今一番価値がある」 評価の軸シフト アウトプットの量 意思決定の質 × 試行からの学び 育成の逆回転 基礎 → 応用 AI付きで実践 → 基礎に気づく 個人からチームへ 個人が速くなる チームとして学び・回す力