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開発生産性向上に向けた技術戦略~モダナイゼーションとCI/CDからのアプローチ~

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July 22, 2025
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 開発生産性向上に向けた技術戦略~モダナイゼーションとCI/CDからのアプローチ~

WHIの大手法人向け統合人事システム「COMPANY」は、約30年にわたり進化を続け、様々なソリューションを提供し続けてきた半面、「開発生産性」に関して、複雑な課題に直面しています。講演では、2人のエンジニアより、それぞれモダナイゼーションやCI/CDの側面から、モジュール分割、アクセシビリティ基準の導入といった技術戦略でこれらの課題をどのように克服しようとしているかを紹介します。また、生成AIを活用した開発環境の改善についても触れ、持続的な価値提供を実現するための具体的手法を紹介します。皆さんが組織全体をリードする際の参考になれば幸いです。

植野 晃司
新卒でERPパッケージベンダーのエンジニアとして開発に従事。
大手企業向けの人事・給与システム、海外向け会計システム、新規SaaSの開発・保守に従事する中でコーディングだけでなく、設計・運用・マネジメントなど様々な領域の業務を経験。
その後AI系スタートアップの会社にて VPoE / TechLead として開発全体を牽引。
2025年より株式会社Works Human Intelligenceに参画し、現在に至る。

髙橋 尚也
新卒入社から約4年半、アプリケーションエンジニアとして大手企業向けの人事・給与システムの開発に従事。
年末調整・税領域の担当として、通常の機能追加や保守だけでなく、法改正の読み解きや法律に沿った業務システム設計など様々な業務を経験。
その後、開発の効率化や品質向上のためのツール開発など、本務の傍ら取り組んでいた改善がマネージャーの目に留まり、CI/CDや開発環境の改善に携わるチームへ異動。
現在はそのチームの新任マネージャーとして日々奮闘中。

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July 22, 2025
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Transcript

  1. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. AGENDA 2 01

    02 03 04 05 06 登壇者紹介 WHIについて 直⾯している課題 モダナイゼーション リリースの最適化 まとめ
  2. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 4 登壇者紹介 (植野)

    ⼊社 2010年⼊社 -> 途中でAI系スタートアップに転職 -> 2025年カムバック バックグラウンド PCが好きだったという単純な理由でエンジニアに 所属 COMPANY ⼈事‧給与 開発 趣味 エンジニアコミュニティに参加すること、運営もやる 株式会社Works Human Intelligence 植野 晃司 Koji Ueno
  3. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 5 登壇者紹介 (髙橋)

    ⼊社 2019年 (新卒⽣え抜き) バックグラウンド ファッション情報系 所属 COMPANYの⼀般従業員向け申請‧照会サービスの開発 (業務機能の開発⇒CI/CD‧開発環境改善) 趣味 散歩、旅、乗り物に乗る、⾷ 株式会社Works Human Intelligence 髙橋 尚也 Naoya Takahashi
  4. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 株式会社Works Human Intelligenceについて

    7 ※1 2022年度 ERP市場 - ⼈事‧給与業務分野:ベンダー別売上⾦額シェア 出典:ITR「ITR Market View:ERP市場2024」 ※2 従業員数3,000⼈以上の法⼈ ※3 当社調べ ※4 2024年12⽉末時点の契約法⼈における「COMPANY ⼈事」の契約ライセンス数合計 ⼈事‧給与業務分野 シェアNo.1※1 国内⼤⼿法⼈※2の 3社に1社※3が利⽤ 管理データ数 510万⼈※4 ソリューション 今後の戦略 会社概要 会社名 事業内容 設⽴年 従業員数 株式会社Works Human Intelligence ⼤⼿企業向け統合⼈事システム「COMPANY」の 開発‧販売‧サポート、HR関連サービスの提供 2019年8⽉1⽇ 2,198名(連結)※ ※2024年12⽉末時点 AI‧データ活⽤のための新部⾨設⽴ ⼈的資本マネジメント強化 前代未聞の⼤規模クラウドシフト WHIエンジニアの魅⼒ フルスタック開発 豊富な学習機会 ⼤規模なERP開発
  5. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. COMPANYについて 8 COMPANYシリーズは1996年の誕⽣以降、膨⼤なデータを蓄積する⼈事管理製品を中⼼に

