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現場エンジニアが語る、 新技術普及の勘所【WHI】

WHIsaiyo
February 18, 2025
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現場エンジニアが語る、 新技術普及の勘所【WHI】

Developers Summit2025[13-E-5]
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20250213/timetable

☆エンジニア採用ページ
https://www.career.works-hi.co.jp/beginners/tech/

☆Qiita
https://qiita.com/organizations/works-hi

■株式会社Works Human Intelligence
企業は未来の経営や企業の成長を左右する「ヒト」にかかわる多くの課題を抱えています。
採用活動、教育・研修、社員の特性や志向に合わせた最適な人員配置等、人事業務のほぼすべてが経営課題と向き合う業務です。
そして、そして企業の課題を解決することで日本の「はたらく」を楽しくを実現できると考えています。
私たちは、人材管理のプラットフォームである統合人事システム「COMPANY」を通じてあらゆる企業の経営戦略の実現をサポートしています。

WHIsaiyo

February 18, 2025
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Transcript

  1. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. ⽣成AI‧AWS Skill Builderで社内リスキリングを推進

    ! 株式会社Works Human Intelligence 現場エンジニアが語る、 新技術普及の勘所
  2. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. ⽣成AIの全社推進 AWS Skill

    Builder活⽤推進 寺尾 拓 ⼩島 杏⽔ 本⽇のテーマ 社内リスキリングの進め⽅ 2
  3. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Photo 寺尾 拓

    Advanced Technology部⾨ 経歴 担当領域 2019年:博⼠課程単位取得退学後、新卒⼊社 2021年:開発環境の改善、単体テストの普及  脱レガシープロダクトに向けて開発環境にCIを 整備し単体テストを布教した話 (デブスト 2021) 2023年:⽣成AIの全社導⼊プロジェクトを主導 2024年:前年の取り組みにより社⻑賞を受賞 ‧社内⽣成AIサービスの開発、利⽤推進 ‧新卒⼊社メンバー向けの⽣成AI研修講師 ‧⽣成AIの製品組み込み研究開発のテックリード Qiita 3
  4. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Vision - わたしたちが⽬指す姿

    - 知恵とテクノロジーで「COMPANY」を進化させ、 お客様に最も信頼されるHRテック業界のリーディングカンパニーになる 社員が成⻑する環境をつくり、その成⻑にコミットし、 我々が最も「はたらく」を楽しんでいる Mission - わたしたちの使命 - 複雑化、多様化する社会課題を⼈の知恵を結集し解決することで 「はたらく」を楽しくする 4
  5. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. © 2025 Works

    Human Intelligence Co., Ltd. ⼊社から退職までの⼈事労務をすべて網羅する統合⼈事システムです 私たちは、⼈事管理のプラットフォームである 統合⼈事システム「COMPANY」を通じて あらゆる⼈事課題の解決を実現しています。 採⽤活動、教育‧研修、 社員の特性や志向に合わせた最適な⼈員配置など、 多くの⼈事業務が企業の経営戦略にも関係しています。 「COMPANY」を通じた⼈事課題の解決により、 企業の経営戦略の実現までサポートしています。 すべての⼈の「はたらく」に⾰新を 5
  6. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 企画 PoC トライアル

    全社導⼊ ‧予算確保 ‧Azure OpenAI契約 ‧2週間でチャット機能  PoC実装 ➡40名程度で⽣成AI活⽤ ‧新卒エンジニア向け  研修の実施 ‧リスク洗い出し ‧200名規模で  トライアル ‧活⽤効果の試算 ‧利⽤ガイドライン策定 ‧全社2,000名を対象に  申請制でアカウント発⾏ STEP 01 STEP 02 STEP 03 STEP 04 ⽣成AIの全社導⼊プロジェクト ⽣成AI社内活⽤の始まりと全社展開への挑戦 7
  7. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. アーキテクチャ アーキテクチャ 技術スタック

    ⽣成AI OpenAI: GPT-4o / 4o-mini Bedrock: Claude 3.5 Sonnet ナレッジベース Azure AI Search ログ分析 Log Analytics Workspaces 8 社内⽣成AI WeiseHub:
  8. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 機能紹介❶ Knowledge検索機能 01

    ⽂書検索機能 02 おすすめ⽂書提案(RAG) 製品マニュアル、製品FAQ… ‧製品サポート ‧新⼈、若⼿の製品理解 etc 社内⽣成AI WeiseHub: 9
  9. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Slack要約機能 01 ⻑いスレッドの流れや

       結論をわかりやすく要約 02 ユーザーの指⽰に応じて AIが⽂⾯を修正 Slack App として開発 機能紹介❷ 社内⽣成AI WeiseHub: 10
  10. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. セキュリティ&プライバシー 01 情報漏洩対策

