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学習指導要領から職場の学びを考えてみる / Thinking about workplace ...

aki.m
August 24, 2024

学習指導要領から職場の学びを考えてみる / Thinking about workplace learning from learning guidelines

スクラムフェス仙台2024の発表資料です!

https://confengine.com/conferences/scrum-fest-sendai-2024/proposal/20293

aki.m

August 24, 2024
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Transcript

  1. 自己紹介 • おがさわら(@bonbon_0605) • KDDIアジャイル開発セン ターで働いています • スクラムフェス仙台は初回 から現地参加しています •

    (裏でワークショップやっ ているので遅れて参加しま す) • aki.m (@Aki_Moon_) • というアジャイルチー ムに所属 • スクラムフェス仙台に現地 参加するのは初めて 「学びと心理学」コミュニティで一緒に活動しています! https://educational-psychology.connpass.com/
  2. 職場では時間や人の制約で一方通行の学びの場が形成さ れて効果的な学習が困難になることが多い • 得意領域の差異 • 学ぶstepの差異 • 興味関心を持つ領域の差異 個々人の学習特性 •

    業務で行える勉強会の時間は極わずか • 過去教材を踏襲 • 限定的な質問対応 • “教えてあげる”人の過大評価 • ”教えてもらう”人の萎縮 • 一方通行のコミュニケーション “上下”関係 時間の限界
  3. 教育基本法では、社会に羽ばたくために必要な能 力が教育課程で育まれることを目標としている 知性 社会性と倫理観 身体と労働 世界への理解 ・幅広い知識と教養 ・真理を求める態度 ・豊かな情操と道徳心 ・自主及び自律の精神

    ・個人から生まれる創造性 ・健やかな身体 ・職業と生活の関連 ・勤労を重んずる態度 ・日本の伝統と文化の尊重 ・他国に対する尊重 ・国際平和への寄与 ・生命や自然への尊敬 ・環境保全への寄与 ・自他の敬愛と協力 ・正義と責任 ・男女の平等 ・社会発展に寄与する態度 教育基本法. 平成18年12月22日. 法律第120号. https://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/mext_00003.html
  4. 11 学びの動機づけ テストの成績などではなく、子供から自主的に生まれる内発的な動機を重視する 03 個々人の興味関心領域への知識活用 思考力、判断力、表現力をはじめ、家庭環境などに起因して差異が生じやすい知識を個々人の興味関心 領域に適用 02 基礎知識の効率的な伝達 個別学習、グループ別学習、繰り返し学習など学習習熟度に応じて学習

    01 個々人の興味や特性に合わせて個別化された 学習活動を営むことが個別最適な学び 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)【本文】. 令和3年1月26日. 中央教育審議会. https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_syoto02-000012321_2-4.pdf
  5. 個別最適な学びはダイバーシティとインク ルージョンの考え方にも影響されている 教育なし 従来型の一斉教育 個別最適な学び 知識に格差が存在 ・一斉授業で平等に知識提供を行うが、格差は依然 として存在 ・テスト結果でクラス分けした後に一部の子供には 個別授業をする等のアプローチで一定の到達点に全

    員が行けるように試行錯誤する ・子供の多様性に応じて 各々の個性を活かせるよ うな環境を形成 ・到達点の多様性を認め、 優劣をつけない 伏木久始 (2023年). 第4章 互恵的に深化・発展する個別最適な学びと協働的な学び.奈須正裕, 伏木久始 編著. 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指して. 北大路書房. 102-103
  6. 13 ソーシャルスキル形成 個別最適な学びで学習した内容を深める過程でソーシャルスキルを育む 03 ICTを活用した専門家へのアクセス ICTを活用することで、遠い地域に住んでいる人々や時間の都合が取りにくい専門家と繋がる 02 孤立の解消 個別最適な学びは、個人学習への没頭から他人への無関心を促進する側面がありケアが必要 01

    他人との交流を通して学びを深めつつ、人との繋 がりを作りながらソーシャルスキルの形成を測る のが「協働的な学び」 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)【本文】. 令和3年1月26日. 中央教育審議会. https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_syoto02-000012321_2-4.pdf
  7. 事例1:動画を使った学びの場づくり 場づくりで意識したこと 個別での学びの時間と協働的な学びの時間を両方つくること • 内容が難しい動画でも、自分のペースで準備をした上で協働的な学びに臨める • 自分で準備した上で他者の観点の意見を聞くと、自分の考えとの違いが理解しやすくなる • 参加者が全員同じ動画を観てきているので、コンテキストが揃いやすく、議論がしやすい 参加者の負担を少なくすること

    • 無料公開されている動画を活用することで、費用を気にしなくて良い • 動画を観るのは1時間程度なので、時間的な負担も少なく、隙間時間で観ることもできる • レビュー会の発表も簡単な準備で良いことにしている • 集める人数も多くて4人ぐらいなので、MTGなどの調整もしやすい。急用でのリスケも容易 開催者も一緒に学べること • 「教師」「生徒」の関係性になる場ではなく、開催者が学びたいことが学べる
  8. 事例2:個別最適な学びと協調的な学びを繰り 返す研修 場づくりで重視されていること 個別での学びの時間と協働的な学びの時間を両方作る • 個人のふりかえりもチームのふりかえりもある • 自分で準備した上で他者の観点の意見を聞くと、自分の考えとの違いが理解しやすくなる • 個人のペースで学習した内容をチームの中で実践する

    FBの動線が複数ある • 同じ成果物に対して、色々なチームや人から異なる観点でFBをもらう • 自分たちの学びと比較しながら他者の学びを取り込む 学習の動線が複数ある • 必要最低限の講義は実践しつつ、大部分は個々人の特性を活かして学ぶ時間になっている • 個人で色々な教材を使って学びを深めることも可能だし、チームメンバーやTA, 講師に聞きながら学 びを深めることもできる