    業務を効率化するサービスから⼈材戦略を実現するサービスまで領域を拡⼤してきました。 勤怠管理 ⼤企業で必要とされる 多種多様な勤務形態に 柔軟に対応 シームレスな情報連携による 勤怠状況の⾒える化 ID管理 ⼊社予定者からの情報 をシステムに⾃動連携 し、業務効率化を実現 タレント マネジメント 従業員のタレント管理 やスキルの向上、それ らを適切に配置する戦 略⼈事を実現 給与計算 給与計算における煩雑 な⼀連の処理を豊富な 標準機能で⾃動化 ⼈事管理 ⼈事情報の収集‧履歴管 理と可視化を実現 シームレスな情報連携により セキュリティレベルの⾼い運⽤ 正確な情報を⼿間なく連携 雇⽤⼿続管理 ⼈事データベースと連 動し、⼊退社や異動に 伴うアカウント管理を ⽀援 給与計算に必要な 情報を連携 最新かつ正確な 情報を活⽤
  6. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. COMPANYの特⻑ 直⾯している課題 統合⼈事システムとして以下のような

    特⻑がある - 豊富な管理項⽬により⼈事情報を⼀元管理 - グループ会社まで含めた組織情報の⼀元管理 - 給与計算や勤怠管理とシームレスに連携 10
  7. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. システム⾃体の⼤きさによる課題 直⾯している課題 統合されたシステム=巨⼤なモノリシックによる課題

    - 特定の業務機能(年末調整など)だけを修正‧適⽤することが困難 - ビルドが遅い - 影響範囲も⼤きい  ↓ 本来価値提供したい部分だけにフォーカスが出来ず 全体を気にしないといけない状況。 ゆえに開発⽣産性を上げづらくなってしまっている。 11
  8. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースプロセス上の課題 直⾯している課題 各業務機能がシームレスに統合されていること、

    加えてもともとはオンプレミスで提供していたという背景もあり、 クラウド移⾏した後も以下のようなリリースへの課題がある。 - 全プロダクト⼀括でのリリースになっている - デプロイはテナント毎にお客様と⽇程調整のうえで実施している - ホットデプロイができない  ↓ 年末調整など時期によってリリース頻度を⾼めたい場合がある。 しかしながらリリースサイクルが決まっているので全体を気にしながらの出荷しかできない。 12
  9. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. それぞれの課題へのアプローチ 直⾯している課題 システム⾃体の⼤きさによる課題 

     → モダナイゼーション リリースプロセス上の課題  →  リリース最適化 13
  10. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. ⼈事‧給与パッケージの問題点 モダナイゼーション 1つのシステムとしての利点を提供できている⼀⽅で

    開発としては以下の問題を抱えている状態 - 巨⼤な1つのモジュールになっている - ビルドが遅い - 影響範囲も⼤きい - ゆえに開発⽣産性の向上をしたいのに(簡単には)できない 15
  11. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション ⼈事‧給与パッケージの問題点 UI/UXにおける問題点

    - アクセシビリティの改善対応が難しい - 本来的に使うべきHTMLタグではなくdivを装飾しているなど - これらをいろいろな場⾯で使っているため影響範囲が⼤きく⼿を⼊れづらい - 本当のUIにかかわる部分以外も⼊ってしまっている - ユーザー⽂⾔の取得、⼊⼒制御など 16
  12. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション 解決のための取り組み -

    モジュール分割(フロントエンドの分離) - CIやCopilotの活⽤ - アクセシビリティチェック - 部署全体への布教‧啓蒙活動 17
  13. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション モジュール分割(フロントエンドの分離) 現状

    - Javaサーブレットで動いている - すべての業務機能が1つのリポジトリに格納されている - フロントエンド、バックエンドも全て集約されている - これらを最終的に1つのwarとしてコンパイル 18
  14. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション モジュール分割(フロントエンドの分離) 「画⾯の⼀部にバグがあったため、フロントだけ修正してリリース」

