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職業奉仕について

 職業奉仕について

株式会社アバンテクノス 代表取締役会長の高野幸人氏が2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ2021年2月15日例会の卓話です。
職業奉仕についてスライドいただきました。

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Transcript

  1. (1868~1935) ! 1902年(34歳) ビジネス・スクールを開校、 サービス理念を中核にした 販売学を教える ! 1908年(40歳) シカゴ・クラブ入会 情報拡大委員長

    ! 1910年(42歳) 全米ロータリークラブ連合会 Business Method 委員会委員長 ! 1930年(62歳)ロータリー退会 アーサー フレデリック シェルドン
  2. シェルドンの奉仕理念表明 • 1910年 シカゴ大会 • 1911年 ポートランド大会 ・私の宣言 • 1913年

    バッファロー大会 ・事業を成功させる哲学 と職業倫理 • 1921年 エジンバラ大会 ・ロータリー哲学 具体的なものは次に説明します。
  3. 1910年8月17日 第1回全米ロータリークラブ連合会年次大会 He profits most who serves his fellows best

    を提唱 最も良く仲間に奉仕する者、最も多く報われる 1910年シカゴ大会(職業奉仕の沿革) ここでは his fellows(仲間)が使われていた
  4. 1913年 バッファロー大会スピーチ • 大きなServiceを行えば、大きなprofitsが得られる <原因結果論> serviceとprofitsの真意 • Serviceを行った人が 現世において受け取る見返りがprofitsである •

    黄金律を実業界に適用した言葉が He profits most who serves best である 事業を成功させる哲学と職業倫理 黄金律とは「全ての人にせられんと思うことは、他人にもその通りにせよ」
  5. 1921年 エジンバラ大会のスピーチ • 奉仕は 継続的な利益を得るための人間関係の基本的法則 • 職業奉仕は リピーターを得るための科学的かつ道徳的な経営方法 • 職業は

    利益を得るための手段ではなく社会に奉仕するために 存在する • 実業家の 倫理基準を、専門職種の倫理基準に引き上げる ロータリー哲学
  6. He profits most who serves best They profits most who

    serves best One profits most who serves best He profits most who serves hisfellows best 2004年~ 2010年~ 1911年~ 1910年 「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」 原文の変化
  7. 決議23-34 経緯 1920年代になると、社会的な奉仕活動が、ロータリー運動の中で多く現れるようになり、地域の各ク ラブは競って身体障害児対策に取り組むようになる。そしてロータリークラブは身体障害児対策を全 面的に後援して、全国組織にまで発展させた。しかしこれらの社会奉仕活動は大きな資金とマンバ ワーを必要とするために、奉仕活動の実践をめぐって熾烈な論争が起こった。ロータリー運動を「奉 仕の心の形成」として捉えた理論派は、ロータリークラブの使命は、ロータリアンに「奉仕の心」を形成 させることであり、ロータリアン個人個人が奉仕の心を持って、自分の職場や地域社会の人々の幸せ を考えながら、職業人としての生活を歩むことであると考えた。すなわち、クラブ例会で会得した高い モラルに基づく「奉仕の心」で事業を行い、その考えを業界全体に広げていくことが、全ての人々に幸

    せをもたらし、それが地域社会の人々への奉仕につながることを確信していたのである。もし、職業 奉仕以外の分野で、奉仕に関する社会的ニーズがあれば、夫々の会員が個人の奉仕活動として実 施するか、自分が属している職域や地域社会の団体活動として実施すればよいのであって、クラブ はあくまでも、どのような社会ニーズがあるのかを提唱するだけに止めるべきであり、社会奉仕の実 践は、ロータリークラブが実施母体になるのではなく、そのニーズを世に訴え、それに対処する運動 が盛り上がるようにすべきである。 どうしても、地域社会に何かしたいのなら、職業上得られたProfits すなわち『もうけ』から個人的に 行ったらよい、という考え方だった。これに対して、「奉仕活動の実践」に重きをおく実践派は、現実に 身体障害者や貧困などの深刻な社会問題が山積みし、これまでにロータリークラブが実施した社会 奉仕活動が実効をあげていることを根拠に、理論派とことごとく対立した。実践派から見れば、奉仕の 機会を見出して、それを実践することこそロータリー運動の真髄であり、単に、奉仕の心を説き奉仕の 提唱に止まる理論派の態度は、責任回避としか写らなかった。「奉仕の心」の理論派と「奉仕の実践」 の実践派の論争は、個人奉仕と団体奉仕、さらに金銭的奉仕の是非にまで発展し激しい対立が続い た。決議委員長の指名を受けたウィル・メーニァは4人の委員と共に決議23-34を書き上げ、この1, 000語からなる決議は直ちに大会で皆に披露され、一言の訂正もなく採択された。この決議23-34 は、理論派の主張と実践派の主張をうまく取り入れた折衷案だった。 (長くなりますので割愛します)
  8. この決議23-34はロータリーの綱領に基づく 全ての 実践活動に対する指針であると同時に、ロータリーの二 つの奉仕理念をロータリー哲学として確定しました この哲学は Service above self (超我の奉仕) という奉仕哲学であり、

    He Profits most who serve best という実践理論の原則に基づくもの。 決議23-34の内容を要約すると ① ロータリーの奉仕理念の明確な定義 ② ロータリークラブの役割 ③ RIの役割 ④ ロータリー運動について ⑤ クラブ自治権 ⑥ 社会奉仕実践の指針 (興味のある方は手続要覧をご覧ください)
  9. 1923年に採択された決議23­34はシェルドンと ロータリーとの関係が決定的なもとなるそれは、 経営学としての学問的裏付けのある He profits most who serves best と、単なる言

    葉に過ぎない Service, above self(コリンズ1911年 Service, not self) が対等の立場でロータリーの奉 仕哲学として採択されたからである。また、職 業奉仕を中心とした個人奉仕からクラブで取組 む社会奉仕活動、すなわち団体奉仕が認めら れたことが大きな要因であります。 (7年後の1930年にシェルドン(62歳)ロータリー退会)
  10. Of the things we think, say or do 1) Is

    it the TRUTH? 2) Is it FAIR to all concerned? 3) Will it build GOODWILL and BETTER FRIENDSHIPS? 4) Will it be BENEFICIAL to all concerned? 言行はこれに照らしてから 1.真実か どうか 2.みんなに公平か 3.好意と友情を深めるか 4.みんなのためになるか どうか 四つのテスト(THE 4-WAY TEST) 1932年(考案)(職業奉仕の沿革)
  11. 考案者はハーバート J.テーラー (Herbert J. Taylor1893~1978) 1954-55年度RI会長、シカゴRC会員。 「四つのテスト(THE 4-WAY TEST)」の創案者 彼は1932年(39歳)倒産寸前の会社再建を任されたとき、

    モラル向上の方法として“言行はこれに照らしてから” の「四つのテスト」を作りました。 以来、創案は改変され現在の「四つのテスト」を、 RIでは職業奉仕にふさわしい職業倫理訓として 認めている。 1942年、彼は「四つのテスト」を 使用する権利をRIに付与、 1954年のRI会長就任時には著作権もRIに譲渡している。 (1929年~世界大恐慌)