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【WHI Link Light】マルチテナントなAIエージェントを作ってみた / Let's ...
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WHIsaiyo
September 02, 2025
1
190
【WHI Link Light】マルチテナントなAIエージェントを作ってみた / Let's Build Multi-tenant AI Agent
8/26に開催した、
「
Amazon Bedrock AgentCoreについて発表するLT会!
」の資料です。
木谷明人 / KIDANI Akito (
@kdnakt
)
WHIsaiyo
September 02, 2025
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Transcript
マルチテナントな AIエージェントを作ってみた Amazon Bedrock AgentCoreについて発表するLT会! #whi_linklight 2025/08/26 @kdnakt
自己紹介
自己紹介 名前:木谷明人 / KIDANI Akito (@kdnakt) 所属:株式会社Works Human Intelligence 役職:Manager
好きなもの:TLSとヘヴィメタル🤘
AWSとわたし • AWSパートナープログラム ◦ AWS Ambassador (2024〜) ◦ Japan AWS
Top Engineer (Software, 2024 & 2025) • 社外登壇 ◦ SaaS on AWS 2023 「大手法人向けマルチテナント SaaSにおけるセキュリティ実装をご紹介」 ◦ JAWS PANKRATION 2024 「Focus Areas in Software Architecture Reviews」
話すこと・話さないこと • 話すこと ◦ 生成AIとマルチテナント ◦ マルチテナントってなんだっけ? ◦ AgentCore Runtimeで動かすマルチテナントな
AIエージェント • 話さないこと ◦ AgentCore Runtimeのデプロイ方法とか ◦ AgentCore Runtime以外の機能
生成AIとマルチテナント
OWASP Top 10 for LLM Applications 2025 https://genai.owasp.org/llm-top-10/ • LLM01:2025
プロンプトインジェクション • LLM02:2025 機密情報の開示 • LLM03:2025 サプライチェーン • LLM04:2025 データとモデルポイズニング • LLM05:2025 不適切な出力処理 • LLM06:2025 過剰なエージェンシー • LLM07:2025 システムプロンプトの漏洩 • LLM08:2025 ベクトルと埋め込みの脆弱性 • LLM09:2025 誤情報 • LLM10:2025 際限のない消費
LLM08:2025 ベクトルと埋め込みの脆弱性 • リスク ◦ 不正アクセスとデータ漏洩 ◦ マルチテナント環境での情報漏洩 、複数ソースの衝突 ◦
埋め込みの反転によるソースの復元 ◦ データポイズニングによるモデル出力操作 ◦ モデルの有効性の低下 • 予防と緩和 ◦ アクセスの許可・制御 ◦ データの検証とソースの認証 ◦ データレビュー ◦ モニタリングとロギング
マルチテナントってなんだっけ?
マルチテナントとは: ちょっと前の自分のイメージ • 複数のテナント(利用者) • 全員がアプリケーションやデータベースを共有する
『マルチテナントSaaSアーキテクチャの 構築』 • Tod Golding 著、河原哲也、櫻谷広人 訳 • https://www.oreilly.co.jp/books/9784814401017/ •
2025年1月発行
マルチテナントSaaSアーキテクチャ • マルチテナントSaaSアーキテクチャ =コントロールプレーン+アプリケーションプレーン ◦ コントロールプレーン:オンボーディング、請求、メトリクス、 etc ◦ 同一バージョンのアプリケーションを全テナントで実行、一括管理 ◦
部分的に専用リソース(サイロ化リソース)も利用
アプリケーションプレーンの内部 • クロステナントアクセス防止が重要 ◦ テナント分離 ▪ 他テナントのアクセスからテナントのリソースを保護する対策・実装が必要 ◦ データパーティショニング ▪
データ特性に応じてテナントのデータを分割するストレージ戦略 ◦ テナントのルーティング ▪ テナントの共有リソースと専用リソースを正しくつなぐ必要がある • 生成AIのリソース:プロンプト、ベクトルデータ、モデル、etc ◦ テナント分離などの一般的マルチテナントの原則を適用可能
Amazon Bedrock AgentCoreで マルチテナントをやってみる
AIエージェントの概要 • Strands Agentで実装しAgentCore Runtimeにデプロイ • リクエスト:プロンプト+テナント名 ◦ フロントエンドと繋ぐ時間がなかったので簡易実装 🙇
• S3 Vectorsのベクトルデータをクエリするツール ◦ リクエストをもとに利用する IAMロール、 インデックスを決定 • テナント専用のデータを返す
データパーティショニング • テナントごとのバンドデータをS3 Vectorsのベクトルインデックスに格納
テナント分離 • テナント専用のベクトルインデックスのみアクセス可能なIAMロール
テナントのルーティング (1/5)
テナントのルーティング (2/5)
テナントのルーティング (3/5)
テナントのルーティング (4/5)
テナントのルーティング (5/5)
AgentCore Agent sandboxでテスト (1/2) • ベクトルインデックスのデータに応じた回答が返ってくる
AgentCore Agent sandboxでテスト (2/2) • ベクトルインデックスのデータに応じた回答が返ってくる
テナント分離の効果 • 実装を間違えてもデータが漏洩しない
今後の課題(気になっていること) • メトリクス ◦ AgentCore ObservabilityやCloudWatchが使えそう? • テナント分離 ◦ AgentCore
GatewayとAgentCore Identityも使いたかった • デプロイ ◦ S3 Vectorsのベクトルインデックスのデータ更新のベストプラクティスは? ◦ AgentCore Runtimeのバージョンアップのベストプラクティスは? • etc
まとめ • S3 VectorsとBedrock AgentCoreを使ってマルチテナントなAIエージェントを 作ってみた • 生成AI、AIエージェントでもクロステナントアクセスの防止は、通常のSaaSと同じ 考え方でいけそう ◦
テナント分離 ◦ データパーティショニング • 今回は使いこなせなかったAgentCoreの機能も、今後試してみたい
ありがとうございました!