    ということを達成したい場合でも、現実的に以下のような状況になっている - 1. JS,CSSなどの修正 - 2. パッケージ全体のフルビルド(1時間超) - 本来関係ないはずのJavaソース含めて全体が対象になるので時間がかかる - 3. 社内評価環境への適⽤ - 4. 環境の再起動 - jarを再配置しているので、再起動が必要 - 5. テスト - 6. 問題なければ出荷作業へ → とにかく機動⼒が⾜りない 19
  15. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション モジュール分割(フロントエンドの分離) 「フロントエンドのみまずは分離する」という⼿法を採⽤。

    ただし、巨⼤なモジュールの フロント部分を全て切り出すことは難しいため - 特定の領域のフロントエンドのみ切り出し - 雇⽤発令の⼊⼒業務部分を切り出し といった形のストラングラーパターンによって 分離を少しづつ進めていくことに 20
  16. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション CIやCopilotの活⽤ -

    CIでやれることは当たり前に活⽤する - Linter - ESLint - TSC - Markdownlint - Code Spell Checker - Formatter - Prettier - Copilotも活⽤ - 開発時はもちろん、Copilot Reviewも導⼊ - Linterなどで気づけない部分も指摘してくれる 21
  17. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション アクセシビリティチェック 全社としては

    - JIS X 8341-3:2016のレベルAに準拠 - WCAG※ 2.2のレベルAに準拠 - 加えてレベルAAの達成基準1.4.3コントラスト(最低限) への対応を⽬指す。 基本的なチェックとしては Axe DevTools で検知を⾏うように。 また上記で機械的にチェックできないものに関してリストアップを⾏い、 それぞれ対応⽅針を定めている。 ※WCAG: Web Content Accessibility Guidelines. ウェブサイトやウェブコンテンツができるだけ多くの⼈に公平に利⽤されるために設けられた国際的なガイドライン 22
  18. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. モダナイゼーション 部署全体への布教‧啓蒙活動 -

    モダナイゼーションチームはいわゆるイネーブリングチームとして活動 - ストリームアラインドチームに対して横断的に働きかけていく必要がある - まずは第1歩として、⽉次の部署MTGの中で取り組みを共有 - 実際の取り組み内容(開発環境改善など)共有 - なぜそれが必要なのか?現在の我々を取り巻く状況を踏まえたうえで説明 - 最終的な到達点 - ストリームアラインドチームがモダナイゼーションの取り組みを⾃発的にできるようになること - そのための施策も同時に進⾏ - いきなり⼀緒のチームで働くのはハードルが⾼い - まずは「部署内インターン」という形でモダナイゼーションチームの仕事を⼿伝ってもらう - インターンに携わった⽅が、今後モダナイゼーション活動の先駆者となれるように 23
  19. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 前提:COMPANYのクラウドサービス化の始まり リリースの最適化 オンプレミス製品からの資産を⽣かして、クラウドでのサービス提供を迅速‧確実に開始するため、

    クラウドでの提供に必要な改修は実施しつつ、プロダクト構成 / モジュール構成 / デプロイ⽅式は維持 ⼀⽅で、ビルド / リリースのパイプライン等の再構築が必要な部分は、統合して中央集権で構築 25 ⼈事管理‧給与計算 ⼀般従業員の申請‧照会 勤怠‧⼯数管理 クラウドサービスの主要な プロダクト / モジュール構成 ⼈事管理‧給与計算 オンプレミス製品の主要な プロダクト / モジュール構成 ⼀般従業員の申請‧照会 勤怠‧⼯数管理 維持 クラウドサービスの リリース‧デプロイ⽅式 複数プロダクトを ⼀括でビルド‧リリース プロダクト毎にビルド‧リリース オンプレミス製品の リリース / デプロイ⽅式 デプロイはお客様と相談が必要 デプロイはお客様と相談が必要 維持 集約
  20. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. 前提:COMPANYのクラウドサービス化の始まり リリースの最適化 26