    ‧Azure OpenAI Service/AWS Bedrockの利⽤ ‧対話データが学習には使⽤されないように 02 利⽤状況のモニタリング ‧不正利⽤等の調査のために対話ログの保管 ‧ユーザ単位での利⽤トークン数のモニタリング ‧コンテンツフィルターの設定 03 利⽤ガイドライン ‧お客様データや個⼈情報の⼊⼒を禁⽌ ‧⼈を評価する⽬的での利⽤を禁⽌ 社内⽣成AI WeiseHub: 11
  11. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. [✅] ⽣成AIを 導⼊

    できていますか? [ ] ⽣成AIは 普及 していますか?   13
  12. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 全社導⼊から4ヶ⽉時点の利⽤状況 😀開発部⾨では7割の⾼利⽤率 😢フロント部⾨では2割の低利⽤率

    フロント部⾨ ユースケース ユースケース ‧コーディング全般への利⽤ ‧⽂章の推敲 ‧提案内容の壁打ち ‧教育コンテンツからテスト作成 フロント部⾨での活⽤推進が課題 14
  13. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. AI普及のステップと期待効果 Step1 Step2

    Step3 効果:特になし 1.AIを触って慣れる 効果:限定的な業務効率化 2.特定のユースケースで活⽤ ⽂章校正、コード⽣成、情報抽出… 効果:成果の質とスピードの向上 3-2.コア業務を⽣成AIと共創 お客様との課題解決、ソリューション設計 効果:業務⼯数の削減 3-1.⾮コア業務をAIに委託 社内問い合わせ業務、議事録の作成等 AIの効果 AIの普及率 15
  14. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 課題 新しい技術に対する⼼理的なハードル 何かよくわからないし難しそう…利⽤申請⾯倒だな…‧

    / 普段の業務も忙しいのに覚える時間なんてない アクション プラン トップダウンでの利⽤促進 事例 ‧各部署の⽉次全体会議で部⻑レベルからアカウント申請を推奨 ‧⽣成AI学習コンテンツを整備し、⼊社時研修等で受講 Step1 AIを触って慣れる Step2 特定の ユースケースでの活⽤ 16 AIを触って慣れる AI普及のStep1: Step3-2  コア業務をAIと共創 Step3-1 ⾮コア業務をAIに委託
  15. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 業務への活⽤イメージがわからない AIと会話はしてみたけれど、業務でどう使えば良いの? ボトムアップでの利⽤促進

    ‧利⽤事例を全社イベントで発信 ‧部署での⽣成AIワークショップの実施 17 特定のユースケースでの活⽤ AI普及のStep2: Step1 AIを触って慣れる Step2 特定の ユースケースでの活⽤ Step3-2  コア業務をAIと共創 Step3-1 ⾮コア業務をAIに委託 課題 アクション プラン 事例
  16. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 業務を任せたいけれど、精度が低い 業務をやらせてみたけれど、思った通りに動かない、ハルシネーションする、実⽤は難しい 業務ステップの分解と部分的な委託

    ‧習熟テスト/FAQ作成業務(⼤量に候補をAIに⽣成させ、⼈間が選ぶ) ‧⼈事向け問い合わせ業務(情報の信頼度をAIに⾃⼰評価させ表⽰) 18 ⾮コア業務をAIに委託 AI普及のStep3-1: Step1 AIを触って慣れる Step2 特定の ユースケースでの活⽤ Step3-2  コア業務をAIと共創 Step3-1 ⾮コア業務をAIに委託 課題 アクション プラン 事例
  17. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. AIとのシームレスなコンテキスト共有 AIのプロンプトに業務知識やルールをいちいち⼊⼒するのは⾯倒 ユーザヒアリングに基づくインターフェースの最適化

    ‧ユーザヒアリング(AIヘビーユーザにインタビューし活⽤アイデアを検討) ‧ナレッジベースの整備(各部署の業務知識をMarkdown化) 19 コア業務をAIと共創 AI普及のStep3-2: Step1 AIを触って慣れる Step2 特定の ユースケースでの活⽤ Step3-2  コア業務をAIと共創 Step3-1 ⾮コア業務をAIに委託 課題 アクション プラン 事例
  18. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 全社からのコメント Google Colabを使ったデータ分析のチュートリアルをやってみた。

    WeiseHubがコードを書いてくれるので、コピペするだけで切り⼝を変えて データを⾒ることができるのがすごい! (⼈事) WeiseHubを活⽤している同僚から刺激を受けて利⽤し始めました。 1⼈で資料を作成する際、WeiseHubにレビューしてもらうのがオススメです。   (コンサルタント) 上⻑からのオススメでWeiseHubを活⽤するようになりました。 セミナースクリプトの叩き台の作成に使⽤しています。 先輩やマネージャーが積極的に使うと良さそう。 (営業) 21
  19. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 前半のまとめ 課題 新しい技術への⼼理的ハードル

    業務への 活⽤イメージが湧かない 精度が低い 業務知識を知らない 解決策 トップダウンでの利⽤促進 ボトムアップでの事例発信や ワークショップ ユーザヒアリングに基づく 業務およびナレッジの 継続的な改善 22
  20. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. ⽣成AIの全社推進 AWS Skill