    オンプレミス製品からの資産を⽣かして、クラウドでのサービス提供を迅速‧確実に開始するため、 クラウドでの提供に必要な改修は実施しつつ、プロダクト構成 / モジュール構成 / デプロイ⽅式は維持 ⼀⽅で、ビルド / リリースのパイプライン等の再構築が必要な部分は、統合して中央集権で構築 ⼈事管理‧給与計算 ⼀般従業員の申請‧照会 勤怠‧⼯数管理 クラウドサービスの主要な プロダクト / モジュール構成 ⼈事管理‧給与計算 オンプレミス製品の主要な プロダクト / モジュール構成 ⼀般従業員の申請‧照会 勤怠‧⼯数管理 維持 クラウドサービスの リリース‧デプロイ⽅式 複数プロダクトを ⼀括でビルド‧リリース プロダクト毎にビルド‧リリース オンプレミス製品の リリース / デプロイ⽅式 デプロイはお客様と相談が必要 デプロイはお客様と相談が必要 維持 集約 超⼤規模サービスのクラウド化を ⼩さく始める第⼀歩としては妥当な判断 しかし、今後も価値提供を続けるために、 「⼩さく早いリリース」を実現 (分割) したい
  21. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 これらの課題に向き合い、⼩さく‧早くリリースを実施し、 サービスのアップデートによる価値向上をお客様に早く届けるため、

    リリース最適化に向けた施策を進めている COMPANYが抱えるリリースの課題 重厚⻑⼤でアジリティに⽋けるリリースプロセス • 主要な全プロダクトを⼀⻫にリリースする形態のため、低頻度かつ1回のリリースに時間がかかる ◦ 通常リリースは3か⽉に1回 (オンプレVerと同じ頻度) ◦ 重⼤な不具合修正や、3か⽉スパンでは間に合わない法改正対応などは緊急リリースとして提供 • お客様環境へのデプロイはお客様と相談して決定する必要がある (オンプレVerと同じ仕組み) ◦ 新バージョンをデプロイしないと業務が回らなくなるタイミングまで先延ばしになりがち ◦ 多くのバージョンを保守する必要に迫られたり、機能へのFBサイクルが回せなかったり • デプロイの実施時は、お客様の環境全体にダウンタイムが発⽣する (オンプレVerと同じ仕組み) ◦ 管理画⾯にバグがあって修正したくても、⼀般従業員向けの画⾯もクローズしなければならない 27
  22. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 過去の取り組み (プロダクト個別の事例)

    法定帳票出⼒機能のマイクロサービス化 • ⼈事部が⾏う社会保険の⼿続きに関する法改正対応の⼀環 • 従来のリリース形態では、短いスパンで変更される法定帳票の様式変更への迅速な対応が難しかったうえ、 オンプレミスVerを利⽤するお客様にも同じ課題がより重くのしかかった • そこで、法定帳票の出⼒をマイクロサービス化‧単独リリース可能にしてCOMPANYと接続することで、 リリース速度を上げて新しい様式に速やかに対応することが可能となった 28 法定帳票サービス お客様AのCOMPANY (クラウド) マイナポータル e-Gov等 連携して電⼦申請 様式変更 (法改正) は こちらで対応 お客様BのCOMPANY (オンプレミス)
  23. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 進めている取り組み それだけで終わらせないために

    • 各プロダクトの開発部⾨にCI/CD‧開発環境改善の専任チームを⽴ち上げた • 「統合⼈事システムとしての⼀貫性を保ちながら」「プロダクト毎のニーズも踏まえた」 全体の開発環境改善‧⽣産性向上の施策実⾏を、複数チームが連携して推進する⼟台ができた ◦ 個別の業務機能 (ストリームアラインドチーム) ◦ プロダクト毎のCI/CD (プラットフォームチーム) ⇐ New!!! ◦ 中央集権部分の統括 (プラットフォームチームのプラットフォームチーム?) ◦ モダナイゼーション等、個別の課題解決 (イネーブリングチーム) • プロダクト固有の課題解決も含め、⽣産性向上のための施策が⼤きくドライブし始めた ◦ 例:データベースに接続するテストの仕組みを整備した話 - Qiita … (1) ※リリース最適化等のPJを束ねる「開発⽣産性向上プロジェクト (DIP)」などにも関連した組織整備。DIPの詳細はこちら  ⼈事ERPシェア1位*、20年以上の⼤型システムに変⾰を。技術的負債の解消と開発者体験の向上に本気で取り組む (Findy) … (2) 29 (1) (2)
  24. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 進めている取り組み そして始まった、リリースシステムの分割

    パイプライン分割、作業⼿順やプロセス整備等を通じ、プロダクト毎のリリースを順次開始 (Hotfix) ⇒現在は第1段階として、⼀部のプロダクトのアプリケーション本体を対象にプロセスを運⽤中 • 会社で規定する品質担保の基準を満たせば、プロセスの詳細な部分はプロダクトが裁量を持つので、 組織体⼒に応じた無理のない形でプロセスを整備‧運⽤できている ◦ 事例1:専任のSETチームがリリース前の⾃動テストの実⾏を管理 ◦ 事例2:⾃動テストの実⾏体制を⾃組織でまだ作れていないので、QAが代⾏ • プロセスの軽量化と、リリース承認の権限をPOに移譲したことで、 緊急リリースと⽐べてリリース承認⇒提供開始のリードタイムが最短で1/3程度に短縮 • 近々でバッチ処理系のモジュールへのHotfixや、ダウンタイムの縮⼩‧撤廃も進める予定 • デプロイ頻度を上げるメリットをお客様が感じられる実績を作り、デプロイのお客様調整の廃⽌や、 業務機能ごとのリリースといった、より価値のある施策にも踏み込んでいきたい 30
  25. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 取り組みを進めるうえでのポイント ①理想を追及するあまり作りこみすぎない

    100%の価値を提供するため検討を尽くすのではなく、お客様や社内の他部⾨にも刺さるラインを ⾒極めながら、10%や20%でも価値が届く⼩さな改善を早く提供していくことが重要!!! • 今の私たちにとって重要だと考えていること ◦ 社内外の関係者の価値観が「デプロイ頻度は⾼いほうがいい」に早くシフトしてもらう ◦ 「エンジニアがストレスなく開発できる環境」に少しでも早く近付く • 向き合っているサービスの課題に応じて、早く前に進む⼿法を柔軟に考え、実⾏するのが重要 • 例:ステートフルな設計のレガシーシステムでブルーグリーンデプロイをどう実現する? ◦ 理想:ステートレスなアプリケーションにリアーキテクチャ ◦ 代替案1:セッションオブジェクトをSerializableにして、アプリ外部にキャッシュ ◦ 代替案2:Blue側のセッションが全て切れるまで時間をかけたデプロイにする 31
  26. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. リリースの最適化 取り組みを進めるうえでのポイント ②開発内外の関係者との会話も怠らない

    • スピード感を持って施策を進⾏できるのは、お客様や関係者の信頼があってのこと • (企業の基幹業務を担うシステムは特に) 変更に対するお客様の不安は⼤きくて当然 • お客様がメリットを感じ賛同していただける、かつ不安にも寄り添ったコミュニケーションを取れるように するためにも、特にフロント部⾨とのコミュニケーションは必要不可⽋ • 他のエンジニアにとっても、仕事のやり⽅を⼤きく転換させうる施策であるため、施策のフェーズに応じた インタラクションのモードで、プラットフォーム / イネーブリングチームの役割を果たす必要がある ③巨⼤なシステムでも、ビルドパイプラインなど⼩さくまとまった部分は⽣成AIを活⽤しやすい • 仮に過去のビルド職⼈が作った謎ジョブでも、コード化さえされていれば、仕様を調査してもらえる ◦ なんなら、MCPがあればコード化すらマストではないかも • システム⾃体は巨⼤でモノリスでも、ジョブだけならコンテキスト量は爆発しづらい • コードや開発環境が失われた謎内製プラグイン (ビルドに組み込まれている) 等があっても同様 ◦ デコンパイルしてCopilotに仕様調査を依頼し、リライトしてCI/CDに組み込み直す • パイプラインのテストはレガシーコードに⽐べれば難易度が段違いでやりやすい (ことが多い) 32
  27. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. まとめ 製品としての課題 -

    巨⼤なモノリシックなモジュールが開発とリリースのボトルネック。 - 全プロダクト⼀括リリースが個別対応やHotfixを困難にしている。 - お客様環境へのデプロイ遅延で、改善がタイムリーに届けられない。 解決への取り組み - フロントエンド分離とCI/CD導⼊で開発機動⼒向上を⽬指す。 - プロダクトごとの単独リリースと無停⽌デプロイを構築中。 - 技術的負債解消と開発者体験向上で、価値提供を加速。 34
  28. © 2025 Works Human Intelligence Co., Ltd. “ 37 2025年後半にむけての運試し

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