    Builder活⽤推進 寺尾 拓 ⼩島 杏⽔ >>> 23
  21. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Photo ⼩島杏⽔ SRE部⾨

    経歴 担当領域 2022/04:株式会社Works Human Intelligence   新卒⼊社 2022/08:SRE部⾨配属 2023/04:Japan AWS Jr. Champion 選出 2023/07:AWS Skill Builder 運営活動開始 「COMPANY」のインフラ保守‧開発 Qiita 24
  22. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. AWS Skill Builderとは

    AWSを学習する際に助けとなるコンテンツ群 無料で600を超えるデジタルトレーニングが受講可能 https://explore.skillbuilder.aws/learn/ signin 25
  23. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. AWS Skill Builderのサブスクリプション

    有償のサブスクリプションを契約することで、 追加コンテンツが利⽤可能に AWS Builder Labs AWS JAM AWS認定 公式模擬試験 26
  24. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Skill Builder ライセンス、

    渡しっぱなし‧もらいっぱなしに なっていませんか? 27
  25. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Skill Builderの 活⽤メリット

    トラブルシューティングの速度向上 01 新サービスを使うハードルが下がる 02 AWSへの興味関⼼向上 ハンズオンによる技術知識向上 29
  26. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 前提 そもそも‧‧‧ •

    参加者は50⼈ • Skill Builderのライセンスは付け替えに制限があるため、 同じメンバーに向けてイベントを開催する必要がある。 参加者のモチベーション維持が課題 32
  27. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 3つのマンネリ化 1 メンバーの

    マンネリ化 内容の マンネリ化 負け続きの マンネリ化 2 3 33
  28. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. • コミュニケーションが取りやすい •

    業務と紐づけた理解が進む • 別の部⾨の⼈や業務を知る きっかけになる • 普段の役割を外れて楽しめる 普段の業務の役割が固定化される (マネージャーはマネージャーのまま) 特に他部署マネージャー同⼠だと 予定が合わせづらい 同じ部⾨でチームを組む バラバラの部⾨でチームを組む Good More 34 メンバーのマンネリ化解消 解決策❶:
  29. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 通常業務での 利⽤頻度の差 JAMの上位チーム

    下位チームが固定 36 負け続きのマンネリ化解消 解決策❸:
  30. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 解決策を⾏うにあたって個⼈が⾏うべきこと 1st Step(1年⽬)

    ‧トライアンドエラーで多くの施策を提案‧実⾏ ‧AWSの⽅からのご協⼒ 2nd Step(2年⽬) ‧よかった施策を安定的に実⾏ ‧アンケートと定例MTGで施策の取捨選択 38
  31. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. Skill Builderの普及を後押ししてくれた環境 01 ⾃律学習の⾵⼟

    勉強会が当たり前の⽂化、⾃主勉強会も多数 02 若⼿成⻑促進⽂化 ⾃分から多く提案して、活動改善に貢献できた 39
  32. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 1st Step(1年⽬) ‧トライアンドエラーで多くの施策を提案‧実⾏

    ‧AWSの⽅からのご協⼒ 2nd Step(2年⽬) ‧よかった施策を安定的に実⾏ ‧アンケートと定例MTGで施策の取捨選択 3rd Step(3年⽬) 今後の展望 ‧Skill Builderの活動を楽しく続ける ‧対⾯JAMイベントの開催等、  新しい取り組みにも挑戦したい 40
  33. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 後半のまとめ 課題 メンバーのマンネリ化

    内容のマンネリ化 負け続きのマンネリ化 解決策 チームメンバーの⼊れ替えの 実施 特集会開催や アンケート結果反映 解説会開催で参加者の レベルを底上げ 41
  34. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 全体のまとめ 改善サイクル ⼈や環境を最⼤限活⽤

    新たな施策を浸透させるために 振り返り 改善 ⾏動 した、改善サイクルを回し続ける 42
  35. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. ▪免責事項および権利帰属について ‧本資料に関する⼀切の権利は弊社に帰属します。 ‧本資料には弊社の機密情報が含まれており、書⾯による事前の承諾なしにこれを転載しまたは第三者に開⽰することを禁⽌いたします。

    ‧本資料はディスカッション⽬的で作成されたものであり、貴社との協議に基づき適宜変更することを想定しております。したがって、弊社は本資料に記載の内容について法的責任を⼀切負担いたしません。  なお、弊社および貴社の法的関係は、今後弊社および貴社が捺印の上締結した契約書に依拠し、本プロジェクトに関連して弊社は当該契約書に明⽰的に記載された責任以外の責任を負担いたしません。 ‧会社名、製品名はそれぞれ各社の商標⼜は登録商標です。 ‧本⽂中および図中には®マークは表記しておりません。 企業と従業員の間にある様々な障害‧不整合を解消し、 すべての⼈が真価を発揮する社会を実現する